- 英
- trigeminal neuralgia
- ラ
- neuralgia trigeminus
- 同
- フォザーギル神経痛 フォサギル神経痛 Fothergill's neuralgia Fothergill neuralgia、顔面神経痛 facial neuralgia、tic douloureux
- 関
- 三叉神経
概念
- 「顔面神経痛」とか言わない
- 三叉神経の各分岐または分枝領域に突発的に激痛、または電撃痛が起こり、数秒後に消失する
- v2,3(39%), V2(18%), V3(15%), V1-3(15%)
- trigger zoneの刺激により起こる
病因
-
- 帯状ヘルペス後神経痛
- 動脈瘤による圧迫
- 腫瘍による圧迫
- 多発性硬化症
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
治療
- SCN.314
- 神経血管減圧術:三叉神経根進入部での圧迫血管を外科的に離す。痛みの消失率は70-80%。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/10/17 20:27:50」(JST)
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三叉神経痛 |
Detailed view of trigeminal nerve, shown in yellow.
|
分類および外部参照情報 |
ICD-10 |
G50.0, G44.847 |
ICD-9-CM |
350.1 |
DiseasesDB |
13363 |
eMedicine |
emerg/617 |
MeSH |
D014277 |
三叉神経痛(さんさしんけいつう、Trigeminal neuralgia)、疼痛性チック(とうつうせいチック、tic douloureux)[1]は、顔面の知覚神経である三叉神経から発信される強い痛みのエピソードを特徴とする、神経痛である。
顔面痛(がんめんつう、prosopalgia)[2]、自殺病(じさつびょう、Suicide Disease)[3]、フォザーギル病(フォザーギルびょう、Fothergill's disease)[4]としても知られる。
神経の1つ、2つ、または3つすべての分岐が影響を受ける可能性がある。 それは"人間の最も苦痛な条件の一つとして知られ、多くの医療専門家にもまだ謎のままである。"[5] この痛みは、耳・目・唇・鼻・頭皮・額・頬・歯・顎と顔の側面に感じる。一部の患者は左の人差し指の痛みを経験する。[6] 三叉神経痛は容易に管理できないが、種々の治療の選択肢が存在する。[7]
顔面神経痛(がんめんしんけいつう)と称することもあるが、正式な呼称ではない。「顔面神経」とは顔面における運動神経のことである。また、顔面神経麻痺と言い、顔面の神経が麻痺することによって、片方の顔面の筋肉が動かなくなって顔が歪んでしまう症状とも混同してしまいがちだが、いずれも三叉神経痛とは異なる。
目次
- 1 原因
- 2 症状
- 3 治療法
- 4 出典
- 5 関連項目
原因
血管が動脈硬化などによって膨張し、三叉神経を圧迫することで痛みを引き起こすと考えられている。
症状
男性よりも女性に多く、突然顔面に鋭い痛みが走るのが特徴で、通常は顔面の片側に起こり、痛む時間は比較的短時間(数秒から数分)である。
治療法
三叉神経痛の治療法としては、主に薬物療法・神経ブロック・手術療法などがあり、これらの治療法のいずれかまたはこれらを組み合わせた方法がある。
- 薬物療法 - 主に抗てんかん剤(カルバマゼピンなど[8])が使われるが、その他筋弛緩剤や鎮痛剤(アセトアミノフェン、トラマドール)などが使用される。
- 処方例:カルバマゼピン200mg 分2
- 神経ブロック - 麻酔薬を患部に関連する神経に注射する方法などがある。
- 手術療法 - 神経血管減圧術という、三叉神経を圧迫している血管から神経への圧迫を除去する手術が行われる。
- 定位放射線治療 - 特に特発性三叉神経痛に対して、ガンマナイフやサイバーナイフなどにより、三叉神経根の脳幹進入部より2~3mm末梢側あたりを目標点とし、70~80Gy程度を一度に照射する定位放射線治療が行われる。神経に対する作用についての考察は諸説があるが、知覚低下を起こさず疼痛のみを軽減する機序についての説明は確立されていない。[9]2013年時点で、定位放射線治療として保険適用がないため、治療費は自費となり、治療施設によって異なる。
出典
- ^ Rapini, Ronald P.; Bolognia, Jean L.; Jorizzo, Joseph L. (2007). Dermatology: 2-Volume Set. St. Louis: Mosby. p. 101. ISBN 1-4160-2999-0.
- ^ Hackley, CE (1869). A text-book of practical medicine. D. Appleton & Co.. p. 292. http://books.google.com/?id=p74RAAAAYAAJ&pg=PA292&dq=prosopalgia#v=onepage&q=prosopalgia&f=false 2010年11月25日閲覧。.
- ^ Prasad, S; Galetta, S (Mar 2009). “Trigeminal Neuralgia Historical Notes and Current Concept”. Neurologist 15 (2): 87?94. doi:10.1097/NRL.0b013e3181775ac3. PMID 19276786. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19276786 2010年11月25日閲覧。.
