- 英
- potassium sparing diuretic
- 同
- K保持性利尿薬
- 関
- 利尿薬
副作用
- 女性化乳房
- 心血管系の線維化を抑制することにより重症心不全の予後を改善する(大規模臨床試験:RALES, EPHESUS)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/06 13:54:12」(JST)
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利尿薬(りにょうやく、英: diuretic)は、尿量を増加させる作用を持つ薬物の総称である。
尿は水分や電解質を体外へ排出する最も効果的な手段である。尿は腎臓でつくられるが、腎臓は体内の状況に応じて尿の量や濃度を調節し、全身の体液を一定に保つよう制御している。利尿薬は、この調節機構が適切にはたらかない病態などにおいて、水分を体外に排出するために用いられる。腎臓の項も参照のこと。
目次
- 1 浸透圧利尿薬
- 2 ループ利尿薬
- 3 サイアザイド系利尿薬
- 4 K保持性利尿薬
- 5 その他の利尿薬
- 6 副作用
- 7 関連項目
- 8 参照・脚注
浸透圧利尿薬
浸透圧利尿薬は糸球体で濾過されると再吸収されないため、尿細管内の浸透圧が上昇し、水の再吸収が抑制される。脳圧亢進時などに用いられる。
ループ利尿薬
ヘンレのループにおいてNaとClの再吸収を阻害する。腎機能に悪影響を与えないため、利尿薬の第一選択として使用される。また心不全、高血圧治療薬としても使用される。
- フロセミド(ラシックス,オイテンシン, 後発品あり)
- トラセミド (ルプラック)
- アゾセミド(ダイアート、長時間作用型)
- ピレタニド(アレリックス、作用時間はフロセミドに近い)
サイアザイド系利尿薬
遠位尿細管においてNa+とCl-の再吸収を阻害する。降圧剤としても使用される。大規模臨床試験では他剤と遜色ない結果を得ており、現在も高血圧治療薬の代表的なもの。[1]
- サイアザイド系利尿薬はしばしば重篤な低ナトリウム血症に陥る。サイアザイド系利尿薬は腎髄質の濃度勾配には影響を与えないため、髄質集合管で働くバゾプレッシン(ADH)の反応が起こりにくく、その結果、自由水の再吸収が生じ、ナトリウムが希釈されやすい。よって、重度の低ナトリウム血症を来しやすいものと考えられている。機序として「ナトリウム排泄薬」の側面を持ち、食塩感受性高血圧の治療に則している。
- ヒドロクロロサイアザイド(HCTZ,ダイクロトライド)
- トリクロルメチアジド(フルイトラン)
- インダパミド(ナトリックス)
- クロルタリドン(ハイグロトン)
K保持性利尿薬
抗アルドステロン薬とも。遠位尿細管においてアルドステロン(抗利尿ホルモン)に拮抗し、Naの再吸収を阻害する一方、Kの尿中排泄を抑制する。ループ利尿薬等と合わせて、肝硬変、うっ血性心不全などに対して使用される。またセララは高血圧に対してしか日本では適応症はない。
- トリアムテレン(トリテレン)
- スピロノラクトン(アルダクトンA)
- カンレノ酸カリウム(ソルダクトン注)
- エプレレノン(セララ錠)
その他の利尿薬
- アセタゾラミド(ダイアモックス)は、緑内障やメニエール病に対して使用される。
- 塩酸ドパミン(イノバン)は、腎血流量を増やして間接的に利尿作用を示す。
- アミノフィリン(ネオフィリン)や強心薬も利尿作用を示す。
- カルペリチド(ハンプ)は心房性Na利尿ペプチド(ANP)と呼ばれ、重症心不全時の利尿薬として使用される。
- トルバプタンは、世界初のバソプレシンV2-受容体拮抗剤。大塚製薬より「サムスカ®錠 15mg」として2010年12月14日上市された。
副作用
- 血圧への影響を鑑み、高尿酸血症治療薬であるアロプリノール(ザイロリック)、フェブキソスタット(フェブリク)、トピロキソスタット(トピロリック・ウリアデック)を服用するのではなく、利尿薬減量のうえ、ロサルタンやシルニジピン併用とするとよい。[2][3]
- ボクシング等の階級制の競技において、体重調整の最後の手段として利尿剤が使用されることがあるが、ドーピング検査においても利尿剤は禁止薬物として指定されていることが多い。副作用も大きく、治療以外の目的で利尿剤を使用することは危険も伴うため、絶対にさけるべきである。
関連項目
参照・脚注
- ^ 木村玄次郎(2006), 高血圧治療と利尿薬, 呼吸と循環, 54(1):71-80.
