- 日
- しょうせいりゅうとう
- 関
- 麻黄剤
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2019/11/02 19:35:26」(JST)
[Wiki ja表示]
ツムラ小青龍湯(医療用)を開封し顆粒を示したところ
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)とは、漢方方剤の一種。出典は「傷寒論」。
効果・効能
気管支炎、気管支ぜんそく、鼻水、うすい水様のたんを伴う咳、鼻炎などに用いる。
保険適用エキス剤の効能・効果
気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、感冒、気管支炎
臨床試験
通年性鼻アレルギー患者186 例(小青竜湯群92 例、プラセボ群94 例)による二重盲検ランダム化比較試験において、小青竜湯はプラセボ群に対して、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉等が有意に改善した[1]。
水様の痰、喘鳴および咳嗽のいずれかを有する軽症から中等症の気管支炎患者200 例(小青竜湯群101 例、プラセボ群99 例)による二重盲検ランダム化比較試験において、小青竜湯はプラセボ群に対して、咳の回数、咳の強さ、喀痰の切れが有意に改善した[2]。
組成
半夏(はんげ)、乾姜(かんきょう)、甘草(かんぞう)、桂皮(けいひ)、五味子(ごみし)、細辛(さいしん)、芍薬(しゃくやく)、麻黄(まおう)
方解
青竜は中国の神話に出てくる四神の1つで、東方を守護する神である。 青竜の青は麻黄の色の青さから名付けられたという。青竜湯には大青竜湯、小青竜湯があり、大青竜湯ほど症状の激しくないものに用いる。
禁忌
アルドステロン症のある患者、ミオパシーのある患者、低カリウム血症のある患者
副作用
間質性肺炎、偽アルドステロン症、ミオパシー、肝機能障害など。
脚注
- ^ 馬場駿吉、髙坂知節ほか「小青竜湯の通年性鼻アレルギーに対する効果:二重盲検比較試験」『耳鼻臨床』第88巻第3号、1995年3月、 p.p.389、2009年12月29日閲覧。
- ^ 宮本昭正、井上洋西ほか「TJ-19ツムラ小青竜湯の気管支炎に対するPlacebo対照二重盲検群間比較試験」『臨床医薬』第17巻第8号、2001年、 p.p.1189-1214、2009年12月29日閲覧。
関連処方
関連項目
|
この項目は、薬学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:薬学/Portal:医学と医療/Portal:化学)。 |
Japanese Journal
- 小青竜湯エキス製剤および湯剤の同等性に関する研究(2)
- 堀井 周文,小此木 明,高橋 隆二,鎌倉 浩之,袴塚 高志,合田 幸広
- 生薬学雑誌 = The Japanese journal of pharmacognosy 73(2), 73-83, 2019-08
- NAID 40021995825
- アレルギー性鼻炎 (特集 実践!小児漢方 はじめの一手,次の一手) -- (日常診療で使える漢方(実践編))
- 漢方薬ききめのめきき(第12回)かぜ症候群,インフルエンザに対するエビデンス(2)小青竜湯,麻黄附子細辛湯
- 新井 一郎
- 月刊薬事 = The pharmaceuticals monthly 59(1), 161-169, 2017-01
- NAID 40021054676
Related Links
- 本品2包(4.5g)中、下記の割合の小青竜湯エキス(1/2量)2.5gを含有します。 成分 分量 日局ハンゲ 3.0g 日局カンキョウ 1.5g 日局カンゾウ 1.5g 日局ケイヒ 1.5g 日局ゴミシ 1.5g 日局サイシン 1.5g 日局シャクヤク 1.5g 日局マオウ 1.5g ...
