- 英
- tricuspid valve (Z), TV
- ラ
- valva tricuspidalis
- 同
- 右房室弁 right atrioventricular valve valva atrioventricularis dextra
- 関
- 房室弁
臨床関連
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
WordNet
- having three cusps or points (especially a molar tooth); "tricuspid molar"; "tricuspid valve" (同)tricuspidate
PrepTutorEJDIC
- (歯が)三尖の / (歯の)三尖頭
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/02/29 15:35:53」(JST)
[Wiki ja表示]
三尖弁 |
ヒトの心臓の構造
左下に三尖弁が示されている
|
ラテン語 |
valva atrioventricularis
dextra, valvula tricuspidalis |
英語 |
Tricuspid valve |
三尖弁(さんせんべん、英: tricuspid valve、羅: valva tricuspidalis)は、心臓の右心房と右心室の間にある弁。右房室弁ともいう。
目次
- 1 機能
- 2 構造
- 3 三尖弁の疾患
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
機能
三尖弁は、右心房が収縮すると同時に開いて右心室へと血液を送り込み、また右心室が収縮すると同時に閉じて右心房へ血液が逆流しないように働いている。
構造
三尖弁は、前尖、中隔尖、後尖と呼ばれる三つの弁尖から成っている。弁の先端は右心室側にあり、先端からヒモ状の腱索が出て心室壁の乳頭筋と繋がっている。弁は右心室側に開くが、閉じる際には弁が右心房側に反転しないように乳頭筋が伸縮し、腱索の緊張を起こす。
三尖弁の疾患
関連項目
外部リンク
循環器系の正常構造・生理 |
|
心臓 |
肉眼解剖
|
基本構造
|
左心
|
左心房 - 僧帽弁 - 左心室 - 大動脈弁
|
|
右心
|
右心房 - 三尖弁 - 右心室 - 肺動脈弁
|
|
心房中隔 - 心室中隔 - 卵円窩 - - 乳頭筋 - 腱索
|
|
|
冠動脈系
|
バルサルバ洞 - 冠動脈 - 右冠動脈 - 左冠動脈前下行枝 - 左冠動脈回旋枝
|
|
刺激伝導系
|
洞結節 - 房室結節 - ヒス束 - プルキンエ線維
|
|
|
顕微解剖
|
心内膜 | 心筋 | 介在板 | ギャップ結合 | 心膜
|
|
生理学
|
電気
|
心電図 | P波 | PQ時間
|
|
物理
|
心雑音 | 心拍数 | 心拍出量 | 心係数 | ベインブリッジ反射 | スターリングの法則 | 血圧反射機能
|
|
|
生化学
|
ANP | BNP | エンドセリン | 昇圧剤 | 高血圧治療薬 | アドレナリン作動薬
|
|
|
血管 |
肉眼解剖
|
動脈系
|
大動脈
|
上行大動脈 - 大動脈弓 - 胸大動脈 - 下行大動脈 - 腹部大動脈 - 総腸骨動脈
|
|
頭頸部の動脈 |
|
総頸 |
外頸
|
上甲状腺
|
|
|
上行咽頭
|
|
|
舌
|
|
|
顔面
|
|
|
後頭
|
|
|
後耳介
|
|
|
浅側頭
|
|
|
顎
|
- 1st part: 前鼓室
- 深耳介
- 中硬膜
- 副硬膜
- 下歯槽
- 3rd part: 後上歯槽
- 眼窩下
- 下行口蓋
- 翼突管
- 蝶口蓋
|
|
|
内頸
|
頸部
|
|
|
錐体部
|
|
|
海綿静脈洞部/
眼
|
|
|
大脳動脈輪
|
- 前大脳
- 中大脳
- 前外側視床線条体
- 眼窩前頭
- 前頭前
- 上皮質枝
- 下皮質枝
- 前側頭葉
