- 英
- postmortem examination
- 関
- 死体検案書、監察医制度。検視
- 異状死体の可能性がある死体について行う医師の検査 → 医師のみが可能
- 検死(医師が行う場合は検案)によって得られた医学的所見に加え、死亡者の既往歴、死体を取り巻く状況などを検討し、死因、死因の種類、死亡時刻、異状の有無を総合的に判断すること(SUB.38)
- 死体検案を行った結果、異状死と判断されれば、24時間以内に警察に届け出る義務がある。
- 死体検案を行った後に死体検案書を交付することになる。
国試
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/04/29 20:08:25」(JST)
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死体の検案(けんあん)とは、医師が死体に対し、死亡を確認し、死因、死因の種類、死亡時刻、異状死との鑑別を総合的に判断することをいう。
死体検案の結果、死亡を確認し異状死でないと判断したら、医師は死体検案書を作成する。異状死の疑いがある場合は警察に連絡し、検察官または警察官が検視を行うことになる。検案には解剖を行うことは含まれない。
目次
- 1 死体検案書の意義
- 2 死体検案書と死亡診断書
- 3 検案の根拠法令と医師の義務
- 4 戸籍との関係
- 5 脚注
- 6 関連項目
死体検案書の意義
- 人間の死亡を医学的・法律的に証明する。
- 死因統計作成の資料となる。
- 刑事・民事事件の証拠や保険の認定、査定の資料となる。
死体検案書と死亡診断書
医師が治療中の患者が、その傷病で死亡した場合は、死亡診断書が作成される。なお、この場合、治療中の患者を死亡直後に医師が診る行為は「検案」ではなく「診察」とされる。[1]
それ以外の場合(医師が治療中でない人が死亡した場合、治療中の傷病以外の原因で死亡した場合)には、死体検案書が作成される。[1]
検案の根拠法令と医師の義務
医師法19条2項により、検案を行った医師は遺族に死体検案書(死亡診断書)を速やかに交付する義務がある。
医師法21条により、死体に異状があった場合には、検案した医師は24時間以内に所轄警察署に届け出る義務がある。
戸籍との関係
戸籍法86条2項により、市区町村の戸籍係に死亡届を提出するには、死体検案書または死亡診断書が必要である。ただし、やむをえない理由があるときは、死亡を証明する書面を提出し、死体検案書または死亡診断書が提出できない理由を届出書に記載することで死亡届を提出することができる。(戸籍法86条3項)
脚注
- ^ a b 厚生労働省死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル
関連項目
- 検視
- 検死
- 監察医
- 法医学
- 死亡届
- 死亡診断書
- 死体検案書
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 医学フォーラム 一般病院における死後CT検査の社会的問題点
- SIDS ・ ALTE (特集 保護者への説明マニュアル) -- (疾患に対する説明マニュアル)
- 医師法20条ただし書きとそれに関する通知にみる診断書交付の問題点について
- 死体検案は日常の診察と同様に : 孤独死増と死因究明推進法で医師への依頼が増える
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★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、 64~ 66の問いに答えよ。
- 65歳の男性。頭部挫創を主訴に来院した。
- 現病歴:飲酒後、家の階段の下で倒れているところを帰宅した家族に発見された。頭部に挫創を認めたため家族に付き添われて受診した。
- 既往歴:心房細動のためワルファリン内服中。
- 生活歴:定年退職後無職。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:アルコール臭があるが意識は清明。ただし、本人は受傷時のことは覚えていない。脈拍 80/分、不整。血圧 150/90 mmHg。呼吸数 24/分。頭頂部やや後方に 3 cmの挫創があり出血を認めた。身体の他の部位に創傷は認められなかった。検査所見:頭部 CTでは頭蓋骨骨折は認められず、後頭蓋窩にごくわずかな硬膜下血腫が認められた。
- この患者における頭蓋内病変の重症化を予測する上で、最も注意すべきなのはどれか。
- 蘇生しつつ撮影した頭部 CTでは、硬膜下血腫の増大と小脳内の遅発性外傷性脳内血腫が認められ、脳幹を圧迫する所見が認められた。患者はその 1週後に死亡した。
- 死亡確認後の主治医の対応として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108G065]←[国試_108]→[108G067]
[★]
- 68歳の男性。午前2時ころ救急隊によって搬送された。当直医が診察したところすでに死亡していた。この患者は前日午後4時ころ、他院の内科外来を受診しており、不安定狭心症と診断されている。入院治療を勧められたが患者はこれを拒否し、投薬を受けて帰宅したとのことである。死体の後頭部に擦過傷を認める。
- 当直医の対応として最も適切なのはどれか。
- a. 死因を狭心症として死体検案書を交付する。
- b. 他院の内科外来担当医に受診時診断名を確認し自ら死亡診断書を交付する。
