- 英
- mesonephric duct (Z)
- ラ
- ductus mesonephricus
- 同
- Wolffian duct wolff管、ウォルフ管
- 関
- 中腎傍管 ミュラー管
発生学
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/11/05 18:59:08」(JST)
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中腎管(ちゅうじんかん、mesonephric duct)またはウォルフ管(Walffian duct)は脊椎動物の発生途中にできる管で、雄の場合に雄性生殖器へと発達する。雌では退化し、かわりに中腎傍管(ミュラー管)が発達して雌性生殖器が形成される。
羊膜類では、中腎管の後方において腎管芽(ureteric bud)から後腎(metanephros)が形成される。
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Japanese Journal
- 対側停留精巣と同側腎無形成を伴った中腎管遺残の1例
- 井上 貴昭,六車 光英,福井 勝也,地崎 隆介,日浦 義仁,木下 秀文,松田 公志,Inoue Takaaki,Muguruma Kouei,Hukui Katuya,Thizaki Ryusuke,Hiura Yoshihito,Kinoshita Hidehumi,Matuda Tadashi
- 泌尿器科紀要 54(4), 309-312, 2008-04
- … 術中所見では右側の停留精巣および腎無形成を伴った中腎管遺残が確認され, crossed vasovasostomyは困難と判断し, 手術を終了した。 … その後, 文献的に考察し, 右は停留精巣による精子形成不全, 左は中腎管遺残が不妊症の原因と考え, TESEを行った結果, 正常精子を認めたため, 卵細胞質内精子注入術を施行した。 …
- NAID 120001178034
- 中腎管腺癌 (mesonephric adenocarcinoma) の1例
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- 中腎管(ちゅうじんかん、mesonephric duct)またはウォルフ管(Walffian duct)は脊椎動物の発生途中にできる管で、雄の場合に第一次性徴で雄性生殖器へと発達する。雌では第一次性徴で退化し、かわりに中腎傍管(ミュラー管)が発達 ...
- 中腎管(ちゅうじんかん、mesonephric duct)またはウォルフ管(Walffian duct)は脊椎動物の発生途中にできる管で、雄の場合に第一次性徴で雄性生殖器へと発達する。雌では第一次性徴で退化し、かわりに中腎傍管(ミュラー管)が発達 ...
- ミュラーかん【ミュラー管 Müllerian duct】 旁中腎管ともいう。大部分の脊椎動物において,輸卵管や子宮などの雌性の生殖器に分化するもとの生殖管。名称は19世紀のドイツの生理・解剖学者J.P.ミュラーにちなんだもの。
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- sexual gland, gonad
- ラ
- gonada, gonadum
- 同
- 生殖腺 reproductive gland
- 関
- 発生第7週まで生殖腺に男女の別のは形態的に現れない。(L.303)
- 生殖堤:体腔上皮+間葉凝縮
- 原始生殖細胞:発生の早期に尿膜に近い卵黄嚢壁の内胚葉細胞の間に出現。後腸の背側腸間膜に沿ってアメーバ様運動により移動。発生第5週の初めに原始生殖腺に達し、第6週に生殖堤に進入する。(L.303)
- 原始生殖索:原始生殖細胞が生殖堤に到達する直前またはその経過中に生殖堤の体腔上皮は活発に増殖し、上皮細胞はその下層の間葉へ進入する。これらの細胞により多数の不規則な細胞索を形成されたものをいう。(L.303)
- 未分化生殖腺:原始生殖索は表面の上皮と結合したままであり、男女の区別ができない。この状態の生殖腺を指す。(L.303)
男性の生殖腺 L.303-306
女性の生殖腺
[★]
-
- ①毛
- ②爪
- ③皮膚腺(汗腺、乳腺、脂腺)
- ④水晶体、角膜
- ⑤口窩上皮、下垂体前葉、エナメル芽細胞、唾液腺
-
内胚葉
上皮Epithelium
- 1)肝臓の実質細胞
- 2)膵臓の実質細胞
- 3)呼吸器系の上皮
-
- 2)第1と第2の咽頭嚢の境界(舌盲孔) 甲状腺
- 3)第2咽頭嚢
- 6)第5咽頭嚢 鰓後体(甲状腺C細胞)
- 7)その他 脊索前板
- 1)蹄胱の上皮(一部)
- 2)尿道の上皮(一部)
- 3)前立腺
- 4)膣下部
