- 日
- さいこ、サイコ
- 英
- chai hu, Bupleurum root, chinese thorowax root
- ラ
- Bupleuri Radix
- 関
- ミシマサイコ、柴胡剤
- 生薬
- 成分:サポニン類(サイコサポニン)
- 薬理作用:解熱作用、消炎作用、鎮痛作用、鎮静作用、抗菌作用、抗ウイルス作用
- 方剤:柴胡剤(少陽病・胸脇苦満型)のベースとして用いられており、黄芩と共に使われることが多い。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/09/26 07:04:39」(JST)
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| ミシマサイコ |
|
ミシマサイコ
|
| 保全状況評価 |
| 絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)
|
| 分類(APG III) |
| 界 |
: |
植物界 Plantae |
| 階級なし |
: |
被子植物 angiosperms |
| 階級なし |
: |
真正双子葉類 eudicots |
| 階級なし |
: |
コア真正双子葉類 core eudicots |
| 階級なし |
: |
キク類 asterids |
| 階級なし |
: |
キキョウ類 campanulids |
| 目 |
: |
セリ目 Apiales |
| 科 |
: |
セリ科 Apiaceae |
| 属 |
: |
ミシマサイコ属[1]または
ホタルサイコ属[2]
Bupleurum |
| 種 |
: |
ミシマサイコ
B. stenophyllum [3] |
|
| 学名 |
Bupleurum stenophyllum
(Nakai) Kitag. (1948) [3][4] |
| シノニム |
- B. falcatum auct. non L. [5]
- B. chinense DC. var. komarovianum (Lincz.) T.N.Liou et Y.H.Huang (1977) [6]
- B. chinense DC. var. octoradiatum sensu Kitag. (1960) [7]
- B. falcatum L. var. komarowii Koso-Pol. (1916) [8]
- B. falcatum L. var. scorzonerifolium auct. non (Willd.) Ledeb. (1910) [9]
- B. komarovianum Lincz. (1950) [10]
- B. scorzonerifolium auct. non Willd. [11]
- B. scorzonerifolium Willd. var. stenophyllum Nakai (1937) [12]
|
| 和名 |
| ミシマサイコ |
ミシマサイコ(三島柴胡、Bupleurum scorzonerifolium)はセリ科の多年草。
特徴
本州から四国・九州の日当たりの良い山野に自生する。高さ30 - 50cm。花期は8 - 10月で、小さな黄色の花を多数咲かせる。
ミシマサイコ またはその変種は薬用植物であり、根が柴胡(さいこ、「紫胡」はよくある誤字)という生薬として用いられ、日本薬局方に収録されている。解熱、鎮痛作用があり、大柴胡湯(だいさいことう)、小柴胡湯(しょうさいことう)、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)などの多くの漢方方剤に配合される。
近年では乱獲により絶滅危惧種となっている。
和名は、静岡県の三島市付近の柴胡が生薬の産地として優れていたことに由来する(現在の産地は、宮崎県、鹿児島県、中国、韓国など)。
柴胡剤
- 柴胡加竜骨牡蛎湯
- 柴胡桂枝乾姜湯
- 四逆散
- 加味逍遙散
- 抑肝散
- 補中益気湯
- 十味敗毒湯
脚注
- ^ 大場秀章(編著) 『植物分類表』 アボック社、2010年、第2刷。ISBN 978-4-900358-61-4。
- ^ 米倉浩司 『高等植物分類表』 北隆館、2010年、重版。ISBN 978-4-8326-0838-2。
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum stenophyllum (Nakai) Kitag.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
- ^ Missouri Botanical Garden. “Bupleurum stenophyllum Kitag.”. Tropicos. 2012年8月5日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum falcatum auct. non L.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum chinense DC. var. komarovianum (Lincz.) T.N.Liou et Y.H.Huang”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum chinense DC. var. octoradiatum sensu Kitag.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum falcatum L. var. komarowii Koso-Pol.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum falcatum L. var. scorzonerifolium auct. non (Willd.) Ledeb.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum komarovianum Lincz.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum scorzonerifolium auct. non Willd.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bupleurum scorzonerifolium Willd. var. stenophyllum Nakai”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月5日閲覧。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
コタロー大柴胡湯エキス細粒
組成
- 本剤9.0g中
日局サイコ 6.0g
日局ハンゲ 4.0g
日局ショウキョウ 1.0g
日局オウゴン 3.0g
日局シャクヤク 3.0g
日局タイソウ 3.0g
日局キジツ 2.0g
日局ダイオウ 2.0g
上記の混合生薬より抽出した大柴胡湯の水製乾燥エキス6.0gを含有する。
添加物としてステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、プルラン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含有する。
効能または効果
- 肝臓部圧迫感、またはみぞおちが硬く張って、胸や脇腹にも痛みや圧迫感があり、便秘するもの、あるいはかえって下痢するもの、耳鳴、肩こり、疲労感、食欲減退などを伴うこともあるもの。
高血圧、動脈硬化、常習便秘、肥満症、黄疸、胆石症、胆のう炎、胃腸病、気管支喘息、不眠症、神経衰弱、陰萎、痔疾、半身不随。
- 通常、成人1日9.0gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 下痢、軟便のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
- 著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、腹痛、下痢等があらわれることがある。]
- 著しく体力の衰えている患者[副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]
重大な副作用
間質性肺炎:
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
肝機能障害、黄疸:
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al−P、γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
- 同
- 水毒
- 関
- 水
- 水に偏在をきたした病態
- 診断基準として水滞スコアが提案されている。
- 水滞の病型には、全身型(全身の浮腫、下痢、めまい感、尿量減少、夜間頻尿)、皮膚・関節型(顔面浮腫、関節腫脹、身体の一部の腫脹、朝のこわばり)、胸内型(水様の喀痰、胸水、動悸、胸内苦悶感)、心下型(胃部振水音、悪心・嘔吐、下痢、グル音の亢進)がある。
治療方剤
水滞・全身型
水滞・皮膚関節型
水滞・胸内型
[★]
- 関
- 気虚、脾虚
[★]
- 関
- 脾
[★]
- 関
- 柴胡、黄芩、少陽病、胸脇苦満
[★]
- 関
- 肺、五臓
(漢方医学における)肺の機能
- 1. 呼吸により宗気を摂取する
- 2. 水穀の気の一部を赤色化し血を生成し、一部を水に転化する。
- 3. 皮膚の機能を制御し、その防衛力を保持する。
症状
治療
[★]
- 日
- しょうさいことう
- 関
- 柴胡剤
鑑別
- 1)大柴胡湯:体力充実し、胸脇苦満、腹壁の緊張が著明、便秘傾向
- 2)柴胡桂枝湯:体力中等度以下、自然発汗傾向、頭痛、顔面紅潮、腹直筋緊張
- 3)補中益気湯:体力中等度以下、全身倦怠、易疲労、軽度の胸脇苦満
- 4)柴胡加竜骨牡蛎湯:大柴胡湯に似るが、抑うつ傾向、不安、不眠、易怒などの精神症状が著しい。
- 腹大動脈の拍動亢進
[★]
- 日
- だいさいことう
- 関
- 柴胡剤
- 生薬:柴胡、半夏、芍薬、大棗、枳実、生姜、大黄、黄芩
- がっしりとした体格で比較的体力があり、便秘の傾向のあるものの次の諸症:胃炎、常習便秘、高血圧に伴う肩こり・頭痛・便秘、肩こり、肥胖症
[★]
- 日
- さいこけいしとう
[★]
- 関
- 漢方製剤、柴胡清肝湯