- 英
- idarubicin, IDR, IDAR
- 商
- イダマイシン Idamycin
- 化
- 塩酸イダルビシン idarubicin hydrochloride
- 関
- 抗悪性腫瘍薬
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 急性骨髄性白血病の寛解導入療法におけるイダルビシンvs.ダウノルビシン
- 成人AMLに対する寛解導入における標準量イダルビシンと高用量ダウノルビシンの比較 : JALSG AML201 Study (特集 血液腫瘍に対する重要な臨床試験の意義と診療・研究へのインパクト)
- AML寛解導入におけるイダルビシンとダウノルビシンの比較(JALSG AML201)
Related Links
- イダルビシン(イダマイシン)はアントラサイクリン系の抗生物質で、ダウノルビシンのプロ ドラックです。適応となるのは急性骨髄性白血病、または慢性骨髄性白血病が急性転化 した症例で、一般にシタラビンと併用で寛解導入療法を行います。
- イダルビシン(イダマイシン注):細胞のDNAの機能や合成を妨げ効果を現します。 シタラビン(キロサイド注):細胞のDNAの合成を妨げ効果を現します。 <投与 スケジュール>・・・・7日間が1クール. 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目. /. /. /. / ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
イダマイシン静注用5mg
組成
有効成分(1バイアル中)
添加物(1バイアル中)
禁忌
- 心機能異常又はその既往歴のある患者[心筋障害があらわれることがある。]
- 本剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
- 重篤な感染症を合併している患者[感染症が増悪し致命的となることがある。]
- 他のアントラサイクリン系薬剤等、心毒性を有する薬剤による前治療が限界量(塩酸ダウノルビシンでは総投与量が体重当り25mg/kg、塩酸エピルビシンでは総投与量がアントラサイクリン系薬剤未治療例で体表面積当り900mg/m2等)に達している患者[心筋障害が増強されるおそれがある。]
- 重篤な肝障害のある患者[本剤の血中からの消失が遅延するとの報告がある。]
- 重篤な腎障害のある患者[本剤の血中からの消失が遅延するとの報告がある。]
効能または効果
- 急性骨髄性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
- 1バイアル5mg(力価)に5mLの日局注射用水を加え溶解する。
通常、成人にはイダルビシン塩酸塩として12mg(力価)/m2(体表面積)を1日1回、3日間連日静脈内投与する。骨髄機能が回復するまで休薬し、投与を繰り返す。
慎重投与
- 骨髄抑制のある患者[「警告」の項参照]
- 感染症を合併している患者[感染症をコントロールしてから投与すること(「警告」の項参照)。]
- 肝障害のある患者[本剤の血中からの消失が遅延するとの報告がある。]
- 腎障害のある患者[本剤の血中からの消失が遅延するとの報告がある。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- 水痘患者[致命的な全身障害があらわれることがある。]
- 他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療歴のある患者[「警告」、「重要な基本的注意」ならびに「相互作用」の項参照]
- 小児等[「小児等への投与」の項参照]
重大な副作用
心筋障害(3.88%)
- 心筋障害、更に心不全等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬又は投与を中止すること。特に他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療のある症例に投与する場合には十分注意すること。
骨髄抑制(頻度不明)
- 汎血球減少(52.8%)、血小板減少(66.5%)、顆粒球減少(66.9%)、貧血(63.5%)、出血傾向(24.6%)があらわれるので、頻回に末梢血液の検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。なお、高度な骨髄抑制の持続により、重篤な感染症(敗血症、肺炎等)や出血(脳出血、消化管出血等)等を併発し、死亡した例が報告されている。[「警告」の項参照]
口内炎(22.4%)
- 重篤な口内炎が発現することがある。[「重要な基本的注意」の項参照]
ショック(1.41%)
- ショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
