- 英
- amantadine
- 化
- 塩酸アマンタジン amantadine hydrochloride、アマンタジン塩酸塩
- 商
- アテネジン、アマゾロン、シンメトレル Symmetrel、トーファルミン、ボイダン、ロティファミン
歴史
- 最初、A型インフルエンザに対する抗ウイルス薬として使われていたが、パーキンソン病患者がアマンタジンを服用したところパーキンソン病の症状が改善されたことから、パーキンソン病への薬効が見いだされた。
薬理作用
パーキンソン病治療薬
- ドーパミンの合成促進
- ドーパミンの再取り込み抑制
- ドーパミンの遊離促進
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/29 11:07:48」(JST)
[Wiki ja表示]
アマンタジン
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
adamantan-1-amine |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
よく吸収される |
血漿タンパク結合 |
approx 67% |
代謝 |
無視してよい |
半減期 |
10~14時間, 腎機能低下では7~10日に延長 |
排泄 |
腎臓 |
識別 |
CAS番号 |
768-94-5 |
ATCコード |
N04BB01 |
PubChem |
CID 2130 |
DrugBank |
APRD00787 |
KEGG |
D07441 |
化学的データ |
化学式 |
C10H17N |
分子量 |
151.249 g/mol |
アマンタジン (Amantadine) は示性式C10H15NH2、分子量 151.25 のアミンの一種である。別名1-アミノアダマンタン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン-1-アミン 。アダマンタンにアミノ基がついた構造をしている。実際の製剤名は塩酸アマンタジン。製品名はシンメトレル®(ノバルティス製造販売)など。CAS登録番号は768-94-5、塩酸塩のCAS登録番号は665-66-7。
目次
- 1 薬理
- 2 効能又は効果
- 3 特徴
- 4 種類
- 5 用法・用量
- 6 出典
薬理
脊髄後角ニューロンにあるNMDA受容体を拮抗阻害する。パーキンソン病の症状を改善する治療薬として用いられる。パーキンソン症候群の全てに効果があるわけではない。
また、インフルエンザウイルスのM2蛋白を阻害し、ウイルスが脱殻することを抑制し、またウイルス粒子を構成することができなくなることによりA型インフルエンザ治療薬としても用いられる。なお、B型インフルエンザのM2蛋白には結合できず、効果がない。副作用は睡眠障害や幻覚などであるが、パーキンソン病治療薬としては副作用は少ない方である。
効能又は効果
- パーキンソン症候群
- 脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善
- A型インフルエンザウイルス感染症
特徴
米国では 2005-2006年のインフルエンザシーズン当初にインフルエンザA/H3N2型において 92.3%の率で耐性をもつウィルスが検出され、アメリカ疾病予防管理センターは抗インフルエンザ薬として使用しないよう緊急勧告を出した。英国国立医療技術評価機構(NICE)のよる2008年のガイドラインは、インフルエンザの予防に使用してはならないと勧告し[1]、同様に治療にも使用してはならないとしている[2]。日本においては引き続き使用されているが、結果として臨床においても 2003-2004 シーズン、2004-2005 シーズン、2005-2006 シーズンを比較すると有意に解熱時間、発熱時間が年々延長していることが明らかになっている(日本臨床内科医会インフルエンザ研究班の調査)。
本来インフルエンザ感染症の治療薬として開発されていたが、治験の最中にパーキンソン病が改善した患者がいたため、適応を拡大した。
種類
用法・用量
- 1日400~1,200mgを分割経口投与する。なお症状、年齢により適宜増量する。
出典
- ^ 英国国立医療技術評価機構 (2008-09). Influenza (prophylaxis) - amantadine, oseltamivir and zanamivir (TA158) (Report). National Institute for Health and Clinical Excellence. http://guidance.nice.org.uk/TA158 2014年6月26日閲覧。.
- ^ 英国国立医療技術評価機構 (2009-03). Influenza - zanamivir, amantadine and oseltamivir (review) (TA168) (Report). National Institute for Health and Clinical Excellence. pp. 1.5. http://guidance.nice.org.uk/TA168 2014年6月26日閲覧。.
