- 英
- aprindine
- 化
- 塩酸アプリンジン aprindine hydrochloride
- 商
- アスペノン Aspenon、アプリトーン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/24 19:35:23」(JST)
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アプリンジン
|
IUPAC命名法による物質名 |
{3-[2,3-dihydro-1H-inden-2-yl(phenyl)amino]propyl}diethylamine |
臨床データ |
AHFS/Drugs.com |
International Drug Names |
法的規制 |
?
|
識別 |
CAS番号 |
37640-71-4 |
ATCコード |
C01BB04 |
PubChem |
CID 2218 |
DrugBank |
DB01429 |
ChemSpider |
2132 |
UNII |
5Y48085P9Q |
KEGG |
D02969 |
ChEMBL |
CHEMBL1213033 |
化学的データ |
化学式 |
C22H30N2 |
分子量 |
322.487 g/mol |
SMILES
- c1cccc3c1CC(N(c2ccccc2)CCCN(CC)CC)C3
|
InChI
-
InChI=1S/C22H30N2/c1-3-23(4-2)15-10-16-24(21-13-6-5-7-14-21)22-17-19-11-8-9-12-20(19)18-22/h5-9,11-14,22H,3-4,10,15-18H2,1-2H3
Key:NZLBHDRPUJLHCE-UHFFFAOYSA-N
|
アプリンジン(Aprindine)は、Ib群の抗不整脈薬である[1]。
ある研究では、ジゴキシンよりも大きく心房細動を遅らせることが示された[2]。
経口で投与することで効率的に作用する[3]。
出典
- ^ Sato R, Hisatome I, Tanaka Y, et al. (September 1991). "Aprindine blocks the sodium current in guinea-pig ventricular myocytes". Naunyn Schmiedebergs Arch. Pharmacol. 344 (3): 331–6. doi:10.1007/bf00183008. PMID 1660104.
- ^ Atarashi H, Inoue H, Fukunami M, Sugi K, Hamada C, Origasa H (June 2002). "Double-blind placebo-controlled trial of aprindine and digoxin for the prevention of symptomatic atrial fibrillation" ([リンク切れ]). Circ. J. 66 (6): 553–6. doi:10.1253/circj.66.553. PMID 12074271.
- ^ Reid PR, Greene HL, Varghese PJ (December 1977). "Suppression of refractory arrhythmias by aprindine in patients with the Wolff-Parkinson-White syndrome". Br Heart J 39 (12): 1353–60. doi:10.1136/hrt.39.12.1353. PMC 483421. PMID 603737.
Japanese Journal
- O5-03 ベプリジルの体内動態に及ぼすアプリンジンの影響(一般演題 口頭発表,薬物動態・TDM・投与設計,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- 心房細動のトータルマネジメント : リニューアル心房細動治療(薬物)ガイドライン Overview
- 小川 聡
- 心電図 = Electrocardiology 29(3), 257-260, 2009-06-04
- … 持治療ではI群薬のNaチャネル遮断薬5剤を第一選択としたが,使用実態と適応症を考慮し,ピルメノールを除外しプロパフェノンを新たに加えた.器質的病的心に伴うAFでは,III群薬以外にI群薬から唯一アプリンジンが入ったことが特徴である.現在開発中の心房特異的抗AF薬など新規薬剤の位置付けを含め,今後に残された課題も少なくないが,今回の新ガイドラインが実地臨床で十分に活用されることを願っている …
- NAID 10026293200
Related Links
- アスペノンとは?アプリンジンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 概説 脈のリズムを整えるお薬です。不整脈の治療に用います。 作用 不整脈は、脈拍をコントロールする ...
- アプリンジンは頻脈性不整脈に有効な抗不整脈剤で心室性だけではなく,心房性不整脈にも効果がある。他の薬剤に抵抗性の不整脈にも有効であり、心房細動に対しての有効度も高い。ただし徐脈タイプの不整脈には無効で ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アスペノン静注用100
組成
**成分・含量
- 1管(10mL)中,日局アプリンジン塩酸塩100mg含有
添加物
- ピロ亜硫酸ナトリウム7mg,乾燥亜硫酸ナトリウム3mg,塩化ナトリウム65mg,pH調整剤2成分適量
禁忌
- 重篤な刺激伝導障害(完全房室ブロック等)のある患者[刺激伝導障害を増悪させるおそれがある.]
- 重篤なうっ血性心不全の患者[心筋収縮力低下により,心不全を悪化させるおそれがある.]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]
効能または効果
頻脈性不整脈
- 本剤は必ず5%ブドウ糖液等で10倍に希釈し,血圧並びに心電図監視下に,通常,成人には希釈液として1回1.5〜2.0mL/kg(アプリンジン塩酸塩として1.5〜2.0mg/kg)を5〜10mL/分の速度で徐々に静脈内注射する.ただし,注入総量は希釈液として1回100mL(アプリンジン塩酸塩として100mg)までとする.
