- 英
- amniocentesis
- 関
- 羊水検査、羊水
概念
- 検査(羊水検査)あるいは治療目的に施行される手技。
手順
- NGY.116
- 1. 仰臥位とし、腹壁を消毒
- 2. 腹壁超音波にて胎児、胎盤位置を確認
- 3. 穿刺部位に局所麻酔を行う
- 4. 超音波ガイド下に穿刺
- 5. 数ml吸引して廃棄し、約20mlの羊水を吸引する
- 6. 針を抜去後、圧迫し、2時間ベット上安静とする
合併症
- 破水、層流算、子宮内感染、胎児損傷、胎盤・臍帯損傷、胎盤早期剥離、母児間輸血 (NGY.116)
- 羊水漏出(1%)、流早産(0.3%)、子宮内感染(0.1%) (NGY.116) 流産率は0.1%で自然流産と同程度(QB.P-215)
適応
- 通常、妊娠15週以降に行う。
- 早期に羊膜を穿刺すると羊膜腔の緊満性が失われて羊膜が胎児に付着し羊膜索症候群を引きおこしうる。
WordNet
- (pregnancy) extraction by centesis of amniotic fluid from a pregnant woman (after the 15th week of pregnancy) to aid in the diagnosis of fetal abnormalities (同)amnio
PrepTutorEJDIC
- 羊水採取(胎児の性別・染色体異常診断のために羊水を調べる方法)
UpToDate Contents
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Japanese Journal
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[★]
- 次の文を読み、61~63の問いに答えよ。
- 28歳の1回経産婦。妊娠35週時に胎児発育異常を指摘され紹介状を持って来院した。
- 現病歴:分娩予定日は最終月経から算出された。定期的に妊婦健康診査を受けており、これまで血圧や尿検査の異常を指摘されたことはない。4週前から胎児の発育異常が疑われていた。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 妊娠・分娩歴:25歳時に妊娠38週で3,200gの男児を正常経腺分娩。
- 生活歴:喫煙は20本/日を8年間。
- 現症:身長155cm、体重50kg(非妊時45kg)、腹囲78cm、子宮底長28cm。体温36.6℃。脈拍80/分、整。血圧120/60mmHg。意識は清明。腹部は軟で、時折不規則な子宮収縮を触知する。児先進部は頭部で未固定、子宮口1cm開大、展退度30%、破水はない。超音波検査で胎児奇形は認めない。前医での胎児推定体重の推移と入院後の胎児心拍数陣痛図とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [102G062]←[国試_102]→[102G064]
[★]
- 33歳の2回経産婦。妊娠30週に少量の性器出血と子宮収縮とを認めたため紹介状を持って来院した。前医で妊婦健康診査を受け、高血圧のため塩酸ヒドララジン20mg/日を服用していた。血圧164/96mmHg。浮腫は脛骨稜に軽度認めるが、全身には及んでいなかった。内診で子宮口は2cm開大、経膣超音波検査による頸管長は15mm、膣内容は白色透明であった。尿所見:蛋白1+、糖(-)。直ちに入院安静とし、塩酸ヒドララジンを40mg/日に増量しメチルドパも併用した。15分周期の子宮収縮を認めたため、塩酸リトドリンを100μg/分で持続点滴投与した。
- 2週後、腹部緊満感はやや軽減したが、血圧は160/100mmHg前後で推移し最近上昇傾向にある。胎位は第2頭位。羊水穿刺によるマイクロバブルテストの結果は陽性である。胎児推定体重の推移を以下に示す。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A002]←[国試_100]→[100A004]
[★]
- 30歳の初妊婦。妊娠33週。胎動が少ないとの訴えで来院した。妊娠初期・中期の諸検査に異常はなかった。1週前の妊婦健康診査では血圧は正常であったが、蛋白尿と下肢に軽度の浮腫を認め、子宮内発育遅延を疑われていた。その後、胎動が次第に減少してきたので不安になり早めに受診した。血圧130/70mmHg。尿所見:蛋白1+、糖(-)。浮腫の増強はない。
- まず行う検査はどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097I038]←[国試_097]→[097I040]
[★]
- 20歳の初妊婦。妊娠20週。昨夜からの急な発熱と下腹部痛とを訴えて来院した。体温38.8℃。脈拍112/分、整,呼吸音は清。背部叩打痛は認めない。上腹部は軟。5分おきの子宮収縮を触知し、著明な圧痛を認める。胎児心拍数184/分。子宮ロは閉鎖し、子宮膣部の展退は認めない。腹分泌物は白色で量は正常である。尿は淡黄色透明で、沈渣は正常で細菌を認めない。血液所見:赤血球350万、Hb11.1g/dl、白血球18,000。CRP10.6 mg/dl(基準0.3以下)。診断のために最も有用なのはどれか。