インフルエンザ |
|
主要項目 |
- 研究
- ワクチン
- 治療
- ゲノム解読
- 遺伝子再集合
- 重複感染
- シーズン
|
|
ウイルス |
|
|
A型の亜型 |
- H1N1
- H1N2
- H2N2
- H2N3
- H3N2
- H5N1
- H7N7
- H7N9
- H10N8
|
|
H1N1 |
|
|
H5N1 |
流行 |
- クロアチア(2005年)
- インド(2006年)
- イギリス(2007年)
- 西ベンガル州(2008年)
|
|
科学 |
- 構造
- 感染経路
- 世界的感染
- 治験
- ヒトの致死率
- 社会的影響
|
|
|
治療 |
抗ウイルス薬 |
- 塩酸アルビドール
- アダマンタン化合物
- ノイラミニダーゼ阻害薬
- ザナミビル(リレンザ)
- オセルタミビル(タミフル)
- ペラミビル(ラピアクタ)
- ラニナミビル(イナビル)
- RNAポリメラーゼ阻害薬
|
|
ワクチン |
|
|
|
流行・
パンデミック |
流行 |
- ソ連かぜ(1977-1978年)
- 福建かぜ(H3N2)
- H7N9鳥インフルエンザの流行
|
|
パンデミック |
- ロシアかぜ(1889-1890年)
- スペインかぜ
- アジアかぜ
- 香港かぜ
- 2009年新型インフルエンザの世界的流行
|
|
|
ヒト以外 |
|
|
関連項目 |
- インフルエンザ様疾患
- 新型インフルエンザ
- パンデミック
- インフルエンザの流行の一覧
|
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- インフルエンザ流行期での淀川水系における抗インフルエンザ薬タミフル及びその活性代謝物、リレンザ、アマンタジンの存在実態 (京都大学環境衛生工学研究会 第33回シンポジウム講演論文集)
- Case Report 嚥下障害に対して半夏厚朴湯とアマンタジンおよび嚥下訓練の併用療法が著効した1症例
- パーキンソン病におけるアマンタジンの長期抗ジスキネジア効果
- Wolf Elisabeth,Seppi Klaus,Katzenschlager Regina [他]
- Movement disorders 4(3), 8-14, 2011-01
- NAID 40018717616
Related Links
- アマンタジン (Amantadine) は示性式C10H15NH2、分子量151のアミン。別名1-アミノ アダマンタン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン-1-アミン 。アダマンタンにアミノ基がついた 構造をしている。実際の製剤名は塩酸アマンタジン。CAS登録番号は768-94-5、塩酸塩 ...
- シンメトレルとは?アマンタジンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:薬事典版)
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- 精神活動改善・パーキンソン症候群治療剤
- 抗A型インフルエンザウイルス剤
販売名
アマンタジン塩酸塩錠100mg「日医工」
組成
アマンタジン塩酸塩錠100mg「日医工」
1錠中アマンタジン塩酸塩100mgを含有する。
添加物として,セルロース,リン酸水素カルシウム,ポビドン,無水ケイ酸,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,マクロゴール,タルク,酸化チタン,カルナウバロウを含有する。
禁忌
- 透析を必要とするような重篤な腎障害のある患者[本剤は大部分が未変化体として尿中に排泄されるので,蓄積により,意識障害,精神症状,痙攣,ミオクロヌス等の副作用が発現することがある。また,本剤は血液透析によって少量しか除去されない。](「副作用」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- パーキンソン症候群
- 脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善
- A型インフルエンザウイルス感染症
- 「A型インフルエンザウイルス感染症」に本剤を用いる場合
- 本剤は,医師が特に必要と判断した場合にのみ投与すること。例えば,以下の場合に投与を考慮することが望ましい。
A型インフルエンザウイルス感染症に罹患した場合に,症状も重く死亡率が高いと考えられる者(高齢者,免疫不全状態の患者等)及びそのような患者に接する医療従事者等。
- 本剤を治療に用いる場合は,抗ウイルス薬の投与が全てのA型インフルエンザウイルス感染症の治療に必須ではないことを踏まえ,本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。
- 本剤を予防に用いる場合は,ワクチン療法を補完するものであることを考慮し,下記の場合にのみ用いること。
- ・ワクチンの入手が困難な場合
- ・ワクチン接種が禁忌の場合
- ・ワクチン接種後抗体を獲得するまでの期間
- 本剤はA型以外のインフルエンザウイルス感染症には効果がない。
パーキンソン症候群の場合
- 通常,成人にはアマンタジン塩酸塩として初期量1日100mgを1?2回に分割経口投与し,1週間後に維持量として1日200mgを2回に分割経口投与する。
