- 英
- febrile reaction, thermal response
- 関
- 発熱
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/26 04:47:24」(JST)
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発熱反応(はつねつはんのう、英語:exothermic reaction)とは、エネルギーを系外へ熱などとして放出する化学反応のこと。広義には相転移、溶解、混合等の物理変化も含める。放出するエネルギーは熱だけでなく、光、電気などの形をとる場合もある。対義語は吸熱反応。発エルゴン反応はギブズエネルギーを放出する反応のことであり、発熱反応とは別概念(これらの関係は後述)。
原因
反応または物理変化に伴う熱の出入りは、それを構成する各段階での熱の出入りを合わせたものである。相転移での熱の放出は主として、ある程度自由に運動していた分子、原子、イオンなどが、分子間力、水素結合やイオン結合によって束縛され、余分な運動エネルギーが熱となることによる。また溶媒に溶質が溶解する場合には一般に溶媒和により熱が発生する。特に水を溶媒とする場合(水和)には熱量が大きく、溶解熱は水和熱による部分が多い。発熱化学反応では、分子を構成する共有結合あるいは電子状態(酸化・還元)などの形で蓄えられていたエネルギーが放出され、また場合により上記のような物理変化に伴う熱の出入りが合算され、全体として発熱となる。
熱力学
反応の進む方向は反応および環境条件の熱力学的性質により決まる。熱を Q と表記し、系外から系内へ熱が移動する場合を正とすれば、発熱反応はQ < 0と表される(反応熱は -Q である)。定圧過程であれば熱はエンタルピーHの変化と等しいので、∆H < 0となる。熱が移動しない(断熱過程)ようにすると、発熱反応により系の温度は上昇する。
定圧過程ではギブズエネルギーG(定積過程ではヘルムホルツエネルギーF)が減少する過程(これを発エルゴン反応という)は単独で自発的に進む。定温過程では∆G = ∆H - T∆Sなので、発熱反応は普通、発エルゴン反応でもある。発熱化学反応は比較的低温で進行するものが多い(特に触媒がある場合)。燃焼反応のように活性化エネルギーとして加熱を要するものもあるが、一旦反応が開始すれば発熱するため自発的に進行する。
例
- 化学反応
- 燃焼、金属や有機物の酸化、その他の反応(燃焼のほか、鉄の酸化や生石灰の加水による熱が利用されている)
- 化学発光(エネルギーは専ら光として放出される)
- 電池の放電(電気エネルギーになる)
- 酸とアルカリの中和
- 物理変化
- 強酸・強アルカリの水との混合・溶解
- 水とエタノールとの混合
- 水蒸気の凝縮、水の凍結
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Japanese Journal
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- 日経エレクトロニクス (1125), 82-86, 2014-01-06
- … SiC合成は発熱反応であるため、成長を維持するためには成長した結晶を通して種結晶側に熱輸送し、冷却する必要がある。 …
- NAID 40019929752
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- 大榮 薫,大島 達也,馬場 由成
- 化学工学論文集 40(2), 90-97, 2014
- … .As(V)は低pHで高い吸着量を示し,pHの上昇に伴い吸着量は低下した.高pH領域ではイオン強度の増加による吸着率の増加が示され,As(V)の吸着後,等電点は低pH側へ大きくシフトした.As(V)の吸着は発熱反応および正のエントロピー変化を示し,内圏錯体と外圏錯体の形成反応による吸着機構が考えられる.As(III)およびAs(V)の吸着速度解析の結果,As(III)およびAs(V)の吸着は粒内拡散が律速段階である …
- NAID 130003392462
- 「温度と熱」の科学的定義に基づいた中学校理科単元「化学変化と熱」における授業実践
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★リンクテーブル★
[★]
- 関
- exothermic reaction
[★]
- 関
- febrile reaction
[★]
- 英
- pyrexia
- 同
- 熱 fever, thermogenesis
- 関
- 熱型、≠高体温(体温調節機構の破綻による)、不明熱
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
概念
分類
- 微熱:37.5℃以上 37.0~37.9℃(YN.)
