- 英
- dalfopristin
- 商
- シナシッド
- 関
- ストレプトグラミン系抗菌薬、キヌプリスチン、quinupristin-dalfopristin
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- バンコマイシン耐性腸球菌 (特集 薬剤耐性菌--現状把握と診断・治療) -- (耐性菌別にみた診断と治療)
- 抗生物質(注射) (皮膚科薬剤使用のポイント--最近10年間の進歩) -- (最近の新薬について)
- ストレプトグラミン薬・グリコノペプチド薬 (新感染症学(上)新時代の基礎・臨床研究) -- (抗菌薬)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
注射用シナシッド
組成
1バイアル中:
有効成分
- キヌプリスチン 150mg
ダルホプリスチン 350mg
(キヌプリスチン・ダルホプリスチンとして500mg)
添加物
禁忌
- 本剤の成分又は他のストレプトグラミン系抗生物質(ミカマイシン等)に対し過敏症の既往歴のある患者
- スパルフロキサシン、ピモジド、キニジン又はシサプリドを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
効能または効果
適応菌種
- キヌプリスチン・ダルホプリスチンに感性のバンコマイシン耐性エンテロコッカス・フェシウム
適応症
- 各種感染症
- 通常、成人にはキヌプリスチン・ダルホプリスチンとして、1回7.5mg/kg、1日3回、60分かけて点滴静注する。本剤の溶解には5%ブドウ糖液又は注射用水を用い、希釈には5%ブドウ糖液を用いること。糖尿病患者に対しては10%マルトース液を用いてもよい。なお、生理食塩液やヘパリン含有液は用いないこと。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現を防ぐため、次のことに注意すること。
- 感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで行うこと。
- 原則として他の抗菌薬及び本剤に対する感受性(耐性)を確認すること。
- 投与期間は、感染部位、重症度、患者の症状等を考慮し、適切な時期に、本剤の継続投与が必要か判定し、疾病の治療上必要な最低限の期間の投与にとどめること。
- 末梢静脈投与による注射部位の炎症、疼痛、浮腫等を軽減するため、本剤投与直後に5%ブドウ糖液で静脈をフラッシュし、血管刺激を最小限に抑えること。なお、糖尿病患者に対しては10%マルトース液を使用してもよい。[「適用上の注意」の項参照]
- 本剤は生理食塩液やヘパリンと混和すると沈殿を生ずるので、投与直後に生理食塩液あるいはヘパリンによるフラッシュは行わないこと。
- 末梢静脈からの投与により注射部位に局所性の静脈性副作用を生じた場合は、中心静脈カテーテルによる投与を考慮する。
慎重投与
- 肝障害のある患者[高ビリルビン血症やトランスアミナーゼ値の上昇等の肝機能の悪化を認めることがある。また、代謝能の低下により、血漿中濃度が持続するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
- 腎障害のある患者[海外の慢性腎不全患者を対象とした臨床薬理試験でAUCが高くなったとの報告がある。]
重大な副作用
ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.1%未満)
- ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少症(0.1%未満)、貧血(0.22%)、血小板減少症(頻度不明)
- 汎血球減少症、溶血性貧血、低形成性貧血等の貧血、血小板減少症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝炎、肝機能障害(各0.1%未満)、黄疸(頻度不明)
- 肝炎、AST(GOT)・ALT(GPT)上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、このような場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
心室細動(頻度不明)、心室性期外収縮、心停止(各0.1%未満)
- 心室細動、心室性期外収縮等の重篤な不整脈、心停止があらわれることがあるので、このような場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎(0.1%未満)
- 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肺炎(0.26%)、尿路感染症(頻度不明)、敗血症(0.1%未満)
- 肺炎、尿路感染症、敗血症等の感染症があらわれることがあるので、このような場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
呼吸不全、無呼吸、低換気、低酸素症(いずれも頻度不明)
- 呼吸不全、無呼吸、低換気、低酸素症があらわれることがあるので、このような場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
出血傾向(脳出血、消化管出血(各0.1%未満))、血尿(0.1%未満)
- 脳出血、消化管出血等の出血、血尿があらわれることがあるので、このような場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
痙攣(0.1%未満)
- 下肢痙攣、痙攣大発作等の痙攣があらわれることがあるので、異常が認められた場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血栓性静脈炎、腸間膜動脈閉塞症(いずれも頻度不明)
- 血栓性静脈炎、腸間膜動脈閉塞症があらわれることがあるので、異常が認められた場合は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗菌作用12)
- 本剤はVanA及びVanBタイプのVREFに対して抗菌力を有する。日本で臨床分離されたVREFに対する本剤のMICは0.5〜2μg/mLであった。また、バンコマイシン感受性エンテロコッカス・フェシウムに対するMICは0.5〜8μg/mLであった。本剤のエンテロコッカス・フェシウムに対する抗菌作用は静菌的であった。なお、本剤のエンテロコッカス・フェカリスに対する効果は弱く、エンテロコッカス・フェカリスは適応外である。
感受性検査法及び判定基準
- NCCLS(National Committee for Clinical Laboratory Standards)の標準法に準じたMIC測定法及びディスク拡散法を用い、次表の判定基準に従い本剤に対するVREFの感受性を評価する。