- ^ BAGHERI, SHAHROKH C; et al. (December 1, 2004). “Diagnosis and treatment of patients with trigeminal neuralgia”. Journal of the American Dental Association 135 (12): 1713?7. PMID 15646605. http://jada.ada.org/cgi/content/full/135/12/1713 2010年11月25日閲覧。.
- ^ Okeson, JP (2005). “6”. In Lindsay Harmon. Bell's orofacial pains: the clinical management of orofacial pain. Quintessence Publishing Co, Inc. p. 114. ISBN 086715439X. http://www.quintpub.com/display_detail.php3?psku=B439X.
- ^ Bayer DB, Stenger TG (1979). “Trigeminal neuralgia: an overview”. Oral Surg. Oral Med. Oral Pathol. 48 (5): 393?399. doi:10.1016/0030-4220(79)90064-1. PMID 226915.
- ^ Satta Sarmah (2008). "Nerve disorder's pain so bad it's called the 'suicide disease'". Medill Reports Chicago. http://news.medill.northwestern.edu/chicago/news.aspx?id=79817
- ^ Zakrzewska JM, et al. Trigeminal neuralgia. BMJ 2014;348:g474
- ^ 脳神経外科Advanced Practice 1 定位的放射線治療 メジカルビュー社 2000年
関連項目
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Japanese Journal
- こんなとき,何を出す? 処方選択トレーニング(7)しもやけ・三叉神経痛
- 口腔顎顔面痛症例報告 : Burning mouth syndrome と三叉神経痛
- 岡安 一郎,大井 久美子
- 日本顎口腔機能学会雑誌 = The Journal of Japanese Society of Stomatognathic Function 18(2), 204-205, 2012-02-28
- NAID 10030126017
- 症例報告 副オトガイ孔を走行する神経様組織の捻除により口唇感覚異常が改善した症候性三叉神経痛の1例 : 神経学的検査の有用性について
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- 三叉神経痛(さんさしんけいつう、Trigeminal neuralgia)、疼痛性チック(とうつうせい チック、tic douloureux)は、顔面の知覚神経である三叉神経から発信される強い痛み のエピソードを特徴とする、神経痛である。 顔面痛(がんめんつう、prosopalgia)、自殺 病( ...
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- 次の文を読み、 33、 34の問いに答えよ。
- 42歳の女性。頭痛を主訴に来院した。
- 現病歴: 3年前から月 1、2回の頭痛を自覚していた。頭痛は両側の後頭部を中心とした持続性の鈍痛で、肩こりを伴っている。夕方になると頭痛が悪化するが、生活に支障をきたすほどの痛みではない。家事などで体を動かしている時のほうが多少痛みは和らぐ感じがする。悪心はない。頭痛に大きな変化はないが、昨日知人が脳梗塞で入院したという話を聞き、心配になって受診した。
- 既往歴:スギ花粉症。
- 生活歴:事務職。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親が 56歳時にくも膜下出血で死亡。母親が高血圧症で治療中。
- 現症:意識は清明。身長 158 cm、体重 52 kg。体温 36.3℃。脈拍 76/分、整。血圧 118/72 mmHg。神経学的所見に異常を認めない。
- 現時点で最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108H033]←[国試_108]→[108H035]
[★]
- 55歳の男性。開口障害を訴えて来院した。2週前に庭で古釘を足に刺したが放置していた。1週前から微熱、開口障害および肩・頭部のこわばり感が出現し悪化してきた。咽頭に異常はなく、顎関節部に疼痛と腫脹とを認めない。体温37.5℃。白血球7,400。血清アミラーゼ120単位(基準37~160)。CRP2.8mg/dl。考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099G054]←[国試_099]→[099G056]
[★]
- 25歳の女性。頭痛を主訴に来院した。15歳ころから月に1回程度の頻度で、片側の拍動性頭痛がみられ、半日で軽快していた。頭痛直前に視覚障害があり、頭痛時に嘔吐を伴い光がまぶしく感じるという。来院時、頭痛はなく、意識は清明である。身体所見と神経学的所見とに異常はない。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A047]←[国試_100]→[100A049]
[★]
- 25歳の女性。頭痛を主訴に来院した。15歳ころから月に1回程度の頻度で、片側の拍動性頭痛がみられ、半日くらいで軽快していた。頭痛直前に視覚障害と、頭痛時に嘔吐と流涙とを伴うという。来院時、頭痛はなく、意識は清明である。一般身体所見と神経学的所見とに異常はない。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096D044]←[国試_096]→[096D046]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [114A009]←[国試_114]→[114A011]
[★]
- (1) 好発年齢は20歳未満である
- (2) 第I枝の領域に多い
- (3) 外科的治療法の一つとして神経減圧術が行われる
- (4) カルバマゼピンが有効である
- (5) 間欠期にも、疼痛発作部位に触覚の異常がある。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
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[正答]
※国試ナビ4※ [111I024]←[国試_111]→[111I026]
[★]
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[★]
- 英
- rhinorrhea, nasal flow, nasal discharge
- ラ
- rhinorrhoea
- 同
- 鼻汁 nasal secretion
- 鼻汁が前鼻孔、後鼻孔から出ること。前者はrhinorrhea, 後者はpostnasal dripと表現され、総称してnasal dischargeと呼ばれる
治療
-
- PL配合、ピーエイ(インフルエンザ罹患時には好んで出さない方が良いかも)
- (上気道炎そのものの治療として)麻黄湯(特にインフルエンザに)、葛根湯
原因
- ウイルス:インフルエンザ、麻疹
- 細菌:百日咳
- 真菌
解剖
分泌液の種類
- 漿液性:感染初期やアレルギーが関与する場合に見られる
- 膿性:細菌感染でみられる
[★]
- 英
- neurovascular decompression, microvascular decompression
- 同
- ジャネッタ手術 Janetta手術 Jannetta's operation Jannetta operation
- 関
- 神経血管減圧術
==参考
- 1. trigeminal neuralgia: Jannetta microvascular decompression
- いちいちフェードアウトしていらつくが、およその流れは分かるかもしれない。
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=cSIGlPkS21I</youtube>
- 2. 症例報告 | ブログ | 脳神経外科医 鮫島哲朗
- 「顔面痙攣 左眼瞼周囲がぴくつき、次第にひどくなった60代の女性。」のシェーマは見やすいけど、このアプローチはジャネッタ?
