インフリキシマブ
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/09/19 11:50:18」(JST)
[Wiki ja表示]
インフリキシマブ ?
|
モノクローナル抗体 |
種類 |
全長抗体 |
原料 |
キメラ (マウス/ヒト) |
抗原 |
TNF |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
B |
法的規制 |
℞-only (US) |
投与方法 |
IV |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
100% (IV) |
代謝 |
細網内皮系 |
半減期 |
9.5 日 |
識別 |
CAS登録番号 |
170277-31-3 |
ATCコード |
L04AB02 |
DrugBank |
BTD00004 |
KEGG |
D02598 |
化学的データ |
化学式 |
C6428H9912N1694O1987S46 |
分子量 |
144190.3 g/mol |
インフリキシマブ(英: Infliximab)は、抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体である。医薬品として応用されており、レミケード(Remicade)という商品名で、アメリカではジョンソン・エンド・ジョンソンの子会社であるセントコア社(Centcore)から。日本では田辺三菱製薬から販売されている。
目次
- 1 適応
- 2 研究中の治療
- 3 脚注
- 4 外部リンク
適応[編集]
インフリキシマブの適応として、関節リウマチ、クローン病、ベーチェット病によるぶどう膜炎、尋常性乾癬・関節症性乾癬・膿疱性乾癬・乾癬性紅皮症が認可されている(2010年)。
従来の薬物療法では3~5割程度の有効率であるが、インフリキシマブを始めとする生物学的製剤はそれを上回る有効率がある。何れの適応に関しても従来の主に薬物を中心とした治療法に抵抗例に適応される。例えば、関節リウマチの治療は、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)とDMARDs(抗リウマチ薬)のメトトレキサートが第一選択となり、これらの薬剤が疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合にインフリキシマブを始めとする生物学的製剤が併用して使用される。
インフリキシマブは比較的高価な薬剤である事[1]からであるが、リウマチ患者の骨破壊は比較的早い時期に進行し、この時期を逃さず投与することで骨破壊が防止でき良好な治療効果が得られる。
なお、全ての生物学的製剤共通であるが投与時のアレルギー反応の存在、感染症及び抗インフリキシマブ抗体の産生などによる効果減弱に注意する必要がある。2009年から慢性リウマチに対して増量もしくは投与間隔の短縮が可能となり、効果減弱する割合は減少している。また、インフリキシマブは通常、隔月投与であり自己負担額が隔月に集中するため、高額療養費制度に該当しやすいという特徴があり、条件が合えば最も安価に使用できる生物学的製剤である。
- 関節リウマチ
- 過去の治療において、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ薬(メトトレキサート製剤を含む)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与を行うこと。また、メトトレキサート製剤に本剤を上乗せすることのリスク・ベネフィットを判断した上で使用すること。
- クローン病
- 栄養療法、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤等)等の適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に本剤の投与を行うこと。なお、緩解維持投与は漫然と行わず経過を観察しながら行うこと。また本剤を初回投与後、2週、6週と投与しても効果が認められない場合には、さらに継続投与を行っても効果がない可能性があり、他の治療法を考慮すること。
- ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎
- 過去の治療において、他の薬物療法(シクロスポリン等)等の適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に本剤の投与を行うこと。
—インフリキシマブの添付文書, [2]
インフリキシマブの副作用としては、アナフィラキシー反応や抗インフリキシマブ抗体の産生による効果減弱、免疫抑制による感染症などがある。TNF-αは主に細胞性免疫に強く関わる因子であるため、細菌感染、特に結核の再燃などが重要となる。また、脱髄疾患を悪化させる恐れがあるため、これ等の疾患(多発性硬化症など)の患者に対しては慎重投与、との記載がある。その他、TNF-αは癌免疫においても重要な因子と言われており、このためインフリキシマブの長期投与が癌の発生頻度を上昇させるのではないかとの懸念も示されていたが、現時点では増加するとの情報は得られていない。
クローン病は特定疾患であるため公費負担となる。
研究中の治療[編集]
びまん性浸潤型皮膚サルコイドーシス(Lupus pernio)[3] や神経サルコイドーシスに抗TNF-α抗体(インフリキシマブ)が有用であると報告されている[4]。
脚注[編集]
- ^ クローン病ではおおよそ2か月に一度5mg/kgを投与としているが、これに従った場合、体重60kgの患者に一回あたり300mg、すなわち約30万円(3割負担の場合の自己負担は約10万円、高額療養費に該当すれば4回目からは44,400円)ほどかかる。
- ^ 医薬品情報・検索 イーファーマ. “レミケード点滴静注用100”. 2010年10月28日閲覧。
- ^ Stagaki E, Mountford WK, Lackland DT, Judson MA (2009). “The treatment of lupus pernio: results of 116 treatment courses in 54 patients”. Chest 135 (2): 468-476. doi:10.1378/chest.08-1347. PMID 18812454.
