- 英
- vitamin E V. E
- 同
- トコフェロール tocopherol、トコトリエノール tocotrienol、酢酸トコフェロール tocopherol acetate、コハク酸トコフェロールカルシウム calcium tocopherol succinate
- 商
- フェニルアラニン除去ミルク配合、ユベラ、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合
- 関
- ビタミン
概念
- 脂溶性ビタミン
- D-α-トコフェロール
- 抗酸化作用を有する。
- 脂質層のラジカルの捕捉。ここで消費されたビタミンEはビタミンCにより再生される。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3E)
臨床関連
欠乏
=過剰=
WordNet
- the 5th letter of the Roman alphabet (同)e
- the base of the natural system of logarithms; approximately equal to 2.718282...
PrepTutorEJDIC
- einsteiniumの化学記号
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/02/10 23:31:08」(JST)
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α-トコフェロール |
|
分子量 |
430.79 |
CAS登録番号 |
[59-02-9] |
融点 |
3 °C |
沸点 |
235 °C |
ビタミンE(vitamin E)は脂溶性ビタミンの一種。1922年にアメリカ合衆国、ハーバート・エバンス(Herbert M. Evans)とキャサリン・ビショップ(Katharine S. Bishop)によって発見された。トコフェロール(tocopherol)とも呼ばれ、特に D-α-トコフェロールは自然界に広く普遍的に存在し、植物、藻類、藍藻などの光合成生物により合成される。医薬品、食品、飼料などに疾病の治療、栄養の補給、食品添加物の酸化防止剤として広く利用されている。
メチル基の位置によって8つの異なる型があり、それぞれの生物学的機能をもつ。ヒトではD-α-トコフェロールがもっとも強い活性をもち、主に抗酸化物質として働くと考えられている。抗酸化物質としての役割は、代謝によって生じるフリーラジカルから細胞を守ることである。フリーラジカルはDNAやタンパク質を攻撃することでガンの原因ともなりうるし、また、脂質過酸化反応により脂質を連鎖的に酸化させる[1]{信頼性要検証|date=2012年11月}}。
ビタミンEは、フリーラジカルを消失させることにより自らがビタミンEラジカルとなり、フリーラジカルによる脂質の連鎖的酸化を阻止する。発生したビタミンEラジカルは、ビタミンCなどの抗酸化物質によりビタミンEに再生される[2]。
目次
- 1 構造
- 2 目安量および上限量
- 3 欠乏症
- 4 過剰障害
- 5 多く含む食品
- 6 脚注
- 7 外部リンク
|
構造
トコフェロールはトコールのメチル化誘導体である。メチル基の位置により α, β, γ, δ の4種がある。また、トコフェロールの関連化合物であるトコトリエノールもビタミンE活性を持つが、トコフェロールに比べ活性は低い。以下にトコフェロールとトコトリエノールの構造を示す。
メチル基の置換位置とトコフェロールの活性比は以下の通りである。
誘導体 |
R1 |
R2 |
R3 |
活性比 |
α |
CH3 |
CH3 |
CH3 |
100 |
β |
CH3 |
H |
CH3 |
40 |
γ |
H |
CH3 |
CH3 |
10 |
δ |
H |
H |
CH3 |
1 |
目安量および上限量
かつてはα-トコフェロール当量 (mgα-TE) で所要量が表示されていたが、厚生労働省が策定した2010年(平成22年)版の食事摂取基準においては、α-トコフェロールのみの目安量(adequate intake, AI)及び耐用上限量(tolerable upper intake level, UL)を定めている。
- 目安量
- 成人男子(18–29歳) 7 mg/day
- 成人女子(18–29歳) 6.5 mg/day
- 上限量
- 成人男子(18–29歳) 800 mg/day
- 成人女子(18–29歳) 650 mg/day
欠乏症
未熟児において、溶血性貧血、深部感覚異常及び小脳失調の原因となることが知られている。生体膜で活性酸素が存在すると脂質過酸化反応により過酸化脂質が連鎖的に生成され、膜が損傷し、赤血球では溶血が起こるなど生体膜の機能障害が発生する[3]{信頼性要検証|date=2012年11月}}。また、不妊症や筋萎縮症、脳軟化症の原因となるといわれているが、植物油に豊富に含まれているため通常の食生活で欠乏する事はない。
過剰障害
過剰に摂取した場合、骨が減ってもろくなる骨粗しょう症になる恐れが高まるとの動物実験の結果が報告されている。脂溶性のため体内に蓄積しやすいことからも過剰摂取はすすめられない[4]。
