心原性脳塞栓
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Japanese Journal
- 専門医部会 日本発臨床研究の紹介と反省点を語る RE-LY試験
- 頭蓋内出血を激減させる新規経口抗凝固薬の心原性脳塞栓症再発予防への期待 (特集 心房細動の脳梗塞予防 : 心と脳からの新たなる展開)
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- 心原性塞栓症は、心臓あるいは頸動脈などの太い血管でできた血栓(血の塊)が、ある日突然、血液の流れに乗って脳に ...
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- 75歳の女性。自宅で昼食の準備中、突然ポーッとし、左口角からよだれを垂らし左半身に力が入らず立っていられなくなったため、救急車で搬送された。意識は清明。身長156cm、体重62kg、体温36.2℃。呼吸数18/分。脈拍104/分、不整。血圧180/100 mmHg。皮膚色は正常で、貧血と黄疸とはない。胸部にラ音を聴取しない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。顔面を含む左片麻痺、左半側空間失認および病態失認を認める。血液所見:赤血球450万、Hb12.2g/dl、血球6,000、血小板21万。血清生化学所見:総蛋白6.2g/dl、アルブミン4.2g/dl、尿素窒素16mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、総コレステロール160 mg/dl、トリグリセライド100mg/dl、AST25単位、ALT21単位、Na138mEq/l、K4.0mEq/l。心電図で心房細動を認める。頭部単純CTで明らかな異常を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [099A042]←[国試_099]→[099A044]
[★]
- 70歳の男性。急に右上下肢が勤かなくなったため、発症から1時間後に搬入された。意識レベルはJCS I-2。全失語と右片麻痺とがみられる。脈拍88/分、不整。血圧152/94mmHg。既往歴に高血圧と心房細動とがある。頭部MRIの拡散強調像(別冊No.23A)と頭部MRA(別冊No.23B)とを別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A059]←[国試_105]→[105B001]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099E024]←[国試_099]→[099E026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109D006]←[国試_109]→[109D008]
[★]
- 英
- atrial fibrillation, AF, AFIB
- 関
- 心房粗動、心室細動
定義
- 心房細動は心房が高頻度に、しかも同期せずに興奮する状態である。その結果、心房は心室に血液を送るための律動的な収縮を行えなくなり、また心室の興奮も不規則となる。 (参考2)
分類
- 参考2
- 基礎心疾患を認めず,高血圧もない症例に出現した心房細動
完全房室ブロックを伴う心房細動(EAB 135)
原因
心房細動を合併しやすい病態
- 医学大事典
- 虚血性心疾患、高血圧症、リウマチ性心疾患、心筋症、呼吸器疾患、甲状腺機能亢進症、高齢者心房中隔欠損症、WPW症候群など
- 心房負荷で僧帽弁狭窄症を来しやすい
甲状腺機能亢進症
危険因子 QB.C-410
- 高齢者(65歳以上)
- 脳卒中の既往
- 高血圧
- 心不全
- 心房・心室拡大
症状
- 頻拍に因る:動悸、胸部圧迫感
- 拍出量低下による:(器質的心疾患のある場合)心不全
- 心房収縮低下による:心房内血栓形成 → 血栓塞栓症
- 血栓塞栓症は心房細動の時と心房細動から洞調律に復帰させるときに起こりやすい。
心電図
- 着目する誘導:P波 = II誘導、f波 = V1誘導
- 1. f波の出現(400-700/分(EAB.160), 350-600/分(PHD.295))←多数興奮旋回 multiple reentry
- 2. P波の欠如
- 3. RR間隔が不整 ← f波が時々心室に伝わるため
- 絶対性不整脈
[show details]
治療
QB.C-410
- 血行動態が不安定:電気的除細動
- 血行動態が安定 :2-3週間抗凝固療法を行ってから薬物的な除細動Class Ia(APD↑), Class Ic(APD±)
- 48-72時間以内に新規発症した心房細動では抗凝固療法不要
- 経食道心エコーにより左房内血栓を認めなければ、除細動施行。
- 慢性経過(6ヶ月程度)した慢性心房細動では除細動を行っても再発する率が高いので、除細動の適応にはならない????
