- 英
- old myocardial infarction, OMI
- 関
- 心筋梗塞、急性心筋梗塞
定義
- 心筋梗塞症発生後の時間経過による分類方法
- 4ヶ月以降、あるいは6ヶ月以降をさす。
YN.C-91
- 急性期(発症4週間)を過ぎ、退院した患者の心筋梗塞に対していう
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 腎動脈形成術により, コントロール不良な心不全を改善できた陳旧性心筋梗塞の1例
- 大地 悠子,岩渕 薫,長谷部 雄飛,神戸 茂雄,矢作 浩一,竹内 雅治,宮田 正弘,杉浦 章,上田 詩文,平本 哲也
- 日本内科学会雑誌 99(8), 1903-1906, 2010-08-10
- NAID 10026623422
- 動的輪郭モデルによる心臓内壁輪郭自動抽出法 : 3次元モデルの適用による初期輪郭自動生成(ポスター講演)
- 堀江 勝大,鹿嶋 雅之,佐藤 公則,渡邊 睦
- 電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 109(407), 297-302, 2010-01-21
- … の左室形状モデル(以下SLVSM)」を適用することによって,初期輪郭を自動設定する手法を考案した.SLVSMとプローブの位置から決定される断面との交線を求め,各個人の心臓の大きさに応じて拡大・縮小することで初期輪郭の自動設定を行う.正常例および,急性心筋梗塞,陳旧性心筋梗塞,たこつぼ心筋障害の三つの疾患例(4心拍動画)に対し評価実験を行い,初期輪郭を手動で設定した場合と同等の結果を得られることを確認した. …
- NAID 110007866441
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- 陳旧性心筋梗塞(ちんきゅうせいしんきんこうそく)とは、発症から30日以上が経過した心筋梗塞のことである。壊死した心筋は線維化しており、症状も安定している。ただし、残った心筋への負荷が高まるため心肥大を…
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[★]
- 次の文を読み、39、40の問いに答えよ。
- 58歳の男性。夜間の呼吸困難のため救急車で搬入された。
- 現病歴: 4年前に狭心症と診断され、アスピリンと硝酸薬とを服薬していたが、半年前から中断していた。3か月前から駅の階段を昇るとき軽度の胸痛を感じていた。2日前冷汗を伴う前胸部絞扼感が数時間持続し、自宅での安静で軽快した。しかし、昨夜就寝後呼吸困難のため覚醒した。横になると呼吸困難が再発するので眠れず、午前3時に来院した。
- 既往歴: 8年前に糖尿病を指摘された。
- 現症: 意識は清明。身長169cm、体重75㎏。呼吸数28/分。脈拍104/分、整。血圧102/88mmHg。頸静脈の怒張を認めるが、心雑音はない。両側下肺野にcoarse cracklesを聴取する。右肋骨弓下に圧痛を認める。両側下腿に浮腫を認める。
- 検査所見: 尿所見: 蛋白1+、糖2+。血液所見: 赤血球430万、Hb14.2g/dl、Ht42%、白血球9,500、血小板30万。血清生化学所見: 血糖150mg/dl、HbA1c8.8%(基準4.3~5.8)、総蛋白7.0g/dl、尿素窒素26mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl、総コレステロール224mg/dl、トリグリセライド190mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST60単位、ALT34単位、LDH620単位(基準176~353)、CK960単位(基準10~110)、Na148mEq/l、K4.6mEq/l、Cl103mEq/l。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)96%(酸素3l/分投与下)。入院時の胸部エックス線写真と心電図とを次に示す。
心電図
- 異常Q波:I, aVL, V1-V3
- 陰性T波:I, aVL, V2-V6
- R波減高:V4-V6
- ST上昇:V1-V4
-
- 心筋梗塞#心電図の異常波形と時間経過 PHD.105
- ST上昇が残存
胸部単純X線写真
心筋梗塞の場合、上昇してくる生化学マーカー
- 上昇してくる時間
- AST 6-12時間
- LDH やんわりと出てくる。
- CK (CK-MBの場合) 3-4時間
[show details]
- ・主訴 呼吸困難
- ・現病(S)
- 狭心症(4年前~) → 狭心症の増悪や心筋梗塞を疑う根拠
- アスピリンと硝酸薬の休薬 → 狭心症の増悪因子
- 労作時の軽度の胸痛 → 労作性狭心症
- 数時間にわたる前胸部絞扼感 → 狭心症に続発した心筋梗塞
- 就寝時に呼吸困難で覚醒し、横になると再発 → 起坐呼吸(肺のうっ血と圧上昇が肺コンプライアンス減少、気道抵抗増大を生じ呼吸困難を来す。
- ) → うっ血性心不全?
