- 英
- biochemical test, biochemical examination of blood, blood chemical analysis, biochemical blood test, blood biochemical examination, blood biochemical test, blood biochemical values, blood chemical examination, blood chemistry, serum biochemistry, serum chemistry
- 関
- 生化学検査、生化学的検査、血液検査
意義
生化学検査で知りうることは、血清タンパク、アミノ酸、窒素化合物、血清酵素、電解質、脂質など多岐にわたる。それぞれの項目には、反映する生体内の反応がある。生体内の反応の変化を知ることは生体の現在おかれている状態を理解する手助けとなる。生体内でおこっていることを基本的診察のみで100%知り得ることはできない。したがって生化学検査によって生体におこっている状況をとらえ、より確かな病態の把握をおこなうことが可能になる。
方法
患者から静脈血を採血し、血清用スピッツに注入し遠心により血清だけ分離し、血清を各項目に対応した試薬によって各検査項目に特異的な反応をおこし吸光度を求め定量する。
注意
生化学検査のみを行うことは少なく、同時に血算や凝固の検査もおこなうことが多いと考えられる。凝固や血算のスピッツには凝固反応を起こさせないように、EDTAやクエン酸Naなどがスピッツ内にあらかじめ入れてある。生化学検査のスピッツを血算や凝固のスピッツより後に採血すると、生化学検査のスピッツにEDTAやクエン酸が混入する可能性がある。もし混入すると陽イオンがキレートされ生化学検査の電解質の結果が狂ってくる。また、スピッツを力一杯混和すると、溶血をきたし赤血球内容物が溶出しLDH、AST、Kの値が増加する。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/05/21 21:12:36」(JST)
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血液検査(けつえきけんさ)は、採血法によって得られた血液を利用して病状などを調べる臨床検査である。
検査は主に臨床検査技師が行う。
目次
- 1 検査の意義
- 2 検査項目
- 2.1 血液学的検査
- 2.2 凝固・線溶系検査
- 2.3 生化学的検査
- 2.4 免疫学的検査
- 2.5 内分泌代謝系検査
- 3 関連項目
検査の意義
自分の身体は自分で守ることに関し、一定期間において自分の健康をチェックすることは、たいへん重要なことである。血液から得られる情報は非常に多く、以下のような検査を行って病状などを判断する材料とする。特に、生活習慣病の中には自覚症状を現すことなく忍びよるものが多く、自覚症状が現れる頃にはある程度病気が進行してしまっていることが多からずある。このため、自ら進んで健康診断や人間ドックを受けることは、日々の健康生活のために必要なことであろう。
我々の生命を維持する上で、必要不可欠であり、身体の様々な部分を駆け巡っているのが血液である。血液を検査することにより、膨大な情報を読み取ることが可能である。一般的な病院にて、検査することが可能な項目数は、2000を超えるという。がん・糖尿病などの生活習慣病、アトピー・杉花粉などのアレルギー反応について、エイズ、貧血、白血病などの病気はもちろんのこと、動脈硬化などの血管の状態を血液から知ることができる。様々な病気の発見に血液検査は欠かせない。
検査項目
血液学的検査
- 血球計算 (blood cell counting)
- 下記の項目を一括してオーダーする場合、全血球計算(全血算, CBC)と称される。
- 赤血球数検査...貧血・多血症の存在と種類などを見る。
- 白血球数検査...感染症・白血病などで増多し、骨髄抑制などで減少する。
- 血小板数検査...出血傾向の有無などの判定に凝固検査と共に用いられる。
- ヘモグロビン量検査...貧血・多血症の指標として用いられる。
- 白血球分画
- 細菌感染では好中球数が増多することが多い。
- 末梢血塗抹
- 白血病の際には腫瘍細胞がみられることがある。
凝固・線溶系検査
「凝固・線溶系」も参照
- 出血時間
- プロトロンビン時間 (=PT)
- 活性化部分トロンボプラスチン時間 (=APTT)
- トロンビン時間 (=TT)
- ヘパプラスチンテスト (=HPT)
生化学的検査
免疫学的検査
