セフジニル
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/30 16:51:11」(JST)
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セフジニル
|
IUPAC命名法による物質名 |
8-[2-(2-amino-1,3-thiazol-4-yl)-1-hydroxy-2-nitroso-
ethenyl]amino-4-ethenyl-7-oxo-2-thia-6-
azabicyclo[4.2.0]oct-4-ene-5-carboxylic acid |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
16 - 21% (服用に依存) |
血漿タンパク結合 |
60 - 70% |
代謝 |
ほぼされない |
半減期 |
1.7 ± 0.6 時間 |
排泄 |
尿中 |
識別 |
CAS番号 |
91832-40-5 |
ATCコード |
J01DD15 |
PubChem |
CID 6399253 |
DrugBank |
APRD00644 |
KEGG |
D00917 |
化学的データ |
化学式 |
C14H13N5O5S2 |
分子量 |
395.416 g/mol |
セフジニル(Cefdinir、商品名セフゾン)とは、第三世代セファロスポリンに属する抗生物質である。日本では第三世代セフェムと呼ばれることも多い(いずれもセファロスポリン参照)。この薬剤は半合成で作られ、広い抗菌スペクトルを持っている。米国では1997年2月にFDAの承認を受けた。日本では藤沢薬品工業(現・アステラス製薬)が1991年11月に発売した。
目次
- 1 作用機構
- 2 使用対象
- 3 副作用
- 4 投与方法と投与量
- 5 関連項目
作用機構
作用機構は他のセファロスポリン系抗生物質と同じである。
詳細は「セファロスポリン」を参照
使用対象
セフジニルは中耳炎、皮膚炎、咽頭炎、静脈洞炎、感染性肺炎、気管支炎などの治療に用いられている。日本でも風邪などの治療薬として処方される。
セフジニルはグラム陽性菌およびグラム陰性菌が原因の感染症の治療に用いられる。以下のような細菌に対して作用する。
グラム陰性菌
- Haemophilus influenzae (インフルエンザ菌)
- Moraxella catarrhalis
- Escherichia coli (大腸菌)
- Klebsiella spp.
- Proteus mirabilis
グラム陽性菌
- Staphylococcus aureus (黄色ブドウ球菌)
- Streptococcus pneumoniae
- Streptococcus pyogenes
大部分の第三世代セファロスポリン(セフジニルを含む)は、緑膿菌には効果的ではない。
副作用
セファロスポリンの項目に詳しい。
詳細は「セファロスポリン」を参照
投与方法と投与量
セフジニルは通常カプセルとして経口投与される。投与期間は感染症の種類によって異なる。
関連項目
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Japanese Journal
- セフジニル(セフゾン^【○!R】)による多発性固定薬疹の1例
- 小田 佐智子,〓持 淳,山崎 雙次,中村 美貴
- Journal of environmental dermatology and cutaneous allergology = / the Japanese Society for Dermatoallergology and Contact Dermatitis 1(3), 203-206, 2007-10-31
- NAID 10024293487
- バイオメカニクス 厳しい可動域条件を満たす人工股関節のカップ前捻角とネック前捻角のセーフゾーンと最適なカップ,ネック設置位置の組み合せを求める数式
Related Links
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- セフゾンとは。効果、副作用、使用上の注意。 各種の細菌によってひきおこされた感染症の治療に使われる薬です。 広域用ペニシリン剤 と同じように、細菌の細胞壁を破壊して細菌を死滅させ、しかも人体の細胞には作用しないので ...
- gooヘルスケア薬検索。セフゾン 薬検索。副作用、薬価、妊婦の妊娠中服用における安全性、使用上の注意など。薬 セフゾン 薬検索:[セフカペンピボキシル塩酸塩水和物の適応症]表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
セフゾン細粒小児用10%
組成
有効成分(1g中)
添加物
- 白糖、ヒドロキシプロピルセルロース、トラガント末、香料、バニリン、プロピレングリコール、アラビアゴム、デキストリン、含水二酸化ケイ素、赤色102号
禁忌
効能または効果
〈適応菌種
- 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌
〈適応症
- 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱
- 通常、小児に対してセフジニルとして1日量9〜18mg(力価)/kgを3回に分割して経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
- 高度の腎障害のある患者では血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。(「薬物動態」の項参照)
- 鉄剤との併用は避けることが望ましい。
やむを得ず併用する場合には、本剤の投与後3時間以上間隔をあけて投与する。(「相互作用」の項参照)
慎重投与
- ペニシリン系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者
- 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
- 高度の腎障害のある患者(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉及び「薬物動態」の項参照)
- 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。]
重大な副作用
ショック
- ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー様症状
- アナフィラキシー様症状(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
皮膚障害
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群、0.1%未満)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群、0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血液障害
- 汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満、初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、血小板減少(0.1%未満、初期症状:点状出血、紫斑等)、溶血性貧血(0.1%未満、初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
大腸炎
- 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、PIE症候群
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群(各0.1%未満)等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
腎障害
- 急性腎不全等の重篤な腎障害(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
- 劇症肝炎等の重篤な肝炎(0.1%未満)、著しいAST(GOT)、ALT(GPT)、Al‐Pの上昇等を伴う肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗菌作用
- グラム陽性菌及び陰性菌に広範囲な抗菌スペクトルを有し、特にグラム陽性菌のブドウ球菌属、レンサ球菌属等に対して強い抗菌力を示し、その作用は殺菌的である9)〜13)。
- 各種細菌の産生するβ-lactamaseに安定で、β-lactamase産生菌にも優れた抗菌力を示す9)〜11)14)15)。
作用機序
- 作用機序は細菌細胞壁の合成阻害であり、その作用点は菌種により異なるが、ペニシリン結合蛋白(PBP)の1(1a、1bs)、2及び3に親和性が高い14)15)。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
融点
- 不明瞭。150℃付近から黄色味を帯び、その後徐々に褐色味を増し、220℃付近で黒色となり分解する。
分配係数
性状
- セフジニルは白色〜淡黄色の結晶性の粉末である。水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。pH7.0の0.1mol/Lリン酸塩緩衝液に溶ける。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- cefdinir
- 商
- セフゾン, Omnicef、セフニール
- 第3世代セフェム系抗菌薬
- 経口抗菌薬
- 7位に2-アミノチアゾリルヒドロキシイミノ基を有する構造
- 内服後約4時間で最高血中濃度に達し、半減期約1.7時間で主として尿中に排泄される。
- 各種β-ラクタマーゼに安定
- 特にグラム陽性菌に対する抗菌力を増したことで、グラム陰性菌・陽性菌にバランスのとれた抗菌力を示す。