慎重投与
- 基礎心疾患(心筋梗塞,弁膜症,心筋症等)のある患者
- 軽度の刺激伝導障害(不完全房室ブロック,脚ブロック等)のある患者[刺激伝導障害を増悪させるおそれがある.]
- 著明な洞性徐脈の患者[徐脈を助長させるおそれがある.]
- 重篤な肝・腎機能障害のある患者[肝・腎機能障害を増悪させるおそれがある.また,アプリンジンは肝代謝型の薬剤であるため,肝機能障害のある患者では血中アプリンジン濃度が上昇するおそれがある.]
- 心不全の患者[心筋収縮力低下により,心不全を悪化させるおそれがある.]
- パーキンソン症候群の患者[パーキンソン様症状を増悪させるおそれがある.]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- 血清カリウム低下のある患者[QT延長,催不整脈(Torsades de pointes等)などを発現させるおそれがある.]
重大な副作用
痙攣(0.1%未満)
- 痙攣があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には,直ちに投与を中止し,ベンゾジアゼピン系薬剤の投与,人工呼吸,酸素吸入等必要に応じて適切な処置を行うこと.
催不整脈
- 心室頻拍(Torsades de pointesを含む)(0.2%未満)があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
肝機能障害(頻度不明),黄疸(0.1%未満)
- AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
薬効薬理
実験的不整脈に対する作用
- イヌの冠動脈二段結紮による実験的心筋梗塞時不整脈を,静脈内投与及び経口投与で抑制する.最小有効血漿中濃度は,クラスI群の抗不整脈薬の中で最も低値である22〜24).
- アドレナリン,ウアバイン,アコニチンにより惹起された実験的不整脈を抑制し,その効果はジソピラミド,メキシレチン,キニジン,リドカイン,プロカインアミドより優れている(イヌ,モルモット,マウス)1,22〜24).
電気生理学的作用
最大脱分極速度に対する作用
- イヌのプルキンエ線維及び心室筋の最大脱分極速度(Vmax)を用量依存性に抑制し15),モルモット心室筋Vmaxを刺激頻度依存性及び膜電位依存性に抑制する25,26).
ナトリウムチャネル遮断作用
- モルモットの心室乳頭筋のNaチャネルを活性化状態(AC)よりもむしろ不活性化状態(IC)でより強く抑制する27).
活動電位持続時間に対する作用
- イヌのプルキンエ線維の活動電位持続時間(APD)を用量依存性に短縮させ,心室筋のAPDをわずかに延長させる15).
有効不応期に対する作用
- ウシのプルキンエ線維の有効不応期(ERP)を短縮させるが,ERP/APD比を増大させ,心室筋のERPを延長させる28).
ペースメーカー活性に対する作用
- ウシのプルキンエ線維の低カリウム,ノルアドレナリンによる自発性拡張期脱分極を抑制する28).
心筋興奮伝導に対する作用
- ウサギ摘出心臓の心房−ヒス伝導時間(AH時間)及びヒス−心室伝導時間(HV時間)を延長させる29).
臨床電気生理学的作用
- 不整脈患者42例(14〜82歳)に本剤100mgを静脈内投与した場合,洞周期,最大洞自動能回復時間及び洞房伝導時間を変化させず,AH時間,HV時間を延長させ,また,心房筋,房室結節及び心室筋のERPを延長させる30).
心機能に対する作用
麻酔開胸犬
- ポンプとしての心機能抑制作用は,有効投与量(1.5〜4.5mg/kg)の範囲ではジソピラミドよりも弱い31).
心筋梗塞患者
- 心筋梗塞患者9例(49〜74歳)に本剤1.4〜2.1mg/kgを静脈内投与した場合,心係数の減少,肺毛細管圧及び中心静脈圧の上昇,末梢血管抵抗の増加がみられた11).
心機能低下例
- 中等症ないし重症の心不全患者10例(26〜80歳)に本剤100mgを静脈内投与した場合,血行動態への影響は少なかったが,個々の症例では,心拍出係数,心係数などの減少及び肺動脈拡張期圧の上昇がみられた32).
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- アプリンジン塩酸塩(Aprindine Hydrochloride)
化学名
- N-(2,3-Dihydro-1H-inden-2-yl)-N’,N’-diethyl-N-phenylpropane-1,3-diamine monohydrochloride
分子式
分子量
融点
性状
- 本品は白色〜微黄白色の結晶性の粉末であり,味は苦く,舌を麻ひする.
本品は水,メタノール又は酢酸(100)に極めて溶けやすく,エタノール(99.5)に溶けやすい.
本品は光によって徐々に褐色となる.