- 免疫グロブリン定量(IgG, IgA, IgM, IgE)
- 免疫蛋白電気泳動
- 抗核抗体,CA-RF,SS-1,Jo-1などの自己抗体
内分泌代謝系検査
- 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
- インスリン
- NTx
- CPK
関連項目
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Japanese Journal
- Cefteram Pivoxilによる二次性カルニチン欠損に伴う急性脳症の一例
- 清水 優輝,颯佐 かおり,阿部 裕一,盛田 英司,大竹 明,山内 秀雄
- 日本小児放射線学会雑誌 35(1), 56-60, 2019
- … うけいれん後に意識障害を主訴に入院となった.食欲低下を伴う上気道炎でCefteram Pivoxilを6日間投与されていた状態であり,入院時所見で低栄養状態を認め,対光反射の減弱とBabinski反射陽性と認めた.血液生化学検査では代謝性アシドーシスを伴う低血糖と高アンモニア血症,さらに血清中フリーカルニチンの減少とピボキシルカルニチンの上昇を認めた.第8病日の頭部MRI拡散強調像では両側前頭葉,頭頂葉,後頭葉 …
- NAID 130007604774
- 高拍出性心不全をともなう外傷性浅大腿動静脈瘻に対してステントグラフト内挿術を施行した1例
- 露木 肇,海野 直樹,竹内 裕也,犬塚 和徳,佐野 真規,斉藤 貴明,片橋 一人,矢田 達朗,嘉山 貴文,山中 裕太,山本 尚人
- 静脈学 30(1), 15-18, 2019
- … <p>症例は30歳代の男性.数年前にナイフによる左大腿部の刺傷歴があった.呼吸困難と左下肢腫脹を主訴に当科を受診した.胸部単純X線検査で心胸郭比72%,血液生化学検査でNT-proBNP 1005 pg/mLと上昇していた.造影CTおよび下肢血管造影では大腿中央部の浅大腿動脈–静脈の間で瘻孔が形成しており,左下肢静脈は早期に造影され,著しく拡張していた.外傷性浅大腿動静脈瘻(AVF)による高拍出性心不全と診断し, …
- NAID 130007603278
- 障害児・者に対する全身麻酔下歯科治療における術後血液検査の必要性の検討
- 橋本 岳英,安田 順一,太田 恵未,金城 舞,玄 景華
- 岐阜歯科学会雑誌 = The Journal of Gifu Dental Society 45(2), 129-137, 2018-10
- … 術前・術後の臨床検査は、血液一般検査、血液生化学検査を調査した。 …
- NAID 120006538894
Related Links
- 生化学検査とは、血液中に含まれている様々な成分を分析して病気の診断、治療の 判定などに利用します。主に、それぞれの要素だけではなく、複数の検査の組合せで 診断します。また、特徴として調べる臓器によって検査項目が異なります。
- その他の検査. 臨床検査値の基準範囲(血液・生化学検査) ...
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- 次の文を読み、50~52の問いに答えよ。
- 16歳の女子。胸部刺創のため同級生らに抱きかかえられて来院した。現病歴:突然見ず知らずの男性に左前胸部をサバイバルナイフにて刺された。受傷後すぐに近くにいた同級生らに助け出され、一般救急外来に運ばれてきた。同級生らの話では、病院の近くの公園で、青年男性の無差別な暴力行為が発生しており、他にも数人が負傷しているとのことである。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 生活歴:高校生。
- 家族歴:両親、兄弟とも健康。
- 現症:意識は清明。身長 150cm(推定)、体重 40kg(推定)。体温 35.5℃。脈拍 120/分、整。血圧 80mmHg(触診)。呼吸数 28/分。SpO2 96%(room air)。ショック状態と判断し、直ちに医療従事者を集めた。蘇生処置室に搬入し、酸素投与を開始の上、静脈路を確保して輸液を開始した。左第5肋間鎖骨中線よりやや内側に長さ3cm程度の刺創を認めるが、体表への出血は止まっており、衣服には径数cm程度の血液が付着している。
- 吸気時に大腿動脈の拍動が減弱し、胸部の聴診で心音が減弱している。創部より呼吸に伴う空気の流入出が疑われ、呼吸音は左側でわずかに減弱している。触診で皮下気腫は認めない。
- 最も優先すべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110B050]←[国試_110]→[110B052]
