- 45歳の男性。一人暮し。4月のある月曜日の午後2時ころ、無断欠勤を心配した会社の同僚が訪問し、ベッドにうつ伏せで死亡しているのを発見した。
- 5年前に会社の定期健康診断で高血圧と尿糖とを指摘されたが放置していた。
- 発見の3時間後に行われた死体検案時の死体所見:身長180cm、体重86kg。暗紫赤色死斑が死体前面に高度に発現し、指圧で退色しない。背面は蒼白である。死体硬直は全身の諸関節に及んでいる。両眼は閉じ、角膜は中等度混濁し、左右同大の円形瞳孔を透見できる。直腸内温度は27℃(室温16℃)である。腹部に腐敗による変色はない。死体の外表に創傷を認めないが、口周囲に多量の吐物を認める。
- 推定死亡時刻として最も適切なのはどれか。
- a. 発見前日の午前11時ころ
- b. 発見前日の午後5時ころ
- c. 発見前日の午後11時ころ
- d. 発見日の午前5時ころ
- e. 発見日の午前11時ころ
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 30歳の女性。慢性腎不全に対して腎移植を行うことになり、移植前日から免疫抑制薬シクロスポリンが開始された。投与を継続していたところ、移植2日後に心電図でP波が消失し、QRS幅が0.14秒となった。
- 意識は清明。体温37.2℃。脈拍48/分、整。血圧120/80mmHg。血液所見:赤血球312万、Hb9.2g/dl、Ht30%、白血球8,800、血小板15万。血清生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素80mg/dl、クレアチニン7.5mg/dl、AST28単位(基準40以下)、ALT26単位(基準35以下)、CK35単位(基準10~40)。
- 可能性の高い電解質異常はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098I022]←[国試_098]→[098I024]
[★]
- 28歳の女性。突然の下腹部痛とそれに引き続く意識混濁のため、家族に付き添われ救急車で搬入された。意識は傾眠状態。36.0℃。脈拍136/分、微弱。収縮期血圧60mmHg。皮膚は蒼白で冷たく、腹部は膨隆している。尿の妊娠反応は陽性である。直ちに行うべき処置はどれか。
- a. 血管拡張薬の投与
- b. 止血薬の投与
- c. 利尿薬の投与
- d. 輸液
- e. 腹腔穿刺
[正答]
※国試ナビ4※ [098I024]←[国試_098]→[098I026]
[★]
- 英
- cadaveric cooling
- ラ
- algor mortis
- 同
- 死後体温降下
- 関
- 早期死体現象、死体現象
- 死体の直腸温:死後1-2時間は殆ど低下しない。10-12時間までは直線的かつ急激に低下。以降、気温とゆるかやに平衡に達する。(SLE.265)
- 1時点測定法:死後10時間までは1時間あたり1度低下、10-20時間までは0.5時間低下するとして推定。夏:1.4倍、冬:0.7倍、太った人:1.2倍、やせた人:0.8倍。(SLE.266)
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