- ^ シルニジピンの糖尿病合併高血圧症例に関する特定使用成績調査結果 永濱 忍,他:診療と新薬 2009;46:473-491
- ^ N型カルシウム拮抗薬シルニジピンの筋原性高尿酸血症抑制作用 浜田紀宏,他:診療と新薬 2006;43:382-386
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- 利尿薬 (特集 エキスパートが教える研修医のための薬の使いかた)
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- 抗アルドステロン薬とも。遠位尿細管においてアルドステロン(抗利尿ホルモン)に拮抗し 、Naの再吸収を阻害する一方、Kの尿中排泄を抑制する。ループ利尿薬等と合わせて、 肝硬変、うっ血性心不全などに対して使用される。
- 非サイアザイド系利尿薬, インダパミド, ナトリックス テナキシル. トリパミド, ノルモナール. メチクラン, アレステン. メフルシド, バイカロン. K+保持性利尿薬, カンレノ酸カリウム, ソルダクトン, 主として遠位尿細管におけるアルドステロン作用に拮抗NaClの再吸収を ...
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★リンクテーブル★
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カリウム保持性利尿薬
[★]
カリウム保持性利尿薬
[★]
- 英
- diuretic, diuretics
- 関
- 尿細管
適応
利尿薬の種類 (GOO.744)
利尿薬の例
-
利尿薬の作用部位
- ホルモンと利尿薬の作用部位についての簡単なまとめは→尿細管
参照
- http://hobab.fc2web.com/sub4-Diuretics.htm
[★]
- 英
- potassium
- 同
- K+
- 関
- 高カリウム血症、低カリウム血症、腎 Kと酸塩基平衡の異常
- 植物の灰(pot-ash)が由来らしい
- アルカリ金属
- 原子番号:19
- 原子量:39.10
カリウム濃度を調節する要素
- PT.481-482
-
- 血中K+が細胞内、細胞内H+が細胞外へ移動→低カリウム血症、K排泄↑
- 血中H+が細胞内、細胞内K+が細胞外へ移動→高カリウム血症、K排泄↓
-
- レニン・アンジオテンシン系の亢進 or 細胞外K+濃度の上昇 のいずれかにより副腎皮質からアルドステロンが放出される
- Na/H交換体、Na-K-2Cl共輸送体、Na/K-ATPaseを活性化。
- β2受容体を介してKの取り込みを促進。Na-Kポンプの活性化による。
例外
- 水・電解質と酸塩基平衡 改訂第2版 p.153
- 水素イオンと共に投与される陰イオンが細胞内に移行しうる場合、電気的中性は保たれるのでカリウムイオンは細胞外に移動しない。
- (細胞内に移行する)乳酸イオン、酢酸イオン ⇔ (細胞内に移行しない)塩素イオン
基準値
- LAB
- 出典不明
尿細管での再吸収・分泌
- QB.E-128
- 再吸収 :近位尿細管、ヘンレループ
- 分泌・吸収:集合管(QB.E-128)、遠位尿細管(QB.E-130)、皮質集合管の主細胞(参考1)
調節するファクター
- 1. アルドステロン
- 2. 集合管に到達するナトリウムイオン:集合管では能動的にナトリウムが再吸収されるが、電気的中性を保つために受動的にカリウムが管腔側に移動する。(参考1)
臨床関連
-
- 尿中カリウム < 20mEq/L:腎外性喪失
- 尿中カリウム > 40mEq/L:腎性喪失
参考1
- 1. [charged] Pathophysiology of renal tubular acidosis and the effect on potassium balance - uptodate [1]
[★]
- 英
- retention、hold、retain、hold、keep
- 関
- 維持、貯留、続く、続ける、保持率、保定、持つ、保つ、抱える
[★]
- 英
- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 英
- diuresis
- 関
- 多尿、利尿剤、利尿薬