- 英
- malignant nephrosclerosis
- 関
- 悪性高血圧症 malignant hypertension
- 腎硬化症
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 悪性腎硬化症の病態生理と進展機序-腎生検組織定量解析からの検討
- 星 佐弥子
- 東京女子医科大学雑誌 82(E2), E353-E356, 2012-07-31
- … 悪性腎硬化症は著明な血圧の上昇により腎組織の虚血性障害を生じる病態である。 … 著者は悪性腎硬化症の腎生検組織について定量的組織解析を施行したところ、臨床所見と併せて比較検討を行った結果から小動脈開存率と間質線維化度には負の相関関係が、間質線維化度と腎機能低下とは正の相関関係があることが判明した。 …
- NAID 110009435912
- 悪性腎硬化症の病態生理と進展機序-腎生検組織定量解析からの検討
- 星 佐弥子
- 東京女子医科大学雑誌 82(E2), E353-E356, 2012-07-31
- … 悪性腎硬化症は著明な血圧の上昇により腎組織の虚血性障害を生じる病態である。 … 著者は悪性腎硬化症の腎生検組織について定量的組織解析を施行したところ、臨床所見と併せて比較検討を行った結果から小動脈開存率と間質線維化度には負の相関関係が、間質線維化度と腎機能低下とは正の相関関係があることが判明した。 …
- NAID 110009435894
Related Links
- しかし、なかには、急激な経過をたどる悪性高血圧に合併する悪性腎硬化症もあります 。 ... 一方、悪性腎硬化症は、本態性高血圧や腎血管性高血圧、褐色細胞腫(かっしょ くさいぼうしゅ)などの二次性高血圧などの経過中に急激に悪化する高血圧により、腎 障害 ...
- 良性腎硬化症は、本態性高血圧症のある中年以上の人に多くみられ、高血圧と尿の 異常(たんぱく尿や血尿)で見つかることが多い病気です。 進行すると腎不全をおこし ます。 □悪性腎硬化症(あくせいじんこうかしょう)(悪性本態性高血圧症(あくせいほん たい ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 64歳の男性。下肢の痛み、感覚鈍麻および体重減少を主訴に来院した。半年前の健康診断で高血糖を初めて指摘されたが腎障害はなく医療機関を受診しなかった。1か月前から両下肢感覚鈍麻があり、食欲低下が続き体重が3kg減少した。身長170cm、体重58kg。体温37.0℃。脈拍92/分、整。血圧148/86mmHg。呼吸数16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。両下腿の感覚低下を認める。下腿に浮腫と紫斑とを認めない。尿所見:蛋白3+、糖(-)、沈渣に赤血球30~49/1視野、顆粒円柱1-4/1視野。血液所見:赤血球311万、Hb 9.5g/dl、Ht 29%、白血球4,500(分葉核好中球63%、好酸球4%、好塩基球1%、単球7%、リンパ球25%)、血小板24万。血液生化学所見:空腹時血糖132mg/dl、HbA1c(NGSP)6.4 %(基準4.6~6.2)、総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.0g/dl、尿素窒素69mg/dl、クレアチニン4.3mg/dl、総コレステロール266mg/dl、トリグリセリド215mg/dl、Na 140mEq/l、K 6.0mEq/l、Cl 110mEq/l、Ca 8.6mg/dl、P 5.0mg/dl。免疫学所見:CRP 3.5mg/dl、CH50 54.7U/l(基準30~40)。腎生検のPAS染色標本(別冊No.21)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A049]←[国試_107]→[107A051]
[★]
- 58歳の男性。発熱、皮疹および関節痛を主訴に来院した。14日前に急性腰痛症のため自宅近くの診療所で非ステロイド性抗炎症薬を処方され服用していた。2日前から発熱、皮疹および関節痛が出現し増悪してきたため受診した。既往歴に特記すべきことはない。体温 37.3℃、脈拍84/分、整。血圧 138/86mmHg。全身に紅斑性丘疹を播種状に認める。両側の肩関節、肘関節および膝関節に疼痛と腫脹とを認める。尿所見:蛋白(±)、糖(-)、潜血(±)、沈渣に赤血球 1~4/1視野、白血球 5~9/1視野。β2-マイクログロブリン 54,630ng/L(基準 200以下)。血液所見:赤血球 350万、Hb 10.8g/dL、Ht 32%、白血球 9,600(分葉核好中球 49%、好酸球 24%、好塩基球 1%、単球 1%、リンパ球 25%)、血小板 34万。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dL、アルブミン 3.8g/dL、IgG 1,410mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 200mg/dL(基準 110~410)、IgE 320IU/mL(基準 250未満)、尿素窒素 24mg/dL、クレアチニン 1.6mg/dL、HbA1c 5.4%(基準 4.6~6.2)。腎生検のPAS染色標本(別冊No. 18)を別に示す。蛍光抗体法では糸球体に免疫グロブリンの沈着を認めない。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I056]←[国試_109]→[109I058]