- 8年前からの糖尿病 → 肝動脈疾患のリスクファクター
- ・現症(O)
- BMI = height/(weight)^2 = 26.3 軽度肥満? → 肝動脈疾患のリスクファクター
- 頻呼吸 → 換気の低下? → 低酸素血症(急性心不全、肺性心、肺梗塞、肺炎、呼吸窮迫症候群などの呼吸・循環器疾患の際にみられ、これは低酸素血症による頸動脈体刺激)
- 頻脈 → 交感神経↑ or 心拍出量低下よる代償的作用
- 頚静脈怒張 → うっ血性心不全
- 両側下肺野にcoarse crackles → 肺水腫かな?
- 右肋骨弓下に圧痛 → 肝腫大 → うっ血性心不全
- 両下腿浮腫 → うっ血性心不全
- ・検査所見(O)
- 蛋白 1+ → 糖尿病性腎症?
- 糖 2+ → 血糖やや高い(が、食後であれば正常) → 糖尿病
- HbA1c高値(正常4.3-5.8%(日本糖尿病学会)) → 糖尿病
- 尿素窒素高値 26 mg/dL → 糖尿病性腎症
- クレアチニン高値 1.2mg/dL → 糖尿病性腎症
- T-cho高値 224mg/dL 120-220 mg/dL → 高脂質血症 → 冠動脈疾患のリスクファクター
- TG高値 190 mg/dL 50-150 mg/dL → 高脂質血症 → 冠動脈疾患のリスクファクター
- LDH高値620単位 (基準 176-353) → 心筋梗塞を示唆
- AST高値60単位 40単位以下 → 心筋梗塞を示唆
- CK高値 960単位 (基準 10-40) → 心筋梗塞を示唆
- Na高値 148 mEq/l
- SpO2 96% (酸素3l/分投与下) → 換気能の悪化。
- ・心電図
- ・左房負荷:P terminal force 1mm2 → 左房に容量負荷がかかっている
- ・心筋梗塞を示唆 → 心筋梗塞が疑い
- 異常Q波:I, aVL, V1-V3
- 陰性T波:I, aVL, V2-V6
- R波減高:V4-V6
- ST上昇:V1-V4
- ・所見
- 1. 発症数日程度の左前下行枝領域の急性前壁梗塞
- 2. 心室瘤を伴う陳旧性心筋梗塞
- ・胸部X線単純写真
- 心陰影拡大著明 → 心肥大?心拡張?心膜液貯留 →(状況証拠から)心不全による心拡張が疑わしい
- butterfly shadow → 肺水腫
- ====
- a. 陰影が認められるが、ここまでの情報で適当じゃない。
- b. 心筋梗塞だってば
- c. ○
- d. 他に原因の求められない原因不明の心室収縮障害 ← 心エコーで異常な心室壁運動。血液生化学正常だろう。胸部Xpで心拡大、ECG異常は認められる。
- e. 左心不全の後方障害が説明できない。ECG、心エコーで否定。高血圧の病歴、移動する突然の胸痛、来院時の高血圧。
- ====
- ax 高浸透圧性非ケトン性昏睡とかだったら補液で脱水の改善してからインスリン打つんだがな
- b 利尿薬。血管拡張薬(ニトログリセリン(静脈を拡張させる)など)もよい
- cx 抗不整脈薬(Naチャネルブロック。心室性不整脈。class Ib(APD短縮))、局所麻酔薬
- dx カルシウム拮抗薬は血管拡張薬(動脈系に強く作用する)。心不全の治療に用いられるが、本症例では血圧が高くなく適応にならない。
- ex 末梢血管を収縮させて血圧を上げる。うっ血性心不全の治療にならない。
- ====
- AMIかなと、考えて
- 上昇してくる時間
- AST 6-12時間
- LDH やんわりと出てくる。
- CK (CK-MBの場合) 3-4時間
[正答]
※国試ナビ4※ [100D038]←[国試_100]→[100D040]
[★]
- 68歳の男性。胸痛のため来院した。
- 6か月前から前胸部痛を自覚するようになった。胸痛は2~3分持続し、安静で軽快した。
- 喫煙歴は20本/日、45年。身長162cm、体重60kg。脈拍76/分、整。血圧120/60mmHg。
- 血液所見:赤血球507万、Hb15.3g/dl、Ht45%、白血球4,500、血小板18万。
- 血清生化学所見:総蛋白7.0g/dl、アルブミン4.2g/dl、AST17単位、ALT15単位、LDH188単位(基準176~353)、CK22単位(基準10~40)。冠動脈造影写真と運動負荷直後および4時間後のタリウム心筋SPECT垂直面長軸断面像を以下に示す。
- 診断はどれか。
- 問診(S)
- 6か月前から前胸部痛