- ^ Moravan M, Segal BM (2009). “Treatment of CNS sarcoidosis with infliximab and mycophenolate mofetil”. Neurology 72 (4): 337-340. PMC 2677503. PMID 19171830. http://www.neurology.org/cgi/data/72/4/337/DC3/1.
外部リンク[編集]
- リウマチ21.info(関節リウマチ患者向けサイト)
- クローンフロンティア(クローン病患者向けサイト、以上2サイトは田辺三菱製薬が運営)
- レミケード公式サイト(米国向け)(セントコア社が運営)
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 症例報告 インフリキシマブ(レミケード)が著効した再発性環状紅斑様乾癬の1例
- P2-489 当院におけるクローン病治療薬インフリキシマブ(レミケード[○!R])の治療効果の検討(一般演題 ポスター発表,薬物療法(その他),臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
Related Links
- お問い合わせ リンク集 ご利用上の注意 プライバシーポリシー 抗TNFα抗体療法 関節リウマチに対する レミケードの効果 レミケードの投与方法 レミケードの安全性について レミケードによる治療を受ける時の注意事項 ホーム > レミケードに ...
- レミケード点滴静注用100は、関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性紅皮症)、ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎、強直性脊椎炎の患者さんに使用 ...
- 2013/6/27 病院検索>> 新たに1施設を追加しました。 2012/2/21 関節リウマチの医療福祉制度>> 高額療養費制度について更新しました。 2012/2/9 4月1日から高額療養費制度が改訂されます。>> 厚生労働省からのお知らせです。 関節 ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
レミケード点滴静注用100
組成
成分・含量(1バイアル中)
添加物
- 精製白糖:500mg
ポリソルベート80:0.5mg
リン酸二水素ナトリウム一水和物:2.2mg
リン酸水素二ナトリウム二水和物:6.1mg
その他の添加物としてpH調整剤を含有する
効能または効果
- 既存治療で効果不十分な下記疾患
- 関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
- ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎
- 尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
- 強直性脊椎炎
- 次のいずれかの状態を示すクローン病の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
- 中等度から重度の活動期にある患者
- 外瘻を有する患者
- 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)
関節リウマチ
- 過去の治療において、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ薬(メトトレキサート製剤を含む)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与を行うこと。また、メトトレキサート製剤に本剤を上乗せすることのリスク・ベネフィットを判断した上で使用すること。本剤による効果は、通常投与開始から14週以内に得られることが確認されている。14週以内に全く効果が得られない場合や、増量や投与間隔の短縮を行っても効果が得られない場合には、現在の治療計画の継続を慎重に再考すること。
ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎
- 過去の治療において、他の薬物療法(シクロスポリン等)等の適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に本剤の投与を行うこと。
乾癬
- 既存の全身療法(紫外線療法を含む)等の適切な治療を行っても、皮疹が体表面積の10%以上に存在する場合、もしくは難治性の皮疹、関節症状又は膿疱を有する場合に本剤の投与を行うこと。
強直性脊椎炎
- 過去の治療において、他の薬物療法(非ステロイド性抗炎症剤等)等の適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に本剤の投与を行うこと。
クローン病
- 栄養療法、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、アザチオプリン等)等の適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に本剤の投与を行うこと。
なお、寛解維持投与は漫然と行わず経過を観察しながら行うこと。
潰瘍性大腸炎
- 過去の治療において、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、アザチオプリン等)等の適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に本剤の投与を行うこと。寛解維持効果は確認されていないため、寛解導入後には本剤の継続投与の必要性を検討し、他の治療法への切替えを考慮すること。
