出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/07/18 11:19:50」(JST)
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IUPAC命名法による物質名 | |
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2-Pyrrolidinone, 1-ethenyl-, homopolymer, compd. with iodine. | |
臨床データ | |
胎児危険度分類 | ? |
法的規制 | ? |
識別 | |
CAS登録番号 | 25655-41-8 |
ATCコード | D08AG02 D09AA09
D11AC06 G01AX11 R02AA15 S01AX18 QG51AD01 |
PubChem | CID 410087 |
化学的データ | |
化学式 | (C6H9NO)n·xI |
ポビドンヨード(英語povidone iodine)とは、1-ビニル-2-ピロリドンの重合物(ポリビニルピロリドン)とヨウ素の複合体であり、日本薬局方にも収載されている医薬品(ヨウ素剤)である。本品自体は暗赤褐色の粉末で、わずかな匂いがある[1]。通常、10%程度の水溶液にし、外用消毒薬として用いる。液剤は黒褐色であり、ヨウ素の特異な匂いと味がする[2]。
アメリカのShelanski H.A.らによって1956年に開発され、日本では明治製菓(現:Meiji Seika ファルマ) が1961年に殺菌消毒剤及びうがい薬として医薬品としての承認を得た[3]。商品として有名なのは、「イソジン」(株式会社 明治の商標名)に代表されるうがい薬である。
目次
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ポビドンヨードの殺菌効果は、遊離ヨウ素による。ヨウ素等のハロゲンは強力な殺菌作用を持つ(細菌の蛋白質合成を阻害する事によって殺菌力を発揮する)が、従来用いられてきたアルコール溶液(ヨードチンキ、ヨーチンと呼ばれていた。)は人体への刺激が強いため、粘膜にも用いる消毒薬としては使いづらい。そのため、ポリビニルピロリドンとの錯化合物として合成された消毒薬がポビドンヨードである。うがい薬から外科手術時の消毒まで広範囲に使用される。
ポビドンヨードの殺菌作用はヨウ素の酸化作用によるため、塗布後30~60秒の経過で最も殺菌力が強くなる。
日本では古くから用いられてきた消毒剤として一定の評価を得ており、特にその持続効果は他の消毒剤と比較して高い。そのため、手術前の皮膚消毒や術野の消毒といった分野で使用されることが多い。
通常、芽胞菌に対して有効性をもつ消毒剤は人体毒性も高いが、ポビドンヨードは人体毒性が低いにも関わらず、一部の芽胞菌に対しても有効性を発揮するため、院内感染に対して有効な消毒剤として注目されている。
なお、ポビドンヨードは衣服等に着色すると落ちにくいため、色消し用の消毒剤としてハイポアルコール(チオ硫酸ナトリウムのエタノール溶液)が用いられる。
嗽(うがい)薬として有名なイソジンガーグル以外にも、スクラブ剤(手指消毒剤)、ゲル化剤(塗布剤)、ゲルチューブ剤(塗布用)、水溶液剤、フィールド剤(アルコール製剤)、ポビドンヨード含浸綿製品、ソフトコンタクトの洗浄など、幅広く商品が展開されており、使用頻度の高さが窺える。
化合物としてのポビドンヨードと、その製品の副作用の評価は同一ではないが、 ポビドンヨードの製品であるイソジンガーグル液7%(1ml中70mg含有、有効ヨウ素として7mg含有)の添付文書には次のように副作用が記されている。
また、「使用上の注意」の(1)では慎重投与という項目があり次のように記されている。
なおかつ、添付文書の最初の項目では「禁忌」の項目が赤枠で示され、次のように書かれている。
ポビドンヨード液は、電気的な絶縁性を持つため、電気メスを使用する際は、対極板との間にポビドンヨード液が入らないよう注意をする必要がある。
また、稀にではあるが、皮膚に使用した際に、色素沈着を起こすことがある。
眼に使用する際は、希釈液を用いることが推奨されている。
ヨウ素を含む消毒剤やうがい薬は飲んだりしてはならない[4](放射線障害予防薬についてはヨウ素剤参照)。
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イソジンスクラブ液7.5%
リンク元 | 「外皮用殺菌消毒剤」「ヨウ素」「ポビドンヨード」「サリチル酸メチル」 |
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同位体 | NA | 半減期 | DM | DE (MeV) | DP |
123I | syn | 13 h | ε/γ | 0.16 | 123Te |
127I | 100 % | 中性子74個で安定 | |||
129I | trace | 15.7×10^6 y | β- | 0.194 | 129Xe |
131I | syn | 8.02070 d | β-/γ | 0.971 | 131Xe |
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