- 英
- anticoagulant agent、anticoagulant drug、anticoagulant
- 関
- 抗凝血、抗凝血剤、抗凝血性、抗凝血薬、抗凝固、抗凝固薬、抗血液凝固薬
種類
カルシウムキレート剤
- EDTA:血算、アンモニア キレート作用が強力。偽性血小板減少症をきたしうる。白血球形状が保たれる
- クエン酸ナトリウム 希釈されるため、血算・生化学に不適。Caを加えれば凝固能の検査が可能。
- 赤沈 :(血液:citrate)=(1:4)
- 凝固検査:(血液:citrate)=(1:9)
抗凝固
- ヘパリン:ATIIIを活性化しF II,IX,Xを抑制。:血液ガス分析、乳酸、ピルビン酸、アンモニア、白血球機能検査、リンパ球機能検査
WordNet
- medicine that prevents or retards the clotting of blood (同)anticoagulant medication, decoagulant
PrepTutorEJDIC
- (特に血液の)凝固防止剤(物質) / 血液の凝固を防止する
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/02/10 09:55:29」(JST)
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抗凝固薬(こうぎょうこやく)は、血液凝固を阻害する薬物である。
血液を固まらせないようにする医薬品(抗血栓薬)のうち、凝固系に対して主に作用するもののことである。体内に投与する場合には、血栓塞栓症の治療と予防やカテーテルの閉塞防止に用いられる。体外においては、人工透析装置や人工心肺装置の体外回路の凝固防止、輸血用血液の保存や血液検査の際に用いられる。
目次
- 1 治療薬としての抗凝固薬
- 2 抗凝固薬の種類
- 2.1 ビタミンK依存性凝固因子合成阻害薬
- 2.2 直接トロンビン阻害薬
- 2.3 第Xa因子阻害薬
- 2.3.1 直接第Xa因子阻害薬
- 2.3.2 間接第Xa因子阻害薬
- 2.4 ヘパリンとヘパリン類似物質
- 2.5 体外で用いられる抗凝固薬
- 3 関連事項
- 4 類似効果食材
- 5 脚注
- 6 出典
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
治療薬としての抗凝固薬
血栓塞栓症の予防、治療に対して用いる。深部静脈血栓症、心筋梗塞、心房細動、脳卒中、人工弁置換後、冠動脈バイパス術後などに有効である。長期にわたって使用する必要があるので、ワルファリンのような経口投与可能な抗凝固薬を用いる。
抗凝固薬の種類
ビタミンK依存性凝固因子合成阻害薬
クマリン誘導体。凝固因子のうち第II因子 (プロトロンビン)、第VII因子、第IX因子、第X因子合成の補因子 ビタミンKに対する拮抗作用により抗凝固作用をもつ[1]。効果が最大になるまでに投与を開始してから48〜72時間かかる。即効性を求めるならばヘパリンの併用が望ましい。また、抗凝固効果の判定と出血危険性を判定するため、定期的にプロトロンビン時間を測定する必要がある。次のようなものがある。
直接トロンビン阻害薬
トロンビンの競合阻害作用を持ち、フィブリノゲンのフィブリンへの転換を抑制する。
- ダビガトラン
- 経口投与。ワルファリンのような定期的効果判定の必要がない (裏を返せば、効果判定の手段がないともいえる)。またワルファリンとのランダム化比較試験では、心房細動 (非弁膜症性) 患者の脳梗塞・その他の塞栓症発症率を同等にする用量では大きな出血の発生率は低く、またワルファリンよりも脳梗塞発症率を低下させる用量では、大きな出血の発症率は同等であった[2]。
- アルガトロバン
- 経静脈投与
第Xa因子阻害薬
トロンビンの活性化を促進する第Xa因子 (活性化した第X因子) を阻害する物質。補因子なしに阻害する直接阻害薬と、補因子としてアンチトロンビンIIIを必要とする間接阻害薬がある。
直接第Xa因子阻害薬
いずれも経口投与
間接第Xa因子阻害薬
皮下投与
ヘパリンとヘパリン類似物質
ヘパリンは豚や牛の腸から抽出される。アンチトロンビンIIIの活性作用により抗凝固作用を持つ[3]。血管内投与を行う。
体外で用いられる抗凝固薬
次のような目的で抗凝固が行われる
- 血漿と血球を分離するため
- 液体としての流動性を残すため
- 血液凝固因子を消費させないため
- クエン酸
- クエン酸三ナトリウムとして用いられ、カルシウムイオンと結合する。
- EDTA
- 二価の金属イオン(カルシウムイオンもこれである)をキレートする。
- フッ化ナトリウム
- NaF。カルシウムイオンと結合。解糖系を阻害するので血糖測定に用いられる。
- ACD
- Acid Citrate Dextrose Solution。クエン酸とデキストロースを含む。輸血用保存血液に添加される。
関連事項
抗血栓薬には他にも、抗血小板薬と血栓溶解薬がある。
- アスピリン等の非ステロイド系消炎鎮痛剤は血小板の凝集を阻害するので血栓形成を抑える効果がある。ワルファリンによってもたらされる出血傾向が増悪するので、ワルファリン服用者が感冒薬等を服用する時は十分注意する必要がある。
- 一度できた血栓を分解するには線溶系の酵素を応用した血栓溶解薬を用いる。
- DICではヘパリンだけでなく、アンチトロンビンIIIの直接投与も行われることがある。
類似効果食材
アホエン (ajoene) は、ニンニク (Allium sativum) に含まれる化合物の1つである。抗血栓剤(抗凝固剤)としての作用も持ち、血液中の血小板が血栓を起こすのを防ぐことにより、心臓病や脳梗塞の危険性を減らすとされる。外部リンクも必要に応じ参照のこと。
脚注
- ^ Majerus PW. et al. (2006) p.1476
- ^ Connolly SJ. et al. (2009)
- ^ Olson ST. et al. (2002)
出典
- Olson, ST; Chuang, YJ (Nov 2002). "Heparin activates antithrombin anticoagulant function by generating new interaction sites (exosites) for blood clotting proteinases". Trends Cardiovasc Med 12 (8): 331–338. PMID 12536119.
