- 英
- benzylhydrochlorothiazide
- 商
- ベハイド
- 関
- ベンジルヒドロクロロチアジド、利尿剤
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- ベンチルヒドロクロロチアジド構造式. ベンチルヒドロクロロチアジド benzylhydrochlorothiazide. ●チアジド系利尿薬●尿細管からのNa+、Cl-の再吸収を 抑制して水の再吸収を抑制し、利尿作用を示す。 ●高血圧症、うっ血性心不全、浮腫の 治療に用いる。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ベハイドRA配合錠
組成
成分・含量(1錠中)
- ベンチルヒドロクロロチアジド 4 mg
日局 レセルピン 0.1mg
カルバゾクロム 5 mg
添加物
- 乳糖水和物、バレイショデンプン、ステアリン酸マグネシウム
禁忌
無尿の患者
- [無尿の患者に無効であり、また、本剤投与により高窒素血症を起こすおそれがある。]
急性腎不全の患者
- [急性腎不全の患者に無効であり、また、本剤投与により高窒素血症を起こすおそれがある。]
体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者
- [本剤のナトリウム・カリウム排泄作用により、体液中濃度が更に減少し、電解質失調を悪化させるおそれがある。]
うつ病・うつ状態及びその既往歴のある患者(特に自殺傾向のあるもの)
- [本剤に含まれるレセルピンの持つ静穏作用により症状が悪化するおそれがある。]
消化性潰瘍、潰瘍性大腸炎の患者
- [本剤に含まれるレセルピンは交感神経系の活動を抑制するため、副交感神経の活動が優位となって胃腸の蠕動運動は亢進し、胃酸分泌も増大するので症状が悪化するおそれがある。]
チアジド系薬剤又はその類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルフォンアミド誘導体)、ラウオルフィアアルカロイド、カルバゾクロムに対する過敏症の既往歴のある患者
電気ショック療法を受けている患者
- [電気ショック療法を併用すると重篤な反応があらわれるおそれがある。](「相互作用」の項参照)
テトラベナジンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
妊婦・授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
テルフェナジン又はアステミゾールを投与中の患者
- [QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある。また、他の利尿剤(ループ利尿剤)でテルフェナジンとの併用によりQT延長、心室性不整脈を起こしたとの報告がある。]
効能または効果
- 通常成人1回1〜2錠を1日1〜2回経口投与する。
- 血圧が下降し、安定化した場合は維持量として1日1〜2錠を経口投与する。
- なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
進行した肝硬変症の患者
心疾患のある高齢者、重篤な冠硬化症又は脳動脈硬化症の患者
- [急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮をきたし、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。]
重篤な腎障害のある患者
- [高窒素血症を起こすおそれがある。また、腎不全のある患者では血圧低下に対する順応性が不良になる。]
肝疾患・肝機能障害のある患者
本人又は両親、兄弟が痛風、糖尿病の患者
- [本剤は血中尿酸値、血糖値を上昇させることがあるので、痛風又は糖尿病の症状を悪化あるいは誘発させるおそれがある。]
下痢、嘔吐のある患者
高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症の患者
- [高カルシウム血症あるいは副甲状腺機能亢進症による高カルシウム血症を悪化させるおそれがある。]
ジギタリス製剤、糖質副腎皮質ホルモン剤又はACTHの投与を受けている患者(「相互作用」の項参照)
減塩療法時の患者
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
乳児(「小児等への投与」の項参照)
- (3)〜(11)項は「重大な副作用」の項及び「その他の副作用」の項の代謝異常参照
交感神経切除後の患者
消化性潰瘍、潰瘍性大腸炎の既往歴のある患者
てんかん等の痙攣性疾患及びその既往歴のある患者
気管支喘息又はアレルギー性疾患の既往歴のある患者
重大な副作用
うつ状態(0.2%)
- うつ状態があらわれることがあり、自殺に至るような重篤な場合があるので、患者の状態に十分注意し、悲観気分、早朝覚醒、食欲不振、陰萎又は抑制(思考、行動)等の抑うつ症状があらわれた場合には、投与を中止すること。なお、この抑うつ症状は投与中止後も数ヵ月間続くことがある。
再生不良性貧血(頻度不明)
- 再生不良性貧血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
低ナトリウム血症(頻度不明)
- けん怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、直ちに適切な処置を行うこと。
低カリウム血症(0.1〜5%未満)
- けん怠感、脱力感、不整脈等を伴う低カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、直ちに適切な処置を行うこと。
薬効薬理
ベンチルヒドロクロロチアジドの作用
- ベンチルヒドロクロロチアジド10mg/kgを投与した結果、10%以上の血圧降下作用を示した。その作用は投与1時間後よりみられ、5時間以上持続した(高血圧ラット)3)。また、1.0mg/kg以上の用量では、Na+、Cl−及び尿の排泄を増加させた(ラット)4)。
レセルピンの作用5)
- レセルピンは視床下部に作用して、交感神経の緊張を抑制して血管を拡張せしめ、また、交感神経末梢のカテコールアミンを減少させ、神経伝達を抑制して血圧降下作用を示すとされている。
配合理由6)
- レセルピンとベンチルヒドロクロロチアジドを併用することにより、それぞれの単独投与時の相加より強い血圧降下作用を示した(ラット)。
- レセルピンとベンチルヒドロクロロチアジドの投与後、ストレスを重ねると、レセルピンに起因する胃潰瘍の発生がみられたが、カルバゾクロムを併用(1:40:50)することにより、潰瘍発生率は有意な低下が認められた(ラット)。
有効成分に関する理化学的知見
