- 英
- NAP score
- 同
- NAPスコア
- 関
- 好中球アルカリホスファターゼ染色
意義
- アルカリホスファターゼは好中球が細菌などを貪食し殺菌する際に用いられる酵素で、好中球機能と密接に関連する。一般的に好中球が増加するとNAPスコアは上昇する。このため、増加では臨床的意義がそれほど高くないが、低値の場合、CML, PNH, MDSなどを疑う手がかりとなる。
WCH. 19
Low LAP Score (M<15)
- infection or toxic exposure
造血系疾患
High LAP Score (M>130)
- 感染症 infection
- growth factor therapy
- 炎症性疾患 inflammatory disorder
- 妊娠、経口避妊薬 pregnancy, oral contraceptive
- ストレス stress
- 薬物 drug(lithium, corticosteroid, estrogen)
造血系疾患
YN.G-48改変
参考
- http://www.srl.info/srlinfo/kensa_ref_CD/KENSA/SRL5101.htm
- http://www.beckmancoulter.co.jp/hematology/morphology/ALPase.html
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 好中球アルカリホスファターゼ(NAP)スコア (広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版・2)その数値をどう読むか) -- (血球化学検査)
- 好中球アルカリホスファターゼの研究-1-組織化学的方法による好中球アルカリホスファターゼスコアの信頼性について
- 好中球アルカリホスファターゼの研究:(第一報) : 組織化学的方法による好中球アルカリホスファターゼスコアの信頼性について
- 只野 寿太郎,高野 喜久雄,本田 英義,松本 俊彦,和田 昌士,渡辺 謙一郎,大竹 順子,長島 町子,関根 和子
- 順天堂医学 13(4), 525-528, 1968
- NAID 130004715872
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★リンクテーブル★
[★]
- 53歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。6か月前の健康診断で白血球増加を指摘されたが放置していた。1か月前から倦怠感を感じるようになり、上腹部違和感も出現した。意識は清明。体温36.5℃。脈拍84/分、整。血圧136/76mmHg。表在リンパ節の腫大はない。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。左上腹部は軽度膨隆し、左肋骨弓下に脾を6cm触知する。血液所見:赤血球380万、Hb10.8g/dl、Ht33%、白血球56,000、血小板47万。血清生化学所見:総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、尿酸8.6mg/dl、総コレステロール156mg/dl、総ビリルビン1.0mg/dl、AST48IU/l、ALT32IU/l、LDH380IU/l(基準176~353)、Na140mEq/l、K4.8mEq/l。CRP0.8mg/dl。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 診断に有用な検査はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [101G033]←[国試_101]→[101G035]
[★]
- 66歳の男性。発熱と意識障害とのため来院し、直ちに入院した。
- 1週前から37℃台の発熱が続き、昨日から家族との会話に支障をきたすようになった。2か月前に冠動脈狭窄に対して冠動脈ステント留置術を受けた。その後、再狭窄予防のため抗血小板薬の投与を受けていた。
- 呼びかけに応じるが話す内容にまとまりがない。体温38.2℃。脈拍112/分、整。血圧130/86mmHg。眼瞼結膜は蒼白で眼球結膜に黄染を認める。
