クロカプラミン
Japanese Journal
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- クロフェクトン 成分(一般名) : 塩酸クロカプラミン. クロフェクトンの効能. 統合失調症。 クロフェクトンの用法用量. 通常成人に対し、1日量クロカプラミン塩酸塩水和物として30 ~150mgを3回に分けて経口服用する。なお、症状、年齢に応じて適宜増減する。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
クロフェクトン錠10mg
組成
有効成分(1錠中)
添加物
- セルロース,乳糖水和物,トウモロコシデンプン,メチルセルロース,エチルセルロース,ステアリン酸マグネシウム,タルク,白糖,マクロゴール6000,ヒプロメロース,酸化チタン,カルナウバロウ
禁忌
- 昏睡状態,循環虚脱状態の患者〔これらの状態を悪化させるおそれがある.〕
- バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者〔中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる.〕
- アドレナリンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 本剤の成分又はイミノジベンジル系化合物に対し過敏症の患者
効能または効果
統合失調症
- 通常成人に対し,1日量クロカプラミン塩酸塩水和物として30〜150mgを3回に分けて経口投与する.
なお,症状,年齢に応じて適宜増減する.
慎重投与
- 心・血管疾患,低血圧,又はそれらの疑いのある患者〔一過性の血圧降下があらわれることがある.〕
- 肝障害のある患者〔肝障害を悪化させるおそれがある.〕
- 血液障害のある患者〔血液障害を悪化させるおそれがある.〕
- てんかん等の痙攣性疾患,又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣閾値を低下させることがある.〕
- 甲状腺機能亢進状態にある患者〔錐体外路症状が起こりやすい.〕
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 小児〔錐体外路症状,特にジスキネジアが起こりやすい.〕
- 薬物過敏症の患者
- 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい.〕
重大な副作用
Syndrome malin(悪性症候群)(頻度不明):
- 無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと.本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある.なお,フェノチアジン系化合物及びブチロフェノン系化合物には,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎不全へと移行し,死亡した例が報告されている.
無顆粒球症,白血球減少(いずれも頻度不明):
- 無顆粒球症,白血球減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
遅発性ジスキネジア(頻度不明):
- 長期投与により口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)があらわれることがある.
麻痺性イレウス(頻度不明):
- 腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがあるので,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること.なお,この悪心・嘔吐は本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること.
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明):
- 低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,水分摂取の制限等適切な処置を行うこと.
肺塞栓症,深部静脈血栓症(いずれも頻度不明):
- 抗精神病薬において,肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので,観察を十分に行い,息切れ,胸痛,四肢の疼痛,浮腫等が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
薬効薬理
動物での作用
中枢ドパミン受容体遮断作用
- イヌでの抗アポモルフィン作用は,クロルプロマジン,カルピプラミンの約4倍強力である9,10).
- ラットによるin vivoの実験で,脳内ドパミンの代謝回転を亢進させる9).
- ラットによるin vitroの実験で,ドパミン感受性のアデニレートサイクラーゼをクロルプロマジンと同程度に阻害する11).
ドパミン受容体親和性
- ラットによるin vitroの実験で,脳内のハロペリドール特異的結合部位に対してクロルプロマジンより強力な親和性を示す9).
ノルアドレナリン受容体親和性
- ラットのin vitroの実験で,脳内のノルアドレナリンα2受容体に対し,高い親和性を示す12).
カタレプシー惹起作用
- ラットでのカタレプシー惹起作用はクロルプロマジンに比し弱い9,10).
<作用機序>
- クロカプラミン塩酸塩水和物の作用機序は,中枢神経系におけるドパミン作動性,ノルアドレナリン作動性神経等に対する抑制作用によると考えられている.
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- クロカプラミン塩酸塩水和物,Clocapramine Hydrochloride Hydrate(JAN)
化学名
- 1'-[3-(3-Chloro-10,11-dihydro-5H-dibenz[b,f]azepin-5-yl)propyl]-[1,4'-bipiperidine]-4'-carboxamide dihydrochloride monohydrate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で,においはなく,味は苦い.酢酸(100)に溶けやすく,水又はメタノールにやや溶けにくく,エタノール(95),クロロホルム又はイソプロピルアミンに溶けにくく,無水酢酸又はジエチルエーテルにほとんど溶けない.光によって徐々に着色する.
融点
分配係数
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 抗精神病薬
商品
[★]
- 英
- clocapramine
- 化
- クロカプラミン塩酸塩、塩酸クロカプラミン clocapramine hydrochloride
- 商
- クロフェクトン、パドラセン