- 英
- ventilator-associated pneumonia, VAP
- 気管挿管による人工呼吸器管理開始48時間以降に発症する肺炎
- 気管挿管・人工呼吸器管理前に肺炎がないことが条件
- 気管挿管4日以内の早期VAPと5日以降の晩期VAPに分類される。
- 発症機序としては口腔内の病原性細菌の定着と、気道内への流入
- リスク因子は長期人工呼吸管理、再挿管、発症前の抗菌薬投与、原疾患、筋弛緩薬の投与、仰臥位
- 胸部レントゲンにて異常陰影の確認を行う。
- 鑑別診断:うっ血性心不全、無気肺、胸水、肺血栓塞栓症、薬剤性肺炎、肺出血、現病による肺病変、ALI/ARDS
- 細菌性肺炎を否定する所見として、びまん性陰影であり、ウイルス性肺炎、ニューモシスチス肺炎、薬剤誘発性、肺出血、ALI/ARDSでみられる。
- 細菌性肺炎を肯定する所見として、気管支と雨量増の存在、あるいは肺胞浸潤影である。
- 晩期発症、あるいは多剤耐性菌のリスクがある場合には広域スペクトラム抗生剤を用いる。
- 予後規定因子は早期の抗菌薬の使用
- 予防はセミファーラー位、気管挿管チューブのカフ上吸引
参考
- 人工呼吸器関連肺炎対策 - Mindsガイドラインライブラリ
- https://minds.jcqhc.or.jp/docs/minds/ICUIP/04_Ch4_ICUIP.pdf
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- TOLEDO Andreia de,北田 勝浩,山口 泰平,於保 孝彦
- 口腔衛生学会雑誌 61(1), 57-64, 2011-01-30
- … 人工呼吸器関連肺炎は高い死亡率を示す重大な医学的問題である.長期にわたる気管内チューブの挿管は,ヒト口腔に常在する日和見細菌の上部気道での集落化をしばしばまねく.本研究では口腔日和見細菌の唾液被覆気管内チューブ・カフへの付着能を調べ,さらにKlebsiella pneumoniaeが唾液被覆カフへ付着する機序を調べた.8株の口腔日和見細菌の唾液被覆チューブおよびカフへの付着能を調べた.またK.pneumoniaeの付着機序を …
- NAID 110008440562
- 人工呼吸器関連肺炎サーベイランス (特集 あなたならどう考える? 症例から学ぶサーベイランス判定基準を使った判定のポイント) -- (症例判定)
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- □人工呼吸器関連肺炎(VAP)防止対策. VAPとは. VAP発生の機序. VAP防止策. 人工鼻. ICUにおける対応. 口腔ケアチーム. □人工呼吸器関連肺炎(Ventilator Associated Pneumonia : VAP)とは? 入院時や気管挿管時に肺炎がなく、気管挿管 による人工 ...
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★リンクテーブル★
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[正答]
※国試ナビ4※ [109I006]←[国試_109]→[109I008]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105A004]←[国試_105]→[105A006]
[★]
- 呼吸器感染症と原因菌の組合せで誤っているのはどれか,
[正答]
※国試ナビ4※ [100B020]←[国試_100]→[100B022]
[★]
人工呼吸器関連肺炎, VAP
[★]
人工呼吸器関連肺炎
[★]
- 英
- pneumonia pneumonitis
- 関
疫学
- 日本の肺炎の受療率は人口10万対3、死亡率は人口10万対7。死因順位は第4位である。
- 受療率・罹患率共に高齢になるに従い急激に増加し、85歳以上の男性では死因第2位、90歳以上の男性では死因第1位となる(ガイドライン1)。
- 死亡者の95%以上が高齢者である。
- 年代と病原体
日本における肺炎の年齢階級別受療率と死亡率(人口10 万対,2002 年)
- ガイドライン1 2004 年「国民衛生の動向」 改変
|
年齢階級
|
総数
|
15~
|
25~
|
35~
|
45~
|
55~
|
65~
|
75~
|
85~
|
90~
|
19
|
29
|
39
|
49
|
59
|
69
|
79
|
89
|
|
受療率
|
外来
|
6
|
3
|
4
|
3
|
3
|
6
|
7
|
14
|
21
|
21
|
入院
|
19
|
2
|
