リスペリドン
Japanese Journal
- 関西青少年サナトリュームでの、リスパダールコンスタ筋注患者聞き取り調査結果報告(一般演題(口頭)36,精神科領域(2)・薬物療法(2),Enjoy Pharmacists' Lifestyles)
- リスパダールコンスタ専用針を用いた筋肉注射手技の正確性
- P1-482 県立太宰府病院におけるリスパダールコンスタ注の使用実績について(一般演題 ポスター発表,精神科領域,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
Related Links
- 特集 特集 リハビリが変わる、医療が変わる 特集 「高額薬剤が国を滅ぼす」は本当か 特集 初心に返れ!心房細動 ... 【新薬】リスペリドン筋注用製剤 リスパダールコンスタ:2週間間隔で筋注する持効性抗精神病薬
- リスパダールコンスタ®の特徴についてご紹介します。患者さんとご家族の皆様にリスパダールコンスタ®による治療について正しく理解していただくため情報サイトです。 ... 外出先などで他人に服薬を見られません 服薬することがな ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
リスパダール コンスタ筋注用25mg
組成
- 本剤は専用懸濁用液で用時懸濁して用いる注射剤であり、下記の成分・分量を含有する。
成分・含量注)(1バイアル中)
添加物(1バイアル中)
- d,l-ラクチド-グリコリド共重合体(75:25)40.6mg
- 注)本剤の実際の充てん量は表示量より多く、表示量を注射するに足る量である。
専用懸濁用液(2mL)
添加物(1シリンジ中)
- カルメロースナトリウム45mg、塩化ナトリウム12mg、リン酸水素二ナトリウム二水和物2.54mg、ポリソルベート202mg、無水クエン酸2mg、水酸化ナトリウム1.08mg
禁忌
- 昏睡状態の患者[昏睡状態を悪化させるおそれがある。]
- バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強されることがある。]
- アドレナリン、クロザピンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 統合失調症
- 通常、成人にはリスペリドンとして1回25mgを2週間隔で臀部筋肉内投与する。なお、初回量は25mgとし、その後、症状により適宜増減するが、1回量は50mgを超えないこと。
- 本剤は臀部筋肉内のみに投与し、静脈内には絶対に投与しないこと。[静脈内に投与された場合、肺等の臓器に微小塞栓を誘発するおそれがある。]
- 本剤は、投与3週間後より血中濃度が上昇するため、臨床効果は投与3週間後以降にあらわれると考えられることから、初回投与後3週間は経口抗精神病薬を併用するなど適切な治療を行うこと。また、増量後3週間についても必要に応じて経口抗精神病薬の併用を考慮すること。
なお、増量が必要な場合は、少なくとも同一用量で4週間以上投与した後に、原則として12.5mgずつ、患者の症状を十分観察しながら慎重に増量すること。
- 本剤は、投与中止後も4〜6週間は血中濃度が治療域に維持され、消失するまで約8週間かかるため、投与中止後も一定期間は患者の症状を慎重に観察し、副作用等の発現に十分に注意すること。[「薬物動態」の項参照]
- 炎症部位への投与は行わないこと。また、本剤による治療中に発熱した場合には、患者の状態を十分観察すること。[リスペリドンマイクロスフェアからの放出が増加し、血中薬物濃度が増加するおそれがある。]
慎重投与
- 心・血管系疾患、低血圧、又はそれらの疑いのある患者[一過性の血圧降下があらわれることがある。]
- 不整脈の既往歴のある患者、先天性QT延長症候群の患者又はQT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者[本剤の投与によりQTが延長する可能性がある。]
- パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者[悪性症候群が起こりやすくなる。また、錐体外路症状の悪化に加えて、錯乱、意識レベルの低下、転倒を伴う体位不安定等の症状が発現するおそれがある。]
- てんかん等の痙攣性疾患、又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させるおそれがある。]
- 自殺企図の既往及び自殺念慮を有する患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある(「重要な基本的注意」の項参照)。]
- 腎障害のある患者[本剤の半減期の延長及びAUCが増大することがある(「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)。]
- 糖尿病又はその既往歴のある患者、あるいは糖尿病の家族歴、高血糖、肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者[血糖値が上昇することがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- 小児[「小児等への投与」の項参照]
- 薬物過敏症の患者
- 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。]
重大な副作用
悪性症候群(Syndrome malin)
頻度不明注1),注2)
- 無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡することがある。
遅発性ジスキネジア
0.6%
- 長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。
麻痺性イレウス
頻度不明注2)
- 腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤は動物実験(イヌ)で制吐作用を有することから、悪心・嘔吐を不顕性化する可能性があるので注意すること。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
頻度不明注2)
- 低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群があらわれることがある。
肝機能異常、黄疸
頻度不明注1),注2)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能異常、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
頻度不明注2)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
不整脈
4.6%
- 心房細動、心室性期外収縮等があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
脳血管障害
頻度不明注2)
- 脳血管障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡
頻度不明注2)
- 高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがある。口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、血糖値の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。[「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照]
低血糖
頻度不明
- 低血糖があらわれることがあるので、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
無顆粒球症、白血球減少
頻度不明
- 無顆粒球症、白血球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肺塞栓症、深部静脈血栓症
頻度不明
- 抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
持続勃起症
頻度不明
- α交感神経遮断作用に基づく持続勃起症があらわれることがあるので、このような場合には適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
抗ドパミン作用27)
- ドパミンD2受容体拮抗作用を有し、ラットでアンフェタミン又はアポモルフィンにより誘発される興奮や常同行動等の行動変化を用量依存的に抑制した。その程度はハロペリドールと同等若しくはやや弱いことが示された。
抗セロトニン作用27)
- セロトニン5-HT2受容体拮抗作用を有し、ラットでトリプタミン及びメスカリンにより誘発される振戦や首振り運動等の行動変化を抑制した。
カタレプシー惹起作用27),28),29),30)
- ラットでのカタレプシー惹起作用は、ハロペリドールより弱い。また、ラットの中脳-辺縁系(嗅結節)でのドパミンD2受容体に対する結合親和性は、錐体外路症状との関連が深いとされている線条体での親和性より高い。しかしハロペリドールでは線条体における結合親和性の方が高い。なお、セロトニン5-HT2受容体拮抗作用が線条体におけるドパミン伝達の遮断を緩和している可能性がある。
作用機序27),30)
- 行動薬理並びに神経化学的実験の結果より、主としてドパミンD2受容体拮抗作用及びセロトニン5-HT2受容体拮抗作用に基づく、中枢神経系の調節によるものと考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
性状
溶解性
- メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、2-プロパノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点
分配係数
- LogP=0.98(1-オクタノール/pH6.1緩衝溶液)
LogP=2.74(1-オクタノール/pH8.0緩衝溶液)
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 抗精神病薬
商品
[★]
- 英
- squirrel
- 関
- シマリス、リス科、ジリス属、プレーリードッグ