エルゴタミン、カフェイン、イソプロピルアンチピリン
クリアミン配合錠A1.0
有効成分
添加物
クリアミン配合錠S0.5
有効成分
添加物
Japanese Journal
- 酒石酸エルゴタミン合剤(クリアミンA錠)の常用により誘発された急性心筋梗塞の1例 : 日本循環器学会第87回東海地方会
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
クリアミン配合錠A1.0
禁忌
- 末梢血管障害,閉塞性血管障害のある患者[エルゴタミンの血管収縮作用により症状を悪化させるおそれがある。]
- 狭心症の患者[心電図の変化や,狭心症の発作を引き起こすおそれがある。]
- 冠動脈硬化症の患者[血管痙攣により狭心症や心筋梗塞を起こすおそれがある。]
- コントロール不十分な高血圧症,ショック,側頭動脈炎のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 肝又は腎機能障害のある患者[代謝障害により麦角中毒を起こすおそれがある。]
- 敗血症患者[血管に対する作用への感受性が増大し,感染を伴う壊疽が発症するおそれがある。]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
- 授乳婦(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
- 本剤,麦角アルカロイド(エルゴタミン等)又はピラゾロン系薬剤(スルピリン,アミノピリン等)に対し過敏症の既往歴のある患者
- 心エコー検査により,心臓弁尖肥厚,心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が確認された患者及びその既往のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル,ロピナビル・リトナビル,ネルフィナビル,ホスアンプレナビル,インジナビル,アタザナビル,サキナビル,ダルナビル),エファビレンツ,デラビルジン,コビシスタット,マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン,ジョサマイシン,クラリスロマイシン,ミデカマイシン,ロキシスロマイシン),アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール,ミコナゾール,フルコナゾール,ホスフルコナゾール,ボリコナゾール),テラプレビル,5-HT1B/1D受容体作動薬(スマトリプタン,ゾルミトリプタン,エレトリプタン,リザトリプタン,ナラトリプタン),麦角アルカロイド(ジヒドロエルゴタミン,エルゴメトリン,メチルエルゴメトリン)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
- 家族性片麻痺性片頭痛,脳底型片頭痛,眼筋麻痺性片頭痛あるいは網膜片頭痛の患者には投与しないこと。
クリアミン配合錠A1.0
- 通常成人,1回1錠を1日2〜3回経口投与する。頭痛発作の前兆がある場合は1〜2錠を頓用する。
なお,年齢・症状により適宜増減する。ただし,1週間に最高10錠までとする。
クリアミン配合錠S0.5
- 通常成人,1回2錠を1日2〜3回経口投与する。頭痛発作の前兆がある場合は2〜4錠を頓用する。
なお,年齢・症状により適宜増減する。ただし,1週間に最高20錠までとする。
慎重投与
- 心臓障害のある患者[血管痙攣により狭心症様の胸内痛及び窮迫,一過性洞頻脈が起こるおそれがある。]
- 血液障害(貧血,白血球減少等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 緑内障の患者[カフェインの眼圧上昇作用により,症状を悪化させるおそれがある。]
- 本人又は両親,兄弟にほかの薬物に対するアレルギー,蕁麻疹,気管支喘息,アレルギー性鼻炎,食物アレルギー等のみられる患者
重大な副作用
ショック(頻度不明)
- 脈拍の異常,呼吸困難,顔面蒼白,血圧低下等のショック症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような場合には,適切な処置を行うこと。
*中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis :TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
- 中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
麦角中毒(頻度不明)