- 胸痛は2~3分持続し、安静で軽快
- 喫煙歴は20本/日、45年。
]] - [[
- ・年齢
- 45 men
- 55 women
- ・高脂血症
- LDL 140
- TG 150
- HDL 40以下
- ・喫煙
- ・HT 140/90以上
- △耐糖能異常
- 3大 4大リスク
- ×酒
- 精神的、肉体的ストレス
- 家族歴
- 肥満
- LAO
- 左をつけて盗ると是骨外左に来る。
- RAO
- 右をつけて盗ると背骨が右に来る。
- 前下行枝は中核市がわしゃわしゃ出ているやつ。
- シンチは前壁と心尖の虚血を示唆している。
- 不安定APは積極的な治療を要する。
- 1 新規発症狭心症
- 2 1日3回以上で発作がおこる。
- 3 安静時狭心症
- →経過観察は禁忌。
- 年齢、家族歴、cho高値
- 対角枝は
- 治療法で左主幹部へのカテーは禁忌である。
- 危険な手技である。経験が必要。
- CABGの適応
- ・LMT50以上。
- ・高度な三枝病変。
- ・病変部の長さが1cm以上。
- ・末梢枝のrun offが良好。
- ・PCIをした後の再狭窄。
- ・左室機能がよいこと。EF20%が保たれていないこと。
- ・左室拡張末期圧が20mmHg以上。
[正答]
※国試ナビ4※ [099G020]←[国試_099]→[099G022]
[★]
- 次の文を読み、7~9の問いに答えよ。
- 67歳の男性。胸部圧迫感を主訴に来院した。
- 現病歴 : 50歳時から高血圧と糖尿病とを指摘され近医で投薬を受けている。最近の血圧は150~160/90~94mmHgで空腹時血糖は140~160mg/dlであった。5時間程前労作中に強い胸痛を自覚した。胸痛は20分程で消失したものの胸部圧迫感が持続するため救急外来を受診し入院した。心電図の異常を指摘されたことはない。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 生活歴:喫煙 : 30年前から現在まで20本/日。
- 現症 : 身長165cm、体重78kg。脈拍72/分、整。血圧152/92mmHg。皮膚は冷たく湿潤している。頚静脈の怒張はない。心雑音はなく、肺野でラ音を聴取しない。腹部に特記すべき所見はなく、下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖1+。血液所見:赤血球530万、Hb15.6g/dl、Ht46.3%、白血球10,000、血小板25万。血清生化学所見:血糖243mg/dl、総蛋白6.5g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素13mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、尿酸5.3mg/dl、総コレステロール170mg/dl、HDLコレステロール45mg/dl(基準35~60)、トリグリセライド101mg/dl(基準50~130)、AST44単位(基準40以下)、ALT30単位(基準35以下)、LDH302単位(基準176~353)、CK453単位(基準10~40)。CRP0.4mg/dl(基準0.3以下)。胸部エックス線写真で心胸郭比58%で肺野に異常を認めない。心エコー図で左室駆出率57%、前壁の運動低下を認めた。来院時の心電図と緊急で行われた冠動脈造影写真とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [097C006]←[国試_097]→[097C008]
[★]
- 76歳の女性。高血圧、脂質異常症および陳旧性心筋梗塞の定期受診のため来院した。 5年前に急性心筋梗塞と診断され、経皮的冠動脈インターベンションを受けている。以後、胸痛発作はないが、階段や長く歩いたときに息切れを感じている。脈拍 64 /分、整。血圧 122/80 mmHg。呼吸数 14/分。 SpO2 97% ( room air)。頸静脈の怒張を認めない。左側臥位で IV音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。両側の下肢に軽度の浮腫を認める。本日の心電図 (別冊 No. 16)を別に示す。
- 患者への説明として適切なのはどれか。
- a 「脈が速すぎるようです」
- b 「左脚ブロック]]が認められます」
