- 英
- hemosiderin
- 同
- ヘモシデリン 血鉄素
- 関
- ヘモジデローシス、ヘモクロマトーシス
概念
- 鉄はタンパク質に結合し(例えば組織内ではフェリチン)ミセル化しているが、細胞内のリソソームで変性を受けるとヘモジデリンとなる。 (SP.500)
- 黄色から茶色を呈する
- 鉄過剰により細胞内に沈着する
- 体内にはヘモジデリンとして鉄が0.5g含まれている(LAB.579)。→鉄
染色像
- 鉄貯蔵蛋白であるフェリチンが網内系の細胞などに摂取され変性したもの。
WordNet
- a granular brown substance composed of ferric oxide; left from the breakdown of hemoglobin; can be a sign of disturbed iron metabolism (同)haemosiderin
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/04/10 09:10:00」(JST)
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ヘモジデリン(英: hemosiderin)は、ヘモグロビン由来の黄褐色あるいは褐色の顆粒状あるいは結晶様の色素であり鉄を含む。赤血球やヘモグロビンが網内系やその他の細胞により貪食され分解される過程で生じ、正常な状態でも脾臓や骨髄において認められる。ベルリンブルー染色により青色に染まる。全身性ヘモジデローシスでは全身の種々の臓器、組織にヘモジデリンが沈着する。
関連項目
- 局所性ヘモジデロージス
- 心臓病細胞
- 特発性肺ヘモジデローシス
参考文献
- 日本獣医病理学会編集 『動物病理学総論 第2版』 文永堂出版 2001年 ISBN 4830031832
外部リンク
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Japanese Journal
- 抑うつ状態から認知症状態へと至った脳表ヘモジデリン沈着症の1症例 (特集 症状性を含む器質性精神障害の症例)
- ヘモジデリン沈着性滑膜炎(Hemosiderotic Synovitis)の所見を呈した特発性大腿骨頭壊死症の1例
- 生体肝移植の待機中に脾梗塞を認めた原発性胆汁性肝硬変の1例
- 原 裕子,北 嘉昭,脇山 茂樹,後町 武志,坂本 太郎,広原 鍾一,石田 祐一,三澤 健之,矢永 勝彦
- 肝臓 52(1), 36-41, 2011
- … 後経過は良好で,患者は15病日に退院した.摘出された脾臓の重量は1,120 gであり,肉眼的に脾梗塞を認め,病理組織学的検索でも細小動静脈に梗塞巣が多発し,好中球浸潤が認められた.一方,線維化,ヘモジデリン沈着が認められなかったため,1週間前に起こった新しい梗塞巣と診断した.以上より,門脈圧亢進症による巨脾を有する患者が左側腹部痛や炎症症状を訴えた場合,脾梗塞を疑い,適切な治療を選択す …
- NAID 130000445323
Related Links
- 血管外溶血ではヘモグロビンはハプトグロビンと結合し肝臓へ運ばれグロビン、鉄、ポルフィリンに分解されます。血管内溶血ではヘモグロビンの一部は腎臓へ運ばれヘモグロビン尿とヘモジデリン尿となり排泄されます。
- (鉄中毒については中毒: 鉄中毒を参照 。) 身体が必要とする以上の鉄(Fe)は,組織にヘモジデリンとして沈着する。組織損傷(または5gを超える全身鉄量)を引き起こす鉄沈着は,ヘモクロマトーシスと呼ばれる。関連する組織の ...