概要
- 薬物療法と抗凝固療法を施行する
- electrical direct-current cardioversionによる洞調律の回復は、頻脈の時にすべき(心房の興奮が心室に伝導しているとき)
- カテーテルアブレーションは症状があって、かつ他の内科的治療法が奏効しない特に行う
- 外科治療はMaze手術がある
薬物治療
- 心室への興奮の伝達を抑制:Class II, class IV, or digitalis
- 除細動 :Class Ia(APD↑), Class Ic(APD±), Class III
薬物治療 (不整脈薬物治療に関するガイドライン Guidelines for Drug Treatment of Arrhythmias (JCS 2004))
抗凝固療法
- ワーファリンはINR 1.6-2.5に調節。欧米では2.0-3.0。 (QB.C347)日本人ではPT-INRを1.5-2.0に設定。 治療域が狭く個人差が大きいのでPT-INRをモニターする。
- C cardiac failure
- H hypertension
- A age >75yr
- D disbites mellitus
- S2 prior stroke or TIA
- 0 LOW: aspirin 81-325 mg PO dialy
- 1 MODERATE: aspirin or warfarin
- 2 MODERATE: previous CVA/TIA/embolism? YES: warfarin/NO: aspirin or warfarin
- 3-6 HIGH: warfarin
外科的療法 (NSU.440)
- 再発性の発作性心房細動で患者の社会生活に障害が生じているもの
- 塞栓症の既往のある心房細動
- 冠状動脈疾患、僧帽弁膜症、心房中隔欠損症などのため手術を受ける症例で、発作性あるいは慢性心房細動を有する症例
- 右心房、心房中隔、左心房に切り込みを入れ一方向性の伝導しか起こらなくする。
- Coxが創案し、手術法はMazeIII法と呼ばれる。
心房細動の存在により面倒くさくなること
参考
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
- 2. 不整脈薬物治療に関するガイドライン Guidelines for Drug Treatment of Arrhythmias (JCS 2004)
国試
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- 英
- sick sinus syndrome, SSS
- 同
- 洞機能不全症候群、洞結節機能不全症候群
- 関
- 洞停止。洞機能不全、洞機能不全症候群
概念
分類
- ECGP.283
- 1. 洞徐脈:原因がない持続性洞徐脈。50/分以下。
- 2. 洞停止(PP間隔が元のPP間隔の整数倍にならない。一般的には2秒以上)または洞房ブロック(PP間隔が元のPP間隔の整数倍になる)が存在する。
- 3. 徐脈頻脈症候群:I型/II型の徐脈性不整脈を呈し、かつ少なくとも1回の発作性上室性頻拍or心房細動をきたしたもの
原因
- 1. 加齢
- 2. 薬剤性:抗不整脈薬、β遮断薬、Ca拮抗薬、ジギタリス、モルヒネなど
- 3. 基礎疾患:高カリウム血症、甲状腺機能低下症、神経調節性(頸動脈症候群、血管迷走神経反射、排尿後失神)、脳圧亢進(Cushing現象)
症状
合併症
検査
治療
- 脳虚血症状や心不全症状が無い場合には経過観察となるが、症状がある場合には治療適応となる。
- 薬剤性や基礎疾患に対する介入を試みる。
- 急性期の薬物療法:アトロピン、イソプロテレノール
- 急性期の対症療法:一次ペーシング
- ペースメーカー埋め込み
- 適応:
- 洞停止が5秒以上 or 徐脈頻脈症候群 (IMD)
- 有症状で心拍数≦40 or 最大RR感覚が3秒以上 (YN.C-40)
国試
[★]
- 英
- valvular heart disease
- 同
- 弁膜性心疾患、弁膜症
- 関
ガイドライン
- 弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2007年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_matsuda_h.pdf
[★]
- 英
- cerebral stroke, cerebral apoplexy,stroke
- ラ
- apoplexia cerebri
- 関
- 卒中、脳血管障害 cerebrovascular disorders, cerebrovascular diseases
概念
- 突発的に出現する精神症状・神経症状であり、脳血管の病的状態に起因するもの
- 脳梗塞(血栓症、塞栓症)
- 脳出血(実質内の出血)、クモ膜下出血
疫学
- 参考1
- 死因:第3位
- 全国の寝たきり患者の原因疾患の第1位
- 病型別頻度:()
リスク因子
- 参考1
- 最大のリスク因子は高血圧
- 年齢、男性、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、心房細動、大量飲酒
参考
- http://www.jsts.gr.jp/jss08.html
-stroke
[★]
- 英
- cerebral embolism
- 同
- 脳塞栓
- 関
原因
[★]
- 英
- cerebral embolism, cerebral emboli, intracranial embolism, brain emboli
- 関
- 脳塞栓症、大脳塞栓症、頭蓋内塞栓症、頭蓋内塞栓
- →脳塞栓症
[★]
- 英
- embolism
- ラ
- embolia
- 同
- 塞栓形成 thrombus formation
- 関
- 塞栓、塞栓形成、塞栓術、塞栓療法、塞栓化
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- embolus, (pl.)emboli
- 関
- 塞栓症