- http://www.tetsurosameshima.com/c-case_report/
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=l4sne6iCriY</youtube>
[★]
- 英
- glossopharyngeal neuralgia
- 同
- 舌咽チック glossopharyngeal tic、舌咽迷走神経痛
- 関
- 舌咽神経疾患、舌咽神経
- 一側舌咽神経支配領域に発作性疼痛を来す疾患
- 女性に比べて男性に多く、30-40歳代に好発する。
- 三叉神経痛の1/10~数十分の一ないし1/100の頻度とされる。
- 咳嗽、くしゃみ、嚥下、発声なとにより誘発される
- 激しい一過性の鋭い痛みが耳、舌後方、扁桃窩、顎の下方に起こる。
- 一側の耳が赤くなることがある。
- 鑑別疾患:三叉神経痛(第3枝)、扁桃炎、舌咽咽頭炎、歯疾患
- 治療:本態性の場合にはカルバマゼピン・フェニトインなどの抗痙攣薬内服、無効の場合は舌咽神経ブロック、神経血管減圧術。
[★]
- 英
- Obersteiner-Redlich zone
- 同
- Obersteiner-Redlich帯
[show details]
[★]
- 英
- trigeminal ganglion block
- 同
- ガッセル神経節ブロック、半月神経節ブロック
- 関
- 三叉神経節、卵円孔、三叉神経、下顎神経
[show details]
適応
[★]
- 英
- idiopathic trigeminal neuralgia
- 同
- tic douloureux
- 関
- 三叉神経痛
[★]
- 英
- trigeminal nerve
- ラ
- nervus trigeminus
- 同
- CN V, fifth cranial nerve
- 関
- 脳神経。鰓弓
概念
核 (B.33)
- 三叉神経中脳路核
- 三叉神経主知覚核
- 三叉神経脊髄路核
支配
走行
枝
CN#
|
一般感覚性
|
臓性感覚性
|
特殊感覚性
|
体性運動性
|
臓性運動性
|
鰓弓運動性
|
神経細胞(中枢神経外)
|
神経細胞(中脳)
|
神経細胞(橋)
|
神経細胞(延髄)
|
神経細胞(脊髄)
|
○-< 節後ニューロン
|
頭蓋からの出口
|
分布と機能
|
V1
|
眼神経
|
○
|
|
|
|
|
|
三叉神経節
|
|
|
|
|
|
上眼窩裂
|
角膜、前頭部、頭皮、眼瞼、鼻の皮膚、鼻腔と副鼻腔の粘膜からの感覚
|
V2
|
上顎神経
|
○
|
|
|
|
|
|
三叉神経節
|
|
|
|
|
|
正円孔
|
上唇を含む上顎部の顔の皮膚、上顎の歯、鼻粘膜、上顎洞、口蓋の感覚
|
V3
|
下顎神経
|
○
|
|
|
|
|
|
三叉神経節
|
|
|
|
|
|
卵円孔
|
下唇を含む下顎と顔の外側部の皮膚、下顎の歯、顎関節、口の粘膜、舌の2/3の感覚
|
|
|
|
|
|
○
|
|
|
○
|
|
|
|
支配筋:咀嚼筋、顎舌骨筋、顎二腹筋の前腹、口蓋帆張筋、鼓膜張筋
|
臨床関連
[★]
- 英
- nerve
- ラ
- nervus
- 関
- ニューロン
解剖で分類
- 中枢神経 central nervous systen CNS
- 末梢神経 peripheral nervous system PNS
情報で分類
- 感覚神経 sensory nerve = 求心性線維 afferent nerve
- 運動神経 motor nerve = 遠心性線維 efferent nerve
機能で分類
- 体性神経 somatic nervous system SNS
- 自律神経 autonomic nervous system ANS
[★]
- algia
- 英
- neuralgia, nerve pain
[★]
- 英
- pain
- 関
- 痛み、疼痛