アリピプラゾール
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エビリファイOD錠3mg
組成
有効成分
添加物
- ゼラチン、D-マンニトール、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、無水クエン酸
禁忌
- 昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]
- バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。]
- アドレナリンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
●統合失調症
- 通常、成人にはアリピプラゾールとして1日6〜12mgを開始用量、1日6〜24mgを維持用量とし、1回又は2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は30mgを超えないこと。
●双極性障害における躁症状の改善
- 通常、成人にはアリピプラゾールとして12〜24mgを1日1回経口投与する。なお、開始用量は24mgとし、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は30mgを超えないこと。
●全効能共通
- 本剤が定常状態に達するまでに約2週間を要するため、2週間以内に増量しないことが望ましい。(〔薬物動態〕の項参照)
●統合失調症の場合
- 本剤の投与量は必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。(増量による効果の増強は検証されていない。〔臨床成績〕の項参照)
- 他の抗精神病薬から本剤に変更する患者よりも、新たに統合失調症の治療を開始する患者で副作用が発現しやすいため、このような患者ではより慎重に症状を観察しながら用量を調節すること。
●双極性障害における躁症状の改善の場合
- 躁症状が改善した場合には、本剤の投与継続の要否について検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。
●口腔内崩壊錠のみの注意事項
- 本剤は口腔内で速やかに崩壊することから唾液のみ(水なし)でも服用可能であるが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する製剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。
慎重投与
- 肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]
- 心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者[一過性の血圧降下があらわれるおそれがある。]
- てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させることがある。]
- 糖尿病又はその既往歴を有する患者、もしくは糖尿病の家族歴、高血糖、肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者[血糖値が上昇することがある。](〔警告〕の項、「重要な基本的注意 4.、6.」の項及び「副作用 重大な副作用 6.糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡」の項参照)
- 自殺企図の既往及び自殺念慮を有する患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
悪性症候群(Syndrome malin)(0.2%)
- 無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それにひきつづき発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡することがある。
遅発性ジスキネジア(0.1%)
- 長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合は減量又は中止を考慮すること。なお、投与中止後も症状が持続することがある。
麻痺性イレウス(0.2%)
- 腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)をきたし、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止すること。
アナフィラキシー様症状(頻度不明※)
- アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(0.2%)
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等に注意すること。
糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡(頻度不明※)
- 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡から死亡に至るなどの致命的な経過をたどった症例が報告されているので、本剤投与中は口渇、多飲、多尿、頻尿、多食、脱力感等の症状の発現に注意するとともに、血糖値の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には、インスリン製剤の投与などの適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意 4.、6.」の項参照)
低血糖(頻度不明※)
- 低血糖があらわれることがあるので、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意 5.、6.」の項参照)
痙攣(0.5%)
- 痙攣があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
無顆粒球症(頻度不明※)、白血球減少(0.1%)
- 無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明※)
- 抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意 10.」の項参照)
肝機能障害(頻度不明※)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
受容体親和性
- in vitro 受容体結合試験で、組換え型ヒトドパミンD230)、ヒトドパミンD3、ヒトセロトニン5-HT1A31)及びヒトセロトニン5-HT2A受容体に対して高い親和性を示し、ヒトドパミンD4、ヒトセロトニン5-HT2C、ヒトセロトニン5-HT7、ラット大脳皮質α1-アドレナリン及びヒトヒスタミンH1受容体に中程度の親和性を示した。ウシ線条体ムスカリンM1、ラット心臓ムスカリンM2及びモルモット回腸ムスカリンM3受容体に対する親和性は低かった。
ドパミンD2受容体部分アゴニスト作用
- in vitro 試験においてドパミンD2受容体に対して部分アゴニストとして作用した30)。in vitro 及びin vivo 試験において、ドパミン作動性神経伝達が亢進した状態ではドパミンD2受容体に対してアンタゴニストとして作用し、ドパミン作動性神経伝達が低下した状態ではドパミンD2受容体に対してアゴニストとして作用した30,32,33)。
セロトニン5-HT1A受容体部分アゴニスト作用
- in vitro 試験においてセロトニン5-HT1A受容体に対して部分アゴニストとして作用した31)。マウス脳内のセロトニン代謝物5-ヒドロキシインドール酢酸含量を減少させ、ラット縫線核のセロトニンニューロン発火を抑制した。
セロトニン5-HT2A受容体アンタゴニスト作用
- セロトニン5-HT2A受容体アゴニストにより誘発される行動変化を抑制した34)。また、in vitro 試験で、セロトニンによるラットP11細胞内Ca2+濃度の増加を抑制した。
統合失調症諸症状に関連する動物モデルでの改善作用
- 陽性症状の指標と考えられているラット条件回避反応を抑制し、不安症状の指標であると考えられているラットコンフリクト反応を抑制した。
カタレプシー惹起作用
- マウス及びラットにおけるアポモルヒネ誘発常同行動抑制作用に対するカタレプシー惹起作用のED50値の用量比は、クロルプロマジン及びハロペリドールより大きかった32)。
血中プロラクチン濃度を調節する下垂体前葉ドパミンD2受容体に対する作用
- in vitro 試験においてラット下垂体前葉ドパミンD2受容体に対して部分アゴニストとして作用した33)。
作用機序
- アリピプラゾールは、ドパミンD2受容体部分アゴニスト作用、セロトニン5-HT1A受容体部分アゴニスト作用及びセロトニン5-HT2A受容体アンタゴニスト作用を併せ持つ薬剤である。明確な機序は不明であるが、これらの薬理作用が臨床における有用性に寄与しているものと考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
- アリピプラゾール〔Aripiprazole(JAN、INN)〕
化学名:
- 7-[4-[4-(2,3-dichlorophenyl)-1-piperazinyl]butoxy]-3,4-dihydro-2(1H )-quinolinone
- 白色の結晶又は結晶性の粉末である。ベンジルアルコールに溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、水、アセトニトリル、メタノール、エタノール(99.5)又はヘキサンにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
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商品
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商品名
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薬効分類
薬効