関節リウマチ
- 通常、体重1kg当たり3mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。
なお、6週の投与以後、効果不十分又は効果が減弱した場合には、投与量の増量や投与間隔の短縮が可能である。これらの投与量の増量や投与間隔の短縮は段階的に行う。1回の体重1kg当たりの投与量の上限は、8週間の間隔であれば10mg、投与間隔を短縮した場合であれば6mgとする。また、最短の投与間隔は4週間とする。本剤は、メトトレキサート製剤による治療に併用して用いること。
なお、本剤投与時には、1.2ミクロン以下のメンブランフィルターを用いたインラインフィルターを通して投与すること。
ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎
- 通常、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。
なお、本剤投与時には、1.2ミクロン以下のメンブランフィルターを用いたインラインフィルターを通して投与すること。
乾癬
- 通常、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。
なお、本剤投与時には、1.2ミクロン以下のメンブランフィルターを用いたインラインフィルターを通して投与すること。
強直性脊椎炎
- 通常、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後6?8週間の間隔で投与を行うこと。
なお、本剤投与時には、1.2ミクロン以下のメンブランフィルターを用いたインラインフィルターを通して投与すること。
クローン病
- 通常、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。
なお、本剤投与時には、1.2ミクロン以下のメンブランフィルターを用いたインラインフィルターを通して投与すること。
潰瘍性大腸炎
- 通常、体重1kg当たり5mgを1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後、2週、6週に投与し、以後8週間の間隔で投与を行うこと。
なお、本剤投与時には、1.2ミクロン以下のメンブランフィルターを用いたインラインフィルターを通して投与すること。
溶解及び希釈方法
- 本剤1バイアル当たり10mLの日局注射用水で溶解する。患者の体重から換算した必要溶解液量を約250mLの日局生理食塩液に希釈し、他の注射剤、輸液等とは混合しないこと。〔「適用上の注意」の項参照〕
投与方法
- 本剤は独立した点滴ラインにより、2時間以上をかけて緩徐に点滴静注すること。〔「適用上の注意」の項参照〕
メトトレキサート製剤の併用(関節リウマチ)
- 国内及び海外の臨床試験により、メトトレキサート製剤併用での有効性及び安全性が確認されている。国内臨床試験におけるメトトレキサート製剤の併用量は、6mg/週以上であり、メトトレキサート併用時の本剤に対する抗体の産生率は、メトトレキサート非併用時よりも低かった。なお、関節リウマチ患者におけるメトトレキサート製剤以外の抗リウマチ薬併用の有用性は確立していない。
- 関節リウマチにおいて、初回、2週、6週投与までは10mg/kg等への増量投与は行わないこと。また、増量により感染症の発現頻度が高まる恐れがあるため、感染症の発現には十分注意すること。〔10mg/kg等の高用量を初回投与から行うことにより、重篤な感染症の発現頻度が高まったとの報告がある「その他の注意」の項4参照〕
- クローン病において、本剤を初回投与後、2週、6週と投与した後、臨床症状や内視鏡所見等により治療効果を評価すること。効果が認められない場合には、さらに継続投与を行っても効果が得られない可能性があり、他の治療法を考慮すること。
- 潰瘍性大腸炎において、本剤を初回投与後、2週、6週と投与した後、8週時点で臨床症状や内視鏡所見等により治療効果を評価すること。効果が認められない場合には、さらに継続投与を行っても効果が得られない可能性があり、他の治療法を考慮すること。
慎重投与
- 感染症の患者又は感染症が疑われる患者〔本剤は免疫反応を減弱する作用を有し、正常な免疫応答に影響を与える可能性があるので、適切な処置と十分な観察が必要である。〕
- 結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部レントゲン上結核治癒所見のある患者)〔結核を活動化させるおそれがあるので、胸部レントゲン検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意すること。〕
- 脱髄疾患が疑われる徴候を有する患者及び家族歴のある患者〔脱髄疾患発現のおそれがあるため、適宜画像診断等の検査を実施し、十分注意すること。〕
- 間質性肺炎の既往歴のある患者〔間質性肺炎が増悪又は再発することがある。「重大な副作用」の項参照〕
- 重篤な血液疾患(汎血球減少、再生不良性貧血等)の患者又はその既往歴のある患者〔血液疾患が悪化するおそれがある。「重大な副作用」の項参照〕
- 本剤投与経験のある患者〔「警告」の項3参照〕
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
- 小児等〔「小児等への投与」の項参照〕
重大な副作用
敗血症、肺炎(ニューモシスティス肺炎を含む)、真菌感染症等の日和見感染症(頻度不明注))
- このような症状があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行うこと。なお、死亡に至った症例の多くは、感染症によるものであった。
結核(頻度不明注))