- 用語名 ヘモジデリン 読み仮名 ヘモジデリン 分野名 基礎 用語解説 【何か?】 ヘモグロビン由来の色素のこと。鉄を含むため、黄褐色あるいは褐色の結晶様。ベルリン青染色により青に染まる。参考画像(http://www.chiringi.or.jp/k_library ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 同
- magnetic resonance imaging、核磁気共鳴画像、磁気共鳴撮像、磁気共鳴断層撮影 magnetic resonance computed tomography MR-CT、磁気共鳴映像法、磁気共鳴画像法、核磁気共鳴画像診断法
頭部MRIにて使用するシークエンス
-
-
- 流入してくるプロトンの量を強調→流入する血流のみを高信号に描出
- MRDSA(MR digital subtraction angiography)
- 造影剤の急速注入→適応:動静脈病変、血行動態、例えば脳動静脈奇形
- T2*強調画像:出血性病変
- ダイナミックMRI:下垂体、vascularity
- Perfusion imaging:vascularity
- 頭蓋内スクリーニング(T2より病変がわかりやすい)
MRIの撮像条件と信号強度
基本的な物質のMRI画像
- 参考2 SOR.122
T2 強 調 画 像
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高信号
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水
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出 血 「 メ ト ヘ モ グ ロ ビ ン 」
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低 信 号
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高 信 号
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T1強調画像
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YN.J-60
- MRIの組織間信号強度
- MRIの血液信号の強度 経時的変化(脳出血)
整形外科分野でのMRI信号強度(SOR.122)
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CT
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MRI
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T1
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T2
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灰白質
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high
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low
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high
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白質
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low
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high
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CSF
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low
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low
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high
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血液
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high
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void
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void
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疾患とMRI
- wiki_jaを引用改変
- CTでは発症早期の所見は取りづらく(early CT signは除く)、12-24時間後に低吸収が出現するため、拡散強調画像(DWI)による発症1-3時間後の高信号をとらえるのが早期診断に有用である。
肝臓
- SRA.482
- 正常:T1 >筋肉、脾臓、T2 脾臓、腎臓> >筋肉。
- 病変:T1 軽度低信号、T2 軽度高信号
- T1強調画像で高信号:脂肪沈着を伴う病変(脂肪肝、肝細胞癌、線種様過形成)、高蛋白貯留液を含む嚢胞性病変(粘液性嚢胞、感染後の嚢胞)、線種様過形成、常磁体物の沈着(亜急性期メトヘモグロビン)、メラニン、ガドリニウム
- T2強調画像で著明な高信号:液体の貯留 → 肝嚢胞、海綿状血管腫
- T2強調画像で低信号:水分減少を伴う病変(凝固壊死、線種様過形成)、メラニン、デオキシヘモグロビン、ヘモジデリン
DWI
- 肝臓では占拠性病変が高信号として描出される。悪性腫瘍では細胞密度が増加し水分子の拡散が制限された結果、高信号を示すと考えられている。
ADC
- 各肝腫瘍における見かけの拡散係数(ADC:apparent diffusion coefficient)を比較し、血管腫では高ADC、悪性腫瘍では低ADCであった。
- 参考5改変
T1とT2
造影
- ガドリニウム:MRIで造影といえばこれ。
- 超磁性体酸化鉄粒子 SPIO:肝網内系をターゲットとした造影剤である。SPIOはKupffer細胞に貪食されリソソームにクラスター化される家庭でT2*緩和時間およびT2緩和時間を短縮させる。ゆえにKupffer細胞を含む正常肝組織の信号が低下し、含まない腫瘍とのコントラストを強調することができる。(参考1)
