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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/21 21:50:49」(JST)
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行政解剖(ぎょうせいかいぼう)とは、死体解剖保存法に基づいて主に監察医が行う解剖のことをいう。
目次
- 1 法規
- 2 運用
- 3 現状
- 4 脚注
- 5 関連項目
- 6 参考文献
法規
狭義の行政解剖は、死体解剖保存法8条に基づき、都道府県知事が設置する監察医が行う死体解剖を指す。この場合、死体解剖保存法7条3号、同法2条1項3号の規定により遺族の承諾は必要とされない。監察医が置かれるのは、「監察医を置くべき地域を定める政令(昭和24年12月9日政令第385号)」により、東京23区、大阪市、横浜市、名古屋市及び神戸市となっている。
広義の行政解剖は、死体解剖保存法2条1項に基づき行われる死体解剖の内、司法解剖、病理解剖を除いたものを言うが、法律上は、病理解剖と広義の行政解剖の間には明確な線引きはない。解剖を行うのが監察医に限らない点が狭義の行政解剖と異なる。広義の行政解剖のうち、(1)狭義の行政解剖、(2)食品衛生法59条2項の規定による解剖、(3)検疫法13条2項後段の規定に該当する解剖以外は、死体解剖保存法7条により遺族の承諾が必要である。(ただし、遺族の所在が不明な場合などでは例外がある。)監察医を置いていない地域では、県警察本部が「行政解剖実施要綱」を定めているケースが多い。[1]
関連法規には食品衛生法、検疫法等がある。
運用
主に死因の判明しない犯罪性のない異状死体に対して、死因の究明を目的として行われる。
検視または検案によって犯罪性があると認められた場合は、刑事訴訟法に基づいて司法解剖となる。
現状
監察医制度のある地域では狭義の行政解剖が行われている。監察医制度がない地域では、それぞれ地域の大学の法医学教室が中心となり、監察医制度に準じた形で行われているが、これは狭義の行政解剖とはならず、遺族の承諾が必要である。
脚注
- ^ 滋賀県の行政解剖実施要綱、静岡県の行政解剖実施要綱などがある。
関連項目
- オートプシー・イメージング
- 法医学
- 司法解剖
- 病理解剖
- 死体解剖保存法
- 検視
- 検案
参考文献
- 上野正彦 『死体は語る』 文藝春秋〔文春文庫〕、2001年、ISBN 4167656027
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Japanese Journal
- 行政解剖からみたVTEの疫学について (Current Review on VTE 最新の動向 : 疫学)
- 来院時心肺停止死亡例の死因究明方法についての臨床的検討
- 加藤 晶人,佐藤 啓造,藤城 雅也,入戸野 晋,林 大吾,鬼頭 昌大,根本 哲也,李 暁鵬,林 宗貴,成原 健太郎
- 昭和医学会雑誌 71(1), 92-101, 2011
- … 31日までの3年間に昭和大学藤が丘病院救命救急センターへCPAで搬送され,死亡に至った1121例について臨床資料をもとに死因調査をやり直し,死因究明方法について検証した.同時に,法医学教室で扱った行政解剖例で前駆症状として頭痛を訴えていた内因性急死15例について死因,痛みを伴う前駆症状,痛み以外の症状,既往歴,死亡時の状況などを検証した.臨床資料の詳細な検証で死因が推定できたのは652例(58.2 …
- NAID 130002149956
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- 2010年11月24日 ... 現代における「普通の死」とは、老衰、または、病気になって診療をうけ、診断されている その病気で死亡することと考えられています。 こうした死の場合、事前に医師が診療等 に関わっており、死因・身元もはっき...
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- 次の文を読み、 50~ 52の問いに答えよ。
- 78歳の男性。意識障害のため搬入された。
- 現病歴:昨日から 37.4℃の発熱、頭痛および悪心を訴えていた。今朝になって意識がもうろうとしているところを家族に発見され、救急搬送された。
- 既往歴: 30年前から高血圧症の治療を受けている。
- 生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親が脳出血のため 82歳で死亡。
- 現症:意識レベルは JCSIII-200。身長 167 cm、体重 68 kg。体温 38.1 ℃。脈拍104/分、整。血圧 106/78 mmHg。呼吸数 20/分。 SpO2 98% (マスク 5 l/分酸素投与下 )。眼瞼結膜に貧血を認めない。咽頭に軽度発赤を認める。項部硬直を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。顔面と四肢とに明らかな麻痺を認めない。腱反射に異常を認めない。意識障害のため感覚障害は不明。血液検査と同時に血液培養の検体を提出した。
- 検査所見:血液所見:赤血球 428万、 Hb 13.6 g/dl、Ht 42%、白血球 14,300(桿状核好中球 16%、分葉核好中球 64%、単球 4%、リンパ球 16% )、血小板 23万。血液生化学所見:総蛋白 6.9 g/dl、アルブミン 3.4 g/dl、AST 24 IU/l、ALT 19 IU/l、 LD 277 IU/l(基準 176~353)、 ALP 283 IU/l(基準 115~359)、 γ -GTP 46 IU/l(基準 8~50)、 CK 124 IU/l(基準 30~140)、尿素窒素 22 mg/dl、クレアチニン 1.0 mg/dl、血糖 106 mg/dl、Na 134 mEq/l、K 4.2 mEq/l、Cl 96 mEq/l。CRP 2.4 mg/dl。翌日、患者の病態は悪化し死亡が確認された。病態の解明のため、遺族の同意の下で、この病院に勤務する病理医による解剖が行われた。
- 当てはまるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108B051]←[国試_108]→[108B053]
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- 86歳の女性。監察医制度の指定地域にある自宅で死亡した。所轄の警察署が死因について犯罪との関連性はないと判断したので、死亡診断書の作成のため、2日前に初めて往診した医師が自宅に呼ばれた。しかし、前回の診療内容からは死に至った経過を説明できないことから、死因を明らかにするためには解剖が必要と考えられた。
- この解剖はどれにあたるか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105H024]←[国試_105]→[105H026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102E033]←[国試_102]→[102E035]
[★]
- a 治療の適否
- b 病巣部位の確認
- c 生前の診断の正否
- d 犯罪捜査上の鑑定
- e 犯罪に関係なく、死因が明確でない場合の死因等の究明
[正答]
※国試ナビ4※ [109E020]←[国試_109]→[109E022]
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- 関
- 法令
医師が関与する法律
医師が間接的に関与する法律
コメディカルが関する法律
参考
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- 関
- 解剖#解剖の種類、篤志解剖
国試
[★]
- 英
- judicial autopsy, forensic autopsy
- 関
- 異状死体、行政解剖、死体検案、解剖
[★]
- 英
- autopsy
- 関
- 死体解剖保存法
[★]
- 関
- 行政解剖、法医解剖、監察医制度、死体解剖保存法、解剖
[★]
- 英
- dissection、anatomy
- 関
- 解体、解剖学、解離、精査、切開、分析、解剖学的形態、郭清、ダイセクション
解剖の種類
- SUB12.33改変
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- 英
-
- 関
- 管理、行政的、投薬、投与、与薬、実行上、管理職