- 後交通
- 前脈絡叢
|
|
|
|
鎖骨下 |
|
|
|
上肢
|
鎖骨下動脈 - 腋窩動脈 - 上腕動脈 - 浅掌動脈弓 - 深掌動脈弓
|
|
胸部
|
胸部大動脈 - 食道動脈 - 肋間動脈 - 上横隔動脈 - 気管支動脈
|
|
腹部
|
腹部大動脈 - 下横隔動脈 - 腹腔動脈 - 上腸間膜動脈 - 腎動脈 - 下腸間膜動脈 - 腰動脈
|
|
下肢
|
外腸骨動脈 - 大腿動脈 - 膝窩動脈 - 前脛骨動脈 - 後脛骨動脈 - 腓骨動脈 - 足背動脈 - 弓状動脈
|
|
|
静脈系
|
大静脈
|
上大静脈系
|
腕頭静脈 - 鎖骨下静脈 - 静脈角 - 内頸静脈
|
|
下大静脈系
|
総腸骨静脈 - 外腸骨静脈 - 大腿静脈
|
|
|
頭頸部の静脈・静脈洞 |
|
外頸 |
下顎後: 顎 · 浅側頭 (前耳介)
後耳介
頸横 - 肩甲上 - 前頸 (頸静脈弓)
|
|
内頸 |
板間/脳
|
大脳: 上大脳 · 浅中大脳 · 下大脳 · 大大脳 · 内大脳 (脳底, 上視床線条体)
小脳: 上小脳 · 下小脳
静脈洞交会: 上矢状 · 直 (下矢状) · 後頭
海綿: 蝶形骨頭頂 · 海綿間
上眼 (篩骨, 網膜中心, 鼻前頭) · 下眼 · 渦
内頸: S状: 横 (側頭錐体鱗部) · 上錐体
下錐体 (脳底静脈叢, 内耳) · 顆導出
|
|
その他
|
総顔面 · 顔面 (前頭葉, 眼窩上, 眼角, 上唇, 下唇, 深顔面) · 翼突筋
舌 (舌背, 舌深, 舌下) · 咽頭 · 甲状腺 (上甲状腺/上喉頭, 中甲状腺)
|
|
|
椎骨静脈 |
後頭葉 (後頭導出) · 後頭下
深頸
|
|
腕頭 |
下甲状腺 (下喉頭) - 胸腺
|
|
|
上肢
|
上腕静脈 - 橈側皮静脈 - 尺側皮静脈 - 前腕正中皮静脈 - 橈骨静脈 - 尺骨静脈
|
|
胸部
|
奇静脈 - 半奇静脈 - 副半奇静脈 - 気管支静脈
|
|
腹部
|
肝静脈 - 腎静脈
|
|
下肢
|
大伏在静脈 - 膝窩静脈 - 小伏在静脈 - 前脛骨静脈 - 後脛骨静脈 - 足背静脈弓
|
|
|
肺循環系
|
肺動脈 - 肺静脈
|
|
肝循環系
|
肝門脈 - 下垂体門脈
|
|
腎循環
|
腎動脈 - 輸入細動脈 - 糸球体 - 輸出細動脈 - 腎静脈
|
|
|
顕微解剖
|
血管内皮
|
|
生理学
|
圧受容器 | 頚動脈洞反射 | 脈波伝播速度 | 傍糸球体装置
|
|
生化学
|
レニン-アンジオテンシン系 | 血管内皮細胞増殖因子 | 内皮由来弛緩因子
|
|
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 高度縦隔偏位を伴った左肺全摘術後症例に対する僧帽弁置換術
- 内田 徹郎,皆川 忠徳,金 哲樹,前川 慶之,水本 雅弘,山下 淳,中村 健,吉村 幸浩,貞弘 光章
- 山形大学紀要. 医学 : 山形医学 31(1), 9-12, 2013-02-15
- … 呼吸困難と動悸を認め、僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症および心房細動と診断された。 … 大腿動静脈と上大静脈から体外循環を確立し、経心房中隔アプローチで僧帽弁置換術と三尖弁形成術を施行した。 …
- NAID 110009552265
- 症例報告 ペースメーカーリードによる三尖弁穿孔の1治療経験
- 槇田 俊生,川島 理,阿部 秀樹
- 日本心臓病学会誌 : Journal of cardiology. Japanese edition 7(3), 206-212, 2012-10
- NAID 40019462739
Related Links
- 概要 三尖弁とは、心臓の4つの部屋のうち右心房と右心室の間にある弁です。血液が全身→右心房→(三尖弁)→右心室→肺→左心房→左心室→全身と循環する中で、三尖弁は右心室から肺に血液が送り出される際、右心房に血液が ...