ベンチルヒドロクロロチアジド
- 一般名:ベンチルヒドロクロロチアジド(Benzylhydrochlorothiazide) [JAN]
- 化学名:6-Chloro-7-sulfamoyl-3-benzyl-3,4-dihydro-1,2,4-benzothiadiazine-1,1-dioxide
- 分子式:C14H14ClN3O4S2
- 分子量:387.86
- 融点 :245〜253℃(分解)
- 性状 :本品は白色の結晶性の粉末で、におい及び味はない。本品はn-ブチルアミンに溶けやすく、アセトンにやや溶けにくく、メタノールに溶けにくく、エタノール又はメチルイソブチルケトンに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。本品は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
- 化学構造式:
レセルピン
- 一般名:レセルピン(Reserpine)[JAN]
- 化学名:Methyl(3S,16S,17R,18R,20R)-11,17-dimethoxy-18-(3,4,5-trimethoxybenzoyloxy)yohimban-16-carboxylate
- 分子式:C33H40N2O9
- 分子量:608.68
- 性状 :本品は白色〜淡黄色の結晶又は結晶性の粉末である。本品は酢酸(100)又はクロロホルムに溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品は光によって変化する。
- 化学構造式:
カルバゾクロム
- 一般名:カルバゾクロム(Carbazochrome)[JAN]
- 化学名:3-Hydroxy-1-methyl-5,6-indolinedione semicarbazone
- 分子式:C10H12N4O3
- 分子量:236.23
- 融点 :約222℃(分解)
- 性状 :本品は黄赤色〜赤色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。本品は氷酢酸に溶けにくく、水又はエタノールに極めて溶けにくく、無水酢酸又は無水エーテルにほとんど溶けない。
- 化学構造式:
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- thiazide diuretic, benzothiazide diuretic
- 同
- サイアザイド系利尿薬
- 関
- 利尿薬、利尿薬の作用部位、sodium-chloride symporter inhibitor。ギテルマン症候群
特徴
- 安価である
- 有効率が高い
- 遠位尿細管前半部に作用するらしい
- Na+とCl-の共輸送体(NCCT)を阻害→Na+,Cl- の再吸収を阻害する
排泄される電解質の変化
- Na↑、K↑、H↑、Ca↓、Mg↑、Cl↑、HCO3↑、H2PO4↑
-
- チアジド系利尿薬の慢性使用により体液量が減少し、近位尿細管での再吸収が亢進するため (GOO.755) ??
- チアジド系利尿薬自体のDCTでの作用による;NCCTを阻害すると細胞内のNa濃度低下、これにより側底膜でのNa+-Ca2+交換系が亢進することでCa2+の再吸収↑ (GOO.755) → つまり管腔側から受動的に引き込まれるということ。
- ループ利尿薬と同様の機序による (GOO.755)
チアジド系利尿薬
効能・効果
禁忌
- 無尿(効果なし)
- 急性腎不全(腎機能悪化):緻密斑より下流にチアジド系利尿薬の作用部位があるため、GFRを増加させたい場合にフィードバックがかかりにくいため?(緻密斑は適正量のNaが排泄されていると検出し、GFRを低下させても、下流では想定より多くのNaを喪失し、hypovolemicになる?)
- 電解質異常
副作用
- 長期間の使用における副作用:低カリウム血症、高尿酸血症、高脂血症、耐糖能低下、光線過敏症、脂質代謝障害。高カルシウム血症(YN.C-62) → (利尿薬参照。ループ利尿薬との違いはカルシウムを排泄するかどうか)
低カリウム血症
- GOO.756
- カリウムは抗高血圧作用があるので、チアジド系利尿薬の利尿作用を打ち消してしまう。
耐糖能の低下
- GOO.756
- 低カリウム血症の関与が示唆されている。K+をチアジド系利尿薬と共に投与すると高血糖が改善されるから。
歴史
- 第二次世界大戦中、衛生状態の悪い兵士の間でシラミを介したバルトネラ属の感染症(塹壕熱、病原体はBartonella quintana)が流行していたが、この治療にサルファ剤が用いられていた。このサルファ剤が有する利尿作用に中臆して開発されたのがチアジド系利尿薬である。1957年にクロロチアジド、1959年に10倍の利尿作用を有するヒドロクロロチアジドが開発された。いずれも光線過敏症が副作用として知られている。日本では光線過敏症がより少ないと言われているトリクロルメチアジド(フルイトラン)がもっぱら用いられている。チアジド系利尿薬は日本では光線性白斑黒皮症と知られており、色素沈着と白斑を伴う。
- 参考:チアジド系利尿剤の副作用の歴史 日本医史学雑誌第58巻第2号(2012)p156
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ベンチルヒドロクロロチアジド、レセルピン、カルバゾクロム
- 関
- 血圧降下剤
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ベンチルヒドロクロロチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド
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- 英
- benzylhydrochlorothiazide
- 関
- ベンチルヒドロクロロチアジド
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ベンチルヒドロクロロチアジド
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- 英
- azide、azido
- 関
- アジ化物
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- 英
- hydro
- 関
- ハイドロ
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- 英
- bench
- 関
- 実験台
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- 英
- chloro
- 関
- 塩化