UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- calcium
- 関
- カルシウムイオン、リン
- calcium channel blockers, calcium channels
基準値
- 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
- 8.6-10.2 mg/dL (QB) だいたい 9.4 ± 0.8
- 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl
血液ガス
- 血液ガスでは (mEq/l)で出されるが 4倍すれば (mg/dl)に変換できる 原子量が約40ゆえ
溶解度積
リン酸カルシウム
|
366x10-6
|
(30℃)
|
リン酸カルシウム
|
0.35x10-6
|
(38℃)
|
炭酸カルシウム
|
0.0087x10-6
|
(25℃)
|
酒石酸カルシウム
|
0.0077x10-6
|
(25℃)
|
シュウ酸カルシウム
|
0.00257x10-6
|
(25℃)
|
オレイン酸カルシウム
|
0.000291x10-6
|
(25℃)
|
パルチミン酸カルシウム
|
0.000000161x10-6
|
(23℃)
|
カルシウムの吸収(SP.744)
- +健康成人の1日あたりの食物Ca摂取0.6g
- +消化管分泌物と脱落上皮細胞のCa 0.6g
- -吸収されるCa 0.7g
- -そのまま排泄 0.5g
- 正味吸収されるCa 0.1g
カルシウムの吸収部位
カルシウム代謝の調節機構
副甲状腺ホルモン
- 1. 破骨細胞に作用してCa,Pが血中へ。
- 2. 腎の遠位尿細管に作用してCa再吸収の亢進、近位尿細管でのP再吸収の抑制。
- 3. 近位尿細管に作用して酵素を活性化し、1,25水酸化ビタミンD3の産生亢進。
1,25(OH)2D3
- 1. 空腸からのCaとPの吸収。
- 2. 骨形成促進。
- 3. 遠位尿細管でのCaとPの再吸収促進。
- 4. 副甲状腺ホルモンの合成を抑制
尿細管における部位別カルシウム輸送
- 糸球体で濾過されるのはイオン化Caと陰イオン複合型Ca(蛋白結合型Caは濾過されない)
- 濾過されたカルシウムのうち95%が再吸収される。
- 近位尿細管:60-70%
- ヘンレループ:20-25%
- 遠位尿細管、集合管:10-15%
近位尿細管
- Na+依存的に再吸収。受動輸送80%、能動輸送20%
- 基底側のCa2+ ATPase, 3Na+-Ca2+逆輸送系
ヘンレループ
- 太いヘンレループ上行脚で
- 受動輸送:管腔内電位が正であるため
遠位尿細管~集合管
- 糸球体濾過量の10-15%が再吸収されている → 量としては少ないが能動的に吸収が行われる部位。
- 能動輸送:管腔内電位が負であるため。
- PTH、カルシトニンに調節されている
- チアジド系利尿薬により細胞内Na↓となるとCa再吸収↑となる!!!! ← ループ利尿薬と違う点。よって高カルシウム血症が起こることがある。
接合尿細管
- 管腔側:Ca2+チャネル/非選択的カチオンチャネル
- 基底側:Na+-K+ ATPase, 3Na+-Ca2+交換系
尿細管におけるカルシウムの輸送の調節 SP.796
- Ca2+の尿中排泄量はNa+の尿中排泄量と比例。循環血漿量が増加するとCa2+排泄も増加
- Ca2+の尿中排泄量は血漿Ca2+濃度と比例する。
血清カルシウム濃度
- 血液中でCa2+は調節を受けて一定に保たれるが、蛋白と結合しているCaはアルブミンの量によって増減する。
- 血清アルブミン濃度 4 g/dl、血清Ca濃度 9mg/dl。補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- 血清アルブミン濃度 2 g/dl、血清Ca濃度 7mg/dl。 → 大変!!低カルシウム血症!! → ホント? ってことになる。アルブミンの量が減ってAlb-Caが減っただけで生理的に重要なCa2+は保たれているのではないか。 → こんな時に補正Ca濃度を用いるのである
- →補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
- つまり、低アルブミン血症ではCa2+は保たれているにもかかわらず、血清Caは低値となりそのままでは評価できないために補正を行う。
- 補正Ca濃度(mg/dl)=Ca実測値(mg/dl)+(4-血清アルブミン濃度(g/dl)) ・・・Payneの式
- アルブミンのpIは7より小さく、アシデミアでは負に帯電しているアルブミンが減少、アルカレミアでは負に帯電しているアルブミンが増加する。すなわち、pHが下がるとアルブミンとくっつなくなったCaが増加するので、血液pH0.1の低下につきfreeイオン化Ca(Ca2+)は0.12mg/dl増加する???????????