なお,症状,年齢に応じて適宜増減できるが,1日300mg3回分割経口投与までとする。
脳梗塞後遺症の場合
- 通常,成人にはアマンタジン塩酸塩として1日100?150mgを2?3回に分割経口投与する。
なお,症状,年齢に応じて適宜増減する。
A型インフルエンザウイルス感染症の場合
- 通常,成人にはアマンタジン塩酸塩として1日100mgを1?2回に分割経口投与する。
なお,症状,年齢に応じて適宜増減する。
ただし,高齢者及び腎障害のある患者では投与量の上限を1日100mgとすること。
- 本剤は大部分が未変化体として尿中に排泄されるため,腎機能が低下している患者では,血漿中濃度が高くなり,意識障害,精神症状,痙攣,ミオクロヌス等の副作用が発現することがあるので,腎機能の程度に応じて投与間隔を延長するなど,慎重に投与すること。(「禁忌」,「慎重投与」,「副作用」の項参照)
<graphic
gfname = "530169_1161001F2138_1_01_fig06.gif">
- 「脳梗塞後遺症に伴う意欲・自発性低下の改善」に本剤を投与する場合,投与期間は,臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが,投与12週で効果が認められない場合には投与を中止すること。
- 「A型インフルエンザウイルス感染症」に本剤を投与する場合
発症後に用いる場合
- 発症後は可能な限り速やかに投与を開始すること。(発症後48時間以降に開始しても十分な効果が得られないとされている。)また,耐性ウイルスの発現を防ぐため,必要最小限の期間(最長でも1週間)の投与にとどめること。
ワクチンの入手が困難な場合又はワクチン接種が禁忌の場合
- 地域又は施設において流行の徴候があらわれたと判断された後,速やかに投与を開始し,流行の終息後は速やかに投与を中止すること。
ワクチン接種後抗体を獲得するまでの期間に投与する場合
- 抗体獲得までの期間は通常10日以上とされるが,抗体獲得後は速やかに投与を中止すること。
- 小児に対する用法及び用量は確立していないので,小児に投与する場合は医師の判断において患者の状態を十分に観察した上で,用法及び用量を決定すること。(「小児等への投与」の項参照)
慎重投与
- 心血管疾患(うっ血性心疾患等)又は末梢性浮腫のある患者[副作用として下肢浮腫が発現することがあり,心血管疾患や浮腫を悪化させるおそれがある。]
- 腎障害のある患者[本剤は大部分が未変化体として尿中に排泄されるので,蓄積による副作用を避けるため用量の調節に十分注意すること。](「禁忌」,「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
- 肝障害のある患者[副作用として肝障害が報告されているため,肝機能検査値に注意すること。]
- 低血圧を呈する患者[めまい・立ちくらみ等があらわれやすい。]
- 精神疾患のある患者[幻覚,妄想,錯乱,悪夢等の精神症状が増悪するおそれがある。](「警告」の項参照)
- 閉塞隅角緑内障の患者[眼圧上昇を起こし,症状が悪化するおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
- 急激な減量又は中止により,高熱,意識障害,高度の筋硬直,不随意運動,ショック症状等があらわれることがあるので,このような場合には再投与後,漸減し,体冷却,水分補給等の適切な処置を行うこと。本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,またミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお,投与継続中にも同様の症状があらわれることがある。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
視力低下を伴うびまん性表在性角膜炎,角膜上皮浮腫様症状(頻度不明)
- このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
心不全(頻度不明)
- このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
肝機能障害(頻度不明)
- AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP上昇等の肝機能障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
腎障害(頻度不明)
- 腎障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
なお,腎機能が低下している患者では,本剤の排泄遅延が起こりやすい。(「慎重投与」の項参照)
意識障害(昏睡を含む),精神症状(幻覚,妄想,せん妄,錯乱等),痙攣,ミオクロヌス(頻度不明)
- 意識障害(昏睡を含む),精神症状(幻覚,妄想,せん妄,錯乱等),痙攣,ミオクロヌスがみられることがある。このような場合には,減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能が低下している患者においてあらわれやすいので注意すること。
薬効薬理
抗パーキンソン症候群作用・精神賦活作用