- 本剤投与による結核の発症は、投与初期からあらわれる可能性があるため、結核の既感染者には、本剤投与後、問診及び胸部レントゲン検査等を定期的(投与開始後2ヵ月間は可能な限り1ヵ月に1回、以降は適宜必要に応じて)に行うことにより、結核症状の発現に十分に注意すること。また、肺外結核(髄膜、胸膜、リンパ節等)もあらわれることがあることから、その可能性も十分考慮した観察を行うこと。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重篤なinfusion reaction(頻度不明注))
- ショック、アナフィラキシー様症状(呼吸困難、気管支痙攣、血圧上昇、血圧低下、血管浮腫、チアノーゼ、低酸素症、発熱、蕁麻疹等の重篤な副作用)があらわれることがある。重篤なinfusion reactionが発現した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、本剤投与の際には、infusion reactionの発現に備えて適切な薬剤治療(アドレナリン、副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤又はアセトアミノフェン等)や緊急処置ができるよう十分な体制のもとで、投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。
脱髄疾患(頻度不明注))
- 脱髄疾患(多発性硬化症、視神経炎、横断性脊髄炎、ギラン・バレー症候群等)があらわれることがある。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(頻度不明注))
- 間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部レントゲン検査、胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施し、本剤及びメトトレキサート製剤の投与を中止するとともにニューモシスティス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行うこと。なお、間質性肺炎の既往歴のある患者には、定期的に問診を行うなど、注意すること。〔「重要な基本的注意」の項4参照〕
肝機能障害(頻度不明注))
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、LDH等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
遅発性過敏症(頻度不明注))
- 遅発性過敏症(3日以上経過後)が発現する可能性もあることから、患者に十分説明し、発疹、発熱、そう痒、手・顔面浮腫、蕁麻疹、頭痛等が発現した場合、主治医に連絡するよう指示するなど適切な対応をとること。
抗dsDNA抗体の陽性化を伴うループス様症候群(頻度不明注))
- 抗dsDNA抗体が陽性化し、関節痛、筋肉痛、皮疹等の症状があらわれることがある。このような場合には、投与を中止すること。
重篤な血液障害(頻度不明注))
- 汎血球減少、血小板減少、白血球減少、顆粒球減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 本剤はin vitro 試験において、可溶型及び膜結合型TNFαに対して選択的に結合し、以下の作用を示す。
- 可溶型TNFαへの結合定数は1.04×1010M?1であった11)。
- TNFα刺激による線維芽細胞からのIL-6産生を抑制した12)。
- ヒトIgG1のFc領域を有することから、補体依存性細胞傷害(CDC)及び抗体依存性細胞媒介型細胞傷害(ADCC)により膜結合型TNFαを発現するTNFα産生細胞を傷害した11)。
- TNF受容体に結合したTNFαとも結合し、TNFαを受容体から解離させ、接着分子(ICAM-1、VCAM-1)の発現を抑制した。
- ヒトTNFαトランスジェニックマウスの死亡率軽減作用が認められた12)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
〔infliximab(genetical recombination)〕
本質
- ヒトIgG1定常領域及びTNFα特異的なマウス可変領域を有するモノクローナル抗体で、1,328個のアミノ酸残基からなる糖蛋白質。
分子量
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- infliximab
- 商
- レミケード
- TNF受容体に結合したTNFαに結合するモノクローナル抗体
- マウスとヒトのキメラ抗体
特徴
構造
作用機序
薬理作用
抗菌スペクトル
動態
効能又は効果
- レミケード点滴静注用100
- 関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
- ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎
- 尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
- 強直性脊椎炎
- 次のいずれかの状態を示すクローン病の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
- 中等度から重度の活動期にある患者
- 外瘻を有する患者
- 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)
注意
禁忌
副作用
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2399402F1026_1_20/2399402F1026_1_20?view=body