起坐呼吸
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 急性心不全のすべての症例にNPPVは適応か?(5.急性心不全の病態をふまえた治療の最前線,<特集>第75回日本循環器学会学術集会)
- 弓野 大,佐藤 直樹,梶本 克也,南 雄一郎,水野 雅之,浅井 邦也,村井 網児,宗像 亮,青景 聡之,坂田 泰史,慶田 毅彦,田中 啓治,水野 杏一,萩原 誠久,笠貫 宏,高野 照夫,ATTEND Investigators
- 循環器専門医 : 日本循環器学会専門医誌 19(2), 261-265, 2011-09-25
- NAID 110008750713
- 本田 謙次郎,大瀬 貴元,須藤 裕嗣,上田 浩平,鮎澤 信宏,正路 久美,藤乗 嗣泰,関 常司,藤田 敏郎
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 44(5), 455-461, 2011-05-28
- … 健康だったが3年前から両手指ソーセージ様腫脹,指尖潰瘍とRaynaud症状が出現,口周囲皺の減少もみられ,1年前から労作時呼吸困難も出現した.近医で漢方薬を処方されたが症状に改善はみられなかった.起座呼吸を主訴に前医に入院,乳頭浮腫を伴う高血圧,大量心膜液,うっ血性心不全,肺線維症,破砕赤血球像と腎機能障害を認めた.入院後は降圧治療を行い血圧は150/80 mmHg程度まで改善,破砕赤血球も消失した …
- NAID 10029406882
Related Links
- デジタル大辞泉 起座呼吸の用語解説 - 心不全・喘息(ぜんそく)などの患者が、呼吸を 楽にするため、上半身を起こした姿勢でする呼吸。臥位(がい)では静脈の還流量が増す ので肺の鬱血(うっけつ)が増強し、肺活量は減少するため、坐位を余儀なくされる。 ...
- チェック用語・起座呼吸(きざこきゅう) 呼吸困難のため臥位(がい)になることができず、 座位で努力呼吸 している状態です。 左心不全、気管支喘息(きかんしぜんそく)、慢性 閉塞性肺疾患 (COPD)でみられる呼吸です。 ・口すぼめ呼吸 閉塞性障害があると、 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
- 61歳の男性。腹部膨満感と意識障害とを主訴に家族に連れられて来院した。
- 現病歴:3か月前から全身倦怠感を自覚していた。1か月前から食欲低下と下腿の浮腫とがあり、2週前から腹部膨満感とふらつきも出現して外出ができなくなった。本日朝から発熱を認め、傾眠状態となったため家族に連れられて受診した。
- 既往歴:47歳時に人間ドックで肝機能異常と耐糖能異常とを指摘されたが医療機関を受診していなかった。
- 生活歴:喫煙は20本/日を40年間。脚本家で、若い頃から飲酒をしながら深夜まで仕事をするのが習慣化している。
- 家族歴:母親が脳出血で死亡。
- 現症:意識レベルは JCSⅠ-2。身長 169cm、体重 79kg。体温 37.9℃。脈拍 84/分、整。血圧 134/78mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に黄染を認める。呼気にアンモニア臭を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨隆しているが軟で、波動を認める。圧痛と筋性防御とを認めない。直腸指診で黒色便の付着を認める。四肢に運動麻痺はなく、下腿に浮腫を認める。
- 検査所見:血液所見:赤血球 328万、Hb 8.8g/dL、Ht 27%、白血球 9,500(桿状核好中球 31%、分葉核好中球 44%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 17%)、血小板 9万、PT 48%(基準 80~120)。血液生化学所見:総蛋白 6.4g/dL、アルブミン 2.5g/dL、総ビリルビン 6.9mg/dL、直接ビリルビン 4.7mg/dL、AST 118IU/L、ALT 96IU/L、LD 377IU/L(基準 176~353)、ALP 683IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 332IU/L(基準 8~50)、アミラーゼ 50IU/L(基準 37~160)、尿素窒素 52mg/dL、クレアチニン 1.1mg/dL、尿酸 6.9mg/dL、血糖 100mg/dL、HbA1c 7.3%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 156mg/dL、トリグリセリド 90mg/dL、Na 131mEq/L、K 4.5mEq/L、Cl 96mEq/L。CRP 2.4mg/dL。頭部CTで異常を認めない。腹部造影CT(別冊No. 6)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [110F029]←[国試_110]→[110F031]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103G023]←[国試_103]→[103G025]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101F022]←[国試_101]→[101F024]
[★]
- 英
- heart failure, HF, cardiac failure CF, cardiac insufficiency
- 関
定義
- 心臓のポンプ能が低下しているために、十分な心拍出量が得られない状態を指す (EPT.115)
- 心筋の機能が低下し、末梢組織の酸素需要量に見合うだけの血液を駆出できなくなった状態。
- 心臓に器質的あるいは機能的異常が生じて、心臓のポンプ機能力が低下し、主要臓器の酸素需要量に見合うだけの血液を拍出できない病態(YN)。全ての心疾患の「終末像」である。あくまでも終末像のため、死亡診断書に死因と記載するのは不適切である。
分類
病期
原因
場所
病態の分類
病期分類
- No limitation of physical activity. Ordinary physical activity does not cause undue fatigue, palpitation, or dyspnea (shortness of breath).