[★]
- 64歳の男性。右下肢のしびれと体重減少を主訴に来院した。1か月前から右下肢のしびれと食欲低下が続き、体重が3kg減少したため受診した。半年前の健康診断で初めて高血糖を指摘されたが、腎障害は指摘されていなかった。身長 170cm、体重 58kg。体温 37.0℃。脈拍 92/分、整。血圧 148/86mmHg。呼吸数 16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿に浮腫と紫斑とを認めない。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血2+、沈渣は赤血球 30~49/HPF、顆粒円柱 1~4/HPF。血液所見:赤血球 311万、Hb 9.5g/dL、Ht 29%、白血球 9,500(分葉核好中球 63%、好酸球 4%、好塩基球 1%、単球 7%、リンパ球 25%)、血小板 24万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、アルブミン 3.0g/dL、尿素窒素 69mg/dL、クレアチニン 4.3mg/dL、血糖 122mg/dL、HbA1c 6.3%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 266mg/dL、トリグリセリド 160mg/dL、Na 140mEq/L、K 6.0mEq/L、Cl 110mEq/L、Ca 8.6mg/dL、P 5.0mg/dL。免疫血清学所見:CRP 3.5mg/dL、CH50 54U/mL(基準 30~40)。腎生検のPAS染色標本(別冊No. 23)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D052]←[国試_114]→[114D054]
[★]
- 77歳の男性。両下肢足底の紫色変化を伴う疹痛を主訴に来院した。3週前に急性冠症候群のため緊急入院し、同日経皮的冠動脈形成術を受けていた。1週前から疹痛を伴う皮膚変化が出現したため受診した。3週前の血清クレアチニン値は1.2mg/dLであった。喫煙歴は30本/日を50年間。身長 153cm、体重 52kg。脈拍 80/分、整。血圧 152/80mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下肢に浮腫を認めない。両足底に疹痛を伴う暗紫色皮斑を認める。尿所見:蛋白 1+、糖 (-)、潜血 (-)。血液所見:赤血球 350万、Hb 10.3g/dL、Ht 31%、白血球 7,600(桿状核好中球 5%、分葉核好中球 60%、好酸球 15%、単球 5%、リンパ球 15%)、血小板 15万。血液生化学所見:総蛋白 7.1g/dL、アルブミン 3.4g/dL、尿素窒素 38mg/dL、クレアチニン 2.8mg/dL、総コレステロール 290mg/dL、トリグリセリド 240mg/dL。免疫血清学所見:CRP 1.8mg/dL、MPO-ANCA 陰性、PR3-ANCA 陰性。足底の写真(別冊No. 4)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A017]←[国試_114]→[114A019]
[★]
- 54歳の男性。今朝から意識レベルが低下し、言葉がもつれるようになり来院した。
- 10年前に健康診断で高血圧と言われたが放置していた。1年前に血圧190/122mmHgと尿蛋白2+とを指摘された。4か月前から時々鼻出血が出現していた。最近、頭痛と全身倦怠感とが出現し次第に増悪してきた。
- 体温36.4℃、脈拍86/分、整。血圧260/180mmHg。項部硬直はない。心尖部にIV音を聴取する。腹部に血管雑音はない。下腿に浮腫を認めない。尿所見:蛋白3+、糖(±)、沈渣に赤血球70~80/1視野、顆粒円柱10~20/1視野。
- 血清生化学所見:尿素窒素72mg/dl、クレアチニン4.2mg/dl。心電図と眼底写真とを以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096D020]←[国試_096]→[096D022]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105D017]←[国試_105]→[105D019]
[★]
- 英
- malignant hypertension
- 関
- 悪性腎硬化症、高血圧、高血圧性脳症、キース-ワゲナー分類
概念
- 拡張期血圧が120-130mmHg以上であり、腎機能障害が急進行し、放置すると全身症状が急激に増悪し、心不全、高血圧性脳症、脳出血などを発症する予後不良の病態である。長期の高度の高血圧による細動脈の内皮障害、血管壁への血漿成分の浸入に続くフィブリノイド壊死、増殖性内膜炎が病理学的特徴であり、腎の病理所見は悪性腎硬化症と呼ばれる。腎臓の小動脈の狭窄・閉塞に伴い腎血流量が低下し、RAA系の亢進により血圧を生じるなど、この病態では進行性の腎機能障害と昇圧の悪循環を生じる。眼底では網膜出血、軟性白斑、網膜浮腫や乳頭浮腫を認める。脳においては、血管障害によって血流の自動調節能が破綻し、脳浮腫が生ずれば、高血圧性脳症となりうる。(参考1を改変)
