アポモルヒネ
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Japanese Journal
- 新薬紹介総説 アポモルヒネ皮下注射製剤(販売名:アポカイン皮下注30mg) : レボドパ治療に伴う運動症状の日内変動に対するレスキュー療法
- 山田 浩司,宮内 紀明,神田 知之
- 日本薬理学雑誌 = Folia pharmacologica Japonica : くすりとからだ : ファーマコロジカ 141(1), 44-51, 2013-01-00
- NAID 40019555747
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アポカイン皮下注30mg
組成
有効成分(1カートリッジ3mL中)
- アポモルヒネ塩酸塩水和物 30.9mg (アポモルヒネ塩酸塩として30mg)
添加物(1カートリッジ3mL中)
- 日局ピロ亜硫酸ナトリウム 3.0mg
日局ベンジルアルコール 15.0mg
日局水酸化ナトリウム 適量
日局塩酸 適量
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 重度の肝機能不全患者(Child-Pugh class C 等)
効能または効果
- パーキンソン病におけるオフ症状の改善(レボドパ含有製剤の頻回投与及び他の抗パーキンソン病薬の増量等を行っても十分に効果が得られない場合)
- 本剤は、オン状態では既存の治療薬で自立的活動が可能であるが、オフ状態では自立的活動が制限され、日常生活に支障をきたす患者に対して使用すること。
- パーキンソン病におけるオフ症状の発現時に皮下投与する。通常、成人にはアポモルヒネ塩酸塩として1回1mgから始め、以後経過を観察しながら1回量として1mgずつ増量し、維持量(1回量1〜6mg)を定める。その後は、症状により適宜増減するが、最高投与量は1回6mgとする。
- 各投与の間には、少なくとも2時間の間隔をおくこと。
- 1日の投与回数の上限は5回とする。[日本人で1日5回を超えた投与の使用経験が少ない。]
- 本剤の投与は「用法・用量」に従い、少量から始め、消化器症状(悪心、嘔吐等)、傾眠、血圧等の観察を十分に行い、慎重に増量して維持量を定めること。消化器症状(悪心、嘔吐等)が認められた場合は、必要に応じて制吐剤(ドンペリドン等)の使用も考慮すること。
- 注射部位に硬結、そう痒等が認められることがあるので、投与ごとに注射部位を変えること。(「適用上の注意」の項参照)
慎重投与
- 幻覚等の精神症状又はそれらの既往歴のある患者[症状が増悪又は発現しやすくなることがある。]
- 重篤な心血管系疾患又はそれらの既往歴のある患者[血圧の低下により冠状動脈や脳の虚血状態を悪化させるおそれがある。]
- 肝障害又は腎障害のある患者[血中濃度上昇により副作用が発現しやすくなるおそれがある。](「薬物動態」の項参照)
- 不整脈の既往歴のある患者、先天性QT延長症候群の患者又はQT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者[本剤の投与によりQTが延長する可能性がある。](「重要な基本的注意」、「相互作用」、「重大な副作用」の項参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 低体重の患者[血中濃度上昇により副作用が発現しやすくなるおそれがある。]
重大な副作用
突発的睡眠(頻度不明注))、傾眠(21.2%)
- 前兆のない突発的睡眠、傾眠があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
QT延長(頻度不明注))、失神(頻度不明注))
- QT延長、失神があらわれることがあるので、このような場合には、投与中止等の適切な処置を行うこと。
狭心症(1.0%)
- 狭心症(血圧の低下および薬効による身体運動増加による)があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
血圧低下(7.1%)、起立性低血圧(4.0%)
- 血圧低下、起立性低血圧があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
幻視(6.1%)、幻覚(1.0%)、幻聴(1.0%)、妄想(1.0%)
- 幻視、幻覚、幻聴、妄想があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 本剤はドパミンD1様及びD2様受容体作動薬であり、線条体において当該受容体を刺激することによりパーキンソン病における運動機能障害に対して改善効果を示す。
パーキンソン病様症状改善作用
- レセルピン処置マウスのカタレプシーやレセルピン処置ラットのアキネジア等の運動障害に対し改善作用を示す8)9)。
- 6-hydroxydopamineによる片側黒質-線条体ドパミン神経破壊ラットにおいて破壊側と逆方向に回転行動を誘発する10)。
- カニクイザル、リスザル及びコモンマーモセットの1-Methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine誘発パーキンソン様症状(無動、動作緩慢、固縮及び姿勢反射障害等)に対して改善作用を示す11)-13)。
作用機序
- ヒト組換えドパミンD1様(D1及びD5)及びD2様(D2、D3及びD4)受容体に対し、親和性を有する(in vitro)14)。
- ラットの線条体ホモジネートにおいてアデニル酸シクラーゼを活性化することから、D1様受容体作動薬と考えられる(in vitro)15)。