- ラットの脳切片における実験でドーパミンの放出促進作用及び合成促進作用が認められており,減退しているドーパミン作動ニューロン活性を高める(抗パーキンソン症候群作用)とともに,ドーパミン作動物質として働き脳機能を改善(精神賦活作用)すると考えられる。3)
カタレプシー抑制作用
- クロルプロマジン,レセルピン等の神経弛緩剤により惹起されるラットのカタレプシーに対し抑制作用のあることが示されている。4)
A型インフルエンザウイルスに対する作用
- アマンタジンは,インフルエンザウイルスA型株の複製を初期段階(脱殻uncoatingの段階)で阻害する。5)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- アマンタジン塩酸塩(Amantadine Hydrochloride)
化学名
- Tricyclo[3.3.1.13,7]dec-1-ylamine monohydrochloride
<graphic
gfname = "530169_1161001F2138_1_01_fig08.gif">
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末で,においはなく,味は苦い。
ギ酸に極めて溶けやすく,水,メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない
本品1.0gを水5mLに溶かした液のpHは4.0?6.0である。
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、22~24の問いに答えよ。
- 20歳の男性。発熱と咽頭痛とを主訴に来院した。
- 現病歴 : 10日前から全身倦怠感、38℃前後の発熱および咽頭痛が出現した。さらに、食欲不振、眼瞼の浮腫および上腹部重圧感も加わってきた。近医で感冒として治療を受けたが改善しないため来院した。
- 家族歴・既往歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 身長173cm、体重73 kg。体温37.8℃。脈拍90/分、整。血圧134/90mmHg。咽頭部発赤、扁桃の腫大・発赤および表在リンパ節(顎下、側頚部、腋窩)の腫大を認める。聴診上異常はない。
- 検査所見 : 尿所見:比重1.030、蛋白(±)、糖(-)、ウロビリノゲン2+、潜血(-)。
- 血液所見:赤沈65 mm/1時間、赤血球505万、Hb 16.5 g/dl、Ht49%、白血球9,000、血小板20万。凝固系に異常はない。
- 血清生化学所見:総蛋白7.6 g/dl、γ-グロブリン20%、総コレステロール170 mg/dl、尿素窒素25 mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、GOT250単位(基準40以下)、GPT300単位(基準35以下)、LDH680単位(基準176~353)、アルカリホスファターゼ220単位(基準260以下)。CRP7.2mg/dl(基準0.3以下)。
[正答]
※国試ナビ4※ [095H023]←[国試_095]→[095H025]
[★]
- 76歳の男性。発熱と食欲不振とを主訴に搬入された。60歳ころから手足のふるえ、歩きにくさ、大きな声が出ない及び動作が遅くなるなどの症状が出現し、徐々に進行してきたため外出するのがおっくうになった。歩行障害は当初、薬物治療によって軽快していたが、近年薬効は乏しくなった。体温39.8℃。脈拍120/分、整。胸部にcoarse crackles(水泡音)を徳取した。意識は清明であったが、頚部と四肢との筋固縮、四肢の安静時振戦および無動を認め、歩行はできなかった。誤嚥性肺炎と敗血症とのために第12病日に死亡した。剖検時の脳組織H-E染色標本を以下に示す。
- この患者の基礎疾患に用いられる薬物はどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097D043]←[国試_097]→[097D045]
[★]
- 肺感染症の原因微生物と治療薬の組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100B067]←[国試_100]→[100B069]
[★]
- 英
- levodopa
- 同
- L-dopa、L-DOPA、LD、Lドーパ、L-ドーパ、L-ドパ、ドパ、ドーパ、3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン 3,4-dihydroxyphenylalanine、ジヒドロキシフェニルアラニン dihydroxyphenylalanine
- 商
- ドパストン、ドパゾール、ドパール、イーシー・ドパール配合、カルコーパ配合、スタレボ配合、デュオドーパ配合、ドパコール配合、ドパゾール、ネオドパストン配合、ネオドパゾール配合、パーキストン配合、マドパー配合、メネシット配合、レプリントン配合
[show details]
相互作用
薬剤名等
|
臨床症状・措置方法
|
機序・危険因子
|
レセルピン製剤
|
脳内ドパミンが減少し本剤の作用が減弱するおそれ
|
脳内のドパミンを減少させてパーキンソン症状を悪化させる。
|
テトラベナジン
|
血圧降下剤(メチルドパ水和物、レセルピン、節遮断剤等)
|
血圧降下剤の作用を増強することがある
|
機序は不明であるが、レボドパに血圧降下作用があるためと考えられている。
|
