- 英
- spinal ganglion (KH)
- ラ
- ganglion spinale
- 同
- 脊髄知覚神経節、後根神経節 dorsal root ganglion DRG
-図:N.250(腹部)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/29 22:50:57」(JST)
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後根神経節(こうこんしんけいせつ、英:dorsal root ganglion)とは、脊髄後根(背根)にある神経節であり、末梢からの感覚情報の中継点として機能する神経細胞の集団である。背根神経節ともいう。後根のみに神経節が存在することから、根の名を付さずに脊髄神経節とも呼ばれる。
脊髄から前根(腹根)を通って出る運動神経路と、後根を通って感覚情報を伝える知覚神経路の最も大きな違いは、後根のみに神経節が存在する事実である。神経節とは、中枢神経外に存在し特定の機能を担った神経細胞体の集合と定義され、中枢内における神経核と対比される。
後根神経節にある神経細胞は、発生中に神経管の背側に形成される「神経堤」と呼ばれる部分からの細胞が、両側へ遊走した後に神経細胞へと分化することが明らかになっている。神経節に定着した細胞からは、二本の平行した神経突起が出るが、その突起は間もなく二方向にそれぞれ伸びることとなる。一方の突起は脊髄に向かい後根を形成しながら脊髄内へ進入し、脊髄髄質で種々の中継核に接続する場合が多いが、中継なしに後索を上行する線維もある。他方の突起は逆に伸長して、皮膚に終わったり、種々の感覚器と結合する。こうして後根神経節の細胞は、末梢の知覚が脊髄に運ばれる情報の中継点として機能することになる。
後根神経節の内部には、神経細胞体のほかに、それよりも小さな細胞が数多く存在する。これは神経細胞と同じく神経堤に由来しており、衛星細胞または外套細胞と呼ばれる。この細胞は中枢におけるグリア細胞や末梢の軸索周囲にあるシュワン細胞と同様、ミエリンを形成したり神経細胞を栄養する機能を持っている。
反射弓の回路は、後根神経が脊髄内で介在神経を介して運動神経に結合することによってできるから、後根神経の神経は、この回路の構築に極めて重要だと言える。後根神経は、数種の皮膚知覚(熱痛覚、粗大触覚、識別覚、深部知覚)の他、腱(ゴルジ腱器官)や筋紡錘からの、固有知覚などに関する多様な神経を含む集団である。
神経解剖学: 脊髄 |
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脊髄神経 |
背側(後根、神経節、後枝) - 腹側(前根、前枝) - 交感神経幹 - 交通枝(灰白交通枝、白交通枝)
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灰白質/レクセドの層 |
後角(背核、ローランドの膠様質、固有核) - 側角 - 前角 - 中心管/中心膠様質
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|
白質 |
体性感覚/上行 |
後索/後索・内側毛帯路: 触覚・固有覚: 薄束 - 楔状束
側索: 固有覚: 脊髄小脳路(背側脊髄小脳路、腹側脊髄小脳路) - 温痛覚: 脊髄視床路(外側脊髄視床路、前脊髄視床路) - 後外側路 - 脊髄視蓋路
|
|
運動/下行 |
側索: 皮質脊髄路(外側) - 錐体外路系(赤核脊髄路、オリーブ脊髄路)
前索: 皮質脊髄路(前皮質脊髄路) - 錐体外路系(前庭脊髄路、網様体脊髄路、視蓋脊髄路)
|
|
|
周囲 |
硬膜外腔 - 硬膜 - 硬膜下腔 - クモ膜 - クモ膜下腔 - 軟膜
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その他 |
歯状靱帯 - 脊髄円錐 - 馬尾 - 終糸 - 頸膨大 - 腰膨大 - 前正中裂
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 感覚性の脊髄神経ネットワークを形成する分子メカニズム
- 脊髄神経節における感覚神経細胞の多様化機構の解明(平成19年度自治医科大学医学部研究奨励金研究成果報告)
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★リンクテーブル★
[★]
- 65歳の男性。筋力低下を主訴に来院した。1年前から上肢の筋がやせて筋力が低下してきた。5か月前から歩行に際して疲労が目立つようになり、階段を上るのが困難となった,2か月前から言語が不明瞭になった。意識は清明。身長170cm、体重53kg。呼吸数26/分、整。舌の萎縮を認める。四肢に筋萎縮と中等度の筋力低下とを認める。上下肢ともに深部腱反射は亢進し、Babinski徴候は両側で陽性。感覚は正常。排尿障害はない。
