出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/13 20:19:45」(JST)
脳: 尾状核 | |
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脳内での尾状核の位置。赤色で示す領域が尾状核。
左が側面から見た図。右が正面から見た図。 脳の水平断面。大脳基底核が青で示されている。
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名称 | |
日本語 | 尾状核 |
英語 | Caudate nucleus |
ラテン語 | nucleus caudatus |
略号 | Cd, NC |
関連構造 | |
上位構造 | 線条体 |
画像 | |
アナトモグラフィー | 三次元CG |
Digital Anatomist | 尾状核 脳幹後方 |
関連情報 | |
IBVD | 体積(面積) |
Brede Database | 階層関係、座標情報 |
NeuroNames | 関連情報一覧 |
NIF | 総合検索 |
MeSH | Caudate+Nucleus |
グレイの解剖学 | 書籍中の説明(英語) |
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尾状核(びじょうかく、英: Caudate nucleus)は、多くの動物の脳の大脳基底核に位置する神経核である。尾状核は元々、自発運動のコントロールに主に関わっていると考えられていたが、現在では、脳の学習と記憶システムの重要な部分を占めていると考えられている。
尾状核は脳の中心付近、視床の両側に存在する。脳の2つの大脳半球にはそれぞれ尾状核が存在する。尾状核はそれぞれアルファベットのCのような形をしていて、前方の尾状核頭が膨らんでおり、後方の尾状核体、尾状核尾にかけて細くなっている (尾状核の一部は膝 (genu) と呼ばれることもある[1])。
尾状核頭と尾状核体は、側脳室前角の底面の一部を形成している。尾状核頭の後部方向へと尾状核体をわずかに移動すると、尾状核尾が下方から前方に向かってカーブしていて、側脳室下角の上面を形成している。つまり、脳を冠状断 (顔面と同じ向きで切る) すると、尾状核尾と尾状核体 (または尾状核頭) の両方が現れる。
尾状核は解剖学的に他の多くの脳構造と関係している。尾状核は最内包前脚によってレンズ核 (淡蒼球と被殻から成る) と分けられている。また、尾状核と被殻で線条体を形成している。
尾状核の活動はドーパミンニューロンの神経支配を受けていて、これらのニューロンは主に腹側被蓋野 (VTA) 黒質緻密部 (SN)から始まっている。また、尾状核は様々な関連する皮質からの入力を受けている。
歴史的に、大脳基底核は全体で高次運動の調節に関与しているとされてきた[2]。より最近では、尾状核が学習と記憶[3]、特にフィードバック処理[4]に強く関わっていることが証明されている。一般的に、尾状核で起きる神経活動は被験者がフィードバックを受け取っている時に発生していることが示されている。
左尾状核は特に、単語の理解と調音 (articulation) を複数の言語間でスイッチする時に、これらを支配している視床と関係していることが示唆されている [5] [6]。
脳は興奮性シナプスによって相互接続した非常に多くの神経細胞の集合を含んでいる。したがって、これらはポジティブフィードバックを構成要素に持つ大きなネットワークを形成している。このようなシステムが活動の爆発を防ぐメカニズムを持たずに動作していると考えるのは難しい。尾状核が大脳皮質全体の活動を計測し、閾値となる電位を制御しているという間接的な証拠が存在する [7]。
海馬の模式図。
中間帆(velum interpositum)
主な神経節のカテゴリー (I から V) の模式図。
脳幹の表面を切開し、横から見た図。
脳幹を切開し、横から見た図。
脳幹を深く切開し、横から見た図。
脳幹を深く切開し、横から見た図。
脳幹の表面を切開し、腹側から見た図。
脳幹を切開し、背側から見た図。
脳を切開し、脳室を示した図。
橋の前部の直近で脳を冠状断した図。
第三脳室を通るように脳を冠状断した図。
側脳室と第三脳室の冠状断。
脳を切開し、側頭葉の上表面を示した図。
側脳室の中央部、前角、後角を上側から露出させた図
線条体の模式図 A, 外側面; B, 近心面
側脳室前角を通るように脳を冠状断した図。
前交連を通るように脳を冠状断した図。
側脳室下角の冠状断
ヒトの脳の左側を切開して取り除き、正中矢状面から見た図。
ヒトの脳の左側を切開して取り除き、外側面から見た図。
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関連記事 | 「核」 |
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大脳基底核の障害との関連 | 特徴 | 好発部位 | 代表疾患 | ||
振戦 | tremor | 黒質 | 律動的な振動運動 | 指、手 | Parkinson病 本態性振戦 |
舞踏病様運動 | choreiform movement | 尾状核 | 不規則で、目的のない、非対称性運動 [show details] <youtube>http://www.youtube.com/watch?v=JzAPh2v-SCQ</youtube>
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顔面、四肢 | Huntington舞踏病 |
バリズム | ballism/ballismus | 視床下核 | 舞踏様病の一種。運動はより急速、粗大、持続性。四肢の抹消よりも体幹に誓い部分に強く起こり、上下肢を投げ出すよう激しい運動 [show details] <youtube>http://www.youtube.com/watch?v=Cn3WSt6omzY</youtube>
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四肢 | 視床下核 Juys体の出血・梗塞 |
アテトーゼ | athetosis | 赤核、被殻、淡蒼球 | 舞踏病よりゆっくりで、持続性のある運動。舞踏病に比べ一定の運動。虫が這うような運動。 [show details] <youtube>http://www.youtube.com/watch?v=I63SobW58J0</youtube>
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手・指 | 脳性麻痺 CO中毒 レンズ核障害 |
ミオクローヌス | myoclonus | 赤核 | 1つまたは多くの筋の短時間の不随意な収縮。関節や四肢の強い運動を伴わないのが原則 [show details] <youtube v=faiVIKmmi5k></youtube>
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全身・局所 | Creutzfeldt-Jakob病 Ramsay Hunt症候群 てんかん リピドーシス ミトコンドリア脳筋症 |
痙攣 | cramp/convulsion | 筋肉が不随意に,激しく攣縮する状態 | |||
ジストニー | dystonia | 異常姿勢。筋緊張の亢進で異常な姿勢となり、体幹の捻転、胸郭の傾斜、頚の捻転、肘の過伸展、手首の過屈曲、指の過伸展などを呈する。 [show details] <youtube v=1MQtaMENDV0></youtube>
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体幹・近位筋 | 捻転ジストニー | |
チック | tic | 顔、頚部、肩などに起こる、比較的急激で、繰り返して起こる運動 [show details] <youtube>http://www.youtube.com/watch?v=xIAbmfxIm6I</youtube>
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顔面 | てんかん 緊張 |
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=JzAPh2v-SCQ</youtube>
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
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