完全房室ブロック等の不整脈(2.40%)
- 完全房室ブロック等の不整脈があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗腫瘍作用9〜13)
- in vivo
実験腫瘍マウス白血病(L1210、P388、グロス)に対し、抗腫瘍効果を示した。また、ダウノルビシン耐性マウスP388白血病に対してやや有効であった。
主代謝物イダルビシノールもマウス白血病に抗腫瘍効果を示した。
in vitro
マウスP388白血病細胞及びヒト腫瘍細胞系であるHL60、CCRF-CEM、K562細胞等に対して、IC50値で比較すると、本剤の細胞増殖抑制効果は塩酸ダウノルビシン及び塩酸ドキソルビシンより優れていた。
作用機序12〜16)
- ダウノルビシンの4位が脱メトキシル化された構造のため、脂溶性が増し、その結果、速やかに、かつ高濃度に細胞内へ取り込まれる。
DNAと結合した後、核酸ポリメラーゼ活性を阻害し、また、トポイソメラーゼII阻害によりDNA鎖を切断する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- イダルビシン塩酸塩(Idarubicin Hydrochloride)
化学名
- (2S,4S)-2-Acetyl-4-(3-amino-2,3,6-trideoxy-α-L-lyxo-hexopyranosyloxy)-2,5,12-trihydroxy-1,2,3,4,-tetrahydrotetracene-6,11-dione monohydrochloride
分子式
分子量
性状
- 黄赤色の粉末である。
メタノールにやや溶けにくく、水又はエタノール(95)に溶けにくく、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- acute leukemia, AL
- 関
- 白血病、FAB分類
概念
分類
- 急性リンパ性白血病:MPO染色において(leukemic blastの)3%未満が陽性の場合
- 急性骨髄性白血病 :MPO染色において(leukemic blastの)3%以上が陽性の場合
M0
|
|
minimally differentiated acute myeloblastic leukemia
|
AML
|
M1
|
|
acute myeloblastic leukemia, without maturation
|
M2
|
|
acute myeloblastic leukemia, with granulocytic maturation
|
M3
|
|
promyelocytic, or acute promyelocytic leukemia
|
APL
|
M4
|
|
急性骨髄単球性白血病
|
acute myelomonocytic leukemia
|
AMMoL
|
M4eo
|
|
myelomonocytic together with bone marrow eosinophilia
|
M5
|
M5a
|
急性単芽球性白血病
|
acute monoblastic leukemia
|
AMoL
|
M5b
|
急性単球性白血病
|
acute monocytic leukemia
|
M6
|
M6a
|
赤白血病
|
acute erythroid leukemias, including erythroleukemia
|
|
M6b
|
and very rare pure erythroid leukemia
|
|
M7
|
急性巨核芽球性白血病
|
acute megakaryoblastic leukemia
|
|
M8
|
急性好塩基球性白血病
|
acute basophilic leukemia
|
|
L1
|
小細胞型
|
|
|
L2
|
大細胞型
|
|
|
L3
|
Burkitt型
|
|
|
病態
- 白血球系芽球の腫瘍性増殖
- 骨髄機能障害
- 腫瘍細胞の臓器浸潤
- 腫瘍細胞の破壊亢進
徴候
- 全身:息切れ、全身倦怠感、発熱(免疫力低下による感染症、腫瘍細胞の崩壊)
- 皮膚:点状出血、紫斑
- 口腔内:歯肉出血
- 骨・関節:骨痛、関節痛 ← 腫瘍細胞の関節への浸潤
- 肝臓・脾臓:肝脾腫
- リンパ節:腫脹(頚部リンパ節、鼡径リンパ節)
- 唾液腺:顎下唾液腺腫大
検査
治療
小児
- 化学療法:小児のALLでは著効する
- 骨髄移植:小児のALLでは再発例に行う
成人
急性骨髄性白血病
急性前骨髄球性白血病
急性リンパ性白血病
- VACAP
予後
小児急性白血病の予後不良因子
- YN.G-44改変
小児急性白血病の予後不良因子
- 1. 年齢:1歳以下、10歳以上
- 2. 男児
- 3. FAB分類:L2, L3