- c 「心房細動]]の状態になっています」
- d 「高血圧による左室肥大が認められます」
- e 「心筋梗塞のあとが左心室の前側と下側にあります」
[正答]
※国試ナビ4※ [108A041]←[国試_108]→[108A043]
[★]
- 75歳の女性。階段を昇ったときに自覚する前胸部の違和感を主訴に来院した。症状は約1年前からあり、頻度や強さに変化はないという。身体診察所見に異常を認めない。胸部エックス線写真と安静時の12誘導心電図とに異常を認めない。アデノシン負荷201Tl心筋血流SPECTの左室短軸像(別冊No. 14A、 B)を別に示す。
- 原因として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A036]←[国試_106]→[106A038]
[★]
- 胸部エックス線写真で左第3弓の突出がみられやすいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106C007]←[国試_106]→[106C009]
[★]
- 同
- 無症候性心筋虚血?
- 関
- 無痛性心筋梗塞
- 無痛性心筋虚血のリスク
[★]
陳旧性心筋梗塞 old myocardial infarction
[★]
- 英
- myocardial infarct, MI (M), myocardial infarction
- 関
- postmyocardial infarction、心筋梗塞の心電図、冠状動脈
定義
原因
- 血栓の塞栓(冠状動脈粥状硬化巣の破綻、心房細動、心内膜炎、弁膜症)
- 血管炎、解離性動脈瘤、川崎病
リスクファクター
分類
時間
筋層の梗塞の深さ
梗塞部位による分類
重症度
STEMI患者における血圧と脈拍(HIM.1533)
- ST上昇心筋梗塞(STEMI)を起こした患者の多くは、最初の1時間以内では正常な血圧と脈拍を示す。
- 前壁梗塞を起こした患者の1/4は頻脈と高血圧
- 下壁梗塞を起こした患者の1/2は徐脈と低血圧
急性心筋梗塞と房室ブロック (HIM.1420)
- 前壁梗塞より下壁梗塞で2度以上の房室ブロックがよく起こる。下壁梗塞でのブロックの程度は、房室結節の中でより安定で狭い補充調律である傾向にある。これにたいし、前壁梗塞は房室結節複合の遠位、ヒス束、索枝(bundle branch)での房室ブロックと関連しており、広いQRS複合、不安定な補充律動、および高い死亡率を伴う悪い予後に終わる。
検査
心電図
QB CBR vol.3 p.201
|
I
|
II
|
III
|
aVR
|
aVL
|
aVF
|
V1
|
V2
|
V3
|
V4
|
V5
|
V6
|
冠動脈
|
前壁中隔
|
V1-4
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
○
|
○
|
|
|
LAD
|
側壁
|
I,aVL,V5-6
|
○
|
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
LCX
|
下壁
|
II,III,aVF
|
|
○
|
○
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
|
RCA
|
後壁
|
V1(↑R)
|
|
|
|
|
|
|
*
|
|
|
|
|
|
|
aVRは正常心電図では幅広いQ波を呈する
|
|
PHD. 102
|
I
|
II
|
III
|
aVR
|
aVL
|
aVF
|
V1
|
V2
|
V3
|
V4
|
V5
|
V6
|
冠動脈
|
下壁
|
II,III,aVF
|
|
○
|
○
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
|
RCA
|
前壁中隔
|
V1-V2
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
|
|
|
|
LAD
|
前壁心尖
|
V3-V4
|
|
|
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
|
|
LAD(distal)
|
前壁側壁
|
I,aVL,V5-6
|
○
|
|
|
|
○
|
|
|
|
|
|
○
|
○
