- 英
- gastrointestinal stromal tumor GIST ジスト ギスト, gastrointestinal stromal tumors GISTs
- 同
- 平滑筋芽細胞腫 leiomyoblastoma
- 関
- 胃腸間質性腫瘍、粘膜下腫瘍
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概念
- 食道(ほとんどなし)・胃(60-70%)・小腸(20-30%)・大腸(5%)などの消化管の固有筋層にできる
- カハール介在細胞由来とされる
- 胃の弓隆部から体上部に多い。幽門部ではほとんどなし
疫学
病理
gloss appearance
- 辺縁なだらか(bridging fold)。delle(腫瘍頂部のくぼみ)。
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免疫組織学的所見
- 異常KIT蛋白の発現(90%異常)
- 異常PDGFRαの発現(5%)
組織型
- BP.625
- 1. 平滑筋に分化する腫瘍
- 2. 神経に分化する腫瘍
- 3. 混合型の腫瘍
- 4. これらの系統へに分化しない腫瘍
進展形式
転移
- 原発巣を切除後20年以上に転移が見られることがある。
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腫瘍径
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腫瘍細胞分裂像数*
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超低リスク
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<2cm
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<5/50HPF
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低リスク
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2~5cm
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<5/50HPF
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中リスク
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<5cm
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6~10/50HPF
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5~10cm
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<5/50HPF
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高リスク
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>5cm
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>5/50HPF
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>10cm
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Any Mitotic Rate
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Any Size
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>10/50HPF
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*:高倍率視野50視野当たりの細胞分裂を示す腫瘍細胞数
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HPF:High-Power Field(400倍率)
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Christopher DM et al : Hum Pathol 33 : 459-465, 2002
|
治療
外科治療
外科治療の原則
- 1. 切除可能GISTの治療の第一選択は外科的完全切除。
- 2. 偽被膜を損傷することなく外科的に安全なマージンを確保,肉眼的断端陰性とする。
- 3. 原則として臓器機能温存を考慮した部分切除が推奨される。
- 4. 予防的或いは系統的リンパ節郭清術は不要である。
- 5. 肉眼的断端が陽性の場合,追加切除を考慮すべきである。
- 6. イマチニブの術前使用に当たっては,病理組織学的にGISTであること,1ヵ月前後での早期のイマチニブ有効性の確認が必要である。 (アルゴリズム6.臨床試験段階の治療)
内科治療
参考
- http://www.jsco-cpg.jp/item/03/index.html
- https://gist.jp/
国試
WordNet
- the writing point of a pen (同)pen nib
PrepTutorEJDIC
- ペン先 / (一般的に)とがった部分,先端(tip) / (鳥の)くちばし
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/08/05 10:54:34」(JST)
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消化管間質腫瘍 (しょうかかんかんしつしゅよう、英: gastrointestinal stromal tumor:GIST、ジスト)とは、消化管間葉系腫瘍の一つ。消化管間葉系腫瘍とも。筋肉層から発生する希少がんの一つ[1]。
目次
- 1 起源
- 2 部位
- 3 検査
- 4 病理
- 5 治療
- 6 予後
- 7 参照
- 8 外部リンク
起源[編集]
消化管間葉系腫瘍(gastrointestinal mesenchymal tumor:GIMT)は大まかに、筋原性腫瘍、神経性腫瘍、そしてGISTを含むそれ以外の腫瘍に分類される。「それ以外の腫瘍」の中で、受容体型チロシンキナーゼの一種であるKIT蛋白(別名:幹細胞因子受容体)を合成する遺伝子 c-kitに変異があって過剰発現しているもの、あるいはそのような腫瘍と区別できないもの(例えば、KIT蛋白の存在は証明できないが、平滑筋や神経鞘への分化も証明できず、かつCD34(後述)等の特異的抗原が認められるもの。殆どの症例は、同じ受容体型チロシンキナーゼファミリーに属する「血小板由来成長因子受容体αサブタイプ」を合成する遺伝子 PDGFRAに変異がある)が、GISTと定義されている。
