Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/02/18 17:53:34」(JST)
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骨: 仙骨 | |
---|---|
仙骨、寛骨面
男性の骨盤(中央が仙骨)
|
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名称 | |
日本語 | 仙骨 |
英語 | Sacrum |
ラテン語 | os sacrum |
関連構造 | |
上位構造 | 骨盤 |
関連情報 | |
MeSH | Sacrum |
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ヒトにおいて仙骨 (せんこつ、英: Sacrum) とは脊椎の下部に位置する大きな三角形の骨で、骨盤の上方後部であり、くさびのように寛骨に差し込まれている。その上部は腰椎の最下部と結合しており、下部は尾骨と結合している。通常、5つの椎骨から16--18歳ごろに癒合開始し、多くの場合34歳までに完全に癒合する。
仙骨は3つの異なる面を持っており、それぞれが様々な形状を形成する。仙骨は4つの他の骨と関節結合する。全体に彎曲しており、前傾している。前方に凹面になっている。仙骨底は前方に突出し、岬角を形成している。ここが仙骨の最上部である。中央部は大きく背側に湾曲し、骨盤腔の空間を形成している。側方への2つの突出は仙骨翼と呼ばれ、腸骨とL字型の仙腸関節を形成する。
仙椎骨は胚発生のはじめの1月の終わりに、上位の脊椎が形成されたのち形成される。
英語の sacrum[1] はラテン語の os sacrum によるものであり、[2][3] これはさらに古代ギリシア語の ἱερόν ὀστέον の翻訳であることが[4] ものであることが、ギリシャの医師ガレノスの著作から確認されている[4][5]。 Os および ὀστέον は「骨」を意味し[5][6]、sacrum および ἱερόν は「聖なる」[5][6]という意味である。 かつて仙骨は英語では holy bone[7]と呼ばれていた。このような表現は他の言語にも見られ、ドイツ語の heiliges Bein[7] または Heiligenbein[8]、オランダ語の heiligbeen[9]などがある。「仙骨」も重訂解体新書に os sacrum が「護神骨」と訳されたものが、「薦骨」、「仙骨」と変えられたものである[10]
元となった ἱερόν ὀστέον の語源にはいくつかの説がある。一つは、生殖器の位置する部位であるため、これが供犠として捧げられたためという説である[11]。 また、人の魂が仙骨に宿ると信じられていたとする説もある[要出典]。他には[8] 古代、この骨が不壊であると信じられたため ἱερόν という形容詞が用いられたとする説もある。さらに、仙骨は最大の椎骨であるため μέγας σπόνδυλος[12]とも呼ばれたとする説もある(μέγας = 大きな[5]、σπόνδυλος = 椎骨[5])。いくつかの例で ἱερός は μέγας の同義語として用いられており[12]、このため μέγας σπόνδυλος から ἱερόν ὀστέον へと変化したとしている。ラテン語の vertebra magna[4] は μέγας σπόνδυλος の訳である。
仙骨は脊椎の支持と脊髄を内包するために複雑な形状をしている。また、寛骨と関節結合している。仙骨は寛骨面、背面、および側面の3つの面を持っている。仙骨底は上前方を向いた広い構造である。仙骨突 (apex ossis sacri )は下方を向き、尾骨と関節結合する楕円状の面を持っている。仙骨管は脊柱管の一部であり、仙骨の大半を貫通している。
仙骨岬角(こうかく、英: promontory)は骨盤上口(英語版)の縁をなしており、腸骨線(英語版)および骨盤分界線(英語版)を構成する[13]。岬角は第五腰椎と関節し、水平面に対し約30度の仙椎角(英語版)をなす。