- Slight limitation of physical activity. Comfortable at rest, but ordinary physical activity results in fatigue, palpitation, or dyspnea.
- Marked limitation of physical activity. Comfortable at rest, but less than ordinary activity causes fatigue, palpitation, or dyspnea.
- Unable to carry out any physical activity without discomfort. Symptoms of cardiac insufficiency at rest. If any physical activity is undertaken, discomfort is increased.
原因
- 虚血性心疾患、弁膜疾患、高血圧精神疾患、心筋虚血の順に多い。(IMD.790)
- 誘因としては過労、ストレス、感染、心拍数の異常、不整脈、水分・塩分の過剰摂取がある。
増悪因子
- ストレス
- 感染症:頻脈→心筋酸素需要↑
- 貧血 :心拍出量↑
- 妊娠 :心拍出量↑、体液量↑
- 甲状腺機能亢進症:甲状腺ホルモン(心臓のカテコラミン受容体増加)の陽性変力効果、陽性変時効果→心筋酸素需要↑
- 血圧上昇 :圧負荷
- 頻脈性不整脈:心筋酸素需要↑
table 9.3. 代償されている心不全において症状を誘発させる要因 PHD.240
- 代謝的需要の増加 → 心筋が十分に収縮できなくなる
- コントロールされていない高血圧 ←左心系
- 肺塞栓症 ← 右心系
- 陰性変力作用を持つ薬物
- 心筋虚血 or 心筋梗塞
- アルコールの摂取
症状
心不全の身体所見 IMD.791改変
- 右心不全での胸水:左心不全の後方障害で起こるが、右心不全でも上大静脈圧上昇により奇静脈系が上昇して胸水貯留を認める
- the pleural veins drain into both the systemic and pulmonary veous beds.(PHD.243)
治療
参考
- 2006年改訂版:http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_maruyama_h.pdf
- 2011年改訂版:http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_izumi_h.pdf
- 2. 慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_h.pdf
[★]
- congestive
- 英
- congestive heart failure, CHF
- 関
- 心不全、急性心不全
診断基準
Framingham criteria
- 大症状2つか、大症状1つおよび小症状2つ以上を心不全と診断する
大症状
小症状
大症状あるいは小症状
- 5日間の治療に反応して4.5kg以上の体重減少があった場合、それが心不全治療による効果ならば大症状1つ、それ以外の治療ならば小症状1つとみなす
治療
- 利尿薬:フロセミド、ヒドロクロロチアジド、スピロノラクトン(重症心不全の予後を改善する)、ANP
治療の禁忌
- 浸透圧利尿効果があり、脳圧亢進時、眼圧亢進時に用いる。
- 心不全に対して用いると、利尿効果を及ぼす前に循環血液量の一次的増加により心不全症状を増悪させる。
国試
[★]
- ortho
- 英
- orthopnea
- 同
- 起座呼吸(医学用語としては起坐呼吸が正しい)
- 関
- 肺うっ血、肺水腫
[show details]
病態生理
- 臥位では下肢の血液が肺に再分布してうっ血を生じ、以下のことが起こる。その結果、症状を和らげるために起坐呼吸をおこなう。
- 1. 間質に漏出液が蓄積 → 1-1,2により吸気仕事量が増大する
- 1-1. 肺コンプライアンスが低下する
- 1-2. 気道が狭小化し、気道抵抗増大
- 2. 漏出液が間質から肺胞腔に移動し、ガス交換を妨げる
原因疾患
[★]
- 英
- respiration, breathing
- 関
- 呼吸数、呼吸中枢、呼吸パターン