- Connolly SJ, Ezekowitz MD, Yusuf S, Eikelboom J, Oldgren J, Parekh A, Pogue J, Reilly PA, Themeles E, Varrone J, Wang S, Alings M, Xavier D, Zhu J, Diaz R, Lewis BS, Darius H, Diener HC, Joyner CD, Wallentin L; RE-LY Steering Committee and Investigators (Sep 2009). "Dabigatran versus warfarin in patients with atrial fibrillation" (full text). N Eng J Med 361 (12): 1139–1151. doi:10.1056/NEJMoa0905561. PMID 19717844.
- Majerus, PW; Tollefsen, DM (2006), “Blood coagulation and anticoagulant, thrombolytic, and antiplatelet drugs”, in Laurence L. Brunton, Goodman & Gilman's the pharmacological basis of therapeutics (11th ed.), McGraw-Hill Companies, ISBN 0-07-142280-3
関連項目
- 血液凝固
- 抗血栓薬
- 血算
- 血液生化学検査
- 輸血
- 献血
- キレート
外部リンク
- ニンニク - 「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
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胃酸中和剤(制酸薬、H2ブロッカー、プロトンポンプ阻害薬) • 制吐薬 • 瀉下薬 • 止瀉薬/止痢薬 • 抗肥満薬 • 血糖降下薬 • ビタミン • ミネラル
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Japanese Journal
- なぜ心房細動に抗凝固療法が有効なのか (AYUMI 心房細動の新展開--抗凝固療法をめぐって)
- 新薬プラザキサ、副作用で5人の死亡例--50年ぶりに発売されたワーファリンに代わる抗凝固剤
- 多項目自動血球分析装置XE-5000を用いた幼若血小板比率(IPF%)測定における抗凝固剤と保存温度の影響 : 抗凝固剤CTADと室温保存の有用性
- 西山 美保,林 悟,兜森 修,山西 八郎,末久 悦次,倉田 義之,柏木 浩和,冨山 佳昭
- 臨床病理 59(5), 452-458, 2011-05-25
- NAID 10029427358
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★リンクテーブル★
[★]
- a. 検査目的の説明は必要でない。
- b. 上肢では尺骨動脈を用いる。
- c. 下肢では足背動脈を用いない。
- d. 抗凝固剤としてEDTAを用いる。
- e. 採血後密閉する。
[正答]
※国試ナビ4※ [099D092]←[国試_099]→[099D094]
[★]
- 英
- platelet (Z), blood platelet (Z), PLT
- 同
- 栓球 thrombocyte
- 関
- 血小板血栓。血小板数 platelet count PLC
- GOO. 1468(血小板凝集 platelet aggregation)
- 半減期:1週間(異常値の出るメカニズム第2版)。4日 (SP.505)。
- 寿命:10日
- 体積:5-10 fl
- 直径:2-5μm。
- 無核。
基準値
- 15万 - 40万 /μl (2007前期解剖学授業プリント, SP.505)
- 15万 - 35万 /μl (2007前期生理学授業プリント, PT.233)
新生児
- 出典不明
産生組織
- トロンボポエチンにより巨核球の細胞質がちぎれて血流に放出される (SP.505)
貯蔵組織
組織学
- P-セレクチンを膜上に持つ
- フィブリノーゲン、フィブロネクチン、第V因子、第VIII因子、platelet factor 4、PDGF、TGF-α (BPT.89)
- ADP、ATP、Ca2+、ヒスタミン、セロトニン、エピネフリン (BPT.89)
機能 (SAN.236-237)
1.一次止血
- TXA2,セロトニンは血管収縮作用
- ADP, TXA2,セロトニンは血小板凝集
- 血小板のGpIIb/GpIIIa複合体がフィブリノゲンと結合し編み目を形成
2.血液凝固の促進
3.毛細血管機能の維持
- 毛細血管内皮細胞に融合し血管内皮を補強している → 血小板減少により点状出血を来すことになる。
膜タンパク
血小板減少による症状
- 5-10万 :症状なし-やや止血しにくい程度
- 2-3万 :下肢に点状出血 (→皮下出血)
- 1万以下 :粘膜出血→臓器出血の危険あり
検査
- 抗凝固剤としてEDTAを用いた場合、EDTA依存性偽血小板減少をきたすことがある。
臨床関連
数の異常
機能の異常
[★]
- 英
- anticoagulant agent、anticoagulant drug、anticoagulant
- 関
- 抗凝血、抗凝血剤、抗凝血性、抗凝血薬、抗凝固、抗凝固剤、抗血液凝固薬。血液凝固阻止薬
ガイドライン
- 循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_hori_h.pdf
臨床検査の抗凝固薬
[★]
- 関
- anticoagulant agent、anticoagulant drug、anticoagulants、anticoagulation
[★]
- 英
- anticoagulation、anticoagulant
- 関
- 抗凝血剤、抗凝血性、抗凝血薬、抗凝固、抗凝固剤、抗凝固薬
[★]
- 関
- anticoagulant、anticoagulant agent、anticoagulants
[★]
- 英
- drug、agent
- 関
- 薬、作用薬、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 英
- anticoagulation、anticoagulant
- 関
- 抗凝血、抗凝血剤、抗凝血性、抗凝血薬、抗凝固剤、抗凝固薬
[★]
- 英
- clotting, coagulation