ラモセトロン
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ラモセトロン
|
IUPAC命名法による物質名 |
(1-methylindol-3-yl)-[(5R)-4,5,6,7-tetrahydro- 3H-benzimidazol-5-yl]methanone |
臨床データ |
法的規制 |
?
|
薬物動態的データ |
半減期 |
5.8 時間 |
識別 |
CAS番号 |
132907-72-3 |
ATCコード |
? |
PubChem |
CID 108000 |
化学的データ |
化学式 |
C17H17N3O |
分子量 |
279.33 g/mol |
ラモセトロン (ramosetron) とは悪心や嘔吐の治療に用いられるセロトニン5-HT3受容体拮抗薬[1]。
塩酸塩
ラモセトロン塩酸塩 (ラモセトロンえんさんえん、ramosetron hydrochloride) は、セロトニン5-HT3受容体拮抗剤 (5-HT3 antagonist) 。分子式は C17H17N3O•HCl。外見は白色または微帯黄色の結晶。
日本や一部の東南アジアでのみ認可されている。日本ではアステラス製薬から制吐剤ナゼア (Nasea)、下痢型過敏性腸症候群イリボー®(Irribow)として製造販売されている[2]。
イリボー
イリボー 5µg錠剤 (アステラス製薬製、日本国内版)
- 用量・用法
通常成人には、1日1回5μgを経口投与する。なお、年齢・症状に応じて適宜増減するが、1日量は10μgを限度とする。
- 種類
脚注
- ^ Fujii Y, Saitoh Y, Tanaka H, Toyooka H (February 2000). "Ramosetron for preventing postoperative nausea and vomiting in women undergoing gynecological surgery". Anesth. Analg. 90 (2): 472–5. PMID 10648342.
- ^ All About プロファイル アステラス製薬が「イリボー錠」の承認取得
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Japanese Journal
- 過敏性腸症候群治療薬イリボー^【○!R】(ラモセトロン塩酸塩)の創製
- Industrial Info. 過敏性腸症候群(IBS)治療薬 : ラモセトロン塩酸塩(イリボー)
- 新薬くろ〜ずあっぷ(100)イリボー錠2.5μg・5μg
Related Links
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- イリボーとは。効果、副作用、使用上の注意。 過敏性腸症候群は、下痢や便秘、腹部の不快感、腹鳴(おなかがゴロゴロ鳴る)といった症状が慢性的に続く病気で、大腸にはこれといった病変はなく、精神的ストレスが大きな原因に ...
- アステラス製薬株式会社のイリボー錠5μg(消化器官用薬)、一般名ラモセトロン塩酸塩(Ramosetron hydrochloride) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。 ... 通常、成人男性は1回1錠(主成分として5μg)を1日1回服用します。症状 ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
イリボー錠2.5μg
組成
有効成分(1錠中)
添加物
- 結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、無水クエン酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、タルク、黄色三二酸化鉄
禁忌
効能または効果
- 現時点で得られている臨床成績では、女性における本剤の有効性は認められず副作用発現率が高いことから、本剤を女性に対して投与しないこと。(「臨床成績」の項参照)
- 通常、成人男性にはラモセトロン塩酸塩として5μgを1日1回経口投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は10μgまでとする。
- 用量調整を行う場合は1カ月程度の症状推移を確認してから実施すること。また、症状変化に応じた頻繁な用量調整を行わないようにすること。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状(いずれも頻度不明)
- 抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)の治療のためにラモセトロン塩酸塩を静脈内投与された患者において、ショック、アナフィラキシー様症状が報告されているので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
虚血性大腸炎(頻度不明)
- 虚血性大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、血便等の虚血性大腸炎が疑われる症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重篤な便秘
- 本剤では便秘、硬便が認められ、類薬では海外において重篤な便秘の発現とその合併症(腸閉塞、イレウス、宿便、中毒性巨大結腸、続発性腸虚血、腸管穿孔)が報告されており死亡例も認められていることから、本剤の投与により便秘、硬便が認められた場合には患者の症状に応じて休薬、中止等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
5-HT3受容体に対する親和性
- 受容体結合実験において、選択的なヒト5-HT3受容体親和性を示した10)。
5-HT3受容体拮抗作用
- セロトニンによるモルモット摘出結腸の収縮に対して、本剤は濃度依存的かつ競合的な抑制作用を示した10)。また、セロトニンによる麻酔ラットの一過性徐脈反射(von Bezold-Jarisch反射)を用量依存的に抑制した10)。
排便異常に対する作用
- 拘束ストレスによるラット下痢、恐怖条件付けストレスによるラット排便亢進及びセロトニンによるマウス下痢に対して、本剤は用量依存的な抑制作用を示した11)〜13)。
大腸機能に対する作用
- 恐怖条件付けストレスによるラット大腸輸送能亢進、及びコルチコトロピン放出因子によるラット大腸水分輸送異常に対して、本剤は有意な改善作用を示した12)14)。
腹痛に対する作用
- 拘束ストレスによるラット大腸痛覚閾値低下に対して、本剤は用量依存的な改善作用を示した11)。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
性状
- ラモセトロン塩酸塩は白色〜微帯黄白色の結晶性の粉末である。水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくい。吸湿性である。光によって変化する。
★リンクテーブル★
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商品
[★]
- 英
- ramosetron
- 化
- 塩酸ラモセトロン ラモセトロン塩酸塩 ramosetron hydrochloride
- 商
- ナゼア、イリボー
- 関
- 制吐薬。その他の消化器官用薬