- *始原生殖細胞は卵黄嚢(内胚葉)由来といわれてきたが、最近の研究では三層性胚盤以前の二層性胚盤の時の胚盤葉上層の一部の細胞が生殖細胞への運命をたどる(決定)ことが明らかにされた。
中胚葉
- 1)体幹と体肢の筋肉=筋板
- 2)体幹と体肢の骨格=椎板
- 3)体幹の皮膚の真皮=皮板
- 4)結合組織
- 5)骨髄
-
- a) 腎・尿細管(後腎より)
- b) 尿管・腎盤・腎杯・集合管(中腎管より尿管芽として出芽
- a) 生殖腺(卵巣と精巣)
- b) 中腎管(精巣上体・精管・精嚢)
- c) 中腎傍管(卵管・子宮・膣上部)
-
- a) 漿膜(腹膜腔、胸膜腔、心臓腔の表面)
- b) 副腎皮質
- c) 体肢の骨と結合組織(肢芽)
- a) 消化管系の筋
- b) 脈管系の筋
- c) 心臓(刺激伝導系も含む)
- d) 脾臓
- e) 血球
- *四肢骨の形成には椎板由来の間葉細胞と壁側中胚葉が関与する。
- *四肢の筋の形成は体節(筋板)由来の細胞が関与する。
[★]
- 英
- ureter (Z)
- 同
- 輸尿管
- 関
- 腎臓、膀胱、尿道
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男性
|
女性
|
前面
|
N.327
|
N.328
|
上面
|
N.350
|
N.349、351、354、355
|
神経 (KL.402)
- 腎盂と同じ
自律神経
求心性線維
生理的狭窄部 (KH.176|KL.401)
- 腎管から尿管に移行する部分
- 尿管が総腸骨動脈と交叉する部分
- 膀胱壁の中を通過する部分
走行(男性)
走行(女性)
- 骨盤側壁から前内方に向かい、子宮頚と膣円蓋の約2cm外側で子宮動脈と交叉(KL.402)
- 子宮広間膜後葉に沿って、子宮動静脈の下をくぐるように走行し、基靭帯の上部をかすめ膀胱子宮靭帯の前層と後層の間を貫いて膀胱に入る(G9M.191)
- 図:G9M.191 N.349
発生
- 中腎管から尿管芽として発生。腎臓の上昇につれて尿管の開口部が上昇する
- 胎生第3ヶ月に尿道前立腺部の上皮が増殖して周囲の間質に広がり前立腺を形成する (L.301) ⇔ 中腎管からは精管、精嚢
組織 HIS.388
- 粘膜:移行上皮、基底板、粘膜固有層(密不規則性結合組織)
- 筋層:(上位2/3)内縦筋層、外輪筋層、(下位1/3)内縦筋層、中輪筋層、外縦筋層 ⇔消化器系では内側が輪筋
臨床関連
- 生理的狭窄部には尿管結石が引っかかりやすく、臨床的に重要(尿管結石)
- 女性の場合、骨盤部での尿管の走行は重要
[★]
- 英
- mesoderm, mesoblast
- ラ
- mesoderma
- 関
- 外胚葉、内胚葉、三胚葉から形成されるもの
中胚葉
- 1)体幹と体肢の筋肉=筋板
- 2)体幹と体肢の骨格=椎板
- 3)体幹の皮膚の真皮=皮板
- 4)結合組織
- 5)骨髄
-
- a) 腎・尿細管(後腎より)
- b) 尿管・腎盤・腎杯・集合管(中腎管より尿管芽として出芽
- a) 生殖腺(卵巣と精巣)
- b) 中腎管(精巣上体・精管・精嚢)
- c) 中腎傍管(卵管・子宮・膣上部)
-
- a) 漿膜(腹膜腔、胸膜腔、心臓腔の表面)
- b) 副腎皮質
- c) 体肢の骨と結合組織(肢芽)
- a) 消化管系の筋
- b) 脈管系の筋
- c) 心臓(刺激伝導系も含む)
- d) 脾臓
- e) 血球
- *四肢骨の形成には椎板由来の間葉細胞と壁側中胚葉が関与する。
- *四肢の筋の形成は体節(筋板)由来の細胞が関与する。
[★]
- 英
- collecting duct (Z) CD, collecting tubule
- ラ
- tubulus renalis colligens
- 関
- 尿細管、腎臓、ヘンレループ。後腎、中腎管
発生
- L.291
- 由来:中腎管の尿管芽
- 過程:後腎組織に入り拡張、原始腎盂(大腎杯)を形成。管腔が分岐を繰り返し小腎杯を形成、さらに集合管が多数分岐して腎錐体を形成する。
集合管 (HIS. 381)
-
機能
ナトリウム再吸収
水再吸収
各疾患における集合管の役割
- 大量のNaが集合管に到達し、ENacによる再吸収をうける。これがカリウムイオンと水素イオンの分泌を促進し、低カリウム血症と代謝性アルカローシスをきたす。(HIM.1801)
[★]
- 英
- paramesonephric duct
- 関
- 中腎管
[★]
- mes
- 英
- mesonephros
- 同
- 原腎
- 関
- 腎臓、前腎、後腎
- 図:L.292
- 中腎と中腎管は上胸から腰部分節(L3)の中間中胚葉に由来する。
発生学的由来
[★]
- 英
- duct、tube、canal、pipe
- ラ
- ductus、vas、meatus
- 関
- 水路、チューブ、導管、道管、卵管、道