作用機序
- 本剤の有効成分であるキヌプリスチン及びダルホプリスチンは、いずれも細菌リボソームに作用し蛋白合成を阻害するが、リボソーム上の作用部位は異なる13)。ダルホプリスチンはキヌプリスチンの細菌リボソームへの結合親和性を高め、両成分が共存することにより相乗的なin vitro抗菌力を示す14)。本剤の作用機序はグリコペプチド系抗生物質とは異なっており、VREFに対して効果を示す。また、キヌプリスチン及びダルホプリスチンの主要代謝物も親化合物と同様の活性を示すことがin vitroで証明されている15)。
耐性
- 日本で1997〜1998年に臨床分離されたエンテロコッカス・フェシウム(57株)のうち本剤のMICが4又は8μg/mLである耐性株が10.5又は3.5%認められた。
- 細菌の本剤に対する耐性機序として、キヌプリスチン又はダルホプリスチンの酵素による不活化16)17)、ダルホプリスチンの菌体外への排出機構18)、キヌプリスチンの作用部位の修飾19)が報告されている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- キヌプリスチン Quinupristin(JAN)
略号
- QPR(WHO recommended INN:Quinupristin)
化学名
- RP68888;(キヌプリスチンの主成分)
(-)-N-{(6R,9S,10R,13S,15aS,18R,22S,24aS)-22-(4-Dimethylaminobenzyl)-6-ethyl-docosahydro-10,23-dimethyl-5,8,12,15,17,21,24-heptaoxo-13-phenyl-18-[[(3S)-(3-quinuclidinyl)thio]methyl]-12H-pyrido[2,1-f]pyrrolo[2,1-l][1,4,7,10,13,16]-oxapentaazacyclononadecin-9-yl}-3-hydroxypyridine-2-carboxamide
分子式
分子量
化学名
- RP60844;(キヌプリスチンの含有成分)
(-)-N-{(6R,9S,10R,13S,15aS,18R,22S,24aS)-22-(4-Methylaminobenzyl)-6-ethyl-docosahydro-10,23-dimethyl-5,8,12,15,17,21,24-heptaoxo-13-phenyl-18-[[(3S)-(3-quinuclidinyl)thio]methyl]-12H-pyrido[2,1-f]pyrrolo[2,1-l][1,4,7,10,13,16]-oxapentaazacyclononadecin-9-yl}-3-hydroxypyridine-2-carboxamide
分子式
分子量
化学名
- RP67648;(キヌプリスチンの含有成分)
(-)-N-{(6R,9S,10R,13S,15aS,18R,22S,24aS)-22-(4-Dimethylaminobenzyl)-6-methyl-docosahydro-10,23-dimethyl-5,8,12,15,17,21,24-heptaoxo-13-phenyl-18-[[(3S)-(3-quinuclidinyl)thio]methyl]-12H-pyrido[2,1-f]pyrrolo[2,1-l][1,4,7,10,13,16]-oxapentaazacyclononadecin-9-yl}-3-hydroxypyridine-2-carboxamide
分子式
分子量
化学名
- RP57886;(キヌプリスチンの含有成分)
(-)-N-{(6R,9S,10R,13S,15aS,18R,22S,24aS)-22-(4-Dimethylaminobenzyl)-6-ethyl-docosahydro-10,23-dimethyl-5,8,12,15,17,21,24-heptaoxo-13-phenyl-18-[[(3R)-(3-quinuclidinyl)thio]methyl]-12H-pyrido[2,1-f]pyrrolo[2,1-l][1,4,7,10,13,16]-oxapentaazacyclononadecin-9-yl}-3-hydroxypyridine-2-carboxamide
分子式
分子量
性状
- キヌプリスチンは白色〜微帯黄色の粉末である。メタノール、エタノール(99.5)に溶けやすく、アセトンにやや溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
一般名
- ダルホプリスチン Dalfopristin(JAN)
略号
- DPR(WHO recommended INN:Dalfopristin)
化学名
- RP54476;(ダルホプリスチン)
(-)-(3R,4R,5E,10E,12E,14S,26R,26aS)-26-[2-(Diethylamino)ethylsulfonyl]-8,9,14,15,24,25,26,26a-octahydro-14-hydroxy-3-isopropyl-4,12-dimethyl-3H-21,18-nitrilo-1H,22H-pyrrolo[2,1-c][1,8,4,19]dioxadiazacyclotetracosine-1,7,16,22(4H,17H)-tetrone
分子式
分子量
性状
- ダルホプリスチンは微黄色〜黄色の粉末である。メタノール、エタノール(99.5)、アセトンに溶けやすく、水に極めて溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- resistant bacterium
- 同
- 薬剤耐性菌 drug resistance bacterium drug resistant bacterium
- 関
- 菌交代症、R因子
医療系の雑誌より(日経カデット11月?)
表1抗菌薬投与後に出現する可能性か高い耐性菌
表2主な耐性菌と治療薬
[★]
- 関
- MRSA、抗菌薬
[★]
- 英
- quinupristin
- 商
- シナシッド
- 関
- ストレプトグラミン系抗菌薬、ダルホプリスチン
[★]
ダルホプリスチン
- 関
- quinupristin-dalfopristin
[★]
キヌプリスチン、ダルホプリスチン
[★]
- 英
- quinupristin-dalfopristin-resistant Enterococcus
- 関
- キヌプリスチン、ダルホプリスチン、腸球菌
[★]
- 英
- quinupristin-dalfopristin
[★]
- 英
- squirrel
- 関
- シマリス、リス科、ジリス属、プレーリードッグ