疫学
- 高血圧患者の1%。(YN.C-165)
- 男性、黒人に多い。(YN.C-165)
- 男性で40-50に多い。女性で30-40歳代に多い。(YN.C-165)
基礎疾患
病態生理
診断基準
- 病態で定義され、臨床診断される。
- 血圧、眼、腎、全身(脳、心臓)で診断する。
- 高血圧の基礎疾患に関係なく、次の症候を示す重症高血圧をいう。
悪性高血圧A群
- 定型的悪性高血圧
- 下記1)~4)のすべてを満たすもの
- 1) 治療前の拡張期血圧が常に130mmHg以上
- 2) 眼底所見はキース・ワグナー分類(Kieth-Wagener分類) IV度で、乳頭浮腫及び網膜出血を示す。
- 3) 腎機能障害をきたし、腎不全(血清クレアチニン5.0mg/dl以上)に至ったもの
- 4) 全身症状の急激な悪化を示し、特に脳症状(運動失調、知覚障害、頭痛、めまい、悪心など)や心症状(呼吸困難、胸痛、不整脈など)を伴うもの
悪性高血圧B群
- 非定型的悪性高血圧
- 次の3つの条件のどれかに該当すれば
- 1) 拡張期血圧が120mmHg以上、130mmHg未満で、上記1の2)、3)、4)のすべてを満たすもの
- 2) KW III度の高血圧性網膜症(眼底写真添付)で、上記1の1)、3)、4)のすべてを満たすもの
- 3) 腎機能障害(血清クレアチニン3.0mg/dl以上)はあるが腎不全には至らないもので、上記1の1)、2)、4)のすべてを満たすもの
症状
診断基準以外
- Extrinsic nonimmune hemolytic anemia due to mechanical damage: Fragmentation hemolysis and hypersplenism - uptodate
- http://www.uptodate.com/contents/extrinsic-nonimmune-hemolytic-anemia-due-to-mechanical-damage-fragmentation-hemolysis-and-hypersplenism?source=search_result&selectedTitle=2%7E150
診断基準の解説
- 眼底:高血圧により網膜細動脈の狭小に始まり、細動脈の攣縮、血管からの漏出による火炎状出血、軟性白斑、視神経乳頭浮腫をきたす(SOP.209)
- 腎機能:血清クレアチニン5.0mg/dl以上というと、GFRは20ml/min/1.73m2程度?CKDガイドラインでは<15で腎不全と定義していたが?
治療
- 高血圧:降圧薬。高血圧の病歴が長い患者が多いため,急速な降圧は重要臓器の虚血をきたす危険を伴う。最初の24時間の降圧は拡張期血圧100-110mmHgまでにとどめる(参考1)。
参考
- 1. 第11章 特殊条件下高血圧の治療 - 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0072.html
- http://www8.ocn.ne.jp/~halfboil/criteria/tab-c7.html
- http://homepage3.nifty.com/mickeym/No.101_200/183akuaeikou.html
[★]
腎血管障害
[★]
- 英
- nephrosclerosis
- 関
- [[]]
概念
- 腎血管病変に伴う血流障害の結果、糸球体の硬化・硝子化、尿細管萎縮、間質結合組織の増加を来し、腎が硬化した状態。
分類
比較
|
動脈性腎硬化症
|
良性腎硬化症
|
悪性腎硬化症
|
老人性腎硬化症
|
原疾患
|
粥状硬化症
|
高血圧
|
悪性高血圧症がほとんど
|
病理
|
腎動脈やその分枝などの粥状硬化 内腔の狭小化や内膜断裂 腎組織は虚血性の萎縮像
|
小細動脈硬化(細動脈硬化)による内腔の狭窄とその灌流域のネフロンの萎縮 小葉間動脈や糸球体輸入動脈に硬化が見られる (⇔糖尿病性の場合には輸出細動脈にも認められる) 硝子様細動脈硬化、線維増殖性内膜肥厚 病変の進行と共に腎萎縮 腎表面は細顆粒状
|
腎の細動脈にフィブリノイド壊死と増殖性動脈内膜炎
|
腎機能
|
健常な腎実質が残存
|
腎機能は軽度~中等度で、比較的末期まで腎機能は保たれる
|
高度の腎機能低下が急速に進展
|
検査
|
|
(細動脈性腎硬化症)タンパク尿:軽度(1日1g以上はまれ)。尿沈渣:正常~軽微な変化
|
|
[★]
- 英
- consolidation、stiffening、curing、hardening、induration、sclerosis、harden、indurated
- 関
- 加硫、強化、硬化症、固定、治療、ハードニング、圧密、硬結
- コンソリデーション
[★]
- 英
- sclerosis、scleroma
- 関
- 硬化
- 臓器や組織が硬くなること。
- 皮膚 → 皮膚硬化症(強皮症など)
- 肝臓 → 肝硬変
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- malignant、pernicious、malignantly