|
LCX
|
後壁
|
V1,V2(↑R)
|
|
|
|
|
|
|
*
|
*
|
|
|
|
|
RCA
|
- 心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.131も参考に
心電図の異常波形と時間経過
- PHD.105
|
hyper acute
|
acute
|
hours
|
day 1-2
|
days later
|
weeks later
|
|
心筋虚血
|
心筋壊死
|
|
|
|
ST
|
|
ST上昇
|
ST上昇
|
ST上昇
|
ST正常化
|
ST正常
|
T
|
T波増高
|
T波増高
|
T波増高
|
陰性T
|
T正常
|
R
|
|
|
↓R振幅
|
Q
|
|
|
異常Q出始め
|
異常Q深くなる
|
異常Q
|
心電図の異常波形と時間経過 QB CBT vol3.237
- 1. 発症直後よりT波の増高(超急性期T波)とSTの上昇が見られる
- 2. 発症後1-数時間を経過すると貫壁性の心筋壊死が生じ、異常Q波が出現し始める
- 3. 数日後よりSTは基線に戻り始め、T波の陰転が始まる。およそ1週間後にはSTは基線に戻り、陰性T波(冠性T波)が完成する。この時期になってもST上昇が持続する場合には心室瘤の形成が危惧される。
- →also see心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.169-170
心エコー
胸部単純X線
血液検査
- CK:上昇
- CK-MB:上昇
- AST:上昇
- ALT:正常
- LDH:上昇
- 白血球:上昇
- ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP):上昇
- ミオグロビン:上昇
- 心筋トロポニンT:上昇
- 心筋トロポニンI:上昇
治療
ガイドライン
- 1. 急性心筋梗塞(ST上昇型)の診療に関するガイドライン
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_takano_h.pdf
国試
[★]
- 英
- cardiac muscle (K), heart muscle, myocard cardiac muscle, myocardium
- 関
- 心筋の活動電位、横紋筋、筋肉
- 筋小胞体が発達していない
心筋の酸素消費量 (SPC.226)
- (tension-time index)=左心室内圧曲線収縮期相の面積(mmHg/s)×心拍数
- (doble product)∝(tension-time index)
- 1. 骨格筋細胞と違い心筋細胞は介在板を有しており、介在板近傍に存在するギャップ結合によって活動電位が伝播する。
- 2. ギャップジャンクションを通じて活動電位が伝播すると、心筋細胞膜上の電位依存性Na+チャネルが開き、脱分極が筋細胞全体に広がる。
- 3. 脱分極はT細管(横行管)に伝わり、T細管に存在する電位依存性のタンパク質の構造を変化させ、筋小胞体上のCa2+放出チャネルを開く。
- 4. さらに少し遅れてCa2+/Na+チャネルが長時間開口し、細胞内に多量のCa2+/Na+を取り込む。
- 5. 心筋細胞のT細管は細胞外部に開口しており、Ca2+の取り込みが容易になっている。
- 6. このようにして、細胞外と筋小胞体中のCa2+が細胞質に拡散する。
- 7. ここで、筋収縮に関わるアクチンフィラメントにトロポミオシンとトロポニンが結合し、収縮開始を妨げているが、Ca2+がトロポニンに結合すると、トロポミオシンがアクチンフィラメント上で場所を変える。
- 8. この結果、トロポミオシンが覆い隠していたアクチンフィラメントのミオシン結合部位が露出する。
- 9. ミオシンはATPの加水分解のエネルギーを使って、アクチンフィラメントに結合できる構造をとり、アクチンに結合する。
- 10. ミオシンがアクチンフィラメントで首振り運動をすることで筋収縮が起こる。
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- obsolete
[★]
- 英
- infarct, infarction
- ラ
- infarctus
- 同
- 虚血性壊死
- 関
- 心筋梗塞 myocardial infarction