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 三尖弁の用語解説 - 心臓内の弁。右心房と右心室の間にある房室弁をいう。この弁膜は前尖,後尖,内側尖 (中隔尖) の3弁から成り,それぞれ腱索によって乳頭筋に連なって,血液の逆流を防止 ...
- 三尖弁逆流(三尖弁閉鎖不全)は、右心室が収縮するたびに三尖弁から血液が漏出(逆流)する状態です。 ... 医師は診察所見から三尖弁逆流を疑い、心エコー検査を実施して診断を確定します。
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109B031]←[国試_109]→[109B033]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106B012]←[国試_106]→[106B014]
[★]
- (1) A群溶連菌感染が原因となる。
- (2) 弁膜症は三尖弁に好発する。
- (3) 心電図でQT時間の延長がみられる。
- (4) CRPは高値となる。
- (5) ASOは高値となる。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096H062]←[国試_096]→[096H064]
[★]
- 弁が閉鎖している状態で最も高い圧を受けるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096G036]←[国試_096]→[096G038]
[★]
- 英
- rheumatic fever, RF
- 同
- 急性関節リウマチ
- 関
- [[]]
- http://mymed.jp/di/ucm.html?PHPSESSID=2cc03d17984266cc113974b772d3934f
概念
病因
- A群β溶連菌の急性咽頭炎後 → (3-4週潜伏期) → A群β溶連菌との交差抗原性(M蛋白、多糖体 VS 心内膜、血管内皮細胞、脳細胞) ← II型アレルギーの機序によると考えられている
疫学
- 日本:著しく減少したが。開発途上国:主なリウマチ性疾患
- 5-15歳に好発。学童期に多い
病理
症状
- Jonesは森(心炎)林(輪状紅斑)で大きな(四肢の大関節から始まる)ブ(舞踏病)タ(多発性関節炎)に引っかけ(皮下結節)られた
- pancarditis, arthritis, chorea minor, erythema marginatum, subcutaneous nodule: PACES
- 心筋炎 :房室伝導障害
- 心内膜炎:僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症
- 心膜炎 :→心膜摩擦音(friction rub)聴取、心嚢液貯留
シデナム舞踏病、皮下結節、有縁性紅斑を認める。
- http://www.aafp.org/afp//AFPprinter/20050515/1949.html
症候スペクトル
診断
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
主症状
|
心炎
|
多関節炎
|
小舞踏病
|
輪状紅斑
|
皮下結節
|
副症状
|
臨床症状
|
関節痛
|
発熟
|
リウマチ熱、 あるいはリウマチ性疾患の既往
|
|
検査査所見
|
急性期反応 ESR↑、CRP↑、WBC↑
|
PR時間↑
|
|
先行するA群レンサ球菌感染の証拠
|
(関連抗体の高値または上昇、咽頭培養陽性または迅速反応陽性)
|
- 診断:先行するレンサ球薗感染が証明され、かつ主症状2項目以上または主症状1項目+副症状2項目以上
検査
治療
- 溶連菌治療にペニシリン、リウマチ性炎症抑制にサリチル酸剤ないし副腎皮質ステロイド剤、心炎抑制に副腎皮質ステロイド剤を用いる。
- 〔治療〕 急性期は安静臥床としサリチル酸剤を用い、心炎合併時には副腎皮質ホルモン剤を併用する。