- 血液所見:赤血球270万、Hb7.8g/dl、Ht25%、網赤血球56‰、白血球6,700、血小板3万。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 考えられる検査所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D033]←[国試_098]→[098D035]
[★]
- 英
- chronic idiopathic myelofibrosis, CIMF
- 関
- 骨髄線維症。骨髄増殖性疾患 MPD、慢性骨髄増殖性疾患 chronic myeloproliferative disorders CMPD
概念
クローン性の造血幹細胞の疾患で、骨髄の線維化、髄外造血、脾腫をきたし、病因は不明である。慢性特発性骨髄線維症は最も一般ではないCMPDの一つであり、特定のクローンのマーカーが無い場合、診断は困難である。これは骨髄の線維化や脾腫は多血症や慢性骨髄性白血病でもみられるためである。また骨髄の線維化は様々な疾患でみられるためである(骨髄線維症#病因)。 (HIM.674)
疫学
- 60歳以降。 ⇔ 他のCMPDにおけるや二次性の骨髄線維症では全年齢で起こりう
検査
末梢血
- IMD
- 髄外造血を反映。未分化な血球の末梢への出現。狭小化した細網系を血球が通過することによる血球の変形。
- 赤血球:正球性貧血。奇形赤血球(涙滴赤血球)、赤芽球
- 白血球:症例の半数で増加(1万-2万/μl)、減少例もあり。骨髄芽球、前骨髄球、骨髄球、後骨髄球などを認める。
- 血小板:正常~減少。形態異常(巨大血小板、小型の巨核球)
- 好中球アルカリホスファターゼスコア:上昇
骨髄穿刺
骨髄生検
- 線維増生著明
- 有核細胞減少、造血細胞減少
- 巨核球系細胞増加 (IMD)
鑑別診断(IMD.977)
[★]
- 英
- neutrophil alkaline phosphatase NAP
- 同
- 白血球アルカリホスファターゼ leukocyte alkaline phosphatase LAP
- 関
- 好中球アルカリホスファターゼスコア NAPスコア、好中球アルカリホスファターゼ染色、アルカリホスファターゼ染色 ALP染色
[★]
好中球アルカリホスファターゼ
- 関
- NAPスコア、好中球アルカリホスファターゼスコア
[★]
好中球アルカリホスファターゼスコア
[★]
好中球アルカリホスファターゼスコア
[★]
- 英
- neutrophil (Z),neutrophile ,neutrophils
- 関
- 血液、血球、白血球
特徴
- マクロファージより貪食能が高い
- 非特異的感染防御に関与
- 寿命:1週間。(他の資料:1週間以内。血中で6-7時間,活性化時1-2日。)
- 好中球比率(対白血球):50-60%。文献によっては50-70%
- ケモカインによって走化能を示し、異物を貪食する
- 貪食→食胞形成→proteolysis (lysosome: 約30種類)
分化・成熟
骨髄芽球:顆粒なし
↓
前骨髄球:アズール顆粒出現
↓
骨髄球:好中球に特異な顆粒(ALP、リゾチーム)が出現
↓
後骨髄球:核が分葉。細胞分裂(-)
↓
桿状核球:末梢血中に現れる� ↓
↓
分葉核球:成熟細胞
顆粒
成長とリンパ球・好中球数
- PED.703
- リンパ球数は生後1ヶ月以降に増加して6ヶ月~1年でピークとなり、以降減少して成人と同程度となる。
- これに対して好中球は生下時にピークとなり、以降減少して成人と同程度となる。
- 生後一ヶ月までは好中球優位であり、1ヶ月~2-6歳まではリンパ球優位となり、以降好中球優位となる。
臨床関連
- 末梢血好中球数1500/μl以下 、特に500/μl以下 (定義:[1])
- 末梢血好中球数7500/μ以上
- 慢性肉芽腫症:NADPH酸化酵素の異常による好中球の活性酸素産生障害をきたす疾患。常染色体劣性遺伝。
- チェディアック・東症候群:細胞内輸送蛋白(CHS1)の調節の異常により巨大顆粒の形成、殺菌性蛋白・溶菌性酵素の食胞内放出が障害され、また好中球の遊走能が低下する疾患。常染色体劣性遺伝。
[★]
- 英
- bulbus (KH)
- ラ
- bulbus cerebri
- 同
- 延髄
[★]
- 英
- core
- 関
- 核心、芯、母核、ヌクレオカプシド
[★]
- 英
- alkali、alkaline
- 関
- アルカリ性、アルカリ属
[★]
- 英
- score
- 関
- スコア化、点数化