- 4. 非リンパ球性
- 5. WBC:2万以上
- 6. Ph染色体 t(9;22) (小児のALLの数%)
成人急性白血病の予後不良因子
- YN.G-44改変
AMLの予後不良因子
- 染色体核型、年齢、初発時白血球数、FAB分類、3系統の形態異常、二次性白血病
NCCNガイドラインに基づくAMLの予後分類
- 参考1
|
染色体核型
|
遺伝子異常
|
予後良好群
|
inv(16), t(8;21), t(15;17)(付加的染色体異常の有無を問わない)
|
正常核型におけるNPM1のみの異常
|
中間群
|
正常核型, +8, t(9;11),その他の予後良好にも不良にも属さない染色体異常
|
t(8;21), inv(16)患者におけるc-kit異常
|
予後不良群
|
複雑核型(3以上の異常), -5, -7, 5q-, 7q-,11q23異常(t(9;11)を除く), inv(3), t(3;3),t(6;9), t(9;22)
|
正常核型におけるFLT3-ITDのみの異常
|
参考
- 1. 造血細胞移植ガイドライン - 急性骨髄性白血病
- http://www.jshct.com/guideline/pdf/2009AML.pdf
[★]
- 英
- acute myeloid leukemia AML, acute myelogenous leukemia, acute myelocytic leukemia
- 同
- 急性骨髄芽球性白血病 acute myeloblastic leukemia
- 関
- 骨髄性白血病、白血病、急性白血病。急性非リンパ性白血病、急性非リンパ球性白血病
[show details]
en
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jp
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- see 白血病まとめ.xls
概念
- 骨髄で分化に異常をきたした白血球系の腫瘍性増殖により、末梢血に幼弱な細胞(未分化な細胞)が出現する病態である。このため、末梢血で幼弱な白血球と成熟した白血球のみしか観察されない(白血球裂孔)。骨髄では病的な白血球の増加により赤血球系、巨核球系の血球の増殖が抑制される。このような急性白血病の病態の中で、MPO染色において(leukemic blastの)3%以上が陽性の場合に急性骨髄性白血病と呼ばれる。
FAB分類
治療
- M3とそれ以外で異なる。
M3以外
化学療法
- 多剤併用化学療法による白血病細胞の完全な消失を目指す。寛解導入療法、地固め療法、維持療法/維持強化療法の段階に分けて治療を勧める。
造血幹細胞移植療法
対症療法
- 輸血(赤血球、血小板)、G-CSF、利尿薬、アロプリノール、ヘパリン、アンチトロンビン
M3
参考
- http://www.sysmex-tmc.co.jp/cd/rinsyou/demo/VI/HTML/6_2130.HTM
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/AML.html
[★]
- 英
- acute promyelocytic leukemia, APL
- 同
- M3。急性前骨髄芽球性白血病?
- 関
- 急性骨髄性白血病 AML、白血病。前骨髄球
概念
- 急性骨髄性白血病の一病型
- 白血病細胞が前骨髄球の段階で成熟停止を起こした型
- FAB分類:M3
- アウエル小体が多く認められる。アウエル小体が集積した細胞(鳥の巣細胞、ファゴット細胞)がみられる。
- 免疫組織化学:MPO陽性(*ミエロペルオキシダーゼ活性はほぼ100%陽性)
- 異型前骨髄球がみられる。
- 染色体異常
- 95%以上の症例:t(15;17)(q22;q21)
- 全症例:PML遺伝子(chr.15)とRAR-α遺伝子(chr.17)の融合遺伝子の存在
M3と他のAMLを区別するポイント
検査
- 急性白血病に特徴的:高尿酸血症、LDH上昇
- 染色体異常:全例にt(15;17)を認め、PML遺伝子とRAR-α遺伝子が誘導したPML-RARA遺伝子を認める。
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合併症
- Auer顆粒を豊富に含み、この中にはトロンボプラスチン類似物質を含む。この物質の逸脱により凝固が亢進しDICにつながる
- 線溶亢進型DICを引きおこし、臓器障害より出血症状が前面にてくる。フィブリノゲン減少、Dダイマー・FDP増加が見られる。
治療
国試
[★]
- 英
- anthracycline, anthracyclines
- 商
- ダウノマイシン、アドリアシン
- 関
- 抗悪性腫瘍薬
アントラサイクリン系抗悪性腫瘍薬
[★]
イダルビシン idarubicin