仙骨前面 (英: pelvic surface) は上部で凹状になっており、両端の間でわずかに曲がっている。その中ほどには4つの横切る畝があり、これは元来の5つの仙椎の境界面である。第一の領域の本体は大きく、腰椎のような構造をしている。これ以下の骨は順に小さく、平らになり、前方に凹状となって仙骨を形成する。4つの畝の端は4つの前仙骨孔(英: anterior sacral foramina) に終わっている。これらの孔は仙骨神経(英語版)の出口と外側仙骨動脈(英語版)の入口となっている。前仙骨孔の横面には仙骨神経を内包する広く浅い溝に横切られている。これらは、梨状筋の起始となる畝状の骨で分けられている。仙骨を正中線で分割すると、骨同士は周状の骨で結合されており内部に椎間板が存在した空間を残していることが見られる。
背面は凸状であり、前面より幅が狭い。中央に、仙椎の棘突起に由来する3ないし4の結節を持つ正中仙骨稜(英語版)がある。正中仙骨稜の両側は浅い溝状になっており、多裂筋の起始である。溝の底部は癒合した椎骨の椎弓からなる。第五仙椎、および時により第四仙椎の椎弓は背面で癒合しないため、仙骨管の背側壁の欠失、すなわち仙骨裂孔を形成する。溝の側面は癒合した関節突起よりなる内側仙骨稜である。第一仙椎の関節突起は大きく卵形をしている。その端面は左右に凹状になっており、上および背面を向き、第五腰椎の下関節突起と関節している。仙骨角として知られる第五仙椎の下関節突起は下方を向き、尾骨角と関節している。関節突起の横に4つの後仙骨孔がある。これらは前仙骨孔に比べ、小さく形も一定しておらず、仙骨神経の背側領域を通している。後仙骨孔の外側には仙椎の横突起よりなる外側仙骨稜がある。第一仙椎の横突起は大きく特徴的である。これらは第二仙椎の横突起とともに、後仙腸靭帯の上部線維に付着面を提供する。第三仙椎の横突起には後仙腸靭帯の下部線維が付着する。第四、および第五仙椎の横突起には仙骨結節靭帯が付着する。
外側面は上部で広く、下部で狭くなっている。上半分は未成熟な軟骨で覆われた耳状面を形成しており、腸骨と関節している。この背側には仙骨粗面があり、後仙腸靭帯が付着する3つの深いくぼみがある。下部は薄くなっており、仙骨尖外側角と呼ばれる突起で終わっている。
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C
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肉単P | 筋名 | 起始 | 停止 | 支配神経 | 機能 | |
K-12 | 肩甲挙筋 | C1-C4(横突起) | 肩甲骨(上角・内側縁上部) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の挙上、下方回旋 | |
K-14 | 大菱形筋 | T1-T4(棘突起) | 肩甲骨(内側縁下部) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の後退、下方回旋 | |
K-13 | 小菱形筋 | C6・C7(棘突起) | 肩甲骨(内側縁上方) | 肩甲背神経 | 肩甲骨の後退、挙上、下方回旋 | |
K-16 | 僧帽筋 | 上部 | 後頭骨、項靱帯 | 鎖骨(外側1/3) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退、挙上、上方回旋 |
T1-T6(棘突起)、棘状靱帯 | 肩甲骨(肩峰、肩甲棘) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退 | |||
T7-T12(棘突起)、棘状靱帯 | 肩甲骨(肩甲棘) | 副神経と頚神経叢 | 肩甲骨の後退、下制、下方回旋 | |||
K-01 | 前鋸筋 | 第1~8肋骨(外側面中央部) | 肩甲骨(内側縁の肋骨面) | 長胸神経 | 肩甲骨の前進、わずかに上方回旋、肋骨の挙上 | |
鎖骨下筋 | 第1肋骨と肋軟骨の境界 | 鎖骨内側1/3の下面 | 鎖骨下神経(第5・第6頚神経) | 鎖骨を固定し下制する | ||