- この疾患で病変がみられるのはどれか,
- (1) 中脳黒質
- (2) 舌下神経核
- (3) 脊髄前角
- (4) 脊髄側角
- (5) 脊髄神経節]]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096A042]←[国試_096]→[096A044]
[★]
- 65歳の男性。筋力低下を主訴に来院した。1年前から上肢の筋がやせて筋力が低下してきた。5か月前から歩行に際して疲労が目立つようになり、階段を上るのが困難となった。2か月前から言語が不明瞭になった。意識は清明。身長170cm、体重53kg。呼吸数26/分、整。舌の萎縮を認める。四肢に筋萎縮と中等度の筋力低下とを認める。上下肢ともに深部腱反射は亢進し、Babinski徴候は両側で陽性。感覚は正常。排尿障害はない。
- この疾患で病変がみられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [101A043]←[国試_101]→[101A045]
[★]
- 65歳の男性。筋力低下を主訴に来院した。1年前から上肢の筋がやせて筋力が低下してきた。5か月前から歩行に際して疲労が目立つようになり、階段を昇るのが困難となった。2か月前から言語が不明瞭になった。意識は清明。身長170cm、体重53㎏。呼吸数26/分、整。舌の萎縮を認める。四肢に筋萎縮と中等度の筋力低下とを認める。上下肢ともに深部腱反射は亢進し、Babinski徴候は両側で陽性である。感覚は正常である。排尿障害はない。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F049]←[国試_100]→[100F051]
[★]
- 英
- ascending pathway (KL)
- 関
- 伝導路、下行性伝導路
上行性伝導路を伝導する感覚
各伝導路の概要 (SP.231)
皮膚、特に四肢遠位端無毛部の触圧覚受容器や筋、関節受容器からの太い有髄線維は、脊髄に入り同側の後索を上行する。延髄レベルで、上下肢からの線維はそれぞれ楔状束核、薄束核のニューロンに終わる。これら後索核ニューロンの軸索は交差して内側毛帯となり、その大部分が視床外側部の腹側基底核に、一部は後核群にも終わっている(SP.231)。
深部感覚+繊細な触圧覚、振動覚(B.P-2)
後根から入力を受けた後、直ちに交差して対側の前側索を上行し、視床に達する。
脊髄視床路起始ニューロンには、腹側基底核や後核群など視床外側部に終わるものと、髄板内核など内側部に終わるものがある(SP.231)。
温覚+痛覚+粗大な触圧覚(識別力なし)(B.P-2)
視床下部や大脳辺縁系を介して痛みの情動的側面に関係(SP.231)。
視床、脳幹網様体を介して睡眠覚醒サイクル、意識レベル、注意などに影響を及ぼす(SP.231)。
[★]
-
- ①毛
- ②爪
- ③皮膚腺(汗腺、乳腺、脂腺)
- ④水晶体、角膜
- ⑤口窩上皮、下垂体前葉、エナメル芽細胞、唾液腺
-
内胚葉
上皮Epithelium
- 1)肝臓の実質細胞
- 2)膵臓の実質細胞
- 3)呼吸器系の上皮
-
- 2)第1と第2の咽頭嚢の境界(舌盲孔) 甲状腺
- 3)第2咽頭嚢
- 6)第5咽頭嚢 鰓後体(甲状腺C細胞)
- 7)その他 脊索前板
- 1)蹄胱の上皮(一部)
- 2)尿道の上皮(一部)
- 3)前立腺
- 4)膣下部
- *始原生殖細胞は卵黄嚢(内胚葉)由来といわれてきたが、最近の研究では三層性胚盤以前の二層性胚盤の時の胚盤葉上層の一部の細胞が生殖細胞への運命をたどる(決定)ことが明らかにされた。
中胚葉
- 1)体幹と体肢の筋肉=筋板
- 2)体幹と体肢の骨格=椎板
- 3)体幹の皮膚の真皮=皮板
- 4)結合組織
- 5)骨髄
-
- a) 腎・尿細管(後腎より)
- b) 尿管・腎盤・腎杯・集合管(中腎管より尿管芽として出芽
- a) 生殖腺(卵巣と精巣)
- b) 中腎管(精巣上体・精管・精嚢)
- c) 中腎傍管(卵管・子宮・膣上部)
-
- a) 漿膜(腹膜腔、胸膜腔、心臓腔の表面)
- b) 副腎皮質
- c) 体肢の骨と結合組織(肢芽)
- a) 消化管系の筋
- b) 脈管系の筋
- c) 心臓(刺激伝導系も含む)
- d) 脾臓
- e) 血球
- *四肢骨の形成には椎板由来の間葉細胞と壁側中胚葉が関与する。
- *四肢の筋の形成は体節(筋板)由来の細胞が関与する。
[★]
- 英
- neural crest
- ラ
- crista neuralis
- 同?