3
|
2
|
3
|
7
|
21
|
86
|
309
|
489
|
死亡率
|
男性
|
76.4
|
0.5
|
0.5
|
1.5
|
4.6
|
15.2
|
69.2
|
339
|
2087
|
4317
|
女性
|
62.7
|
0.3
|
0.5
|
0.9
|
1.9
|
5.6
|
22.4
|
144
|
934
|
2291
|
総数
|
69.4
|
0.4
|
0.5
|
1.2
|
3.2
|
10.3
|
44.6
|
249
|
1291
|
2787
|
分類
発症の場
原因
病理
- 上気道から連続的に下気道へ、あるいは、直接下気道に及んでいる。炎症は上皮に包まれた管腔内
肺炎の比較
ガイドライン
[★]
- 英
- artificial respiration, artificial ventilation
概念
- 1. 人工的に呼吸を行わせること。このため、伝統的なmouth to mouthからバックアンドバルブマスク、あるいは人工呼吸器を用いて行う。
- 2. 一次救命処置の中における処置 → 人工呼吸#一次救命処置
人工呼吸適応
- SAN.422
- 肺活量 < 10ml/kg, PaO2 < 55 mmHg(50%以上の酸素投与下), 呼吸回数 > 35/min, 努力呼吸, 吸引圧 < -25cmH2O
人工呼吸のモード
送気制御パターンによる分類
- 量規定換気 volume controlled ventilation VCV
- 圧規定換気 [[]] PCV
換気モード
人工呼吸を補助するモード
- 呼気終末陽圧 positive end-inspiratory pressure
- 吸気プラトー → 吸気ガス不均等分布の改善 EID
人工呼吸の合併症
- 1. 血圧低下(静脈還流の低下、心機能低下)
- 2. 圧外傷(気胸・縦隔腫瘍)
- 3. 酸素中毒による無気肺、肺浮腫
- 4. 気管潰瘍、穿孔、狭窄
- 5. 尿量減少(ADH増加、心拍出量減少)
- 6. 脳圧亢進(PEEPによる静脈還流↓)
- 7. 消化管出血(ストレス)
- 8. 精神的苦痛(気管挿入)
- 9. 感染(人工呼吸器関連肺炎)
一次救命処置
- ISBN 978-4892695667 p.100
- 口腔内の異物を除去
- 脈拍があり、呼吸がない場合の人工呼吸:成人では10/分、小児では12-20回/分のペースで息を吹き込む。
- 小児の場合、呼吸数が10/分未満の場合、人工呼吸が考慮される。
BLS
- 1秒かけて息を吹き込む。
- 1人法の場合は30回の胸骨圧迫の後に2回人工呼吸を行う。
- 2人法の場合も原則同様。ただし、幼小児の場合のみ15回の胸骨圧迫の後に2回人工呼吸を行う。
- 成人の場合は5-6秒に1回、小児に対しては3-5秒に1回の人工呼吸を行う(AHA BLSヘルスケアプロバイダーマニュアル AHAガイドライン2005年準拠)
[★]
- 英
- ventilator, mechanical ventilator, artificial ventilator
- 同
- ベンチレーター ベンチレータ、レスピレータ respirator artificial respirator
- 関
- 手動人工呼吸器
[show details]
モード
初期設定
- PALS AHAガイドライン2010年準拠 p.176
酸素
|
94-99%
|
1回換気量(従量式換気)
|
6-8ml/kg
|
吸気時間
|
0.5-1秒
|
最大吸気圧(従圧式換気)
|
20-30cmH2O
|
呼吸数
|
乳児
|
20-30回/分
|
小児
|
16-20回/分
|
青少年
|
8-12回/分
|
PEEP
|
3-5cmH2O
|
[★]
- 英
- relation、relationship、correlation、relevance、link、implication、connection、bearing、association、reference、relate、associate、attach、correlate、relative、relevant、pertinent
- 関
- 暗示、意味、会合、関係、関する、関連性、基準、共生、結合、結線、言及、参考、参照、照会、親戚、親類、軸受け、相関、相関性、相互関係、相対、相対性、相対的、対合、態度、妥当、適切、同僚、付随、付着、結びつける、類縁体、連関、連結、連合、連合性、連鎖、連接、連絡、群集、添付、協会、接続、関係性、リファレンス、リンク、参考文献、相関関係、関連づける
[★]
- 英
- respiration, breathing
- 関
- 呼吸数、呼吸中枢、呼吸パターン