K-03 | 小胸筋 | 第3~5肋骨 | 肩甲骨(烏口突起) | 内側胸筋神経 | 肩甲骨の下制、わずかに下方回旋、肋骨の挙上 | |
L-01 | 大胸筋 | 鎖骨部 | 鎖骨(内側1/2) | 上腕骨(大結節稜) | 内側胸筋神経、外側胸筋神経 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 |
胸肋部 | 胸骨、第1~6軟骨 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 | ||||
腹部 | 外腹斜筋の腱膜 | 肩関節の内転、内旋、屈曲、水平屈曲 | ||||
L-03 | 広背筋 | T6-L5の棘突起、仙骨、腸骨 | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | 胸背神経 | 肩関節の伸展(後方挙上)、内旋、内転 | |
M-01 | 三角筋 | 鎖骨部・前部 | 鎖骨(外側1/3) | 上腕骨(三角粗面) | 腋窩神経 | 肩関節の屈曲、内旋、水平屈曲 |
肩峰部・中部 | 肩甲骨(肩峰) | 肩関節の外転 | ||||
肩甲棘部・後部 | 肩甲骨(肩甲棘下縁) | 肩関節の外転、伸展、水平伸展 | ||||
L-12 | 小円筋 | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(大結節) | 肩関節の内転、伸展、外旋 | ||
L-10 | 棘上筋 | 肩甲骨(棘上窩) | 肩甲上神経 | 肩関節の外転 | ||
L-11 | 棘下筋 | 肩甲骨(棘下窩) | 肩関節の外旋、伸展 | |||
L-13 | 肩甲下筋 | 肩甲骨(肩甲下窩) | 上腕骨(小結節) | 肩甲下神経 | 肩関節の内旋、水平屈曲 | |
L-14 | 大円筋 | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | 肩関節の伸展(後方挙上)、内転、内旋 | ||
M-02 | 烏口腕筋 | 肩甲骨(烏口突起) | 上腕骨(内側縁) | 筋皮神経 | 肩関節の内転、屈曲 | |
M-11 | 上腕二頭筋 | 長頭 | 肩甲骨(関節上結節) | 橈骨(橈骨粗面) | 肘関節の屈曲、前腕の回外 | |
短頭 | 肩甲骨(烏口突起) | 橈骨(橈骨粗面)、前腕筋膜 | 肘関節の屈曲、前腕の回外 | |||
M-17 | 上腕筋 | 上腕骨(遠位2/3の前面) | 尺骨(尺骨粗面) | 肘関節の屈曲 | ||
M-6 | 上腕三頭筋 | 長頭 | 肩甲骨(関節下結節) | 尺骨(肘頭) | 橈骨神経 | 肘関節の伸展 |
外側頭 | 上腕骨(後面) | 肘関節の伸展 | ||||
内側頭 | 上腕骨(前面) | 肘関節の伸展 | ||||
M-18 | 腕橈骨筋 | 上腕骨(外側上顆) | 橈骨(茎状突起) | 肘関節の屈曲、前腕を回内、回外位から半回内位に回旋 | ||
N-2 | 回外筋 | 上腕骨(外側上顆、外側下部) | 橈骨(近位外側面) | 前腕の回外 | ||
P-1 | 長橈側手根伸筋 | 上腕骨(外側上顆)、尺骨(回外筋稜) | 第2中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、橈屈 | ||
P-2 | 短橈側手根伸筋 | 上腕骨(外側上顆) | 第3中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、橈屈 | ||
P-3 | 尺側手根伸筋 | 上腕骨頭 | 上腕骨(外側上顆) | 第5中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、尺屈 | |
尺骨頭 | 尺骨(斜線と後縁) | 第5中手骨(骨底背面) | 手関節の背屈、尺屈 | |||
N-1 | 方形回内筋 | 尺骨(遠位1/4の前面) | 橈骨(遠位1/4の前面) | 正中神経 | 前腕の回内 | |
N-3 | 円回内筋 | 浅頭・上腕骨頭 | 上腕骨(内側上顆) | 橈骨(中央の外側面) | 前腕の回内 | |
