ニロチニブ
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 行為のメタ・シグナルとしての視線 : その発達と進化(「コミュニケーションと気づき」及び一般)
- 橋彌 和秀
- 電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 111(190), 73-76, 2011-08-19
- 多くの動物において,自分に向けられた視線(DG)は威嚇のシグナルとして機能し,受信個体の回避反応を引き起こすと指摘されてきた.しかし一方でヒトを含む一部の霊長類においては,DGが威嚇に限らない多様でコミュニカティブな機能を獲得している.本講演では,(1)霊長類の眼裂形態の種間変異が社会的すなわち集団内でのコミュニケーション要因を反映している可能性を種間比較データにもとづいて示す.(2)ヒト5-8か …
- NAID 110008801335
- 社会保険・医薬品関係通知 パリエット錠10mg,同20mg,ルナベル配合錠及びタシグナカプセル200mgの薬事法上の効能・効果等の変更に伴う保険適用上の取扱いに関する留意事項通知の一部改正について
Related Links
- タシグナとは?ニロチニブの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:薬事典版)
- 私の服薬手帳2013 タシグナ®を服用されている患者さまが治療経過や服薬状況などを 記録できる手帳です。慢性骨髄性白血病の治療中に実施する検査や治療効果の判定 基準についての解説、受診メモなども掲載しています。 掲載日: 2012-11-08.
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
タシグナカプセル150mg
組成
成分・含量
- 1カプセル中ニロチニブ塩酸塩水和物165.45mg(ニロチニブとして150mg)を含有する。
添加物
- 乳糖、クロスポビドン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム
カプセル本体にゼラチン、酸化チタン、三二酸化鉄含有
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 染色体検査又は遺伝子検査により慢性骨髄性白血病と診断された患者に使用すること。
- 【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
- イマチニブ抵抗性の慢性骨髄性白血病患者に対する本剤の投与は、イマチニブで効果不十分又はイマチニブに忍容性のない患者を対象とすること。
- イマチニブに忍容性のない患者に本剤を投与する際には、慎重に経過観察を行い、副作用発現に注意すること。(「慎重投与」の項参照)
- 通常、成人にはニロチニブとして1回400mgを食事の1時間以上前又は食後2時間以降に1日2回、12時間毎を目安に経口投与する。ただし、初発の慢性期の慢性骨髄性白血病の場合には、1回投与量は300mgとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
- 本剤の用法・用量は、【臨床成績】の項の内容を熟知した上で、患者の状態や化学療法歴に応じて選択すること。
- 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
- 食後に本剤を投与した場合、本剤の血中濃度が増加するとの報告がある。食事の影響を避けるため食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。(【薬物動態】の項参照)
- 副作用により、本剤を休薬、減量又は中止する場合には、副作用の症状、重症度等に応じて以下の基準を考慮すること。
血液系の副作用と投与量調節の基準
- 本剤の投与中に白血病に関連しない好中球減少、血小板減少、貧血(ヘモグロビン低下)が認められた場合は、次を参考に投与量を調節すること。
300mg1日2回投与中の初発の慢性期の慢性骨髄性白血病(CML)
休薬・減量基準
- 好中球数<1,000/mm3
又は
血小板数<50,000/mm3
又は
ヘモグロビン<8.0g/dL
投与量調節
- 好中球数1,500/mm3以上又は血小板数75,000/mm3以上又はヘモグロビン10.0g/dL以上に回復するまで休薬する。
- 2週間以内に回復した場合は、300mg1日2回の用量で再開する。
- 2週間以内に回復しなかった場合は、患者の状態により、400mg1日1回に減量する。
400mg1日2回投与中のイマチニブ抵抗性の慢性期CML
休薬・減量基準
- 好中球数<1,000/mm3
又は
血小板数<50,000/mm3
投与量調節
- 好中球数1,000/mm3以上又は血小板数50,000/mm3以上に回復するまで休薬する。
- 2週間以内に回復した場合は、400mg1日2回の用量で再開する。
- 2週間以内に回復しなかった場合は、患者の状態により、400mg1日1回に減量する。
400mg1日2回投与中のイマチニブ抵抗性の移行期CML
休薬・減量基準
- 好中球数<500/mm3
又は
血小板数<10,000/mm3
投与量調節
- 好中球数1,000/mm3以上又は血小板数20,000/mm3以上に回復するまで休薬する。
- 2週間以内に回復した場合は、400mg1日2回の用量で再開する。
- 2週間以内に回復しなかった場合は、患者の状態により、400mg1日1回に減量する。
非血液系の副作用と投与量調節の基準
- 本剤の投与中に肝機能検査値(ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT))、膵機能検査値(リパーゼ)の上昇、QT間隔延長及びその他の非血液系の副作用が認められた場合は、次を参考に投与量を調節すること。
a)初発の慢性期の慢性骨髄性白血病
肝機能検査値(ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT))
休薬・減量基準
- ビリルビン値>施設正常値上限の1.5倍かつ≦3倍
又は
AST値、ALT値>施設正常値上限の2.5倍かつ≦5倍
投与量調節
- ビリルビン値が施設正常値上限の1.5倍未満に、AST、ALT値が2.5倍未満に低下するまで本剤を休薬する。
- 300mg1日2回の用量で再開する。
肝機能検査値(ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT))
休薬・減量基準
- ビリルビン値>施設正常値上限の3倍
又は
AST値、ALT値>施設正常値上限の5倍
投与量調節
- ビリルビン値が施設正常値上限の1.5倍未満に、AST、ALT値が2.5倍未満に低下するまで本剤を休薬する。
- 400mg1日1回に減量して再開する。
膵機能検査値(リパーゼ)
休薬・減量基準
投与量調節
- リパーゼ値が施設正常値上限の1.5倍未満に低下するまで本剤を休薬する。
- 400mg1日1回に減量して再開する。