- また、A群溶連菌に対し十分量のペニシリンを用い、治癒後も再発を防ぐために長期間予防的化学療法を行う。
予後
予防
一次予防
- 抗菌薬による溶連菌性扁桃炎の治療(10日間のペニシリン内服)
- 心炎合併例ではステロイド
二次予防
- 再発予防、弁膜症重症化の予防
- 再発から5年間経口ペニシリンの内服
[★]
- 英
- tricuspid atresia TA
- 同
- 三尖弁閉鎖
- 関
- 先天性心疾患、三尖弁、単心室
まとめ
- 先天的に三尖弁が閉鎖している疾患であり、大血管転位の有無、肺動脈狭窄/閉塞などのバリエーションがあるが、共通して言えることは肺循環、体循環の血流が左心室のみから駆出されることにより、左室肥大、チアノーゼを呈する疾患ということである。治療は肺動脈血流量のコントロール(BAS/Blalock-Hanlon手術, PA banding)をした後に、根治的にFontan手術を行う。(YN.C-126 SSUR.372)
概念
- 心房心室中隔の整列異常により、三尖弁口が心室中隔により閉鎖されている先天性心疾患
病型
- a:VSD(-)、肺動脈閉鎖。RA→ASD→LA→LV→A.Aorta→arterial canal→PA。動静脈血混合。
- b:VSD(小)、肺動脈狭窄。RA→ASD→LA→LV→小さいVSD→狭窄したPA。動静脈血混合。肺動脈血流量が少ない。
- c:VSD(大)、肺動脈正常。
病態
- 肺血流減少群(肺動脈閉鎖あるいは狭窄合併例。Ia型、Ib型):生下時より高度チアノーゼ、体重増加不良、低酸素発作。
- 肺血流増加群(心室中隔欠損孔が大きく、肺動脈狭窄の合併はない。Ic型):軽度チアノーゼ。うっ血性心不全。
症状
検査
胸部単純X線写真
治療
- 心房間短絡狭小例:balloon atrio-septostomy(BAS)
予後
国試
[★]
- 英
- mitral valve (Z), MV
- 同
- 左房室弁 left atrioventricular valve, 二尖弁 bicuspid valve
- 関
- 三尖弁、僧帽弁閉鎖不全
- 左心房と左心室の間の弁
- 左心房と左心室の間の左房室口に存在する弁で、血液の左心室から左心房への逆流を防止する機能がある。
- 正常弁口面積 4cm2以上 ← 弁口面積<1.5cm2で僧帽弁狭窄症を発症
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
臨床関連
- 疾患
- 異常所見
- 僧帽弁収縮期異常後方運動(Mモードにおける拡張後期の僧帽弁の後方への偏位):僧帽弁逸脱症の所見とされたが非特異的である。
[★]
- 英
- tricuspid insufficiency tricuspid incompetence TI
- 同
- 三尖弁逆流症 tricuspid regurgitation TR 三尖弁逆流 tricuspid valve regurgitation
- 三尖弁閉鎖不全 三尖弁閉鎖不全症
- 関
- 三尖弁、先天性三尖弁閉鎖不全症
概念
- 三尖弁位で収縮期に右室から右房へ血液の逆流が生じる疾患。
病因
身体所見
[★]
- 英
- right atrial pressure, RAP
- 関
- 中心静脈圧、上大静脈圧
[★]
- 英
- tricuspid stenosis、tricuspid valve stenosis、TS
- 関
- 三尖弁狭窄症、三尖弁
[★]
- 英
- tricuspid valve prolapse、tricuspid prolapse
- 関
- 三尖弁逸脱症
[★]
- 英
- tricuspid annular plane systolic excursion TAPSE
[★]
- 英
- tricuspid valve replacement, TVR
[★]
- 同
- tricuspid annuloplasty, TAP