磁場
- 参考3 参考4
- 2010年現在、臨床で主流となっているMRIは1.5Tが主流。3Tも入り始めている、らしい。
- 臨床で使用可能な磁場強度の上限は厚労省が決めているらしい。
参考
- 1. 多様化する肝転移治療の選択|肝転移の画像診断:Cancer Therapy.jp:コンセンサス癌治療
- http://www.cancertherapy.jp/liver_metastasis/2007_autumn/02.html
- 2. C.産婦人科検査法 9.婦人科疾患のMRI 診断 - 日産婦誌59巻5号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5905-113.pdf
- http://www.hosp.keio.ac.jp/kensa/hoshasen/m0.htm
- 4. MRI開発史と科学者たち 物理学専攻 M1 24B07054 森尾豊
- http://www-het.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~higashij/lecture/coe07/4hanmorio.pdf
- 5. B.産婦人科検査法 9.婦人科疾患のMRI 診断 - 日産婦誌53巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/53/5306-099.pdf
[★]
- 英
- iron Fe
- 同
- scissors
- 関
- ヘモグロビン、赤血球、血清鉄、iron salts
概念
- ヘモグロビン、ミオグロビン、およびペルオキシダーゼなどの正常な働きのために必須の元素である。ヒトは一日10-15mgの鉄を摂取しており、そのうちわずか1mgが小腸で吸収される。主に十二指腸でFe2+の形で吸収されるので、胃酸、ビタミンC、クエン酸などによりFe3+→Fe2+になっていると吸収の効率が高まる。生体内には4gの鉄が存在しており、その2/3がヘム鉄(2.5g)(ほぼヘモグロビン鉄、一部ミオグロビン鉄)で存在し、残りのほとんど(1g)は貯蔵鉄(網内系の中。フェリチン・ヘモジデリンとして)として組織に貯蔵される。鉄は受動的に1mgが主に消化管から失われ、その他皮膚、尿路からも失われる。
基準値
- →血清鉄
鉄の体内分布(SP.499)
鉄の収支 (SPC.280)
- 糞、汗、脱落皮膚:1mg/day
- 月経中の女性:30mg/月経期間中
- 妊娠中:500mg/満期まで
- 月経中の女性:1.4mg/day
- 妊娠中:5-6mg/day
- 男性:0.5-1.0mg/day
-
- うち0.9mg程度しか吸収されない
鉄の吸収 (詳しくは図:SP.500)
- 十二指腸で良く吸収される。 (吸収部位:十二指腸、空腸上部(LAB.579))
- Fe2+は水溶性、Fe3+は難溶性なので、Fe2+であるほうが吸収されやすい。また、ヘム鉄、アミノ酸鉄などキレート状の鉄は吸収が容易である(SP.499)
- 鉄は摂取量の10%しか吸収されない。腸上皮中ではフェリチンと結合して存在するが、フェリチンが飽和するとそれ以上取り込まない。腸上皮のフェリチンは血清中のトランスフェリンに鉄を渡すが、トランスフェリンが飽和するとそれ以上鉄を渡せなくなる。鉄が飽和した状態の腸上皮はやがて脱落する。これで、必要以上の鉄が吸収されないように厳密に制御されている(←過剰の鉄は生体内でフリーラジカルを産生する反応を触媒するので危険)。ビタミンCは鉄の吸収を促進し、肉に含まれるヘム鉄は食物中の無機鉄より効率よく吸収される。またアルコールやフルクトースは鉄の吸収を促進するが、カルシウムは鉄の吸収を阻害する。(HBC.486)
QB.A-366
- 鉄の吸収には胃酸の分泌、十二指腸からの吸収が必要。胃全摘が施行された場合には、胃酸の分泌減少と、Billroth II法が施行された場合には食物が十二指腸を通過せず鉄の吸収が障害される。
治療薬
臨床関連
[★]
- 英
- pathology
- 関
細胞障害
炎症
創傷治癒
循環障害
免疫異常
遺伝性疾患
腫瘍
代謝障害
-
-
環境と疾患
参考
[★]
- 英
- Berlin blue stain
- 同
- 鉄染色 iron stain、プルシアンブルー染色 Prussian blue stain、プルシアンブルー反応 Prussian's blue reaction
概念
- フェロシアン化カリウムと塩酸で3価の鉄イオンをフェロシアン化鉄(ベルリン青)として検出する方法。
- 組織標本で鉄染色(ベルリン青染色)の対象になるのは、ほとんど溶血のヘモジデリン(血鉄素)である。
- ヘモジデリンはヘモグロビン由来の黄褐色から茶褐色の色素で、出血後の組織や細胞内に認められる。
参考2.より
組織内3 価鉄イオンの染色に使用され、ヘモジデリン(血鉄素)染色が対象です。ヘモジデリンは、ヘモグロ
ビン由来の黄茶かっ色の色素で、出血後の組織や細胞内に認められます。
組成 (参考2.より)
2%塩酸
2%フェロシアン化カリウム
参考
- http://path1-hokudai.jp/path1/Edu_HepBilPanc_files/DSCN9060.jpg
- http://www.wako-chem.co.jp/siyaku/info/men/pdf/byouriCatalog06.pdf
[★]
- 英
- hematoma
- ラ
- haematoma
- 同
- 血瘤
- 関
- 参考1
参考
- 1. B.産婦人科検査法 9.婦人科疾患のMRI 診断 - 日産婦誌53巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/53/5306-099.pdf
[★]
- 英
- hemosiderosis
- ラ
- haemosiderosis
- 同
- 血鉄症、ヘモジデローシス
- 関
- ヘモジデリン、ヘモクロマトーシス
[show details]
定義
- 組織内に染色可能な鉄が存在している状態 (HAR.2429)
- 病的な状態を強調するときはヘモクロマトーシス
[★]
- 英
- idiopathic pulmonary hemosiderosis IPH
- 同
- 特発性肺血鉄症、ツェーレン-ゲレルステト症候群 Ceelen-Gellerstedt syndrome
[★]
- 英
- pulmonary hemosiderosis
- 同
- 肺ヘモジデリン症、肺血鉄症
- 関
- ヘモジデリン
[★]
- 関
- 肺ヘモジデリン沈着症
[★]
- 英
- superficial siderosis, SS
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3