- 英
- serotonin syndrome
- 関
- セロトニン、セロトニン受容体
概念
- 抗うつ薬(特に SSRI と呼ばれる選択的セロトニン再取り込み阻害薬。≒セロトニン受容体作動薬)などのセロトニン系の薬物を服用中に出現する副作用
- 精神症状(不安、混乱する、いらいらする、興奮する、動き回るなど)
- 錐体外路症状(手足が勝手に動く、震える、体が固くなるなど)
- 自律神経症状(汗をかく、発熱、下痢、脈が速くなるなど)
- 服薬開始数時間以内に症状が表れることが多い
- 服薬を中止すれば24時間以内に症状は消失
- 「不安」、「混乱する」、「いらいらする」に加えて以下の症状がみられる場合に医療機関受診を推奨している(参考1)
- 「興奮する」、「動き回る」、「手足が勝手に動く」、「眼が勝手に動く」、「震える」、「体が固くなる」、「汗をかく」、「発熱」、「下痢」、「脈が速くなる」
原因となりうる薬剤
トリプトファン、アンフェタミン、コカイン、MDMA、LSD、レボドパ、カルビドパ、トラマドール、ペンタゾシン、メペリジン、SSRI、SNRI、TCA、MAO阻害薬、リネゾリド、5-HT3阻害薬(オンダンセトロン、グラニセトロン)、メトクロプラミド(プリンペラン)、バルプロ酸、カルバマゼピン、シブトラミン(やせ薬)、シクロベンザプリン(中枢性筋弛緩)デキストロメルファン、(メジコン)、ブスピロン(5-HT1A阻害薬、抗不安薬)、トリプタン製剤、エルゴタミン、フェンタニル、リチウム
診断基準
- QJM. 2003 Sep;96(9):635-42
Hunter criteria
感度84%, 特異度97%
参考
- http://www.pmda.go.jp/files/000144659.pdf
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/02/17 20:44:42」(JST)
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セロトニン症候群(セロトニンしょうこうぐん)は脳内のセロトニン濃度が高すぎる事によって引き起こされる症状である。セロトニン症候群の症状は軽いものから、頭痛、めまい、嘔吐、昏睡、そして死亡である。
症状[編集]
症状は3つの主要な神経系に影響を与える。
体温の上昇、異常発汗、緊張、高血圧、心拍数の増加、吐き気、下痢
ミオクローヌス、筋強剛、振戦、反射亢進、緊張と緩和の繰り返し(例: あご。歯をがちがちさせる)
セロトニン症候群は通常、セロトニン作動系の薬品との相互作用によって発生する。
例として、
- モノアミン酸化酵素阻害剤とSSRI
- デキストロメトルファンとSSRIの組み合わせ
- SSRIの過量摂取
- SSRI/SNRIとトリプタン系薬剤(片頭痛治療薬)の併用
- セント・ジョーンズ・ワートの過量摂取[1]
などによって発生する。高齢者は特に注意を要する。
診断[編集]
診断は血液検査や画像診断によらず、身体所見と問診が主となる。Hunterのクライテリアが感度・特異度に優れておりしばしば用いられる。[2]
また、悪性症候群(NMS)との識別が重要である。
まず、セロトニン症候群はNMS発現の約9日に比べ、24時間以内と比較的速やかに発現する。
身体所見による判断時の特徴は、ミオクローヌスの有無である。
セロトニン症候群ではミオクローヌスが高頻度で起こるが、NMSでは起こりにくい。
治療[編集]
- 原因薬剤の特定、並びに投与中止。
- セロトニン拮抗薬であるシプロヘプタジン(ペリアクチン®)やβ遮断薬のプロプラノロール(インデラル®)を投与。
- その他の対症療法として、ミオクローヌスには抗てんかん薬のクロナゼパム(ランドセン®)を、強い興奮があれば鎮静作用と抗けいれん作用の強いフルニトラゼパムの静脈注射などを代わりにしても有効である。
引用・参照[編集]
- ^ セロトニン症候群 平成22年3月 厚生労働省
- ^ Dunkley EJ, Isbister GK, Sibbritt D, Dawson AH, Whyte IM. The Hunter Serotonin Toxicity Criteria: simple and accurate diagnostic decision rules for serotonin toxicity. QJM 2003;96:635-642.