- 「小青竜湯」はこんな方に! 水っぽい鼻水が出るタイプ 「体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るもの」 例えば・・・ 透明でサラサラとした鼻水が止まらない方 くしゃみが出続けてつらいという方
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
三和小青竜湯エキス細粒
組成
- 本品1日量(9g)中、下記の日局小青竜湯エキス5.6gを含有する。
- 日局 マオウ 3.0g
日局 シャクヤク 3.0g
日局 カンキョウ 3.0g
日局 カンゾウ 3.0g
日局 ケイヒ 3.0g
日局 サイシン 3.0g
日局 ゴミシ 3.0g
日局 ハンゲ 6.0g
添加物として乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、部分アルファー化デンプン、軽質無水ケイ酸を含有する。
禁忌
アルドステロン症の患者
ミオパチーのある患者
低カリウム血症のある患者
効能または効果
下記疾患における水様の痰、水様鼻汁、鼻閉、くしゃみ、喘鳴、咳嗽、流涙:
- 気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、感冒
- 通常、成人1日9gを3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
病後の衰弱期、著しく体力の衰えている患者
- [副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。]
著しく胃腸の虚弱な患者
- [食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢等があらわれることがある。]
食欲不振、悪心、嘔吐のある患者
発汗傾向の著しい患者
- [発汗過多、全身脱力感等があらわれることがある。]
狭心症、心筋梗塞等の循環器系の障害のある患者、又はその既往歴のある患者
重症高血圧症の患者
高度の腎障害のある患者
排尿障害のある患者
甲状腺機能亢進症の患者
重大な副作用
間質性肺炎:
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
偽アルドステロン症:
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパチー:
- 低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:
- AST(GOT)、ALT(GPT)、Al−P、γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
- 同
- 水毒
- 関
- 水
- 水に偏在をきたした病態
- 診断基準として水滞スコアが提案されている。
- 水滞の病型には、全身型(全身の浮腫、下痢、めまい感、尿量減少、夜間頻尿)、皮膚・関節型(顔面浮腫、関節腫脹、身体の一部の腫脹、朝のこわばり)、胸内型(水様の喀痰、胸水、動悸、胸内苦悶感)、心下型(胃部振水音、悪心・嘔吐、下痢、グル音の亢進)がある。
治療方剤
水滞・全身型
水滞・皮膚関節型
水滞・胸内型
[★]
- 関
- 麻黄
- 漢方処方の分類で麻黄を主薬とする処方群
- 太陽病の治療方剤として用いられる。
参考
- http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E9%BA%BB%E9%BB%84%E5%89%A4
[★]
- 関
- 肺、五臓
(漢方医学における)肺の機能
- 1. 呼吸により宗気を摂取する
- 2. 水穀の気の一部を赤色化し血を生成し、一部を水に転化する。
- 3. 皮膚の機能を制御し、その防衛力を保持する。
症状
治療
[★]
- 英
- rhinorrhea, nasal flow, nasal discharge
- ラ
- rhinorrhoea
- 同
- 鼻汁 nasal secretion
- 鼻汁が前鼻孔、後鼻孔から出ること。前者はrhinorrhea, 後者はpostnasal dripと表現され、総称してnasal dischargeと呼ばれる
治療
-
- PL配合、ピーエイ(インフルエンザ罹患時には好んで出さない方が良いかも)
- (上気道炎そのものの治療として)麻黄湯(特にインフルエンザに)、葛根湯
原因
- ウイルス:インフルエンザ、麻疹
- 細菌:百日咳
- 真菌
解剖
分泌液の種類
- 漿液性:感染初期やアレルギーが関与する場合に見られる
- 膿性:細菌感染でみられる
[★]
- 関
- 麻黄剤、麻黄
- 感冒などの熱性疾患の初期に用いられる処方である。
- 特にインフルエンザ感染症初期に用いられ、エビデンスが豊富である。麻黄湯内服開始より解熱までの期間は抗インフルエンザより短いと言われている。
- 平素から丈夫で体力充実した人の熱性疾患の初期で、頭痛、発熱、悪寒、腰痛、四肢の関節痛などがあり、自然発汗のない場合に用いる。
鑑別
- 感冒において
- 発汗傾向なし。
- 腰痛・筋肉痛は伴わない
- 2)桂枝湯:鼻炎症状、発汗傾向
- 3)小青竜湯:鼻炎症状特に水様の鼻汁、喀痰。
- 心窩部振水音
[★]
- 関
- 小青竜湯、漢方製剤