QT間隔延長
休薬・減量基準
投与量調節
- 本剤を休薬する。
- 2週間以内に、450msec未満かつベースライン値からの延長が20msec以内に回復した場合は、300mg1日2回の用量で再開する。
2週間の休薬以降も、450msec以上の場合は、本剤の投与を中止する。
- 投与を再開した後に、再度、450msec以上の延長が認められた場合は、本剤の投与を中止する。
- グレード2のその他の非血液系の副作用が発現した場合は、グレード1以下に回復するまで、本剤を休薬すること。投与を再開する場合には、300mg1日2回の用量で再開する。
グレード3以上のその他の非血液系の副作用が発現した場合は、グレード1以下に回復するまで、本剤を休薬すること。投与を再開する場合には、400mg1日1回に減量するなど注意すること(グレードはNCI-CTCに準じる)。
b)イマチニブ抵抗性の慢性期又は移行期の慢性骨髄性白血病
肝機能検査値(ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT))
休薬・減量基準
- ビリルビン値>施設正常値上限の3倍
又は
AST値、ALT値>施設正常値上限の5倍
投与量調節
- ビリルビン値が施設正常値上限の1.5倍未満に、AST、ALT値が2.5倍未満に低下するまで本剤を休薬する。
- 400mg1日1回に減量して再開する。
膵機能検査値(リパーゼ)
休薬・減量基準
投与量調節
- リパーゼ値が施設正常値上限の1.5倍未満に低下するまで本剤を休薬する。
- 400mg1日1回に減量して再開する。
QT間隔延長
休薬・減量基準
投与量調節
- 本剤を休薬する。
- 2週間以内に、450msec未満かつベースライン値からの延長が20msec以内に回復した場合は、400mg1日2回の用量で再開する。
2週間の休薬以降も、450msec以上480msec未満の場合は、400mg1日1回に減量して再開する。
- 400mg1日1回に減量して再開した後に、再度、480msec以上の延長が認められた場合は、本剤の投与を中止する。
- グレード3以上のその他の非血液系の副作用が発現した場合は、グレード1以下に回復するまで、本剤を休薬すること。投与を再開する場合には、400mg1日1回に減量するなど注意すること(グレードはNCI-CTCに準じる)。
慎重投与
- 心疾患又はその既往歴のある患者〔心疾患が悪化するおそれがある。〕
- QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者〔QT間隔延長が起こるおそれがある。〕(「重要な基本的注意」の項参照)
- 肝機能障害のある患者〔肝機能障害が悪化するおそれがある。また、肝機能障害により本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。〕(【薬物動態】の項参照)
- 膵炎又はその既往歴のある患者〔膵炎が悪化又は再発するおそれがある。〕
- イマチニブに忍容性のない患者〔同様の副作用が起こるおそれがある。〕(「重要な基本的注意」の項参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
**骨髄抑制
- 汎血球減少(0.5%)、好中球減少(14.6%)、白血球減少(9.5%)、血小板減少(21.5%)、貧血(11.0%)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
**心筋梗塞(0.2%)、狭心症(0.5%)、心不全(0.2%)
- 心筋梗塞、狭心症、心不全があらわれることがあるので、症状や徴候がみられた場合には速やかに検査を行い、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「慎重投与」の項参照)
**QT間隔延長(2.5%)
- QT間隔延長があらわれることがあるので、心電図検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉、「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「相互作用」の項参照)
**心膜炎(0.2%)
- 心膜炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
出血(頭蓋内出血(頻度不明注3)、消化管出血(0.2%)、後腹膜出血(頻度不明注3))
- 頭蓋内出血、消化管出血、後腹膜出血があらわれることがあり、また出血性ショックに至ることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
感染症
- 肺炎(0.5%)、敗血症(0.2%)等の感染症があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
**肝炎(0.5%)、肝機能障害(3.6%)、黄疸(0.5%)
- 肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉、「慎重投与」の項参照)
**膵炎(1.9%)
- 膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(〈用法及び用量に関連する使用上の注意〉、「慎重投与」の項参照)
**体液貯留(胸水(0.5%)、肺水腫(頻度不明注3)、心嚢液貯留(0.3%)、うっ血性心不全(頻度不明注3)、心タンポナーデ(0.2%))
- 胸水、肺水腫、心嚢液貯留、うっ血性心不全、心タンポナーデがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
間質性肺疾患(0.2%)
- 間質性肺疾患があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
脳浮腫(頻度不明注3)
- 脳浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
消化管穿孔(頻度不明注3)
- 消化管穿孔があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
*腫瘍崩壊症候群(頻度不明注3)
- 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
薬効薬理
抗腫瘍作用
Bcr-Ablを発現した白血病細胞株に対する細胞増殖抑制作用
- In vitro細胞培養系において、ニロチニブはヒト白血病細胞株及びBCR-ABL遺伝子を導入し、発現させたマウス骨髄系細胞株の細胞増殖を抑制した。12)また、イマチニブ抵抗性Bcr-Abl変異体を発現させたマウスBa/F3細胞株33種のうち、32種の細胞増殖を抑制した。13)
Bcr-Abl依存的な白血病動物モデルに対する作用
- ニロチニブは、BCR-ABL遺伝子導入細胞を静脈内移植した免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖を抑制した。14)