多く含む食品
- ひまわり油、コーン油、オリーブ・オイル、キャノーラ油、大豆油などの油脂類
- アーモンド、ラッカセイ、大豆などの種実類
- キャビア、いくら、たらこなどの魚卵類
- 青魚
- マヨネーズ
脚注
- ^ 大橋英雄「クェルセチンを中心とするフラボノイドのラジカル補捉反応とその反応機構」平成13年度-平成14年度年度科学研究費補助金 (基盤研究(C)(2) 課題番号13660160) 研究成果報告書、2002
- ^ ビタミンEと抗酸化性国立健康・栄養研究所 平原文子、栄養学雑誌 Vol.52 No.4 205~206(1994)
- ^ ビタミンの栄養 授業資料2006年06月23日に追加
- ^ “過剰摂取で骨粗しょう症の恐れ 人気サプリのビタミンE”. NEWS. (2012年3月4日). http://www.47news.jp/medical/2012/03/post_20120305031204.php 2012年3月4日閲覧。
外部リンク
- ビタミンE解説 -「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
- ビタミンE (トコフェロール) - 「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
ビタミン (A11) |
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脂溶性 |
A
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レチノール · β-カロテン · トレチノイン · α-カロテン
|
|
D
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D2 (エルゴステロール、エルゴカルシフェロール) · D3 (7-デヒドロコレステロール、プレビタミンD3、コレカルシフェロール、25-ヒドロキシコレカルシフェロール、カルシトリオール (1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール)、カルシトロン酸)
D4 (ジヒドロエルゴカルシフェロール) · D5 · Dアナログ (ジヒドロタキステロール、カルシポトリオール、タカルシトール、パリカルシトール)
|
|
E
|
トコフェロール (α、β、γ、δ) · トコトリエノール · トコフェルソラン
|
|
K
|
ナフトキノン · フィロキノン(K1) · メナテトレノン (K2) · メナジオン (K3)
|
|
|
水溶性 |
B
|
B1 (チアミン) · B2 (リボフラビン) · B3 (ナイアシン、ニコチンアミド) · B5 (パントテン酸, デクスパンテノール、パンテチン) · B6 (ピリドキシン、ピリドキサールリン酸、ピリドキサミン)
B7 (ビオチン) · B9 (葉酸、ジヒドロ葉酸、フォリン酸) · B12 (シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、メチルコバラミン、コバマミド) · コリン
|
|
C
|
アスコルビン酸 · デヒドロアスコルビン酸
|
|
|
主要な生体物質
ペプチド - アミノ酸 - 核酸 - 炭水化物 - 脂肪酸 - テルペノイド - カロテノイド
テトラピロール - 補因子 - ステロイド - フラボノイド - アルカロイド - ポリケチド - 配糖体 |
|
抗酸化物質 |
|
アセチル-L-カルニチン (ALCAR) • α-リポ酸 (ALA) • アスコルビン酸 (ビタミンC) • カロテノイド (ビタミンA) • クルクミン • エダラボン • フラボノイド (クェルセチン、ケンフェロール、カテキン、EGCG、etc) • 没食子酸 • グルタチオン • ヒドロキシチロソール • ラドスチジル • メラトニン • N-アセチルシステイン (NAC) • N-アセチルセロトニン (NAS) • オレオカンタール • オレウロペイン • ラサギリン • レスベラトロール • セレギリン • セレン • トコフェロール (ビタミンE) • トコトリエノール (ビタミンE) • チロソール • ユビキノン (補酵素Q) • 尿酸
|
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 4. ビタミンEとKの代謝の相互作用についての検討(第331回会議研究発表要旨,脂溶性ビタミン総合研究委員会)
- 卵黄レシチンリポソーム膜におけるビタミンEのラジカル消去反応速度(研究論文紹介)
Related Links
- ビタミンE 食品100g当たりのビタミンEの含有量 単位:mg 成人男子目安量:8mg 成人女子目安量:8mg ... ビタミンEの多い食品ベスト32 (水分が40%以上) (水分が40%未満のベスト8) あんこうのきも 13.8 めんたいこ 6.5 とんぶり
- ビタミンEの効果と効能とサプリメント選び方について。ビタミンEを多く含む食べ物や食材。ビタミンEの摂取量と基準量,副作用,過剰症と過剰摂取,欠乏症について。ビタミンEには強力な抗酸化作用の他、冷え性や肩こり,不妊症 ...
