リムルステスト
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/06 23:44:15」(JST)
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発熱物質(はつねつぶっしつ、pyrogeneous substance)とは体内において体温上昇作用をひきおこす物質の総称である。発熱因子(はつねついんし)、発熱原(はつねつげん)、パイロジェン(pyrogen)とも呼ばれる。
概要
発熱物質には細菌など外来性のもの(外来性発熱原)と、それに反応して生体が自ら放出するものと(内在性発熱原)とが存在する。P.B.Beesonがウサギの顆粒白血球から抽出してはじめて発熱物質の存在を示した(1948年)。
内在性発熱原(endogenous pyrogen)は顆粒白血球・単球・マクロファージが放出するたんぱく質で、細菌感染症などの発熱の原因物質であり、同たんぱく質が視床下部の温度中枢に作用して発熱を引き起こす。すなわち内在性発熱原は体温を高めることによって病原体に対する生体防御機能を高める免疫に関連する生体機能の一つである。
顆粒白血球・単球・マクロファージに外来性発熱原(exogenous pyrogen)と抗原抗体複合体が作用する内在性発熱原が放出される。外来性発熱原の代表的なものを次に示す。
- グラム陰性菌のエンドトキシン
- 微生物由来物質
- ある種のウイルス
- ある種のステロイド
注射用医薬品もしくはその原料が微生物汚染によりエンドトキシンなどを含むと、患者の投与時に発熱の副作用が懸念されるため、注射用医薬品では発熱物質が存在しないことを規格試験に含め発熱物質が含まれないことを保証している。
その為の医薬品中の発熱性物質の検出は古くはウサギに投与して発熱を検査したが、近年では原因物質であるグラム陰性菌のエンドトキシンをカブトガニ血清由来の凝固因子で検出するリムルス試験で置き換えられている。
参考文献
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 越川 富比古,松島 昌子,廣庭 隆行,宮原 誠
- 防菌防黴 = Journal of antibacterial and antifungal agents 36(4), 213-221, 2008-04-10
- NAID 10021183053
- 玉澤 かほる,細渕 和成
- 医科器械学 73(4), 226, 2003-04-01
- … いて,乾燥エンドトキシン(ガラス製バイアル瓶,Escherichia coli R3F653株由来:0.5×10^6Pg/瓶)に対する不活化効果を検討した.エンドトキシン活性値は,細渕らの方法(東京都立産業技術研究所研究報告,1999)に準じて,リムルス試験合成基質法(マイクロプレート法)を用いて,ウエルリーダーSK601(生化学工業)にて測定した.処理条件ごとにエンドトキシンの平均減少比(プラズマ処理後のエンドトキシン/未処理のエンドトキシン)を算出し …
- NAID 110002514900
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- 2008年11月15日 ... リムルス試験とは? 発熱物質(はつねつぶっしつ、pyrogeneous substance)とは体内 において体温上昇作用をひきおこす物質の総称である。発熱因子(はつねついんし)、 発熱原(はつねつげん)、パイロジェン(py...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- Limulus test
- 同
- リムルス試験、カブトガニ試験
- 関
- エンドスペーシィテスト、LPS、リムルス試薬
- カブトガニ Limulus polyphemusの血球中にはLPSと反応する凝固系があり、それと反応しゲル化する。リムルス血球中のファクターCが活性化され,セリンプロテアーゼを活性化し、凝固性タンパク質前駆体を活性化し凝固へと進む。この凝固系は,現在最も鋭敏なLPSの検出系として用いられ,内毒素の定量法として市販されている(SMB.116)
[★]
- 英
- examination、test、testing、assessment、trial、exam、examine
- 関
- アセスメント、計測、検査、検定、試み、査定、試行、調べる、診断、治験、調査、テスト、判定、評価、検討、影響評価、実験デザイン、研究デザイン、データ品質、対応群、スコアリング法
循環器
肝臓異物排泄能
カルシウム
ビタミン
血液
- ショ糖溶血試験:(方法)等張ショ糖液に血液を加える。(検査)溶血の存在。低イオン強度では補体の赤血球に対する結合性が増し、発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては溶血をきたす。スクリーニング検査として用いられ、確定診断のためにはハム試験を行う。
- ハム試験 Ham試験:(方法)洗浄赤血球に塩酸を加え、弱酸性(pH6.5-7.0)条件にする。(検査)溶血の存在。発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては弱酸性条件で補体に対する感受性が亢進するため
産婦人科
内分泌
視床下部-下垂体-糖質コルチコイド
高血圧
- 立位フロセミド負荷試験:(投与)フロセミド、(検査)血漿レニン濃度:フロセミドでhypovolemicとし歩行負荷で交感神経を興奮させレニンの分泌を促す。原発性アルドステロン症の場合、レニン高値のまま無反応。
膵臓
膵外分泌機能
腎臓
ガストリノーマ
感染症