深頭・尺骨頭 | 尺骨(鈎状突起) | 橈骨(中央の外側面) | 前腕の回内 | |||
O-1 | 橈側手根屈筋 | 上腕骨(内側上顆) | 第2中手骨、第3中手骨(骨底前面) | 手関節の掌屈、橈屈 | ||
O-3 | 長掌筋 | 上腕骨(内側上顆) | 手首の屈筋支帯、手掌腱膜 | 手関節の掌屈、手掌腱膜の緊張 | ||
O-6 | 長母指屈筋 | 橈骨(中部の前面) | 母指末節骨(掌側面) | 母指の屈曲(主にIP関節) | ||
O-4 | 尺側手根屈筋 | 上腕骨頭 | 上腕骨(内側上顆) | 豆状骨、豆中手靭帯、第5中手骨 | 尺骨神経 | 手関節の掌屈、尺屈 |
尺骨頭 | 尺骨(肘頭、後面上部) | 豆状骨、豆中手靭帯、第5中手骨 | 手関節の掌屈、尺屈 |
筋名 | 内転 | 外転 | 内旋 | 外旋 | 屈曲 | 伸展 | 支配神経 | 起始 | 停止 | |
大胸筋 | 鎖骨部 | ● | ● | ● | 内側胸筋神経、 | 鎖骨(内側1/2) | 上腕骨(大結節稜) | |||
胸肋部 | ● | ● | ◇ | 胸骨、第1~6軟骨 | ||||||
腹部 | ● | ● | ◇ | 外腹斜筋の腱膜 | ||||||
広背筋 | ● | ● | ● | 胸背神経 | T6-L5の棘突起、仙骨、腸骨 | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | ||||
三角筋 | 鎖骨部・前部 | ● | ● | 腋窩神経 | 鎖骨(外側1/3) | 上腕骨(三角筋粗面) | ||||
肩峰部・中部 | ◇ | □ | 肩甲骨(肩峰) | |||||||
肩甲棘部・後部 | ● | ◇ | 肩甲骨(肩甲棘下縁) | |||||||
小円筋 | ◇ | ● | ◇ | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(大結節) | |||||
棘上筋 | ● | 肩甲上神経 | 肩甲骨(棘上窩) | |||||||
棘下筋 | ● | ◇ | 肩甲骨(棘下窩) | |||||||
肩甲下筋 | □ | ● | 肩甲下神経 | 肩甲骨(肩甲下窩) | 上腕骨(小結節) | |||||
大円筋 | ● | ● | ◇ | 肩甲骨(外側縁・下角) | 上腕骨(結節間溝、小結節稜) | |||||
烏口腕筋 | ● | ● | 筋皮神経 | 肩甲骨(烏口突起) | 上腕骨(内側縁) |
●:両方で確認 ◇:K.125 □:M391,394,395,412,446
神経 | L4 | L5 | S1 | S2 | S3 | S4 |
上殿神経 | ○ | ○ | ○ | |||
下殿神経 | ○ | ○ | ○ | |||
後大腿皮神経 | ○ | ○ | ○ | |||
坐骨神経 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
総腓骨神経 | ○ | ○ | ○ | |||
脛骨神経 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
陰部神経 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
骨盤内臓神経 | ○ | ○ | ○ |
神経 | L4 | L5 | S1 | S2 | S3 | S4 |
上殿神経 | ○ | ○ | ○ | |||
下殿神経 | ○ | ○ | ○ | |||
後大腿皮神経 | ○ | ○ | ||||
坐骨神経 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
陰部神経 | ○ | ○ | ○ | |||
骨盤内臓神経 | ○ | ○ | ○ | |||
貫通皮枝 | ○ | ○ | ||||
梨状筋へ | ○ | ○ | ||||
大腿四頭筋・下双子筋へ | ○ | ○ | ○ | |||
内閉鎖筋・上双子筋へ | ○ | ○ | ○ | |||
肛門挙筋・尾骨筋へ | ○ | ○ |
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.