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- atrial fibrillation, AF, AFIB
- 関
- 心房粗動、心室細動
定義
- 心房細動は心房が高頻度に、しかも同期せずに興奮する状態である。その結果、心房は心室に血液を送るための律動的な収縮を行えなくなり、また心室の興奮も不規則となる。 (参考2)
分類
- 参考2
- 基礎心疾患を認めず,高血圧もない症例に出現した心房細動
完全房室ブロックを伴う心房細動(EAB 135)
原因
心房細動を合併しやすい病態
- 医学大事典
- 虚血性心疾患、高血圧症、リウマチ性心疾患、心筋症、呼吸器疾患、甲状腺機能亢進症、高齢者心房中隔欠損症、WPW症候群など
- 心房負荷で僧帽弁狭窄症を来しやすい
甲状腺機能亢進症
危険因子 QB.C-410
- 高齢者(65歳以上)
- 脳卒中の既往
- 高血圧
- 心不全
- 心房・心室拡大
症状
- 頻拍に因る:動悸、胸部圧迫感
- 拍出量低下による:(器質的心疾患のある場合)心不全
- 心房収縮低下による:心房内血栓形成 → 血栓塞栓症
- 血栓塞栓症は心房細動の時と心房細動から洞調律に復帰させるときに起こりやすい。
心電図
- 着目する誘導:P波 = II誘導、f波 = V1誘導
- 1. f波の出現(400-700/分(EAB.160), 350-600/分(PHD.295))←多数興奮旋回 multiple reentry
- 2. P波の欠如
- 3. RR間隔が不整 ← f波が時々心室に伝わるため
- 絶対性不整脈
[show details]
治療
QB.C-410
- 血行動態が不安定:電気的除細動
- 血行動態が安定 :2-3週間抗凝固療法を行ってから薬物的な除細動Class Ia(APD↑), Class Ic(APD±)
- 48-72時間以内に新規発症した心房細動では抗凝固療法不要
- 経食道心エコーにより左房内血栓を認めなければ、除細動施行。
- 慢性経過(6ヶ月程度)した慢性心房細動では除細動を行っても再発する率が高いので、除細動の適応にはならない????
概要
- 薬物療法と抗凝固療法を施行する
- electrical direct-current cardioversionによる洞調律の回復は、頻脈の時にすべき(心房の興奮が心室に伝導しているとき)
- カテーテルアブレーションは症状があって、かつ他の内科的治療法が奏効しない特に行う
- 外科治療はMaze手術がある
薬物治療
- 心室への興奮の伝達を抑制:Class II, class IV, or digitalis
- 除細動 :Class Ia(APD↑), Class Ic(APD±), Class III
薬物治療 (不整脈薬物治療に関するガイドライン Guidelines for Drug Treatment of Arrhythmias (JCS 2004))
抗凝固療法
- ワーファリンはINR 1.6-2.5に調節。欧米では2.0-3.0。 (QB.C347)日本人ではPT-INRを1.5-2.0に設定。 治療域が狭く個人差が大きいのでPT-INRをモニターする。
- C cardiac failure
- H hypertension
- A age >75yr
- D disbites mellitus
- S2 prior stroke or TIA
- 0 LOW: aspirin 81-325 mg PO dialy
- 1 MODERATE: aspirin or warfarin
- 2 MODERATE: previous CVA/TIA/embolism? YES: warfarin/NO: aspirin or warfarin
- 3-6 HIGH: warfarin
外科的療法 (NSU.440)
- 再発性の発作性心房細動で患者の社会生活に障害が生じているもの
- 塞栓症の既往のある心房細動
- 冠状動脈疾患、僧帽弁膜症、心房中隔欠損症などのため手術を受ける症例で、発作性あるいは慢性心房細動を有する症例
- 右心房、心房中隔、左心房に切り込みを入れ一方向性の伝導しか起こらなくする。
- Coxが創案し、手術法はMazeIII法と呼ばれる。
心房細動の存在により面倒くさくなること
参考
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
- 2. 不整脈薬物治療に関するガイドライン Guidelines for Drug Treatment of Arrhythmias (JCS 2004)
国試
[★]
- 英
- flecainide
- 化
- 酢酸フレカイニド
- 商
- タンボコール, Tambocor
- 関
- 抗不整脈薬
- Ic Na+チャネルブロック
- APD不変
- 結合解離速度が短い。
- 連結期の長い期外収縮にも効果があるが正常心拍及び徐脈時の伝導をも阻害 (SPC.240)
- 心機能低下例:slow kineticsのNa チャネル遮断作用を持つ抗不整脈薬は心機能抑制が強い。したがってフレカイニドは用いられない。 → リドカイン、メキシレチン、アプリンジン、アミオダロン、ニフェカラントを使用。
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- purine
- 同
- [[7H-イミダゾ[4,5-d]ピリミジン]] [[7H-imidazo[4,5-d]pyrimidine]],プリン塩基 purine base
- 関
- ピリミジン、アデニン、グアニン
- ピリミジン環とイミダゾール環との縮合環からなる複素環式化合物
- プリン核を持つ塩基性化合物がプリン塩基