- 英
- colistin CL
- ラ
- colistinum
- 化
- 硫酸コリスチン colistin sulfate、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム colistin sodium methane sulfonate
- 商
- コリマイシン、メタコリマイシン。(点眼液、眼軟膏)エコリシン、エリコリ(コリスチン、エリスロマイシン)。(点眼液、眼軟膏)コリナコール、コリマイ、オフサロン(クロラムフェニコール、コリスチン)。コリマイフォーム(フラジオマイシン、コリスチン)。polymyxin E
- 関
- 主としてグラム陰性菌に作用するもの
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/26 17:47:26」(JST)
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コリスチン
|
| IUPAC命名法による物質名 |
| N-(4-amino-1-(1-(4-amino-1-oxo-1-(3,12,23-tris(2-aminoethyl)- 20-(1-hydroxyethyl)-6,9-diisobutyl-2,5,8,11,14,19,22-heptaoxo- 1,4,7,10,13,18-hexaazacyclotricosan-15-ylamino)butan-2-ylamino)- 3-hydroxybutan-2-ylamino)-1-oxobutan-2-yl)-N,5-dimethylheptanamide |
| 臨床データ |
| 胎児危険度分類 |
|
| 法的規制 |
|
| 投与方法 |
外用、経口、点滴静注 |
| 薬物動態的データ |
| 生物学的利用能 |
0% |
| 半減期 |
5 時間 |
| 識別 |
| CAS番号 |
1264-72-8 |
| ATCコード |
J01XB01 A07AA10 |
| PubChem |
CID 5311054 |
| DrugBank |
APRD00886 |
| KEGG |
D02138 |
| 化学的データ |
| 化学式 |
C52H98N16O13 |
| 分子量 |
2797.3193 g/mol |
コリスチン(英: colistin、商品名:オルドレブ)は、7つのアミノ酸からなる環状ペプチド系抗生物質。CAS登録番号は [1264-72-8]。
塩基性の陽イオン性界面活性剤であり、細胞質膜を傷害することにより殺菌的に作用する。グラム陰性菌に対して優れた抗菌作用を示し、緑膿菌感染症や細菌性赤痢に対して有効。腎毒性、神経毒性が強いが、多剤耐性グラム陰性桿菌に対する最終手段として用いられる。2015年3月に日本で承認された[1]。
歴史
コリスチンは、1950年にライオン製薬(現ポーラファルマ)の小林細菌研究所の小山康夫、黒沢秋雄らによって、福島県掛田町の土壌中の芽胞桿菌Bacillus polymyxa var. colistinusが産生する物質から発見された。 日本では1951年に硫酸塩(硫酸コリスチン)が医薬品として発売され、1960年にはコリスチン誘導体ナトリウム塩のコリスチンメタンスルホン酸ナトリウムが発売された。また、米・ワーナー・ランバート(現ファイザー)に輸出されるなど、米国を始め海外でも医薬品として発売され使用された。 コリスチンは1960年代から1970年代にかけて用いられたが、副作用の頻度が高いこと、他により安全性が高い抗菌薬が開発されたことなどにより、その後日本では使用されなくなった。2015年、多剤耐性を有するグラム陰性菌に対する抗生物質として見直され、改めて希少疾病用医薬品として承認された。
近年、コリスチンは多剤耐性緑膿菌(MDRP)などの多剤耐性グラム陰性桿菌感染症に比較的有効な貴重な治療薬の一つとして欧米で見直されており、日本でも2010年10月に厚生労働省の薬事・食品衛生審議会が多剤耐性菌への使用に限り許可する方針を固めるなど見直しが始まっている[2]。
脚注
- ^ “新薬18製品が承認 経口C型肝炎薬ソバルディ、週1回DPP-4阻害薬ザファテックなど”. ミクス (2015年3月27日). 2015年3月28日閲覧。
- ^ “60年前発見の抗生物質復活、多剤耐性菌に効く” (日本語). 読売新聞. (2010年10月26日). http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101025-OYT1T00975.htm 2010年10月26日閲覧。
関連項目
参考文献
- 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版社 1991年 ISBN 4885006104
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018
- 朝野和典:特集「注目される感染症:診断と治療の進歩」-Ⅴ.病院内感染症-2.多剤耐性緑膿菌.日本内科学会雑誌.96(11):2465-2469,2007
- 松本哲哉(2007). 「基礎・臨床の両面からみた耐性菌の現状と対策1:多剤耐性緑膿菌(MDRP)」. モダンメディア 53(3):14-19.
