- 60歳の女性。血便を主訴に来院した。以前から便秘があり、下剤を使用していた。数日間排便がないため、昨日就寝前に通常の2倍量の下剤を服用した。本日朝下腹部痛とともに、水様下痢を認めた。その後も腹痛は持続し、新鮮血の排泄が数回あったため受診した。不整脈と糖尿病とで治療中である。体温36.7℃。脈拍92/分。血圧126/84mmHg。眼瞼結膜に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腹部に圧痛を認める。血液所見:赤血球430万、Hb13.1g/dl、Ht 39%、白血球8,700、血小板19万。CRP 1.2mg/dl。下部消化管内視鏡検査を施行した。S状結腸の内視鏡像(別冊No.20)を別に示す。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A048]←[国試_107]→[107A050]
★リンクテーブル★
[★]
- 64歳の男性。下肢の痛み、感覚鈍麻および体重減少を主訴に来院した。半年前の健康診断で高血糖を初めて指摘されたが腎障害はなく医療機関を受診しなかった。1か月前から両下肢感覚鈍麻があり、食欲低下が続き体重が3kg減少した。身長170cm、体重58kg。体温37.0℃。脈拍92/分、整。血圧148/86mmHg。呼吸数16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。両下腿の感覚低下を認める。下腿に浮腫と紫斑とを認めない。尿所見:蛋白3+、糖(-)、沈渣に赤血球30~49/1視野、顆粒円柱1-4/1視野。血液所見:赤血球311万、Hb 9.5g/dl、Ht 29%、白血球4,500(分葉核好中球63%、好酸球4%、好塩基球1%、単球7%、リンパ球25%)、血小板24万。血液生化学所見:空腹時血糖132mg/dl、HbA1c(NGSP)6.4 %(基準4.6~6.2)、総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.0g/dl、尿素窒素69mg/dl、クレアチニン4.3mg/dl、総コレステロール266mg/dl、トリグリセリド215mg/dl、Na 140mEq/l、K 6.0mEq/l、Cl 110mEq/l、Ca 8.6mg/dl、P 5.0mg/dl。免疫学所見:CRP 3.5mg/dl、CH50 54.7U/l(基準30~40)。腎生検のPAS染色標本(別冊No.21)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A049]←[国試_107]→[107A051]
[★]
- 23歳の女性。嘔吐と意識障害のため搬入された。付き添ってきた友人によると数日前から嘔吐が始まり、今朝から「錯乱状態となっている」という。高校生のころ甲状腺の病気で一時通院したが、薬疹が出たため中止したという。閉眼のまま身体をねじらせてうなるだけで呼びかけに反応しない。体温37.4℃。脈拍180/分、整。血圧104/60mmHg。眼球突出とびまん性の甲状腺腫大とを認める。著明な発汗を認める。血液所見:赤血球480万、Hb 14.5g/dl、Ht 46%、白血球9,000、血小板31万。血液生化学所見:尿素窒素34mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、総コレステロール119mg/dl、ALT 187IU/l、FT4 13.8ng/dl(基準0.8~1.7)。
- 治療として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A047]←[国試_107]→[107A049]
[★]