作用機序
- ニロチニブは、アデノシン三リン酸(ATP)と競合的に拮抗し15)、Bcr-Ablチロシンキナーゼを阻害することによって、Bcr-Abl発現細胞に細胞死を誘導する。16)ニロチニブは、Bcr-Ablだけでなく、幹細胞因子(SCF)受容体のc-kit及び血小板由来成長因子(PDGF)受容体チロシンキナーゼを阻害するが、イマチニブよりもBcr-Ablに対し選択的に作用する。12,17)また、ニロチニブは疎水性相互作用によってイマチニブ抵抗性Bcr-Abl変異体にも結合することが可能であり17)、多くのイマチニブ抵抗性Bcr-Abl変異体も阻害する。13)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ニロチニブ塩酸塩水和物(Nilotinib Hydrochloride Hydrate)
化学名
- 4-Methyl-N-[3-(4-methyl-1H-imidazol-1-yl)-5-(trifluoromethyl)phenyl]-3-{[4-(pyridin-3-yl)pyrimidin-2-yl]amino}benzamide monohydrochloride monohydrate
分子式
分子量
性状
- 白色〜帯黄白色又は帯緑黄白色の粉末である。メタノール又はエタノールにやや溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
分配係数
- 0.08(1-オクタノール/0.1mol/L塩酸)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- nilotinib
- 商
- タシグナ
- 開発名
- AMN107
- 関
- マブダチ
効能又は効果
- イマチニブ抵抗性の慢性期又は移行期の慢性骨髄性白血病(タシグナカプセル200mg)
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4291021M1020_1_04/4291021M1020_1_04?view=body
文献
- E. Weisberg, P.W. Manley and W. Breitenstein et al., Characterization of AMN107, a selective inhibitor of native and mutant Bcr-Abl, Cancer Cell 7 (2005), pp. 129-141, PMID 19467857
- nilotinib (formerly AMN107), a second-generation oral TKI, engineered to specifically inhibit KIT, PDGFRa and BCR-ABL.
- Smaller phase I/II trials or retrospective series have suggested efficacy of nilotinib(22),
sorafenib(33,34) and IPI-504(35) after imatinib and/or sunitinib failure.
- nilotinib 22,
- 22. Blay JY, Casali PG, Reichardt P, et al. A phase I study of
nilotinib alone and in combination with imatinib in patients
with imatinib-resistant gastrointestinal stromal tumors
(GIST): study update. J Clin Oncol 2008:26. Abstract 10553.
- sorafenib 33,34
- 33. Gelderblom H, Montemurro M, Schu¨ tte J, et al. Sorafenib
fourth-line treatment in imatinib, sunitinib, and nilotinib
resistant metastatic GIST: a retrospective analysis. ASCO
Gastrointestinal Cancers Symposium 2009; [Abstract 51].
- 抄録が存在しない
- 34. Wiebe L, Kasza KE, Maki RG, et al. Activity of sorafenib (SOR)
in patients (pts) with imatinib (IM) and sunitinib (SU)-
resistant (RES) gastrointestinal stromal tumors (GIST): a
phase II trial of the University of Chicago Phase II Consortium.
J Clin Oncol 2008:26. Abstract 10502.
- 抄録が存在しない
- IPI-504 35
- 35. Wagner AJ, Morgan JA, Chugh R, et al. Inhibition of heat shock
protein 90 (Hsp90) with the novel agent IPI-504 in metastatic
GIST following failure of tyrosine kinase inhibitors (TKIs) or
other sarcomas: clinical results from phase I trial. ASCO
Meeting Abstracts 2008;26 [Abstract 10503].
- Schlemmer M, Schinwald N, Bruns C, Berger F, Reichardt P., Response to Nilotinib as a First-Line Treatment for Metastatic Gastrointestinal Stromal Tumors., J Gastrointest Cancer. 2010 Oct 5. [Epub ahead of print]; PMID 20922581
- ONCLUSION: This is the first report demonstrating the feasibility of nilotinib (400 mg bid) for the first-line treatment of metastatic GIST. Furthermore, these results underscore that responses to TKIs may be underestimated by Response Evaluation Criteria in Solid Tumors.
[★]
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