- 『コリマイシン®S散』医薬品インタビューフォーム・新様式第2版(ポーラファルマ)
|
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Japanese Journal
- 新規抗菌薬の開発 (特集 感染症 : 診断と治療の進歩) -- (感染症制圧にむけて)
- 多剤耐性グラム陰性菌治療薬 (特集 新しい治療薬と呼吸器感染症診療の展開)
Related Links
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- 近年、わが国でもアシネトバクター属菌や緑膿菌などの多剤耐性グラム陰性桿菌による 院内感染症の発生が社会的な話題となり、その治療薬の一つとして諸外国では一般に 使用されているコリスチンのわが国における再承認を求める声が高まっています。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
コリマイC点眼液
組成
有効成分
- 1mL中に次の成分を含有する。
日局 コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム 10万単位
日局 クロラムフェニコール 2.5mg(力価)
*添加物
- クロロブタノール、ホウ酸、ホウ砂、コンドロイチン硫酸エステルナトリウム
禁忌
- 本剤又は本剤配合成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
適応菌種
- クロラムフェニコール/コリスチンに感性の緑膿菌を主とするグラム陰性桿菌
適応症
- 眼瞼炎、結膜炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法
- 1日4?5回 1回2?3滴点眼する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の使用にとどめること。
重大な副作用
骨髄形成不全
- クロラムフェニコール点眼剤の長期投与後、骨髄形成不全が認められたとの報告があるので、長期連用を避けること。
薬効薬理
- 緑膿菌に対するコリスチンメタンスルホン酸ナトリウムの最小発育阻止濃度(MIC)は1.2?33.3μg/mLである7)。
- コリスチンメタンスルホン酸ナトリウムは、感受性菌の原形質膜の組織を破壊する作用がある8,9)。
- クロラムフェニコールは、その静菌濃度で感受性菌のアンモニアの同化及び蛋白の合成を阻害する作用がある10?12)。
- コリスチンメタンスルホン酸ナトリウムとクロラムフェニコールとの併用は、ある一定の濃度の条件の下に相乗作用が認められた13)。
有効成分に関する理化学的知見
性状
- コリスチンメタンスルホン酸ナトリウムは白色?淡黄白色の粉末である。
水に溶けやすく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
クロラムフェニコール
一般名
- Chloramphenicol(クロラムフェニコール)
化学名
- 2,2-Dichloro-N-[(1R,2R)-1,3-dihydroxy-1-(4-nitrophenyl)propan-2-yl]acetamide
分子式
分子量
*性状
- クロラムフェニコールは白色?黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水に溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- resistant bacterium
- 同
- 薬剤耐性菌 drug resistance bacterium drug resistant bacterium
- 関
- 菌交代症、R因子
医療系の雑誌より(日経カデット11月?)
表1抗菌薬投与後に出現する可能性か高い耐性菌
表2主な耐性菌と治療薬
[★]
- 英
- neomycin NM
- 同
- 硫酸フラジオマイシン fradiomycin sulfate フラジオマイシン fradiomycin fradiomycinum FRM、フラマイセチン framycetin
- 商
- フラジオ、(軟膏)ソフラチュール、(軟膏)(フラジオマイシン・フルオシノロン)フルコート、デルモラン、(軟膏)(フラジオマイシン・クロラムフェニコール)クロマイ、ハイセチン、(軟膏)(フラジオマイシン・メチルプレドニゾロン)ネオメドロール、(軟膏)(フラジオマイシン・バシトラシン)バラマイシン、(軟膏)(フラジオマイシン・ヒドロコルチゾン)プロクトセディル、(軟膏)(フラジオマイシン・ヒドロコルチゾン・ジフェンヒドラミン)レスタミンコーチゾン、(軟膏)(フラジオマイシン・ベタメタゾン)ベトネベート、(含嗽)デンターグル、(点眼・点鼻)(ベタメタゾン・フラジオマイシン)ベルベゾロン、リンデロン、(噴霧液)(プレドニゾロン・フラジオマイシン)エアゾリン、(噴霧液)(コリスチン・フラジオマイシン)コリマイフォーム、(その他)フランセチン、ヘモレックス
[show details]
-
[★]
- ラ
- Acinetobacter
- 同
- Acinetobacter属、アシネトバクター属、アシネトバクター
- 関
- グラム陰性桿菌、細菌
- 好気性
- グラム陰性桿菌
- oxidase(-)
- catalase(+)
- 土壌や皮、人の皮膚などに広く存在する細菌。
- 日和見感染の原因菌となる。
- 多剤耐性菌
治療薬
参考
ニュース
- 【2008年11月18日 AFP】「アシネトバクター・バウマニ」と呼ばれる薬剤耐性の強力な致死性細菌が、病院など医療施設で新たに広がりつつあり対策が必要だと、ギリシャの生物医学研究機関が18日、医療従事者らに警告を発した。
- これまで院内感染に関する世界の注目は、圧倒的にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に注がれてきた。しかし、「アシネトバクター・バウマニ」と呼ばれる耐性菌による脅威が拡大しつつあるとの研究報告が、英医学雑誌「ランセット(Lancet)」に掲載された。
[★]
- 英
- Pseudomonas aeruginosa
- 同
- シュードモナス・エルジノーサ
- 関
- 日和見感染、SPACE
治療
[★]
商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- コリスチンに感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、緑膿菌、アシネトバクター属(他の抗菌薬に耐性を示した菌株に限る)による各種感染症を効能・効果とする新投与経路医薬品
【希少疾病用医薬品】
[★]
- 英
- colistimethate
- 関
- コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム、コリスチメタート
[★]
- 英
- squirrel
- 関
- シマリス、リス科、ジリス属、プレーリードッグ