ブロモクリプチン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アップノールB錠2.5mg
組成
成分・分量
- 1錠中
ブロモクリプチンメシル酸塩:2.87mg
(ブロモクリプチンとして2.5mg)
添加物
- 乳糖水和物、D-マンニトール、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、硬化油、フマル酸、ヒプロメロース、マクロゴール6000、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、カルナウバロウ
禁忌
- 本剤の成分又は麦角アルカロイドに対し過敏症の既往歴のある患者
- **妊娠高血圧症候群の患者[産褥期における痙攣、脳血管障害、心臓発作、高血圧が発現するリスクが高い。]
- 産褥期高血圧の患者(【禁忌】2.の項参照)
- 心エコー検査により、心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が確認された患者及びその既往のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
効能または効果
○産褥性乳汁分泌抑制、乳汁漏出症
高プロラクチン血性排卵障害
高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る)
- 通常、ブロモクリプチンとして1日1回2.5mgを夕食直後に経口投与し、効果をみながら1日5.0〜7.5mgまで漸増し、2〜3回に分けて食直後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
○末端肥大症、下垂体性巨人症
- 通常、ブロモクリプチンとして1日2.5〜7.5mgを2〜3回に分けて食直後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
○パーキンソン症候群
- 通常、ブロモクリプチンとして1日1回1.25又は2.5mgを朝食直後に経口投与から始め、1又は2週毎に1日量として2.5mgずつ増量し、維持量(標準1日15.0〜22.5mg)を定める。1日量はブロモクリプチンとして5.0mgの場合は朝食及び夕食直後に、7.5mg以上の場合は毎食直後に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
- **下垂体腫瘍がトルコ鞍外に進展し、視力障害等の著明な末端肥大症(先端巨大症)及び下垂体性巨人症の患者[このような患者では、手術療法が第一選択となる。]
- **下垂体腫瘍がトルコ鞍外に進展し、視力障害等の著明な高プロラクチン血性下垂体腺腫の患者[長期投与により腺腫の線維化が起こることがある。また、腫瘍の縮小に伴い、髄液鼻漏があらわれたり視野障害が再発することがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 肝障害、又はその既往歴のある患者[本剤は主として肝臓で代謝される。また、肝機能障害が報告されている。]
- 消化性潰瘍、又はその既往歴のある患者[胃・十二指腸潰瘍の悪化がみられたとの報告がある。]
- レイノー病の患者[レイノー症状の悪化がみられたとの報告がある。]
- 精神病、又はその既往歴のある患者[精神症状の悪化がみられたとの報告がある。]
- 重篤な心血管障害、又はその既往歴のある患者[外国において心臓発作、脳血管障害等があらわれたとの報告がある。]
- 腎疾患、又はその既往歴のある患者[急激な血圧低下があらわれた場合、腎血流量が低下するおそれがある。]
重大な副作用
ショック、急激な血圧低下、起立性低血圧
頻度不明
- 急激な血圧低下、起立性低血圧により悪心・嘔吐、顔面蒼白、冷汗、失神等のショック症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、昇圧等の適切な処置を行うこと。
悪性症候群(Syndrome malin)
頻度不明
- 発熱、意識障害、無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗、血清CK(CPK)の上昇等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、投与開始初期の場合は中止し、また、継続投与中の用量変更・中止時の場合は、一旦もとの投与量に戻した後、慎重に漸減し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。
胸膜炎、心膜炎、胸膜線維症、肺線維症
頻度不明
- 胸水、心膜液、胸膜炎、心膜炎、胸膜線維症、肺線維症があらわれることがあるので、胸痛、呼吸器症状等があらわれた場合には、速やかに胸部X線検査を実施し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に、高用量を長期間投与した患者では、発現リスクが増大するおそれがある。
心臓弁膜症
頻度不明
- 心臓弁膜症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、心雑音の発現又は増悪等があらわれた場合には、速やかに胸部X線検査、心エコー検査等を実施すること。心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に、高用量を長期間投与した患者では、発現リスクが増大するおそれがある。
後腹膜線維症
頻度不明
- 後腹膜線維症が報告されているので、観察を十分に行い、背部痛、下肢浮腫、腎機能障害等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に、高用量を長期間投与した患者では、発現リスクが増大するおそれがある。
幻覚・妄想、譫妄、錯乱
頻度不明
- 幻覚・妄想、譫妄、錯乱があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
胃腸出血、胃・十二指腸潰瘍
頻度不明
- 胃腸出血、胃・十二指腸潰瘍の発現又は胃・十二指腸潰瘍の悪化がみられることがあるので、このような場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣、脳血管障害、心臓発作、高血圧
頻度不明
- 痙攣、脳血管障害、心臓発作、高血圧等が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
突発的睡眠
頻度不明
- 前兆のない突発的睡眠があらわれることがあるので、このような場合には、減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- **ブロモクリプチンは、内分泌系、中枢神経系のドパミン受容体に対してドパミン様作用を有する薬剤である。内分泌系への作用により、プロラクチンの分泌を抑制し、また末端肥大症(先端巨大症)における成長ホルモンの過剰分泌を抑制する。中枢神経系への作用により抗パーキンソン作用が認められている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ブロモクリプチンメシル酸塩[日局]
Bromocriptine Mesilate
化学名
- (5'S)-2-Bromo-12'-hydroxy-2'-(1-methylethyl)-5'-(2-methylpropyl)ergotaman-3',6',18-trione monomethanesulfonate
分子式
分子量
性状
- 白色〜微帯黄白色又は微帯褐白色の結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。
酢酸(100)に極めて溶けやすく、メタノールに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、無水酢酸、ジクロロメタン又はクロロホルムに極めて溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
光によって徐々に着色する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- antiparkinsonian drug
- 関
- 抗パーキンソン病薬
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