抗精神病薬(フェノチアジン系薬剤 (クロルプロマジン等) 、 ブチロフェノン系薬剤 (ハロペリドール等)、ペロスピロン等
|
本剤の作用が減弱することがある
|
これらの薬剤によりドパミン受容体が遮断される。
|
全身麻酔剤(ハロタン等)
|
不整脈を起こすことがある
|
ハロタン等は交感神経のα、βレセプターの感受性を高める。一方、レボドパとの併用ではレボドパから転換したドパミンがα、βレセプターに作用して、不整脈を起こす可能性がある。
|
ピリドキシン
|
末梢での本剤の脱炭酸化を促進するため、本剤の作用が減弱することがある
|
ピリドキシンはレボドパ脱炭酸酵素の補酵素であり、併用によりレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、レボドパの脳内作用部位への到達量を減少させると考えられる。
|
抗コリン剤、アマンタジン塩酸塩、ブロモクリプチンメシル酸塩
|
精神神経系の副作用が増強することがある
|
併用によりレボドパの効果増加につながるが、同時に精神神経系の副作用が増強される可能性もある。
|
NMDA受容体拮抗剤(メマンチン塩酸塩等)
|
本剤の作用を増強するおそれ
|
これらの薬剤により、ドパミン遊離が促進する可能性がある。
|
パパベリン塩酸塩
|
本剤の作用が減弱するおそれ
|
パパベリン塩酸塩が線条体にあるドパミンレセプターをブロックする可能性がある。
|
鉄剤
|
本剤の作用が減弱するおそれ
|
キレートを形成し、本剤の吸収が減少するとの報告がある。
|
イソニアジド
|
本剤の作用が減弱するおそれ
|
機序は不明であるが、イソニアジドによりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている。
|
[★]
- 英
- influenza, Flu, flu
- 同
- 流行性感冒、epidemic catarrh
- 関
- インフルエンザウイルス。A型インフルエンザ、B型インフルエンザ
[show details]
概念
病原体
潜伏期間
感染経路
疫学
症状
合併症
- 気道粘膜の抵抗性低下、貪食細胞の機能低下による。
- 起炎菌:黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖菌、インフルエンザ桿菌。
- 中枢神経合併症で小児に見られる。インフルエンザ及び水痘感染に際してみられる重篤な合併症。新形態射精疾患(急性非炎症性脳炎、脂肪肝から肝機能障害も起こす)。解熱剤として使われたアスピリンとの因果関係がある、らしい。このため、インフルエンザの解熱、とりわけ小児についてはアセトアミノフェンを使うこととなっている。
- A型インフルエンザウイルスによる上気道炎回復後2-3週間に発症。脳炎タイプは一過性で予後はよい。脳症タイプは予後が悪い。
経過
- 全身症状(発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛)→局所症状(咳、咽頭痛)→鼻汁、結膜充血、流涙→局所症状の始まりから2-3日で回復
- 感染力は発症直前から発症後3日までが最も強い。発症から7日間はウイルスを排出する。
治療
治療薬
検査
- ウイルス分離:MDCK細胞に接種しCPEの観察。発育鶏卵を利用した羊膜amniotic cavity内接種。尿膜allantoic cavity内培養
- ウイルス粒子検出:PCR
- 血清診断:ペア血清を用いて、赤血球凝集抑制試験、補体結合反応、中和試験で診断
予防
- 香港A型、ソ連A型、およびB型のウイルスが含まれる
- 精製ウイルスからエーテル処理により脂質を除去したもの
- →表面抗原に対する抗体は誘導されない→感染時に症状を軽減する効果
法令
[★]
- 英
- memantine
- 化
- メマンチン塩酸塩、塩酸メマンチン memantine hydrochloride
- 商
- メマリー、Namenda
- 関
- 抗認知症薬
- NMDA受容体拮抗薬。
- NMDA受容体は大脳皮質や海馬に高密度に存在し、記憶に関係する長期増強や発達か蘇生においてちゅうしんてきにな役割を担う。ADではシナプス間隙のグルタミン酸濃度が持続的に上昇し、シナプティックノイズが上昇し、記憶を形成する神経伝達シグナルが隠されるため、記憶・学習機能が障害される。まtあ、AβがNMDA受容体のグルタミン酸認識部位に結合して細胞内にCa2+が過剰に流入して神経細胞が障害されるとも言われている。(週刊 医学会新聞 2011/5/23)
- 中等症から重症の認知症に用いられる。
- 5mgから開始して、2週間かけて5mgずつ増量し、20mgまで増量して維持量とする。
- 重度の腎機能障害(Ccr 30ml/min)の場合には、維持量は10mgとする。
- 相互作用注意:ドパミン作動薬(レボドパ)、ヒドロクロロチアジド、腎尿細管分泌(カチオン輸送系)により排泄される薬剤(シメチジン)、尿アルカリ化を起こす薬剤(アセタゾミド)、アマンタジン、デキストロメトルファン
[★]
- 英
- antiparkinson agent, antiparkinsonism drug
- 関
- パーキンソン病、薬理学
ドパミン前駆体
ドパミン受容体作動薬
ドパミン放出促進
中枢性抗コリン作用
ノルアドレナリン前駆体
[★]
- 英
- flax、Linum usitatissimum
- 関
- 亜麻、亜麻仁、アマ属