- 神経堤細胞 neural crest cell、神経冠
- 関
- [[]]
- 神経板の貫入中に、神経溝の両縁に沿って出現する一群の細胞集団が神経堤細胞であり、これは外胚葉由来である。
- 頭頚部の発生過程では、外胚葉由来である神経堤細胞が中胚葉の代わりに間葉組織として振る舞っている。
①末梢神経系ニューロン、脳神経節(知覚性、副交感性)、脊髄神経節(知覚性)、交感神経節(交感性)、消化管の副交感神経節
②神経鞘芽細胞(シュワン細胞)
③グリア細胞
④髄膜細胞(軟膜、クモ膜、硬膜)
⑤副腎髄質細胞(内分泌)
⑥メラニン芽細胞(皮膚の色素細胞)
⑦顔面・頭部の軟骨・骨と結合組織、軟骨芽細胞、頭蓋骨、ゾウゲ芽細胞、鰓弓の骨と骨格筋、顔面・頚部(鰓弓由来)の真皮、大動脈弓壁
[★]
- 英
- posterior spinocerebellar tract, dorsal spinocerebellar tract
- ラ
- tractus spinocerebellaris posterior
- 同
- フレクシッヒ路 Flechsig tract、フレクシッヒ束 Flechsig's fasciculus、背側脊髄小脳路 tractus spinocerebellaris dorsalis
- 関
- 脊髄小脳路。深部感覚。楔状束核小脳路
[★]
- 英
- sympathetic nervous system (KL), SNS
- ラ
- pars sympathica
- 関
- 自律神経系、副交感神経系
- 図:KL.33, N.160
- 交感神経系のニューロンはT1からL3の側角に存在。
走行
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- spinal nerve (M), spinal nerves
- ラ
- nervi spinales
- 関
- 脊髄、神経根、感覚神経節
定義
脊髄神経の支配領域(SOR.441,476)
上肢
支配神経根
|
責任椎間高位
|
深部反射
|
感覚領域
|
支配筋
|
支配運動
|
C5
|
C4-5
|
三角筋腱反射、上腕二頭筋腱反射
|
上腕外側
|
三角筋
|
肩の外転
|
C6
|
C5-6
|
上腕二頭筋腱反射、腕橈骨筋腱反射
|
前腕外側、1-2指
|
上腕二頭筋
|
肘屈曲、手関節背屈
|
C7
|
C6-7
|
上腕三頭筋腱反射
|
3指
|
上腕三頭筋
|
肘伸展、手関節掌屈
|
C8
|
C7-C8
|
なし
|
4-5指
|
指屈筋
|
手指開閉
|
下肢
[★]
- 英
- nerve
- ラ
- nervus
- 関
- ニューロン
解剖で分類
- 中枢神経 central nervous systen CNS
- 末梢神経 peripheral nervous system PNS
情報で分類
- 感覚神経 sensory nerve = 求心性線維 afferent nerve
- 運動神経 motor nerve = 遠心性線維 efferent nerve
機能で分類
- 体性神経 somatic nervous system SNS
- 自律神経 autonomic nervous system ANS
[★]
- 英
- spinal cord (M)
- ラ
- medulla spinalis
- 成人の脊髄は大後頭孔からL1-L2の椎骨まで達する (M.279)
解剖
[★]
- 英
- ganglion、ganglia、node、knot、(分類学)section、(文章)clause、nodal、ganglionic
- 関
- 結節、結節型、結節状、結節性、神経節、セクション、切片、結び目、ノット、薄切、部門、リンパ節、割面、ノード、結節腫、ガングリオン
[★]
- 英
- ganglion