- 血管攣縮,動脈内膜炎,チアノーゼ,壊疽等の麦角中毒症状を起こすことがあるので,四肢のしびれ感,ピリピリ感及び痛み,脈の消失等の異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。また,腎血流障害による腎機能障害,脳血流障害による意識障害,麻痺等を伴うこともある。(特に長期又は大量投与によりあらわれることがある。)
エルゴタミン誘発性の頭痛,頭痛を主訴とする禁断症状(頻度不明)
- 長期連用によりエルゴタミン誘発性の頭痛があらわれることがあり,また,投与を急に中止すると,頭痛を主訴とする禁断症状があらわれることがある。
*肝機能障害,黄疸(頻度不明)
- AST(GOT),ALT(GPT)等の上昇を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
心筋虚血,心筋梗塞(頻度不明)
- 心筋虚血,心筋梗塞を起こすことがあるので,前胸痛等の異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
線維症(頻度不明)
- 長期連用により,胸膜,後腹膜又は心臓弁の線維症があらわれたとの報告がある。
薬効薬理
エルゴタミン酒石酸塩の血管に対する作用
- エルゴタミン酒石酸塩0.37〜0.5mgの静脈内注射により,健康人及び片頭痛の患者のいずれにおいても側頭動脈及び後頭動脈の拍動,振幅の約50%減少が認められた。片頭痛患者においては動脈拍動の振幅減少とほぼ並行して頭痛の消失が認められた。18)
エルゴタミン酒石酸塩,無水カフェイン,イソプロピルアンチピリン配合剤の鎮痛作用
- マウスを用いた酢酸Writhing法,Haffner変法,圧刺激法による鎮痛効果の検討結果において,3成分の配合剤はいずれの方法においても,イソプロピルアンチピリン単独と比較し高い鎮痛効果を示し,配合による相乗効果が認められた。19)
エルゴタミン酒石酸塩とカフェインの協力作用
- 健康成人でのエルゴタミン酒石酸塩とカフェインの配合剤とエルゴタミン酒石酸塩単味剤の経口投与の比較において,より高い血中エルゴタミン濃度が配合剤で得られ,カフェインによるエルゴタミン酒石酸塩の消化管よりの吸収促進が認められた。20)
有効成分に関する理化学的知見
エルゴタミン酒石酸塩
一般名
- エルゴタミン酒石酸塩(Ergotamine Tartrate)
化学名
- (5´S)-5´-Benzyl-12´-hydroxy-2´-methylergotaman-3´,6´,18-trione hemitartrate
分子式
分子量
性状
- 無色の結晶又は白色〜微黄白色若しくは灰白色の結晶性の粉末である。
水又はエタノール(95)に溶けにくい。
融点
無水カフェイン
一般名
- 無水カフェイン(Anhydrous Caffeine)
化学名
- 1,3,7-Trimethyl-1H-purine-2,6(3H,7H)-dione
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は粉末で,においはなく,味は苦い。
クロロホルムに溶けやすく,水,無水酢酸又は酢酸(100)にやや溶けにくく,エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくい。
本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは5.5〜6.5である。
融点
イソプロピルアンチピリン
一般名
- イソプロピルアンチピリン(Isopropylantipyrine)
化学名
- 1,5-Dimethyl-4-(1-methylethyl)-2-phenyl-1,2-dihydro-3H-pyrazol-3-one
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で,においはなく,味はわずかに苦い。
酢酸(100)に極めて溶けやすく,エタノール(95)又はアセトンに溶けやすく,ジエチルエーテルにやや溶けやすく,水に溶けにくい。
融点
★リンクテーブル★
[★]
急性期治療
トリプタン系薬
エルゴタミン系薬
アセトアミノフェン
NSAIDs
鎮吐薬
予防薬
カルシウム拮抗薬
三環系抗うつ薬
β遮断薬
抗てんかん薬
[★]
- 英
- ergotamine
- ラ
- ergotaminum
- 化
- 酒石酸エルゴタミン ergotamine tartrate
- 商
- パンエルゴット、ヒポラール、クリアミン、ジヒデルゴット。Cafatine, Cafergot
- 関
- バッカクアルカロイド
[★]
イソプロピルアンチピリン
[★]
- 英
- amine
- 関
- 生体アミン
概念
- アンモニア(NH3)の水素原子(H)を1~3個アルキル基で置換した塩基性有機化合物
分類
置換基の数
- 第一アミン RNH2
- 第二アミン R2NH
- 第三アミン R3N
生体内のアミン
あみん
[★]
- 英
- clear
- 関
- 明らか、清澄、明白、明瞭