- a. 胎児心拍数陣痛図計測
- b. 腹部エックス線単純撮影
- c. 腹部超音波検査
- d. 膣分泌物顕微鏡検査
- e. 羊水穿刺
[正答]
※国試ナビ4※ [096I018]←[国試_096]→[096I020]
[★]
- 30歳の女性。妊娠27週。腹痛を主訴に来院した。超音波断層法で羊水過多症と胎児発育遅延とが認められ、さらに胎児心奇形と胎児頭蓋内の異常とを指摘された。内診で子宮ロは2cm開大しており、子宮収縮が3分おきにみられる。出血はなく、破水はしていない。
- 処置として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A019]←[国試_104]→[104A021]
[★]
- a. 妊娠中の薬物投与で、垂直感染を減少させることができる。
- b. 選択的帝王切開術は適応とならない。
- c. 妊娠中絶が適応である。
- d. 垂直感染の診断には妊娠中期の羊水穿刺が有用である。
- e. 妊娠中の性行為感染はまれである。
[正答]
※国試ナビ4※ [095B069]←[国試_095]→[095B071]
[★]
- 分娩開始前の妊婦に行う検査で、通常超音波を用いるのはどれか。
- (1) 胎児心拍数陣痛図記録
- (2) 羊水量測定
- (3) 子宮底長測定
- (4) 骨盤計測
- (5) 羊水穿刺
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095A078]←[国試_095]→[095A080]
[★]
- 先天異常の診断を行う妊娠時期と方法の組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096G061]←[国試_096]→[096G063]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103E034]←[国試_103]→[103E036]
[★]
- 胎児染色体分析のための羊水穿刺についてただしいのはどれか
- (1) 最も多い適応は染色体異常児出産既往である
- (2) 穿刺時期は妊娠16-18週頃が最適である
- (3) 採取する揚水量は10-20ml程度である。
- (4) 穿刺後には自然流産もしくは早期産が増加する
[★]
- 英
- premature rupture of the membranes, premature rupture of membranes, PROM
- 同
- premature rupture fetal membrane
- 関
- 破水。プレタームPROM preterm PROM
定義
- 陣痛開始以前に卵膜の破綻を起こしたもの ← 陣痛発生以降は分娩第一期。第一期より前なので「前期破水」と覚える
- 特に、妊娠37週未満の前期破水をpreterm PROM ← ちなみに、妊娠37週未満での出産は早産と定義される
定義のまとめ
前期破水の妊娠期間による別
破水の分娩のステージによる分類
疫学
- 全妊娠の5-10%。このうち約60%は妊娠37週以降に生じる。(参考1)
病因
- 参考1 NGY.457
参考
- http://www.jsog.or.jp/PDF/61/6103-059.pdf
[★]
- 英
- amniotic fluid analysis
- 関
- 羊水、羊水穿刺
目的
- 妊娠22週未満:先天性異常や代謝異常の検査
- 妊娠22週以降:胎児の成熟性、感染症、治療
検出する対象
染色体分析
- NGY.116
- 適応:高齢妊娠(最多)、両親のいずれかが転座保因者、染色体異常の児出産既往、母体血清マーカー陽性、超音波異常
- 時期:妊娠15-18週:中期羊水穿刺(羊水の採取が容易で胎児への影響が少ない) ⇔ 妊娠12-14週:早期羊水穿刺(羊水漏出が2.9倍、早流産率が3.3倍、細胞培養失敗率が26倍)
[★]
- 英
- amniofetography
- 関
- 羊水穿刺
[★]
- 英
- amniotic fluid (Z)
- ラ
- liquor amnii
- 同
- 胎水
- 関
- [[]]
性状
成分
- 種々の成長因子、電解質、低濃度の蛋白質、アミノ酸、糖質、α-フェトプロテイン、リン脂質、酵素、プロラクチン、性ステロイドホルモン
産生
- 妊娠初期:羊膜
- 妊娠中期:胎児腎臓(胎児尿)、胎児肺(肺胞液)
腎による羊水の産生
- 尿細管は妊娠7週で形成され、妊娠10週には腎は尿を排泄するようになる。妊娠5ヶ月頃から腎盂、膀胱に尿が貯留し、随意的排尿が見られるようになる。(NGY.283)
羊水量
- 胎盤完成期から急増して、妊娠7-8ヶ月でピーク(700ml)となり、妊娠末期に減少して50-500mlとなる。
吸収
- 妊娠初期:羊膜
- 妊娠中期:嚥下→腸管から吸収→胎盤→母胎
機能
- MGY.292 G10M34
- 胎児の保護(物理的衝撃、体温保持)
- 運動空間の確保
- 胚の成熟
臨床関連
量的な異常
[★]
- 英
- puncture、paracentesis、prick、stab、needling、pricking
- 関
- 穿開術、穿刺術、微小穿刺、プリッキング、パンクチャー