- 発熱:38.0℃以上
- ジェネラリスト診療が上手になる本 p.9
- 37.1~38.0℃:微熱
- 38.1~38.5℃:軽度発熱
- 38.6~39.0℃:中等度発熱
- 39.1℃~:高熱
小児
病態生理
- 発熱サイトカイン(IL-1, TNF)が視床下部に作用してPGE2の産生を亢進し、PGE2により体温調節中枢を司る細胞内のcAMP濃度が上昇することでの体温セットポイントがあがる。
熱源の精査
- 咽頭、肺、胆道系、泌尿器系、皮膚・軟部組織(蜂窩織炎、褥瘡)
疾患と発熱
膠原病と発熱
発熱40℃(PMID 8107744)
発熱の後に関節炎(PMID 8107744)
原因不明の熱の鑑別
- 感染症
- 腫瘍
- 膠原病
- 薬剤熱 → 比較的元気、比較的徐脈、比較的CRP
- 体温1℃上昇に付き心拍数20上がる。これ以上の上昇が見られる場合、敗血症を疑う。 ← 1℃に付き10上がるという資料もあり(比較的徐脈)
発熱を伴う内科的緊急疾患
- 内科レジデントの鉄則 第2版 p.6
院内における発熱の鑑別疾患
- 感染性 :肺、泌尿器、褥瘡、クロストリジウム・ディフィシル感染症、カテーテル関連感染症
- 非感染性:薬剤熱、偽痛風、深部静脈血栓症
小児科における発熱の原因
| 年齢
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原因
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| 乳児(生後3ヶ月未満)
|
敗血症、細菌性髄膜炎、尿路感染症、肺炎、B群溶連菌感染、グラム陰性桿菌
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| 乳児(生後3ヶ月以降)
|
ウィルス感染(突発性発疹などの発疹性疾患)、中耳炎、尿路感染症、消化器・呼吸器疾患、川崎病
|
| 幼児、学童期
|
溶連菌感染症、伝染性単核球症、膠原病、factitious fever(詐病)、学校での感染症の流行
|
- 乳児における中耳炎、尿路感染症は症状が発熱であることが多く原因が追及しづらい。鼓膜を観察したり、尿の培養をすることが重要かもしれない。
小児における発熱
- SPE.63
新生児・乳児における発熱
see also step beyond resident 2 救急で必ず出会う疾患編 p.20
- 3ヶ月未満は免疫力が弱く重症細菌感染症にかかりやすい。
- 生後 :対処
- 0-1ヶ月 :入院。血液検査・各種培養検査を。
- 2-3ヶ月 :外来で小児科医が診察し、血液検査で細菌感染が疑われれば入院
- 4-6ヶ月 :外来で小児科医が診察し、発熱以外に所見がなければ、十分な水分摂取を指示し、翌日再診を。
- 6ヶ月以降:食欲・機嫌がよければ、翌日再診を。
漢方医学
[show details]
- 臨床医の漢方治療指針より
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実熱
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虚熱
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| 発病
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急速に発病
|
緩徐に発病
|
| 症状
|
悪寒、高熱 顔面紅潮 苦痛あり、四肢運動多 声大きく明瞭 口渇強い 便秘 色調濃い尿
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軽度悪寒、熱覚 顔面蒼白 苦痛少なく、静かに臥床 声小さい 口渇少ない 軟便、下痢 薄い色調の尿
|
| 脈
|
早く大きく、緊張
|
小さく早く、緊張なし
|
| 舌苔
|
厚くて乾燥、白~黄~褐色
|
薄くて白い、無苔、鏡面舌
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| その他
|
頭痛、関節痛、無汗~発汗
|
倦怠感、眩暈感、盗汗
|
| 実熱
|
麻黄湯
|
悪寒、発熱、頭痛、関節痛
|
| 葛根湯
|
悪寒、発熱、頭痛、肩背部のこり
|
| 小柴胡湯
|
午後からの発熱、食欲不振、口の苦み
|
| 柴胡桂枝湯
|
詳細孤島の症状、関節痛、腹痛
|
| 大柴胡湯
|
胆嚢炎、便秘
|
| 柴陥湯
|
詳細孤島の症状、咳嗽、胸痛
|
| 黄芩湯
|
発熱、腹痛、下痢
|
| 虚熱
|
桂枝湯
|
発熱、軽度の頭痛、発汗
|
| 桂麻各半湯
|
発熱、発疹
|
| 参蘇飲
|
発熱、食欲不振、咳嗽、あつがる
|
| 柴胡桂枝乾姜湯
|
微熱、上半身の自汗、盗汗、食欲不振、背部の冷汗
|
| 竹じょ温胆湯
|
発熱、咳嗽、不眠
|
| 補中益気湯
|
微熱、倦怠感、食欲不振、盗汗
|
| 滋陰降火湯
|
微熱、下半身の脱力感、盗汗、咳嗽
|
| 滋陰至宝湯
|
微熱、倦怠感、食欲不振、精神不安定状態
|
| 真武湯
|
陰病、微熱、食欲不振、倦怠感、いつも寝ている
|
| 麻黄細辛附子湯
|
陰病、微熱、寒がる
|
[★]
- 英
- (生物)response、(化学)reaction、respond、react、responsive
- 関
- 応答、応答性、反応性、返答