循環血液量
血清Ca濃度
- 血清Ca濃度↑→PTH↓
- 生理活性のあるのはイオン化Ca(Ca2+)のみ
- 血清Ca濃度=イオン化Ca(45%) + 蛋白結合型Ca(40%) + 陰イオン複合型Ca(15%)
- イオン化Caは一定に保たれる
pH
- アシドーシス :pHが小さくなると負電荷減少:蛋白のCa結合能↓、イオン化Ca↑
- アルカローシス:pHが大きくなると負電荷増加:蛋白Caの結合能↑、イオン化Ca↓→Ca欠乏(低カルシウム血症)
低蛋白血症
- 低蛋白血症の際、蛋白結合型Caは減少するが、イオン化Ca一定。
尿中カルシウム
血中カルシウムと尿中カルシウム
- 薬剤などの影響がなければ、血中カルシウムと尿中カルシウムは相関がありそうである → 副甲状腺ホルモン
血清カルシウムと心電図
元素
- 金属元素。周期表第2族アルカリ土類金属元素
- 原子番号:20
- 元素記号:Ca
- 原子量 40.078 g/mol
臨床関連
参考
- http://www.orth.or.jp/osteoporose/caseizai.html
[★]
- 英
- chronic renal failure, CRF
- 関
- 腎不全、急性腎不全
概念
- 数ヶ月から数十年に及ぶ緩徐な経過で腎機能障害が進行し、末期腎不全に至る不可逆的疾患。
- 濾過される原尿の量が減少するので、血液中の不要物を排泄したり、電解質・水分の調節能が低下する。
定義 (日本人腎臓学会 CKD診断ガイド)
- 1.-2.のいずれか、または両方が3ヶ月以上持続する。
- 1. 尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか。特に尿蛋白が存在
- 2. GFR < 60 ml/min/1.73m3
病態
- カリウム↑:GFR低下によりカリウム分泌が不十分となる。
- リン↑:近位尿細管での排泄障害(YN.E-25)?、酸分泌障害?
- カルシウム↓:尿細管機能低下???により、PTHの作用を受けて遠位尿細管で再吸収されるべきカルシウムが排泄される。
- 細胞性免疫能の低下 → 結核のリスク(FSRFでは正常人比10倍)
- 出血傾向 → 尿毒症により凝固系機能低下
- 低カルシウム血症:
- 尿細管での再吸収不全、1,25-dihydroxy-vitamin D3不足により腸管からのCa吸収低下、無機リン増加によりカルシウムの減少([Ca][P]積が一定になるように保たれているらしい)、骨のPTHに対する感受性低下???(なぜ?)
慢性腎不全におけるカルシウムリン代謝
- PRE.355
- 上記の病態と矛盾する点があり。
症状
- 脳 :不眠、意識障害、麻痺
- 眼 :眼底出血、視力低下
- 口 :アンモニア臭
- 心臓:心膜炎、心筋症、心タンポナーデ
- 肺 :呼吸困難、咳、血痰
- 胃腸:嘔気、食欲低下、潰瘍
- 腎臓:
尿量減少? 尿濃縮能障害、等張尿(多尿、夜間尿)
- 血管:高血圧、動脈硬化
- 血液:貧血、高カリウム血症
- 末梢神経:感覚異常
- 皮膚:掻痒感
- 骨:腎性骨異形成症
検査
血液検査
治療
- 炭酸カルシウム製剤などのリン吸着薬。消化管の中で不溶性の塩を形成
国試
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- kidney、renal
- 関
- 腎性、腎臓
漢方医学
機能
- 1. 成長、発達、生殖能を維持する
- 2. 骨、歯牙の形成と維持に関与
- 3. 水分代謝を調節する
- 4. 呼吸脳を維持する
- 5. 思考力、判断力、集中力を維持する
失調
- 症状:性欲減退、骨の退行性変化、歯芽の脱落、毛髪の脱落、夜間頻尿、浮腫、口渇、息切れ、精神運動の低下、視力・聴力の低下、不眠、四肢の冷え・ほてり、しびれ、小腹不仁
- 治療方剤
[★]
- 英
- renal failure, renal insufficiency, renal dysfunction
- 関
- 腎臓。腎排泄
定義
- GFR 30 ml/分以下。
- 臨床的には、血清クレアチニン2 mg/dl以上。
腎不全
経過による分類
原因による分類
症状
- 呼吸・循環器症状
- 消化器症状
- 中枢・末梢神経症状
- 骨代謝異常
- 造血障害
- 免疫不全
- 内分泌機能異常
- 糖・脂質代謝障害
- 眼症状
- 皮膚症状
検査
- 高窒素血症
- 代謝性アシドーシス
- 高カリウム血症
- 高リン血症
- 低カルシウム血症
- 副甲状腺ホルモン増加
- 画像検査:(超音波エコー、CT、MRI)慢性腎不全であれば腎の萎縮が認められる。
治療
注意
- 造影剤の使用:腎機能をさらに悪化させる ← 血液透析で造影剤を除去する
参考
- http://www.jsn.or.jp/jsn_new/iryou/kaiin/free/primers/pdf/CKDguide2009.pdf
国試