セフピロム
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Japanese Journal
- 発熱および難治性尿路性器感染症に対するケイテン^【○!R】の臨床的検討
- 宮田 和豊,根岸 壮治,山田 拓己,大和田 文雄,東 四雄,遠藤 克則,多田 実
- 西日本泌尿器科 59(4), 351-356, 1997-04-20
- NAID 10019103974
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ケイテン静注用0.5g
組成
有効成分(1バイアル中)
添加物
禁忌
効能または効果
適応菌種
- セフピロムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、エンテロコッカス・フェカーリス、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属
適応症
- 敗血症、感染性心内膜炎、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎
- 通常、成人にはセフピロム硫酸塩として1日1〜2g(力価)を2回に分けて静脈内に注射する。
なお、難治性又は重症感染症には症状に応じて1日4g(力価)まで増量し、2〜4回に分割投与する。
通常、小児にはセフピロム硫酸塩として1日60〜80mg(力価)/kgを3〜4回に分けて静脈内に注射するが、年齢・症状に応じ適宜増減する。
なお、難治性又は重症感染症には160mg(力価)/kgまで増量し、3〜4回に分割投与するが、化膿性髄膜炎には1日200mg(力価)/kgまで増量できる。
静脈内注射に際しては、日局注射用水、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に投与する。また、点滴静注に際しては、日局生理食塩液、日局ブドウ糖注射液又は補液に溶解する。
注射液の調製法
- 本剤は溶解補助剤として日局乾燥炭酸ナトリウムを含有し、溶解時に炭酸ガスを発生するため減圧バイアルにしてある。
溶解にあたっては、個装箱の内側に記載の溶解方法を参照すること。また用時溶解すること。
点滴静注を行う場合、注射用水を用いると溶液が等張とならないため使用しないこと。
注射用製剤 |
溶解液 |
溶解液量 |
投与液量 |
ケイテン静注用0.5g(力価) (減圧バイアル) |
日局注射用水 日局生理食塩液 日局ブドウ糖注射液 |
約5mL |
約10mL |
ケイテン静注用1g(力価) (減圧バイアル) |
日局注射用水 日局生理食塩液 日局ブドウ糖注射液 |
約10mL |
約20mL |
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめること。
慎重投与
- ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
- 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
- 高度の腎障害のある患者[血中濃度が持続するので減量又は投与間隔をあけて投与すること。(「薬物動態」の項参照)]
- 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
- 高齢者(「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照)
重大な副作用
ショック(0.1%未満)
- ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- アナフィラキシー様症状(呼吸困難、発赤、胸痛等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全(0.1%未満)
- 急性腎不全があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎(0.1%未満)
- 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
汎血球減少症(頻度不明)、溶血性貧血(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満)、血小板減少症(0.1〜1%)
- 汎血球減少症、溶血性貧血、無顆粒球症、血小板減少症等があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(0.1%未満)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)(0.1%未満)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群)(頻度不明)
- 中毒性表皮壊死症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣(0.1%未満)
- 意識障害を伴う痙攣発作を誘発することがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(0.1%未満)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al‐P等の上昇、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗菌作用
In vitro抗菌力17)〜26)
- グラム陽性・陰性の好気性菌及び嫌気性菌に幅広い抗菌スペクトルを示す。
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、エンテロコッカス・フェカーリス、ペプトストレプトコッカス属等のグラム陽性菌及び、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、アシネトバクター属、バクテロイデス属等のグラム陰性菌に対し抗菌力を示す。
In vivo抗菌力18)19)21)27)〜30)
- マウスにおける全身感染症、呼吸器感染症、尿路感染症、髄膜脳炎、ラットにおける子宮内感染症、炎症ポーチ内感染症、腎盂腎炎及び感染防御能低下マウスにおける全身感染症、呼吸器感染症において優れた治療効果を示す。
- 各種β‐ラクタマーゼに対して安定であり、それらの酵素に極めて親和性が低く、β‐ラクタマーゼ産生菌に対して強い抗菌力を示す18)20)21)31)〜33)。
作用機序17)〜19)22)33)
- 本剤は細菌の外膜透過性に優れ、細胞壁合成阻害により抗菌作用を示し、ペニシリン結合蛋白(PBPs)に対する親和性が高く、殺菌的に作用する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- セフピロム硫酸塩(Cefpirome Sulfate)
略 号
化学名
- (6R, 7R)‐7‐[(Z)‐2‐(2‐Aminothiazol‐4‐yl)‐2‐(methoxyimino)acetylamino]‐3‐(6, 7‐dihydro‐5H‐cyclopenta[b]pyridinium‐1‐ylmethyl)‐8‐oxo‐5‐thia‐1‐azabicyclo[4. 2. 0]oct‐2‐ene‐2‐carboxylate monosulfate
分子式
分子量
融 点
分配係数
性 状
- セフピロム硫酸塩は白色〜微黄白色の結晶性の粉末で、わずかに特異なにおいがある。水にやや溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
ケイテン静注用のナトリウム含量
ケイテン静注用のナトリウム含量
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- cefpirome
- 化
- 硫酸セフピロム cefpirome sulfate セフピロム硫酸塩
- 商
- ケイテン、ブロアクト
第四世代セフェム系抗生物質