- ラット脳下垂体中葉のメラニン細胞刺激ホルモン(MSH)産生細胞からのMSHの放出を抑制すること16)や、ラットの線条体スライスにおいてドパミンの放出を抑制すること17)等から、D2様受容体作動薬と考えられる(in vitro)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- アポモルヒネ塩酸塩水和物 Apomorphine Hydrochloride Hydrate
化学名
- (6aR)-6-Methyl-5,6,6a,7-tetrahydro-4H-dibenzo[de,g]quinoline-10,11-diol monohydrochloride hemihydrate
分子式
分子量
性状
- 白色〜微帯黄褐色若しくは帯緑灰色の結晶又は結晶性の粉末である。
溶解性
- 水又はエタノール(96)にやや溶けにくく、トルエンにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- morphine
- ラ
- morphinum
- 同
- モルフィン
- 化
- 塩酸モルヒネ morphine hydrochloride
- 商
- MSコンチン、MSツワイスロン、アヘンチンキ、アヘンチンキ、アヘン散、アポカイン、アンペック、エチルモルヒネ塩酸塩水和物、オプソ、カディアン、ドーフル散、パシーフ、ピーガード、プレペノン、モヒアト、モルペス
- 関
- アヘンアルカロイド、オピオイド、モルヒネ中毒
- アヘンアルカロイド系麻薬
薬理作用
・鎮痛作用:経口投与では効果小(肝初回通過効果)
- 精神作用:痔痛患者に陶酔感euphoria,健常人に不快感dysphoria
- 鎮静作用:ヒト,サル,イヌ,ウサギ,ラット
- Straub tail反応: morphineの脊髄興奮作用によりマウスの尾が立ちあがる。
- 呼吸抑制作用:呼吸中枢のC02に対する反応性低下 う急性中毒死
- 催吐作用:延髄chemoreceptor trigger zone (CTZ)に作用--吐き気,噛吐
- 心血管作用:動静脈の緊張低下-心臓負荷減少-→肺うっ血,浮腫を軽減 ← 肺静脈各調査用により肺うっ血を改善させるからこういう症例に良いらしい(105C031)
- 消化管作用:腸管神経叢のACh遊離抑制 →蠕動運動抑制
腸管壁から5-HT遊離 →腸管平滑筋の緊張亢進
- 胆管内圧上昇: Oddi括約筋の収縮(だから胆石症の時には注意)
- 縮瞳作用:動眼神経核の刺激
- 反復投与-耐性,身体的・精神的依存が形成
- 突然の休薬・オピオイド括抗薬投与-禁断症状withdrawal symptoms
- (振戦,不安,不眠,疫撃,発汗,鼻汁,流涙,発熱,血圧上昇,頻脈,
- 下痢,腹痛,堰吐など)
- SPC.206
- 鎮痛
- 快感、鎮静、眠気、知的鈍麻
- 呼吸抑制
- 鎮咳
- 悪心・嘔吐
- 瞳孔縮小
- 循環器系:ほとんど影響ない
- 消化器系:消化管運動低下(平滑筋の緊張亢進によるらしいい)、胆管攣縮
- 泌尿器:平滑筋の緊張により尿管スパズム、膀胱排尿筋収縮、利尿ホルモン分泌増加、尿閉。
- その他:肥満細胞からのヒスタミン遊離により発赤、熱覚、発汗、気管支収縮。
適応
- 術後痛(硬膜外投与,副作用に拝み,呼吸抑制)。末期癌疼痛
- 心筋梗塞の疼痛
- 手術後の腸管揺動運動抑制
- 激しい下痢(ロペラミドの開発により使用は減少)、激しい咳
循環器
- 末梢血管を拡張し静脈還流量を減少させる。ファロー四徴症における無酸素発作の予防につかわれる(YN.C-123)、らしい
注意
禁忌
- モヒアト注射液
- 1. 重篤な心疾患のある患者〔症状を悪化させるおそれがある。〕
- 2. 重篤な呼吸抑制のある患者〔呼吸抑制を増強する。〕
- 3. 気管支喘息発作中の患者〔気道分泌を妨げる。〕
- 4. 重篤な肝障害のある患者〔昏睡に陥ることがある。〕
- 5. 慢性肺疾患に続発する心不全の患者〔呼吸抑制や循環不全を増強する。〕
- 6. 痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者〔脊髄の刺激効果があらわれる。〕
- 7. 急性アルコール中毒の患者〔呼吸抑制を増強する。〕
- 8. アヘンアルカロイド及びアトロピンに対し過敏症の既往歴のある患者
- 9. 緑内障の患者〔アトロピンの抗コリン作用により房水通路が狭くなり眼圧が上昇し、緑内障を悪化させるおそれがある。〕
- 10. 前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者〔排尿障害を増悪することがある。〕
- 11. 器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者〔消化管運動を抑制する。〕
- 12. 出血性大腸炎の患者〔腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では、症状の悪化、治療期間の延長をきたすおそれがある。〕
副作用
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/8119505A1050_2_01/8119505A1050_2_01?view=body
[★]
- 英
- antiparkinsonian drug
- 関
- 抗パーキンソン病薬
商品
[★]
- 英
- apomorphine
- 化
- 塩酸アポモルヒネ apomorphine hydrochloride
- 商
- アポカイン
- 関
- 抗パーキンソン剤
[★]
- 英
- apo
- 関
- アポリポタンパク質、アポリポ蛋白、アポリポ蛋白質、アポリポタンパク