GISTの起源となる正常細胞としてはカハールの介在細胞(interstitial cells of Cajal:ICC)が有力視されている。ICCは消化管運動のペースメーカー細胞として機能しており、細胞膜を貫通するKIT蛋白という表面抗原を有している。この蛋白はc-kit遺伝子によりコードされ受容体型チロシンキナーゼとして機能する、先天的にKIT蛋白が欠如する個体は、ICCの欠損を来している。
部位[編集]
多くは胃に発生し、胃癌との鑑別を必要とする。食道ではほとんど認めない。
検査[編集]
- GISTの多くは正常粘膜に覆われており、粘膜下腫瘍(submucosal tumor:SMT)として発見される。そのため通常の生検では粘膜表層しか組織採取することが出来ないため、超音波内視鏡下でより深く穿刺(EUS-FNA)することで評価される。腫瘍が増大し潰瘍形成して腫瘍が消化管腔に露出していれば一般的な生検での評価も可能である。
- 腫瘍径の計測などに用いられる。
病理[編集]
免疫染色を行ってKIT蛋白、およびCD34(血管内皮や幼弱な造血幹細胞と共通する表面抗原)の存在を確認することにより、平滑筋組織や末梢神経由来の腫瘍と鑑別する。なお、消化管筋層内にある正常細胞の中でCD34とKITの両方を発現している細胞は、ICCだけである。
治療[編集]
外科的手術[編集]
切除可能であれば外科治療が第一選択とされる。
化学療法[編集]
切除困難症例に対して、または術後化学療法としては、チロシンキナーゼ阻害剤であるイマチニブ(imatinib、商品名:グリベック®)が投与される。イマチニブによるKIT蛋白の阻害によりGISTの増殖が抑制される。イマチニブに抵抗性が見られた場合、チロシンキナーゼ阻害剤のスニチニブ(商品名:スーテントカプセル12.5mg®)が使用または、イマニチブが増量される。イマチニブやスニチニブに耐性を示した場合などは、経口マルチキナーゼ阻害剤としてレゴラフェニブ(regorafenib、商品名:スチバーガ錠・STIVARGA)[2][3]が使用される。
予後[編集]
増殖形態や細胞分裂数、細胞異型などが他の種類のGIMTなら良性に相当する程度のものであっても、ときに遠隔転移を来すことから、臨床的には低悪性度の腫瘍として扱われる。稀に、明らかに肉腫としての形態を示すものもあり、これは高悪性度の腫瘍として振舞う。
参照[編集]
- ^ 日本癌治療学会『GIST診療ガイドライン』2010年11月(第2版補訂版)
- ^ バイエル薬品株式会社 2012年9月27日広報 [1]
- ^ 2013/03/25 バイエルヘルスケア 「経口マルチキナーゼ阻害剤「スチバーガ®錠」の製造販売承認を取得」[2]
外部リンク[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 消化管間質腫瘍のバイオマーカー (特集 抗癌剤とバイオマーカー--個別化医療を目指して)
- GIST(消化管間質腫瘍)化学療法と看護のポイント (主なレジメン26の治療・看護スケジュール表つき 消化器がん化学療法看護のポイント) -- (レジメン別にわかるがん化学療法を受ける患者の看護のポイント)
- 消化管間質腫瘍 (分子標的治療薬--最新の選び方・使い方) -- (臓器別にみる がん分子標的治療薬の使い方--重要な臨床試験成績を紹介しながら)
- GIST診療ガイドライン--第2版補訂版に関して (特集 最新の診療ガイドラインの実地診療応用への手引き)
Related Links
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★リンクテーブル★
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nib
[★]
- 同
- KIT kit c-kit receptor for stem cell factor
- 関
- 消化管間質腫瘍 GIST
概念
- 造血幹細胞が有する。
- チロシンキナーゼの受容体をコードしている(BPT.625)。大部分のGISTではc-KITに変異が生じている(BPT.625) ← 治療薬:イマチニブ(慢性骨髄性白血病に使われる)
- 分子量145kDaの前がん遺伝子c-kitの産物
- クラスIIIレセプタ型チロシンキナーゼ・ファミリーに属する
発現細胞
- hematopoietic progenitors (IMM.790)
- ごく少数の正常骨髄細胞に発現。発現している骨髄細胞はCD34を発現している
- 肥満細胞(1)
機能
- stem-cell factor receptor(SCF受容体 SCF receptor)
参考
- http://www.bc-cytometry.com/Data/db_search/CD117.htm
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- 英
- desmin
- 関
臨床関連
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消化管間質腫瘍 gastrointestinal stromal tumors
[★]
消化管間質腫瘍 GIST
[★]
- 英
- tumor
- 同
- 新生物 neoplasm new growth NG
- 関
分類(EPT.65)
悪性度
細胞と間質の割合
発生学的由来
組織学的分類
上皮性腫瘍
良性腫瘍
悪性腫瘍
非上皮性腫瘍
良性腫瘍
悪性腫瘍
-
臓器別分類
外陰部(女性)
子宮
卵巣
- 表層上皮性・間質性腫瘍 Surface epithelial-stromal tumors
- 性索間質性腫瘍 Sex cord/stromal tumors
- 胚細胞腫瘍 Germ cell tumors
腫瘍と関連する疾患 first aid step1 2006 p.294
[★]
- 英
- gastrointestinal tract, GI tract
- 英
- alimentary tract
- 関
- 消化器系
- 以下の総称:食道、胃、小腸、大腸
消化管の構造
運動
- 蠕動運動:食塊を肛門側に1cm/sで送り出す:胃・食道・小腸・近位結腸・遠位結腸・直腸
- 分節運動:分節を作ってくびれて食塊を混和:小腸・近位結腸
- 振子運動:縦走筋の収縮により腸管を縦方向に収縮させる:小腸・近位結腸・(遠位結腸・直腸)
[★]
- 英
- interstitium, interstitial tissue, stroma
- 関
- 細胞内液、細胞外液