- 日
- じゅうぜんたいほとう
- 関
- 血虚、気虚
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/15 21:46:33」(JST)
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十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)とは、漢方薬の一種。出典は『和剤局方』。補益剤の一つ。
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 目次
1 組成2 適応症3 副作用4 注意事項5 飲用方法6 脚注7 関連項目 | 
組成[編集]
処方例
- 黄耆(オウギ) 3.0
- 人参(ニンジン) 3.0
- 桂皮(ケイヒ) 3.0
- 当帰(トウキ) 3.0
- 川芎(センキュウ) 3.0
- 芍薬(シャクヤク) 3.0
- 熟地黄(ジオウ) 3.0
- 蒼朮(ソウジュツ)もしくは、白朮(ビャクジュツ) 3.0
- 茯苓(ブクリョウ) 3.0
- 甘草(カンゾウ) 1.5
適応症[編集]
病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、寝汗、手足の冷え、貧血
副作用[編集]
- 偽アルドステロン症
- 肝機能障害、黄疸
- 胃の不快感、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢
- 発疹、かゆみ
注意事項[編集]
次の事柄に留意する必要がある[1]。
- 甘草含有のため血清カリウム値、血圧などに注意する。異常があった場合、投与中止。
- 高齢者は生理機能の低下のため減量。
- 妊産婦、小児は安全性未確立である。
次の薬剤との併用により、偽アルドステロン症、ミオパシーが出現しやすくなる[1]。
- 甘草含有製剤
- グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
次の患者には慎重に投与する[1]。
- 著しく胃腸の虚弱な患者
- 食欲不振、悪心、嘔吐がある患者
飲用方法[編集]
台湾では、この十全大補の材料を煮込み、こげ茶色のスープを作成。そのスープに鶏肉や、羊肉、排骨、なまずなどを入れた各メニューが存在する。台湾に行って、「薬膳スープ」というと、これらのものを指す場合が多い。メニューには「十全○○」と書かれてあり、この○○の部分に、中に入っている具が鳥なのか羊なのかを指し示す漢字が書かれている。
脚注[編集]
- ^ a b c ツムラ製品情報『ツムラ十全大補湯』
 
関連項目[編集]
- 四物湯 - 四君子湯・黄耆・桂皮を除いたもの
- 煎じ薬
 
Japanese Journal
- 漢方を拓く(95)十全大補湯による転移癌細胞の血管新生阻害作用を検証
 
- 30. 乳児肛門周囲膿瘍の排膿散及湯・十全大補湯を用いた治療について(一般演題,第49回日本小児外科学会九州地方会)
 
Related Links
- 十全大補湯とは?効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:  薬事典版)
- 十全大補湯. 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』. 移動: 案内、 検索. 十  全大補湯の煎じ薬. 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)とは、漢方薬の一種。出典は『和  剤局方』。補益剤の一つ。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
コタロー十全大補湯エキス細粒
組成
- 本剤15.0g中
 日局ニンジン   2.5g
 日局オウギ    2.5g
 日局ビャクジュツ 3.5g
 日局ブクリョウ  3.5g
 日局トウキ    3.5g
 日局シャクヤク  3.0g
 日局ジオウ    3.5g
 日局センキュウ  3.0g
 日局ケイヒ    3.0g
 日局カンゾウ   1.0g
 *上記の混合生薬より抽出した日局十全大補湯エキス8.5gを含有する。
 添加物としてステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、プルラン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含有する。
効能または効果
- 皮膚および粘膜が蒼白で、つやがなく、やせて貧血し、食欲不振や衰弱がはなはだしいもの。消耗性疾患、あるいは手術による衰弱、産後衰弱、全身衰弱時の次の諸症。
 低血圧症、貧血症、神経衰弱、疲労けん怠、胃腸虚弱、胃下垂。
- 通常、成人1日15.0gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
 なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
慎重投与
- 著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等があらわれることがある。]
- 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
重大な副作用
偽アルドステロン症:
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパシー:
- 低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al−P、γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
  [★]
- 関
- 気虚、脾虚
  [★]
- 関
- 脾
  [★]
- 関
- 血、気血水
- 身体に栄養をもたらし、身体の形を作り出している根源である血の量に不足を生じた状態。
- 血の浪費、血の漏出、血の生成障害により生じる。
- 血虚の診断のために血虚スコアが提案されている。
- 症状としては、集中力低下、不眠、「眼精疲労」、めまい感、「こむら返り」、月経不順、顔色不良、抜け毛が多い、「皮膚が荒れ・あかぎれ」、爪の異常、知覚障害
- 治療方剤には、四物湯、芎帰膠艾湯、七物降下湯、十全大補湯がある。
  [★]
- 日
- ほちゅうえっきとう
- 関
- 脾虚、参耆剤
- 和漢診療学 第2版
目標
- 種々の原因(虚弱体質・結核症などの慢性疾患、貧血症、外科手術後など)によって全身倦怠、食欲不振、咳嗽、微熱、盗汗、動悸、不安などの症状が持続的に存在する場合に用いられる(和漢診療学 第2版.299)。
生薬
病態
- 少陽病期、虚証 (医学辞書) あるいは 少陽病期、心下痞鞭型、虚証(和漢診療学 第2版.299) に対して用いられる。
適応
- 病後の体力低下、食欲不振、夏痩せ、感冒・慢性気管支炎(こじれて症状の長びくもの)、結核症(陳旧性・老人性結核)。
- 消化機能の衰え、四肢倦怠感著しい虚弱体質の者の次の諸症:夏やせ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症(和漢診療学 第2版.299)
鑑別
  [★]
- 英
- rehmannia root
- 関
- 牛車腎気丸
  [★]
- 関
- 漢方製剤、十全大補湯