- ビタミンEの成分情報です。ビタミンEとは?ビタミンEの働きや効果・効能などビタミンEに関する情報を詳しくご紹介します。わかさの秘密はわかさ生活が提供する成分情報サイトです。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
- ビタミンE錠50mg「NT」は、1錠中に下記の成分・分量を含有する製剤である。
「日局」トコフェロール酢酸エステル50mg
添加物
- 添加物として、軽質無水ケイ酸、水酸化アルミナMg、乳糖水和物 ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、合成ケイ酸Al、ポビドン、カルメロースCa、ステアリン酸Mg、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、シリコーン樹脂及び黄色5号を含有する。
効能または効果
- ビタミンE欠乏症の予防及び治療
- 末梢循環障害(間歇性跛行症、動脈硬化症、静脈血栓症、血栓性静脈炎、糖尿病性網膜症、凍瘡、四肢冷感症)
- 過酸化脂質の増加防止
- 1.以外の効能については、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきではない。
- 通常、成人にはトコフェロール酢酸エステルとして1回50〜100mg(1〜2錠)を、1日2〜3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
薬効薬理
血液に対する作用
- ビタミンE欠乏ラットでは、血小板凝集能が亢進し、血小板数の増加がみられる。ビタミンEは、血小板凝集能を抑制し、血小板数を減少させると考えられる2)。
ビタミンEは、血小板中でPGG、トロンボキサンA2生成過程におけるエンドペルオキシド化を防止するため、血液凝固を抑制しうると考えられる3)。
抗酸化作用
- 脂質の酸化作用は1O2により脂質の過酸化反応が開始し、連鎖反応により脂質の自動酸化は進行する。ビタミンEは、1O2の消去剤として脂質の過酸化反応の開始を抑制すると考えられる3)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- Tocopherol Acetate トコフェロール酢酸エステル
化学名
- 2,5,7,8-Tetramethyl-2-(4,8,12-trimethyltridecyl)chroman-6-yl acetate
分子式
分子量
性状
- 「日局」トコフェロール酢酸エステルは、無色〜黄色澄明の粘性の液で、においはない。
エタノール(99.5)、アセトン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ヘキサン又は植物油と混和する。
エタノール(95)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。
旋光性を示さない。
空気及び光によって変化する。
★リンクテーブル★
[★]
- 46歳の男性。1か月前から両足がジンジンしびれ、感覚が次第に鈍くなったため来院した。肺結核の治療で3か月前からリファンピシン、イソニアジド及びエタンブトールを内服している。診察で四肢に深部腱反射の消失と両側下肢に靴下状の全感覚低下とを認める。
[正答]
※国試ナビ4※ [100H007]←[国試_100]→[100H009]
[★]
- 妊娠悪阻に対する糖質輸液療法を行う際、必ず加えるべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111G022]←[国試_111]→[111G024]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[★]
- 欠乏すると新生児期の頭蓋内出血の原因となるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I002]←[国試_102]→[102I004]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101B045]←[国試_101]→[101B047]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G067]←[国試_100]→[100G069]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105H006]←[国試_105]→[105H008]
[★]
- 英
- tocopherol、tocopherol acetate、tocopherol nicotinate、tocopherol calcium succinate
- 化
- ニコチン酸トコフェロール tocopherol nicotinate、コハク酸トコフェロールカルシウム tocopherol calcium succinate、[[]] tocopherol acetate
- 商
- ベクタン、ユベラ、(トコフェロールニコチン酸エステル)ニコ
- M.V.I.、M.V.I.-12キット 、NEソフト、VEニコチネート、アゼプチン、アミノレバンEN配合、エセブロン、エパラ、エルネオパ1号輸液、エレンタールP乳幼児用配合、エレンタール配合、エンシュア・リキッド 、オーツカMV、ゲファルナート、ケントン、ダイメジン・マルチ、ツインラインNF配合、ツインライン配合、トコニジャスト、ナーセット配合、ニコ200ソフト、ニチEネート、ネオM.V.I.-9、ネオパレン1号輸液、ネオラミン・マルチV、ハイシップ、バナール、バナールN、パンビタン、ビタジェクト、ビタミンE、ビタミンE、ファンギゾン、フルカリック1号輸液、ベクタン、ヘパンED配合、ヘモナーゼ配合、マルタミン、ユベ-E、ユベラN、ラコールNF配合、ラコール配合、リバスタッチ、流動パラフィン.OI
- ユベラ Juvela(錠,ビタミンAとの合剤)
- 関
- ビタミンE vitamin E。その他の循環器官用薬
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2190006M2110_2_07/2190006M2110_2_07?view=body
[★]
- 英
- acquired hemolytic anemia AHA
- 関
- 先天性溶血性貧血、自己免疫性溶血性貧血 AIHA。
[★]
- 関
- ビタミンE
商品
[★]
- 英
- tocopherol acetate
- 関
- トコフェロール、トコフェロール酢酸エステル、ビタミンE
[★]
- 英
- tocopherol calcium succinate, calcium tocopherol succinate
- 関
- トコフェロール、ビタミンE
[★]
- 英
- vitamin E deficiency
- 関
- ビタミンE欠乏症
[★]
- 英
- vitamin
- ビタミン、生物の生存・生育に必要な栄養素のうち、炭水化物やタンパク質、脂質、ミネラル以外の栄養素であり、微量ではあるが生理作用を円滑に行うために必須な有機化合物の総称 wiki
ビタミン
ビタミンと欠乏症、過剰症
[★]
アインスタイニウム
- 関
- einsteinium
[★]