[★]
- 27歳の初妊婦。妊娠35週。妊婦健康診査時に異常を指摘され入院した。
- 双胎妊娠であったが、経過中の胎児発育は順調で両児間に体重差を認めず、子宮頸管長は35mm前後であった。母体血圧は120~130/68~84 mmHgで推移していた。入院当日の尿所見:尿蛋白1+。血液所見:赤血球340万、Hb 8.6 g/dl、Ht 28 %、白血球8,600、血小板8.2万。軽度の上腹部痛と10~15分間隔の不規則な子宮収縮とを認めた。入院後の血圧は148/92 mmHg。尿所見:尿蛋白1+、沈渣で赤血球多数。内診で子宮口は1cm開大で胎児先進部は児頭である。超音波検査で胎児推定体重は第1子2,360g、第2子2,300gでいずれも頭位である。
[正答]
※国試ナビ4※ [103I070]←[国試_103]→[103I072]
[★]
- 23歳の女性。0回経妊0回経産婦。腹痛を主訴に来院した。1週前から悪心を自覚していた。昨日の夜から右下腹部に痛みが出現し、一度嘔吐した。朝まで痛みが持続するため受診した。月経周期は30~60日型、不整。持続は6日間。最終月経は50日前で、5日前から少量の性器出血が持続している。体温 37.2℃。脈拍 96/分、整。血圧 100/68mmHg。内診で子宮は前傾前屈、やや腫大。右付属器領域に軽度の圧痛を認める。経腟超音波検査で子宮内膜の肥厚を認めるが、子宮内腔に胎嚢を認めない。両側付属器に異常を認めない。
- 次に行う検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109H025]←[国試_109]→[109H027]
[★]
- 74歳の男性。2時間前から持続している胸痛を主訴に救急外来を受診した。糖尿病で通院中。脈拍124/分、整。血圧114/72mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。来院時の緊急検査で赤血球 440万、Hb 14.0g/dl、Ht 46%、白血球 8,200、CK 86IU/l(基準30-140)、心筋トロボニンT O.2ng/ml(基準0.1以下)、CRP 0.1mg/dl。来院時の心電図(別冊No.6)を別に示す。
- この患者に対する治療方針の決定にあたって必要がないのはどれか。
- a 心エコー検査
- b 胸部エックス線撮影
- c 心電図モニタリング
- d 12誘導心電図の再検査
- e 血液生化学検査の再検査
[正答]
※国試ナビ4※ [105G039]←[国試_105]→[105G041]
[★]
- 38歳の初妊婦(1妊0産)。妊娠34週に心窩部痛および悪心を主訴に来院した。既往歴に特記すべきことはなく、これまでの妊婦健康診査で異常は指摘されていなかった。胎動は自覚しており、性器出血は認められない。体温 36.5℃。脈拍 100/分、整。血圧 140/90mmHg。心窩部に圧痛を認める。子宮は軟で圧痛を認めない。下腿に浮腫を認める。
- 優先度の低い検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113E032]←[国試_113]→[113E034]
[★]
- 34歳の女性。未婚。下腹部の膨満感を主訴に来院した。最終月経開始日は記憶がないと言う。
- 微熱、嘔気、全身倦怠感および手首の関節痛の訴えがあり、最近時々息苦しさを感じる。
- 既往歴に特記すべきことはない。
- 身長163cm、体重57kg。体温37℃。脈拍84/分、整。血圧96/56mmHg。
- 下肢に軽度の浮腫を認める。まず行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103G057]←[国試_103]→[103G059]
[★]
- 老人保健法に基づく健康診査に含まれないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097G014]←[国試_097]→[097G016]
[★]
- 英
- electrolyte
- 関
- 電解液
- N:135-147 mEq/l → 140
- K:3.7-4.8 mEq/l → 4
- Cl:99-106 mEq/l → 103
- Ca:8.6-10.2 mEq/l → 9
- P:2.5-4.5 mEq/l → 3.5
[★]
- 英
- biochemical test
- 関
- 血液生化学検査、生化学検査
[★]
[★]
- 英
- blood (PT,Z)
- ラ
- sanguis
- 関