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 症例 ミルナシプラン増量によってセロトニン症候群を生じた1例
- アマンタジンとフルボキサミンの併用により重篤化したと考えられたセロトニン症候群の症例(一般演題(口頭)15,薬物相互作用,Enjoy Pharmacists' Lifestyles)
- 小出 哲朗,岩本 卓也,田中 克浩,黒木 香行,村松 正俊,奥田 真弘,渡邊 啓子
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 21, 149, 2011-09-09
- NAID 110008909330
Related Links
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- duloxetine
- 化
- 塩酸デュロキセチン duloxetine hydrochloride
- 商
- サインバルタ Cymbalta, Yentreve
- 関
- 抗精神病薬、抗うつ薬、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 SNRI
特徴
構造
作用機序
薬理作用
抗菌スペクトル
動態
適応
- うつ病・うつ状態
- 下記疾患に伴う疼痛:糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症
用法・用量
- 通常、成人には1日1回朝食後、デュロキセチンとして40mgを経口投与する。投与は1日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量する。
- なお、効果不十分な場合には、1日60mgまで増量することができる。
- 減量する場合には1-2週で20mgずつ減量しする。20mgまで到達したら、隔日投与、2日おき投与、3日おき投与と投与間隔を長くしていく。離脱症状(身体症状:しびれ・耳鳴り・めまい・頭痛・吐き気・だるさ。精神症状:イライラ・ソワソワ感・不安・不眠。特徴的な症状:シャンピリ感・ビリビリする)に注意する。
注意
禁忌
- 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2. モノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者
- 3. 高度の肝障害のある患者[肝障害が悪化することがある。また、消失半減期が延長し、本剤の血中濃度が上昇することがある。
- 4. 高度の腎障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇することがある。
- 5. コントロール不良の閉塞隅角緑内障の患者[症状が悪化することがある。]
副作用
副作用等発現状況の概要
- うつ病・うつ状態の患者を対象とした国内臨床試験において、安全性評価対象例735例中、副作用(臨床検査値異常変動を含む)は663例(90.2%)に認められた。
- 主なものは、悪心269例(36.6%)、傾眠228例(31.0%)、口渇168例(22.9%)、頭痛154例(21.0%)、便秘102例(13.9%)、下痢87例(11.8%)、めまい80例(10.9%)、トリグリセリド上昇56例(7.6%)、腹部痛52例(7.0%)、ALT(GPT)上昇51例(6.9%)、不眠50例(6.8%)、倦怠感45例(6.1%)、AST(GOT)上昇38例(5.2%)、食欲減退38例(5.2%)であった。(承認時)
重大な副作用
- 不安、焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢、発熱、高血圧、固縮、頻脈、ミオクローヌス、自律神経不安定等があらわれることがある。セロトニン作用薬との併用時に発現する可能性が高くなるため、特に注意すること。異常が認められた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理と共に適切な処置を行うこと。
- 低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
- 痙攣、幻覚があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、総ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、肝炎、黄疸があらわれることがあるので、適宜肝機能検査を行うとともに、患者の症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は中止するなど適切な処置を行うこと。
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 呼吸困難、痙攣、血管浮腫、蕁麻疹等を伴うアナフィラキシー反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、高血圧又は心疾患のある患者においては血圧の推移等に十分注意しながら投与すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 尿閉があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、導尿を実施するなど適切な処置を行うこと。
添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1179052M1022_2_03/
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- serotonin, 5-HT, 5-hydroxytryptamine
- 関
- 神経伝達物質、セロトニン受容体、セロトニン作動性ニューロン、5-ヒドロキシインドール酢酸 5-HIAA
生合成
トリプトファン → 5-ヒドロキシトリプトファン
トリプトファン5-モノオキシゲナーゼ
OH
/\ /\/
-OOC-CH(NH3+)-CH2----|○| → -OOC-CH(NH3+)-CH2----| ○|
|| | | || | |
\ / \/ \ / \/
NH NH
+ +
テトラヒドロビオプテリン ジヒドロビオプテリン
+
O2
5-ヒドロキシトリプトファン → セロトニン
芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼ
OH
/\ /\/
-OOC-CH(NH3+)-CH2----|○ | → H2N-CH2-CH2----| ○|
|| | | || | |
\ / \/ \ /\/
NH NH
薬理学
セロトニン再取り込み阻害薬
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候