ルゴール液
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/09/13 03:24:34」(JST)
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複方ヨード・グリセリン(ふくほうヨード・グリセリン)とは、外用の殺菌、消毒薬の一種で赤褐色の液体である。日本薬局方に記載の処方。ルゴール液またはルゴール試薬とも呼ばれるが、「複方ヨード・グリセリン」を商品名にしているものも多数ある。
- 1829年フランスの医師J.G.A.ルゴールが創製したため、ルゴール液もしくはルゴール氏液とも呼ばれる。(英語版およびフランス語版Wikipedia参照のこと)
なお、歯科用ヨード・グリセリンは本剤と類似しているが別のもの。
目次
- 1 組成
- 2 効能・効果
- 3 作用機序
- 4 関連項目
組成
ヨウ素、ヨウ化カリウム、グリセリン、ハッカ水、液状フェノール、精製水より成る。
効能・効果
主に咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎などに効用がある。
作用機序
薬効のある成分はヨウ素と液状フェノールで殺菌・消毒作用がある。
他は薬効はないが、次のような目的で配合されている。
- ヨウ化カリウムはヨウ素を溶解させやすくする。
- グリセリンは不乾性と甘味による刺激緩和。
- ハッカ水は清涼作用
上部消化管内視鏡では食道癌の検索のため、色素として散布される。 癌部はグリコーゲンが欠如しているため、染色されず白くみえる。 同様に子宮頚癌・子宮頚部上皮内腫瘍に対する子宮頚部円錐切除術の際、切除部位の決定のために用いられる。外側の扁平上皮部分は染色されるが、内側の腺円柱上皮部分は染色されないため病変が生じる扁平上皮-円柱上皮移行部の判断が可能となる。
関連項目
- ヨードチンキ
- ポビドンヨード
- 歯科用ヨード・グリセリン
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 菅原 翔悟,川村 秀憲,鈴木 恵二 [他]
- 情報処理学会研究報告. ICS, [知能と複雑系] 2014-ICS-174(4), 1-8, 2014-02-23
- … されマルコフ決定過程の性質を満たす確率モデルとして定義し,それをもとに期待スコアを最小化する最適化問題を定義して,Q 学習により最適化を行った.最後に,獲得された戦略を用いたシミュレーションを行うことにより,スキルとコースに応じた戦略が獲得されることを示し,フレームワークの応用例として,ゴルフ戦略における攻略ルートの支援ツールであるバーチャルゴルフコーチの機能と支援例について記述した. …
- NAID 110009675339
- 臨牀指針 ルゴール染色により高度の食道炎をきたした食道癌の1例
- 識者に聞く 碩学たちが説くリーダーの本質 トップこそ自己否定せよ
- ゴールドスミス マーシャル,野中 郁次郎
- 日経ビジネス (1702), 70-72, 2013-08-05
- 企業の経営幹部の行動変革を促す「エグゼクティブコーチング」──。その世界的な第一人者であるマーシャル・ゴールドスミス氏が来日。野中郁次郎・一橋大学名誉教授とリーダーシップの本質について語った。
- NAID 40019722876
Related Links
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
「純生」ルゴール
組成
ヨウ化カリウム 24 g,
グリセリン 900 mL,
ハッカ水 45 mL,
液状フェノール 5mL,
精製水適量を含有する。
禁忌
(「副作用」の項参照)
効能または効果
- 咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎
- 症状に応じ、適宜適量を塗布する。
重大な副作用
アナフィラキシー様症状
0.1%未満
(呼吸困難、紅潮、じん麻疹等)があらわれることが
あるので、このような症状があらわれた場合には
使用を中止すること。
薬効薬理
不乾性と甘味による刺激緩和作用と、ヨウ素と
液状フェノールによる殺菌・防腐・消毒作用がある。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- iodine
- 同
- ヨード
- 商
PA・ヨード、イソジン、イソジンガーグル、エルネオパ1号、エレジェクト、エレメンミック、オラロン、カデックス、カルディオダイン、シザナリンN、ネオグリセロール、パーヒューザミン、ハイポピロン、フェニルアラニン除去ミルク配合、プレポダイン、ベンゾダイン、ポビドンヨード、ポピヨード、ポピヨドン、ポピラール、ボルビサール、ボルビックス、ミネラミック、ミネラリン、ミネリック-4、ミネリック-5、メドレニック、ヨウチン、ヨウレチン、ヨーチン、ヨード・グリセリン歯科用消毒液、ヨードコート、ヨードチンキ、ヨードヨード亜鉛カントップ用消毒液、ルゴール、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合、希ヨーチン、希ヨードチンキ、産婦人科用イソジンクリーム、歯科用ヨード・グリセリン、複方ヨード・グリセリン、複方ヨード・グリセリンFM、デクラート
- 関
- 外皮用殺菌消毒剤
同位体
- 参考2
同位体
|
NA
|
半減期
|
DM
|
DE (MeV)
|
DP
|
123I
|
syn
|
13 h
|
ε/γ
|
0.16
|
123Te
|
127I
|
100 %
|
中性子74個で安定
|
129I
|
trace
|
15.7×10^6 y
|
β-
|
0.194
|
129Xe
|
131I
|
syn
|
8.02070 d
|
β-/γ
|
0.971
|
131Xe
|
- 123I:電子捕獲:T1/2 = 13 hr
- 125I::T1/2 = 60 d
- 131I::T1/2 = 8 d
- 131Iは甲状腺癌の内部照射療法、グレーブス病の治療のために用いられる。
参考
- http://home.hiroshima-u.ac.jp/er/Rmin_GL_053.html
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%82%A6%E7%B4%A0
[★]
商品
[★]
- 英
- phenol
- ラ
- phenolum
- 同
- 石炭酸 carbolic acid、ヒドロキシベンゼン hydroxybenzene
- 商
- ウインタミン、エキザルベ 、カチリ、キャンフェニック、セルセプト、パオスクレー、フェノール・カンフル歯科用消毒液、フェノール・亜鉛華リニメント 、フェノール水、ポステリザン、ポステリザンF、メトコール、ラニチジン、ルゴール、レトン、レプチラーゼ、一般診断用精製ツベルクリン、液状フェノール 、乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン、強力ポステリザン、歯科用フェノール・カンフル 、治療用アレルゲンエキス、診断用アレルゲン皮内エキス、組織培養不活化狂犬病ワクチン 、複方ヨード・グリセリン 、複方ヨード・グリセリンFM 、複方ヨードグリセリン
- 関
- 消毒薬
- 消毒薬としては、最近に有効であるが、芽胞、ウイルスには無効。
- 大腸菌とかのプラスミド抽出するときに、蛋白成分を変性凝固させて遠沈させるために用いる。
[★]
- 英
- compound iodine glycerine
- 商
- ルゴール
- 関
- マンドル液
[★]
- 英
- Lugol solution
- 同
- 複方ヨード・グリセリン compound iodine glycerin, glycerinum iodi compositum
- 関
- ルゴール染色
[★]
- 英
- turgor
- 皮膚の緊張度。弾性
- ツルゴール低下 → つまんだ後が残る。弾性が低下 :脱水症
[★]
- 英
- Lugol iodine staining
- 関
- ルゴール液
[★]
- 英
- Lugol unstained area
- 関
- ヨード不染帯
[★]
- 英
- goal
- 関
- 目的、目標