出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/22 15:40:38」(JST)
タンパク質-グルタミンγ-グルタミルトランスフェラーゼ(タンパクしつグルタミンガンマグルタミルトランスフェラーゼ、protein-glutamine γ-glutamyltransferase)はタンパク質上のグルタミンのアミノ基と第1級アミンを縮合させ、アミン上の置換基をグルタミンに転移させ、アンモニアが生成する反応を触媒する転移酵素。トランスグルタミナーゼ(transglutaminase, TGase)と呼ばれることも多い。EC番号2.3.2.13。生物界に幅広く存在し、人には凝血第XIII因子を代表として8種類のトランスグルタミナーゼが存在する。
通常は第1級アミンとしてタンパク質上のリジンのアミノ基が用いられ、架橋酵素として作用する。この架橋反応によりタンパク質はゲル化し、水への溶解やプロテアーゼに対する耐性が増す。
分析はN-カルボキシベンゾイルグルタミニルグリシンとヒドロキシルアミンを基質として反応を行い、生成したN-カルボキシベンゾイルグルタミニルグリシンヒドロキサム酸に鉄イオンを加えて錯体を生成させて、その吸光度によって行われる。
人などの動物が生産するトランスグルタミナーゼはカルシウム依存性であるが、微生物の生産するトランスグルタミナーゼは非カルシウム依存性であって、幅広い利用に適している。
食品工業では放線菌ストレプトマイセス・モバラエンシスの生産するトランスグルタミナーゼが、すりみ(魚肉練り製品、挽肉製品)やグルテンを含む麺などの粘り気・コシを高めるために用いられている。これは既存添加物として扱われる。
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頻度 | しばしば | ときに | まれ | まれ | きわめてまれ | |
遺伝形式 | 常染色体優性 | X染色体劣性 | 常染色体優性 | 常染色体劣性 | 常染色体劣性 | |
発症時期 | 乳幼児 | 生下時~出生直後 | 生下時~出生直後 | 生下時 | 生下時 | |
皮膚症状 | 部位 | 四肢,体幹(背部>腹部) 間擦部 伸側>屈側 |
腹部>背部 間擦部 伸側=屈側 |
全身 | 全身 | 全身 |
形態 | 細かい鱗屑 | 黒褐色,大きな鱗屑 | 角質増殖が強い | 潮紅,細かい鱗屑~暗褐色,大きな鱗屑(葉状魚鱗癬) | きわめて厚い角質,ひびわれ,眼瞼外反 | |
病理組織 | 角質の肥厚と顆粒層の菲薄化 | 角質の肥厚,顆粒層はほぼ正常 | 顆粒変性 | わないものがある) | 著明な角質増殖 | |
病因 | フィラグリン産生低下 | ステロイドスルファターゼの欠損 | ケラチン遺伝子(K1/K10)の異常 | 一部はトランスグルタミナーゼの欠損 | 不明 |
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