- 全血球計算値、循環血液量、血球、血液量
概念
- 血液は45%の細胞成分と55%の血漿成分から構成される。
- 弱アルカリ性(pH7.4)でやや粘稠の鮮紅色から暗赤色の体液 (HIS.189)
- 成人の血液量は約5L (HIS.189)
- 体重の1/13 (SP.484),体重の約7% (HIS.189), 体重の約8% (2007年度前期解剖学授業)
- 全血液量の約1/3が失われると死亡する
構成
- 血漿(約55%)
- 水(血漿のうち91%)
- 無機塩類(0.9%)
- 有機物
- 血球(約45%)
血液の量
- 091208II 麻酔
|
新生児
|
乳児
|
幼児以降
|
高齢者
|
循環血液量(ml/kg)
|
90
|
80
|
70
|
60
|
体重に対する血液量(%)
|
9
|
8
|
7
|
6
|
血液に関する標準値
- SP.484
|
男性
|
女性
|
単位など
|
ヘマトクリット
|
45
|
40
|
%
|
血液量
|
75
|
65
|
ml/kg
|
比重
|
1.057
|
1.053
|
(血漿1.027)
|
浸透圧
|
275-290
|
mOsm/Kg・H2O
|
基準値
- ♂:4.95±0.75 x 10^6 (/μl)
- ♀:4.65±0.85 x 10^6 (/μl)
- 白血球 (2007前期解剖学プリント)
- 血小板 (2007前期解剖学プリント)
- ヘマトクリット
- ♂:40-50 (%) 45%
- ♀:35-45 (%) 40%
LAB.1790
項目名
|
|
性別/ 種類
|
|
赤血球
|
|
♂
|
414~563
|
x10^4/ul
|
♀
|
373~495
|
ヘモグロビン
|
Hb
|
♂
|
12.9~17.4
|
g/dl
|
♀
|
10.7~51.3
|
ヘマトクリット
|
Ht
|
♂
|
38.6~50.9
|
%
|
♀
|
33.6~45.1
|
平均赤血球容量
|
MCV
|
♂
|
84.3~99.2
|
fl
|
♀
|
80.4~101.0
|
平均赤血球血色素量
|
MCH
|
♂
|
28.2~33.8
|
pg
|
♀
|
25.5~34.6
|
平均赤血球血色素濃度
|
MCHC
|
♂
|
32.2~35.5
|
%
|
♀
|
30.8~35.4
|
網赤血球
|
|
♂
|
0.5~1.8
|
%
|
♀
|
0.4~1.6
|
血小板
|
Plt
|
♂
|
14.3~33.3
|
x10^4/ul
|
♀
|
13.7~37.8
|
白血球
|
WBC
|
♂
|
2970~9130
|
/ul
|
♀
|
3040~8720
|
好中球桿状核
|
0~9
|
%
|
好中球分葉核
|
28~68
|
%
|
好酸球
|
0~10
|
%
|
好塩基球
|
0~2
|
%
|
リンパ球
|
17~57
|
%
|
単球
|
0~10
|
%
|
[★]
- 英
- blood biochemistry
意義
生化学検査で知りうることは、血清タンパク、アミノ酸、窒素化合物、血清酵素、電解質、脂質など多岐にわたる。それぞれの項目には、反映する生体内の反応がある。生体内の反応の変化を知ることは生体の現在おかれている状態を理解する手助けとなる。生体内でおこっていることを基本的診察のみで100%知り得ることはできない。したがって生化学検査によって生体におこっている状況をとらえ、より確かな病態の把握をおこなうことが可能になる。
方法
患者から静脈血を採血し、血清用スピッツに注入し遠心により血清だけ分離し、血清を各項目に対応した試薬によって各検査項目に特異的な反応をおこし吸光度を求め定量する。
注意
生化学検査のみを行うことは少なく、同時に血算や凝固の検査もおこなうことが多いと考えられる。凝固や血算のスピッツには凝固反応を起こさせないように、EDTAやクエン酸Naなどがスピッツ内にあらかじめ入れてある。生化学検査のスピッツを血算や凝固のスピッツより後に採血すると、生化学検査のスピッツにEDTAやクエン酸が混入する可能性がある。もし混入すると陽イオンがキレートされ生化学検査の電解質の結果が狂ってくる。また、スピッツを力一杯混和すると、溶血をきたし赤血球内容物が溶出しLDH、AST、Kの値が増加する。
[★]
- 関
- 検定、試験、視察、視診、調べる、調査、テスト、点検、検討、監査、診察
[★]
- 英
- chemistry、chemical、chemo、chem
- 関
- 化学製品、化学的、化学薬品、ケミカル、ケミストリー
[★]
- 英
- biochemical test
- 関
- 血液生化学検査、生化学的検査