- c. 他院の内科外来担当医に死亡診断書を交付してもらう。
- d. 病院長に死亡診断書を交付してもらう。
- e. 所轄警察署の警察医に死体検案を依頼する。
[正答]
E
- 後頭部の擦過傷が存在しており、異状死およびその疑いと考える
※国試ナビ4※ [095C002]←[国試_095]→[095C004]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096B023]←[国試_096]→[096B025]
[★]
- 英
- unexpected death, unnatural death
- 関
- 異状死、監察医制度、死体検案、死体検案書、検案、医師法#第21条
定義
- 異状死体とは犯罪性の有無にかかわらず、全ての外因子、死因が不明な死体、発症や死亡前後の状況に異状のある死体をいう(日本法医学会。異状死ガイドライン)
分類
- 犯罪死体 :明らかに犯罪に起因した異状死体
- 非犯罪死体:犯罪とは無関係な異状死体
- 変死体 :犯罪に起因しているか否かが不明
異状死体に該当する死体
- 参考1
- 1. 外因による死亡(診療の有無、診療の期間を問わない)
- 2. 外因による傷害の続発症、あるいは後遺障害による死亡
- 3. 上記1.または2.の疑いがあるもの
- 4. 診療行為に関連した予期しない死亡、およびその疑いがあるもの
- 5. 死因が明らかでない死亡
異状死体の届け出義務(医師法第21条)
- 医師は、死体又は妊娠四月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、二十四時間以内に所轄警察署に届け出なければならない。
参考
- http://www.jslm.jp/public/guidelines.html
国試
[★]
- 英
- unnatural death
- 関
- 異状死体、死体検案。外因死、内因死
異状死の定義
- 標準救急医学 第4版 p.20
- 自然死もしくは病死以外はすべて異状死となる
- 1. すべての外因死とその後遺症による死亡(疑い例を含む)
- 2. 自殺、他殺
- 3. 死因不明(死因が不明である以上は外因死を完全に否定できない)
- 4. 病死が疑われるものの病名不詳、あるいは病死・自然死と外因死の区別がつかない(従って外因死を完全に否定できない)
ケース
- 094D001
異状死(外因死、または不明)
- 生後5ヶ月の乳児の保育所での突然死
- 高所から墜落した患者のショック死
- 救急来院時の病態不明の心肺停止死
- 交通事故による植物状態に起因する嚥下性肺炎による死亡 ← 交通事故なので来院時に警察に通報があるはずだが
病死(内因死)
国試
[★]
- 英
- postmortem inspection, inspection of cadaver
- 同
- 検屍
- 関
- 死体検案
- 医師が死体を外表から観察(視診と触診)する行為。(SUB12.30
[★]
- 英
- judicial autopsy, forensic autopsy
- 関
- 異状死体、行政解剖、死体検案、解剖
[★]
- 英
- medical examiner system
- 関
- 死体検案
[★]
- 英
- certificate of death, death certificate
- 関
- 死亡診断書、死体検案、監察医制度
死亡診断書・死体検案書
- SLE. 303-305
書類名
|
発行できる者
|
条件
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死亡診断書
|
医師、歯科医
|
・医師が生前その患者を診察治療し、確定診断を付け、その患者が同一診断名で死亡した場合が、病死体となり死亡診断書を交付する。 ・「無診察治療などの禁止」の例外:「診察中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する診断書については、この限りでない」。異状がない限り、改めて死語診察をしなくても死亡診断書を交付することを認める。 ・(24時間を超えても)診療継続中の患者が、診察にかかる疾患で死亡したことが予期できる場合には、改めて死語診察を行い、生前に診察していた疾病が死因と判定できれば、求めに応じて死亡診断書を発行できる。
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死体検案書
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医師
|
上記以外
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用途
- 死亡届、生命保険、自動車損害賠償保険法による支払い請求
国試
[★]
- 英
- corpse、carcass
- 関
- 屠殺体
死体
- 病死による死体
- 異状死体:異状死体とは犯罪性の有無にかかわらず、全ての外因子、死因が不明な死体、発症や死亡前後の状況に異状のある死体をいう(日本法医学会。異状死ガイドライン)
- 犯罪死体 :明らかに犯罪に起因した異状死体
- 非犯罪死体:犯罪とは無関係な異状死体
- 変死体 :犯罪に起因しているか否かが不明
[★]
- 英
- postmortem inspection by medical doctor
- 関
- 病死、異状死、死体検案書
- 医師の業務
- 死体に対して医学的判断を下すために行う。